2024年4月21日日曜日

ああ無情 パートⅡ~宮川下流釣行



春の奥飛騨は冷え込む夜半の10:00頃、
国道41号線は国道360号との分岐の飛騨細江、
闇夜の道路わきで煌々と照らし出される看板と警備員が。

・・・まさか?
これって、「いつか見た風景」では!?

(↑クリック、去年の顛末です。)


・・・ああ、神よ!

あなたは今年もまた、
倹しい日々を送るこの私に、
言われも無き試練を賜れるのか?


今宵の警備員は若いおにいちゃんです、
トボトボと恐縮そうに我がハスラー号に歩み寄られます。
「すみません、360号は工事で通等止めで・・・」

彼が言い終わらぬ内に小生の返す言葉は、
「はい、はい、猪谷経由ですね、い・の・た・に!」(もう、半ギレ)

可哀想に、彼に責任は無いのですがね。
少し落ち着いて小生、彼にお尋ねします。
「ところで・・・
 この夜中の通行止め工事って、よくヤるんですか?」

「いえ、どうでしょう、年に2~3回ですかね。」

「・・・」

そんな回数に2回も引っかかるとは、小生いよいよ神にも見放されたか。

武運拙い我が宇宙軽巡洋艦ハスラー号は今年も、
数河、流葉、神岡と高原川沿いに越中猪谷へ抜けるのでありました。


<JR高山線は打保駅前での朝>

それでも今回は2回目のアクシデントでもあり、
夜道のR41をカっ飛ばしの高速運転した甲斐もあり、
日付が変わる前に車中泊サイトに到着した小生なのであります。

♬恋も二度目なら~ 少しは器用~に♬


・・・いや、2度目のアクシデントなら、
釣り場を高原川にでも変えてしまえば良かったのでは?

ご諸兄から斯様なご意見を頂きそうなのですが、
実は今回、前の職場のSさんと翌朝での現場集合のお約束が。

非難されるべきは、
1度目のアクシデントからの教訓で、
宮川下流へ赴く際は「通行止め情報」を確認すべきだった。

そこは毎度、何事も失敗を繰り返す、哀れな粗忽者の所業なのです・・・


そんな昨夜の出来事を反省しながら、
駅前広場で車中泊の装備を仕舞い、
美味しくも倹しい朝食を頂き、
ゲン担ぎは5:31発の下呂行を写真に納めたら、
さあ、ナリテ山の麓のポイントへ、Sさんと落ち合うがために出立です。


<ナリテ山のポイントで>

6:00のお約束でポイントに到着すると、既にSさんはお待ちかねでした。

弊ブログに初めて登場するSさんです。
以前は渓流釣りを嗜まれたSさんなのですが、
一昔前に小坂川の上流は小黒川、そこでフライ釣りをしていたら、
ばったり急にクマさんと遭遇、それ以来はアユ釣りのみにご専念でした。

職場での小生からの毎週末での輝かしい?戦果・釣果による洗脳??から、
いつかは渓流釣りをご一緒に、で今回の出陣に至った訳です。


本日の宮川下流なのですが、
予想はしていましたが増水、しかし水の色加減は良さそうです。

エサによる本流釣りは初めてのSさん、
長尺のアユ竿を本流竿の代わりに、加えてルアー竿も携えてのトライです。

まずはエサ釣りにて、橋脚下の複雑な流れ、
やはり「腕に覚えアリ」ですね、ポイントを良くご存知です。

さあ、小生も竿に糸を結わえて戦闘開始です。

狙うは尺マス、
白波の際は早めの流れ、オモリは5Bにて。

早速のアタリにアワセるも、

ご拝顔を頂くはお外道様、まあ、ご愛敬です。
さあ、次を行って見よう!

う~ん、愛嬌、愛嬌・・・

オモリを5B+5Bの重量編成に替え、白波のド芯は真ん中へ!

ククっとくるアタリに、ズイっとアワセると、
お相手は強烈に川底を走り出します。
増水の川の流れも相まって、重いっス、返す手応えが!

暫しのやり取り、お相手が浮いてきました・・・が。

泣き尺ウグイ様・・・う~ん、これもご愛敬!?

暫くしてSさんに様子を伺うも、
やはり彼の釣果も「お外道様=ウグイ様」ばかりとのこと。。。


<河岸変えは童子橋の下流にて>

本日の宮川下流、
今シーズンのこれまでの小生釣行のように、
川のご様子は宜しくも、戦果・釣果が伴いません。

・・・もっとも、お外道様でも、釣れれば良し!?

Sさんと相談してポイントを移動します。


童子橋の直下では以前に尺マスを挙げたのですが、
如何せん、あのポイントは場が狭くて。

今少し橋から旧道を下流に歩くと、素直に河原へ降りられる階段が。

入川口付近の大淵はルアーに持ち替えられたSさんにお任せして、
小生は今少し石河原を下流に向かって歩きます。


・・・4月も中旬。
朝方は冷え込みますが、この時間は心地いい気温。
青い童子橋の背後は薄緑の若葉、とても目に沁みますね。


河原を下流に向かって歩みを進めると、
ありゃ、これはイケません、ご同輩が釣り上がって来られました。

「すみません、この上で連れが竿を出していまして。」

「1~2kmは間を置いてもらわないと・・・しょうがないですね。」

関西訛りのご同輩はルアーさんです、
目の前の大きな落ち込み、
川釣りのルールに従って彼に先行頂き、
手返しの良いルアー釣りです、小生、終えられるのを待つことに。

・・・管釣りならご同輩のお点前を見ることもあれど、
渓流釣り・本流釣りでは余り機会がありません。
待つ間はしばし、その彼のお手並みを拝見します・・・

リール竿は2m強くらいと管釣りの様に短め、
ルアーは青緑でカラフルなシンキング、管釣りのそれより大き目・重めです。

竿先から毎回、変化点を嫌ってなのでしょう、
同じ長さは50cmほど糸を出し、キャスティングされます。

動きにムダが無く、流れの手前・向こう側と近投・遠投、
小生が思うポイントへ百発百中・・・察するに良い腕前です。


時間としては20分くらい、
概ねのポイントは探られたご様子も、残念、ご釣果は無し・・・

「ありがとうございます、新しい足跡があるから、
 昨日にでも腕の良い釣り人がサラっていったのでしょうね。」

・・・またまた、ご謙遜を。

小生からも、お礼の言葉を申し述べた後、
ルアーさんは先ほど来られた川下に向かわれました。


さて、腕の良いルアーマンさんの後塵です。
ルアーとエサで釣技は違えど、当方に勝機があるハズも無く、
その後でここで揚がるは、小物のお外道様ばかりなり。

彼が手を付けなかった落込み上段の瀬、
そこからどうにか、一匹のみヒネリ出して・・・

でも、本日の目標はこの子じゃないんです。
あくまでも、尺マス、そちらなんです、ハイ。

この時は既にSさんも合流、
知らない間に、釣りに没頭する小生、見事に写真撮影されちゃってました。

・・・しかし、なんでしょうかね。

自分の釣り姿って、
一人世界の渓流釣りでは客観的に見る機会が無くて。

改めて、こっぱ恥ずかしいですね・・・


<本日は転戦に次ぐ転戦>

その後にもう一か所、河岸を変えての宮川下流でしたが、
ここでも釣果は「お外道様=ウグイ様」ばかりでした。

季節的にも、また、水量的にも、
全くの好条件は文句の付けようのない本日、
なのでしたが、結果だけ見ると、まさに「ああ無情」。


久しぶりの渓流釣行のSさんから、
もう少し規模の小さい支流での竿出し、
そのご希望が伝えられ、小鳥川へ向かうことに。

・・・ただ、本日の小生、
本流は宮川下流での尺マス釣果、
それを微塵も疑うことが無かった為に、
珍しくも支流で使う小継短竿を持参してきませんでした。


小鳥川の実績ポイントをご案内した後、
お時間もお時間であったことから、
Sさんとはお別れすることに。



・・・Sさん、
期待を持たせて案内した宮川下流でしたが、
改めまして、今回は誠に申し訳ありませんでした。

次回は5月、Aさんも馬瀬川釣行をご希望されています。
その時は、是非また、ご一緒に・・・




14万8千光年はイスカンダルへの旅。
宇宙軽巡洋艦ハスラー号、その果て無い旅路は続きます。



<データ>

4月20日 宮川下流 
エサ    :ミミズ
竿     :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛    :針 吉村8.5号
       糸 0.7号 9.5m トオシ 
                        錘 5B号
                        5B+5B号
釣果    :ヤマメ  6寸 1匹
       泣き尺ウグイ  1匹
       普通のウグイ  数匹
気温    :7~20℃
天候    :曇り後晴れ 陽が登るにつれ強風 
表層水温  :13℃
月齢    :10.4















2024年4月14日日曜日

郡上 吉田川上流釣行



この春の人事異動で新しい部署に配属となった小生です。

以前の職場は歳も近い、釣り好きな同僚の多い部署でした。

その中の一人である「強者さん」、
彼からは多くの渓流釣りポイントをご指南頂けました。

万波川でのイワナ釣り、
白川郷横の庄川での巨大ブラウン・・・などなど。

「強者さん」の釣行話はとても興味深く、
一度は行って見たい釣り場・渓流ばかりなのですが、
流石に人力以外で車止めを分け入る尾上郷川はコンプライアンス上で?
また、黒部川源流でのイワナ釣りは、少々、小生の歳では無理があるような?

そんな彼からの、過日でのご紹介はここ、
意外にも近場は郡上 吉田川の最上流部なのでした。

「ありゃね、季節と言うか、
 タイミングかな~、デカいイワナが掛かりますよ・・・」

普段の仕事の会話では冗談好きの「強者さん」なのですが、
こと、渓流釣りのポイントについてはハズレがなく、
いや、それを実証してきたのは小生の腕前!?

・・・白いワゴンの男さんから、今年は厳しいと伺っている吉田川です。

当たるも八卦・当たらぬも八卦、
暖かくなった今週末に彼の話の「実証」へ、
まあ、ハズれても、それはそれ、くらいの気概にて、行って参りました。


<先行者は孤独がお好き?>

馬瀬川の上流へ続くせせらぎ街道は坂本トンネルの手前、
今シーズンは既に営業終了のスキー場、そこへの脇道に折れ、
ペンション脇の林道をゆっくり、吉田川の上流に向け林に入ります。

時刻は7:30と今の時期なら決して遅くもない時効なのですが、
残念、木立に囲まれた駐車スペースには既に先行者のお車が。

着替えを済ませ装備をしょって、
さて、堰堤の上から吉田川を眺めてみると・・・

魚道に沿って行けば、深い谷底の河原ですが行けそうです。
「落込み」と「受け」のレンゾク、良いですね~!

反対は堰堤からの上流側、そのご様子は・・・

暫くはザラ瀬が続く堰堤上での「あるある風景」。
う~ん、軍配は下流側、かな?

しかし、先行者の行方が気になります。
ここはバッティングしない為にも、
渓相はイマイチですが堰堤の上流側へ入ることに。

暫く歩みを進めると・・・

ありゃ!?
何のこっちゃ、先行者らしき人影が。
しかも掟破りは「釣り下り」されています・・・
と言うことは、ここが終われば次は堰堤の下流側でしょうか?

やれやれ。
ともあれ、ご挨拶だけでもして「二番煎じ」のご了解を頂きましょう。

堤防上から彼にお声を掛けますが、
耳を指差し手を振る、聞こえないのリアクションが。

一旦、堤防の切れる遥か上流から河原に降り立ち、
改めて彼に近づくのですが、
どういう訳なのか、
彼はスタスタ、バシャバシャと下流に向かって歩みを止めません。

突然に表れ、遠間から大声を掛けた「ご同輩」に気分を害されたのか?

・・・一人世界の渓流釣り、
そこではまま、声掛けのタイミングが難しい場合があります。
いずれ、悪いことをしてしまいました。
堰堤に登られ、こちらの様子を見られる彼に深々と会釈だけして。


<二番煎じの釣行>

さて、「釣り下り」の後での釣行です。


・・・決して小生、
警察・公安はたまた探偵がお仕事では無くて、
至ってフツ~の「工場で働くおじさん」なのですが、
改善業務の仕事柄、ミョ~に観察眼だけは富んじゃって・・・


釣り下りのご同輩、
彼の装備は5.4mもしくは6m竿でした。

エサは首掛式のエサ箱からではなく、小箱から何やら取り出して、でした。
恐らくは、ブドウ虫かイクラ。

お作法は非常に手際の早い・見切りの早い、
言い換えれば、大場所のみへの探り・短時間での仕掛け流し、でした。

・・・どこから今朝の釣りを始められたのか、定かでは無いですが、
そうでなければ、この時間で駐車スペース近くの堰堤まで戻れません。


「若干、川幅に対してオーバースペックだけど、
 頭上は開けた渓相から、竿は7mにて竿抜けネライ。
 時間稼ぎに川虫でも捕まえて、ミミズと交互で攻めるか・・・」


一人軍議、手の内は決まりました。


<それでも、やっぱり、厳しいですね>

川中の小岩を胴長の長靴で引っかき回し、
下流に沈めたたも網で川底の川虫を採取します。

ここ吉田川の上流は堰堤区間、大きな川虫がたくさん採れます。


これをエサに、手前側のポイントは望み薄です、
どうにか手の届く対岸の小場所を中心に、
ピンポイントはスナイパー、足と小技で稼ぐ作戦を。

手応えの無いポイントは見切りを早めに。
微かなアタリ、これがあるポイントでは粘ります。

・・・意外にも、川虫ではアタリが遠く。
同じ微かなアタリのポイントで、エサをミミズに替えると。

・・・そして意外にも、大イワナさんではなくて小アマゴさんが。。。

川虫での探り、反応ありで、ミミズに替えて・・・普通は、逆だよね。


小岩の多い堰堤上のポイントです。
粗忽者のあるあるは、根がかりが頻発。。。

運の悪いことに、
ご同輩の放置された切れたルアー糸、それに仕掛けが絡んじゃって。。。
・・・今週末もまた、針仕事・糸結わえに、時間を費やします。

「結構、このポイント、人が来ているな・・・」



登らなければならない大岩などもなく、比較的に歩きやすいポイント、
地図上では朝一番の堰堤から次の堰堤まで僅か数百mなのですが、
3時間くらいを掛けて、ゆっくり・じっくり、
丹念に探りながら、さかのぼります。



開始時は肌寒かった本日、
ピ~カンなお空に今現在は暑い暑い。

防寒で着込んでいたカッパを脱いでシャツ2枚も、
ナイロンウエーダーの中は汗まみれ、お茶の減りが早くなります。


一匹目から確たる手応えも無く、
いや、僅かなアタリは感じられたのですが、結果に結びつかずでして。

至りに至り、チョットした大場所です。

先行者の通過から、既にかなりの時間が経っています。
ここでは手前・奥側を含め、今以上に粘ってみることに。

手前側の浅瀬からの駆け下り・・・手応えなし。

次いで対岸の石積みブロック、
その際は深場で早流れ、仕掛けを流すこと数回・・・

来ました!
アタリにそっと、優しくアワせると。

ここでも、やっぱり、う~ん、小アマゴさん。。。


<終点は次なる堰堤>

ポイントを絞って、粘りを効かせた釣行も、とうとう終焉です。

堰堤直下にはテトラが置かれ、
ここから見る限り、期待の持てるプールは無さそうです。

堰堤右側には梯子があり、登って次なる区間へ、もありなのですが、
時間的に、また、体力的に、今回はここまでとしましょう。


・・・異動前の部署はデスク・ワーク中心でしたが、
新しい部署は立ち仕事・座り仕事・歩き仕事が半々くらい。

健康には絶対に今の部署の方が良いのでしょうが、
環境の変化から?はたまた、新しいストレスから?

今年の4月は疲れが溜まる傾向、ムリは禁物なのです・・・


そんなお疲れ気味の体に対して、
堰堤から降り注ぐマイナス・イオンを浴びながら、
美味しい、美味しい??昼食を河原に腰かけて頂くことに。

少々、騒がし目のせせらぎの音ですが、
それを聴きながらの昼食は、お空も青くて春爛漫、何でも美味しく頂けます。

・・・ただ、暖かいカップ麺、これは本日、外しましたね。
岩からの照り返しが強くて、座って食べているだけで一層の汗だくに。。。


昼食後は少し早くも竿を仕舞い、装備を背負って退渓としました。


<たまには、のんびり>

林の中の駐車スペースで着替えをしていると、
恐らくはペンションの関係者でしょう、
散歩中と思われる御仁から、お声がけを頂きました。

「どうです?釣れましたか?」

「いや~、がんばったンですが、
 こ~んな(片手で親指と小指を伸ばして)小さなのが2匹だけで。」

「ここは入れ替わり・立替わり、釣り人が多いから、
 釣れただけでも、たいしたモノですよ・・・」

「・・・」

今回ばかりは流石に、冗談好きな「強者さん」に、一杯、喰わされたのかな?


釣れないときは美味しいものを食べる!は、アサシンさんからのアドバイス。

・・・でも先ほど、堰堤前でお昼を頂いたばかり。


お疲れ気味の体と心、そして、汗もたくさんかきました。

大漁大物釣果は次週のお楽しみに、
グルメの代わりは、ここでのんびり、汗を流して、お昼寝をして・・・


 <データ>
4月13日 吉田川 
エサ   :ミミズ、川虫
竿    :7.0m  天平 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 2~1号
                天井糸 0.7号 1.5m 
                水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ    5寸 2匹
気温   :8~20℃ 
天候   :晴れ 
表層水温 :14℃
月齢   :4.4














2024年4月7日日曜日

好条件、されど・・・春の馬瀬川釣行

 

例年より一週間ほど遅く、桜の花の季節になりました。

馬瀬川へ向かうR41沿いは幾つかのダムがあり、
決まってその畔には満開に近いきれいな桜が。

七宗~白川~金山~下呂・・・桜前線は登ってきています。

禅昌寺を越えた辺り、R41を折れてR257に。
つづら折れから日和田のトンネルを抜ければ、
山に囲まれた谷底に馬瀬川が見えて来ます。

・・・桜は咲いていますが、
山一つ向こう側の萩原よりは大人し目・少な目の開花かな?

谷が細い分だけ、季節の進みもゆっくりなのでしょう。


<噛み合わない本日>

昨日は雨が降ったのでしょう、曇り空で水温13℃。
エメラルドの流れがとても太い今日の馬瀬川、
見た目はとても良い条件に思われます。

冷え込みも無く、朝のすがすがしい渓流風景を堪能しながら、
おもむろに本流竿のリリアンに糸を結わえ、
スルスルと竿を延ばします。

まずは、目の前の大淵にて。


しかしながら・・・

もっさんさんからお言葉を借りれば「ウンとも、スンとも」!?
振り込み・引き上げを繰り返せど、全くアタリの無い時間が経過します。

水量が多く広がった川幅に長竿での対応は、
間違いなくお魚には悟られない、
十分に間を置いてのお作法なのですが・・・


こんな鉄板ポイント、
瀬の終端は落込みから続く深場は淵、
底狙いで目印下をグンっと伸ばしても、ナゼかサッパリ。。。


落込みから続く表層のウネリが落ち着く辺り、
手前側・本筋・向こう側と上流に歩みを進めながら、
こまめにポイントへ仕掛けを流すも、空振りばかりが続きます。


・・・拙い小生の渓流釣り経験からですが、
まま、春の釣行はこんな時があります・・・

それは主にGW前後なのですが、
どう見ても好条件ばかり、なのに、なぜか、ダメな日。

巷では時期的に「場荒れ」と表現されるも、
いや、まだ4月の上旬ですよ。

これが多少なりとも、
アタリや掛け損ねでもあれば、
解決の糸口が掴められるのですがね・・・


大淵を諦めて、その上段の瀬に舞台を移します。


<瀬も音沙汰なし・・・>

勢いのある本日の馬瀬川の流れです、
ルートを慎重に選びながら、川の中を上流に向け歩みを進め。


川のど真ん中に巨岩が鎮座。
岩の向こう側は早流れですが、いい案配の駆け下りが。
そこを中心に大岩の周囲を距離を取りながら、丁寧に丁寧に探りを入れます。

しかし、ここもピクリとも無く。

沈み岩の頭は茶色いコケ、
流れの緩急でイイ雰囲気を醸し出しているのですが。

・・・う~ん、ナゼだ!??


広がる川幅のポイントと思しきポイント、
こまめに、丁寧に、ひとつひとつ釣り上がってみるのですが。

記憶では、もう間もなくでトロ場となり、
そこで川を渡河して対岸へ、
その上流は橋の下に良い感じの落込みがあったかと。


ただ、残念。。。
そのトロ場も本日は水量があり、
夏場のウエット・パンツなら可能なのでしょうが、
今の季節のナイロン胴長では、モロ、水勢を受け渡河は危険です。

・・・く~ん、直ぐそこ、なんですが(涙)。


<大淵で捲土重来を計るも>

止む無く、今来た瀬を入渓ポイントまで、トボトボと戻ることに。

釣りを始めてから、かれこれ3時間。
入渓点まで戻ってきましたが、
これも拙い経験から、
朝一番でダメだったポイントも、時間が経過すれば釣れる場合が。

・・・正直なところ、
これも理由が今一つ、解らないンですよね。


一旦は川から上がり、早めの昼食を頂いて、一層の時間稼ぎを。
その後の、再度でのトライ、だったのですが、
本日は無念の不発。。。


・・・好条件に思える本日、その中での不振。
春本番はエメラルドの激しい流れ、
雲間からそっと差す陽射し、
頬を掠めるそよ風が、
何となくですが、哀愁を誘うのでありまする。


<僅かな違い、に思えるのですがね。>

その後は道具を車に納め、
先ほどは目の前にありながら、至る事の出来なかった落込み、
「文明の利器」は自動車で、数百メートルほどを対岸まで移動します。

・・・ここで大きく場所を移動する、もアリなのですが、
最近の小生、あきらめ、が悪いのです、ハイ。
と言うより、似た条件で本当にダメなのか、確かめたくて。


ああ、あれに見えるは先ほどの対岸。
今日は久々、よく歩いています!

ここも好条件、
落ち込みからの流れも激しく、
立ち位置の向こう側は岩壁に流れが当たり、
点在する岩と岩との間の懐が、早く仕掛けを入れて下さいよ、とばかりに。

長竿で、狙い済ましてスナイパー・・・

それでも、今日は音沙汰なし、なんで??
もう、打つ手なし。。。


何の気なしに白波の手前側、
これより向こうに入れると早流れ、
それより手前に振り込むと目印が停まる、
そんな境界線は素直な水域に仕掛けを刺したところ・・・


よ・う・や・く(涙)。

チギれたミミズに口元の釣り針が、
如何にも「銜え楊枝」は「木枯らしの紋次郎」?
おひけえなすって!


シーズン当初は(も)不調な小生。
紋次郎ではないですが、渡世の旅は未だ始まったばかり。

今日の不調は何だったのか?
理由は定かでなくも、旅は続くのでありました。



<データ>
4月6日 馬瀬川
エサ   :ミミズ
竿    :8.5m  渓峰本流
仕掛   :針 吉村7号 
      錘  2B~3B号
                    天井糸 0.7号 1.5m 
                    水中糸 0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ    6    
       ボ~ズは何とか回避・・・
気温    :10~18℃  
天候    :曇り まま晴れ
表層水温  :13℃
月齢    :26.7














2024年3月31日日曜日

アマゴ起こしの雨の後~長良川・前谷川釣行

 

先週は週の初めと終わりに、様子の違う2つの雨が降りました。


週初めに降った雨は冷たい冬の雨。
雲は北西方向から流れ込み、雨が上がった後は猛烈な風が。

週の終わりに降った雨、それは違う感じの雨でした。
南風に乗った雲から下たる暖かい春の雨。

・・・そうです、これを待っていたのです!


<長良川と前谷川の合流点で>

少し気が早いのかもしれませんが、
待ちに待った暖かい春の雨の後、釣行の行先は郡上白鳥 長良川の本流へ。


尾張北部での昨日の雨は昼前には上がり、
午後は気温も急上昇、出立時の早朝は暖かい朝でした。


しかしながら、
奥美濃は長良川の上流は意外にも路面が濡れていて、
雲なのか、霧なのか、霞がかってお空はどんより、
つい先ほどまで降っていた感じです。

予想はしていたものの、
少し降り過ぎた暖かい春の雨のせい、
長良川鉄道はその終点、北濃駅前の長良川、
その本筋はせせらぎとは程遠い轟音、随所で白波が立っています。


今少し登った前谷川との合流点、そこも同様、
どんより曇った空の下、濁流ではないですが、エメラルドの激流。


<流れに似合わぬおチビさん>

本流釣りがやりたくて訪れた長良川の上流です。

始める前は轟音が響く流れを見て、
前谷川への「宗旨替え」も考えたのですが、
シーズン初期はダメな小生、釣れなくて元々よ!

我ながら、この、キップの良さ!
これだけが取り柄!?

・・・毎年の春に繰り返される、進歩の無いチャレンジ、とお笑い下され。


前谷川の出会いにそびえる奇岩、
そこへの流れの直撃で、直ぐ目の前は激流です。

「さ~て、この流れ、どこを刺そうか。」

暖かい雨の後とはいえ水温10℃、粗忽者も落ちたらアウト。。。


足元の大岩がしっかり根付いていることを確認して、
手前の本筋白波の向こう側、奇岩横を流れ下る激流との間、
表層は落ち着いた水域、長竿ですが「送り込み」で仕掛けを刺します。

その落ち着いた水域、
表層はゆっくりとした上流から下流への流れなのですが、
沈む錘が川底に着底、
すると意外にも目印は下流から上流へ移動します。

本日の激流で複雑怪奇な川底の流れ具合。
いや、こりゃ、イイ兆候!

・・・振り込みと引き上げ、期待を持って繰り返すこと数回、
とっ、来ました、待望のアタリです!

複雑な流れに潜むお相手、
春の本流釣りはオオモノを期待して、
0.3号が切れない程度に力強くアワせます。

激流が重なって、その手応え、良く思えたのですが、
上げてみるとどうでしょう、5寸を少し超えるサイズ。。。

・・・まあ世の中、えてして、斯様な按配なのです。

それでも、お魚をよく見ると、サビの浮いていない綺麗な銀白色。
やっぱり、川底も季節は確実に進んでいます。


その後、このポイントからは、残念、全くの音沙汰は無し。

出会い前の奇岩、その下流の広い淀みでも竿を出してみたのですが、
ここも残念、アタリなく・・・


前方が大きく開けた広い水面、
久しぶりにこんな景色を見てしまうと、
人情として長竿を大きく振り回し、遠投したくなるものです。

・・・結果、背後の枯れ葦に仕掛けを絡まれること、二度三度。。。



糸結び、針仕事で時間を費やしていると、
あれあれ・・・
天気予報には無かった風が吹き始めてきました。


<前谷川へ河岸を変えて>

時刻は9:30、まだもう一戦、仕掛けられる時間です。
一旦は車に戻り、本流竿を小継竿に持ち替えて、
長良川出会いから前谷川を釣り上がります。



本日の支流 前谷川も本流 長良川と同じく、
水は多くて流れが速く、川幅も広いです。

川の水面はその直上まで延びるネコヤナギには要注意、
幾度となく仕掛けを絡まれ、かつ、上流への行く手を遮られます。



それでも、邪魔なネコヤナギの為でしょうか?

アプローチが容易な流れからは音沙汰は無くも、
遮られた行く手を強引に分け入り、
小枝の反発でデコピン(今はワンちゃんのお名前ですね。)を食らいながら、
行き着いた小淵、そこで仕掛けを刺してみてみれば・・・

読みが当たりました、全くの「竿抜け」のご様子です・・・
いや、こりゃ、苦労の甲斐がありますね。


サイズ的には今ひとつ、
でも、その割にはお魚たち、とても元気に走ります。

・・・お魚も、きっと、春の雨を待っていたのでしょう。
小気味よい引き具合と続々に重なる釣果。





時折で川面に沿って吹く強風、
アタリも取りづらく、クシャミも出ます。

でも、これが春なのです、ハイ。

時間が経つにつれて、
風が雲を押しのけてくれるのでしょう、
春の強い日差しが雲間から差し込んできました。

以前はイワナが良く釣れた前谷川なのですが、
本日の主役は差し込む陽に輝く、春色のアマゴばかりです。


長良川の本筋はさっぱりでしたが、
支流の前谷川では思った以上の釣果でした。

やはり、ちょっと、早すぎましたかね?
小生に今の季節の本流釣りは。

でも、来週末辺りなら・・・


<データ>
3月30日 長良川・前谷川
エサ    :ミミズ
竿     :長良川10m SG ロング
      :前谷川 6m 渓秀                 
仕掛    :針 吉村7号
            長良川
       天井糸 0.7号 4.5m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 3B号
            前谷川
       天井糸 0.7号 0.5m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 1~B号
釣果    :アマゴ    5~6寸    9匹
気温    :7~17℃  
天候    :曇り まま強風
表層水温  :10℃
月齢    :19.7