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2016年11月27日日曜日

名古屋港水族館 VS お池のニジマス管釣り

ご諸兄各位殿


毎年恒例、今年も数年前に赴任していた東欧から2人、研修生が来ました。
年ごとに入れ替わり交代で数週間の日本での研修。


研修生と言っても新人さんではなく、業務経験豊富な昔からの仲間。
あちらで生活しているときは、彼らには本当にお世話になりました。

週末の日本でのお休み、彼らを連れて名古屋近郊の名所案内。
昨年の連中にも行き先を何件か提示して、行きたい場所を聞いたのですが。
http://sidestarwinderjpn.blogspot.jp/2015/11/blog-post_8.html

もちろん、小生が強く推奨したのは釣り、それもルアーでのニジマス管釣り。
延べ竿を使っての「渓流釣堀」も良いのですが、足場を考えるとお池がベター。
はるばる日本まで来て、お怪我をさせちゃ問題です。

しかしながら・・・今年も行き先は名古屋港水族館に相成りまして候。


どうも昨年の研修生から、イルカの曲芸は一見の価値あり。
館内は美しく綺麗で心地良い。
いや~、名古屋港水族館は良かった、素晴らしかった・・・
の噂が、現地工場内で広まっちゃった様子。

ここに至って、如何に管釣りニジマスの引きの強さ、知略を巡らせての駆け引き、
その面白さを訴えても効果無く。

まあ、彼の地は海に面した小国、まず川魚には馴染みがありません。
また、どうしても、お魚をわざわざお池に放して、それをあえて釣る、と言う行為。
それをお金を払ってまで。
昨年のメンバー同様、これが残念ながらご理解頂けませぬ・・・


ご本人達の経ってのご希望とあらば・・・
そしてやはり、そこは名古屋港水族館、連れてきた甲斐があります。


青を基調とした配色の薄暗い館内。

一年ぶりに訪れる小生ですら、まま
その神秘さに息を飲みます。

目の前の大きな水槽を悠々と泳ぐ
シャチやイルカ、バンドウの仕草。

目を丸くして見とれています。









今年の彼らには、初めて訪れた日本、そこで感じた「変なモノ」を尋ねました。


まず一番に挙げられたことが、タクシーのドア。
日本ではおなじみ、運転手さんが座席から操作して開けるドアです。

長らく続いた社会主義の為なのか、「無償のサービス」が皆無の彼の地。
スーパーで野菜をお買い物してレジで支払い。
そのレジのおばさん、鬼は外!とばかりに、お釣りをレジ台の上に放り投げ。
何もそれ、外国人の小生だけではなく、現地の人にも平たく皆平等に・・・

その買ってきたお野菜、タマネギなんぞ調理前に2つに切ったら、
中はぐちゃぐちゃに腐っていた、なんてザラ・・・買ったヤツが悪い、の思想。

・・・そりゃ、自動(ホントは運転手さんの手動)で開くドアに驚きますわな。


二つ目が道路にある信号機とのこと。
その数が彼らにとっては異常な数の感想。
・・・この交差点、信号機は要らないでしょ、て所は小生も同意見。

それ以外に彼らに言わせると、
日本では停止線の直上に1個、ご丁寧に向こう側の横断歩道上にももう1個。

あちらでは停止線上の1個のみが普通でした。
ただし、それはそれで、信号により停止線でキチンと駐まると、
青に変わったかどうか、フロントガラスの上淵をのぞき込まないと見えない位置。
・・・受益者お構いなしの配置、考え物でした。

また信号交差点も、あちらではチョトした交差点は、まずロータリー式が主流。
一方が暫しガマンして待つ・・・ではなく、双方が見計らって上手くヤル。


三つ目が酒席での「お酒の継ぎ合い」。
特にビールなど、継がれて暫く飲まないと気が抜けるじゃないか、と。
逆に彼らから、そこに何かルールとか作法はあるのか?の質問が。
・・・いや、確かに。。。

考えようによっては、合理主義優先、まま若干の自己チュ~な社会です。



そして今年のメンバーもまた、日本人の親切さに驚かれた様子です。

日本へ飛行機で到着して直ぐ、彼らだけで電車にトライ・・・
中部空港の駅で「いぬやま」と言って買ったはずの切符が、
ナゼか「かなやま」行きの切符を窓口で渡され。

どこをどのように彷徨ったのか、おかしいことに気が付き、
彼らが携帯で連絡をしてきた場所、それが何と「ちのみや」。
名古屋近郊で鉄道路線にお詳しいご諸兄は、首をかしげられるかと・・・

で、その「ちのみや」から、ご親切な日本人紳士に案内・随伴されて、
どうにかこうにか「ぬやま」まで行き着いたとのこと。

・・・どちら様か存じ上げませんが、ありがとうございました。
この場をお借りして、彼らへのご厚意、日本人の株上げに、お礼申し上げます。




水族館を見て回り、ポートタワーに登って名古屋港を一巡眺め。

遠くに見える名駅ビル群、伊勢湾岸道。
三菱重工はロケットのエンジン、東亞合成は瞬間接着剤。
足下に見える南極観測船は自衛隊所属・・・そんなことを説明して。


夕方、彼らを宿泊先のホテルまで送り、彼の地でまた会おう、の約束を。

・・・まっ昼間っから水族館横のレストランで食らった大ジョッキのビール。
流石にそれが効いていたのか、帰路の車内では二人とも爆睡・・・

平和・安全・親切な国とは言え、慣れない国での滞在は疲れるでしょう。
何となくですが、解ります。

とても眠そうに握手をして、別れを告げ合いました。