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2020年8月30日日曜日

今期初で最終の奥飛騨 高原川釣行



お盆も過ぎたのに、雨の降らない暑い日が続きます。
涼し気な渓流での水の流れ、それで一服の涼を感じて頂ければ幸いです。


・・・でもこの写真、双六川なんですが、撮っている本人は汗だくでした。。。


いつものように、一日のお仕事を終えてから、かなり遅めの出立は、
夕食と銭湯のあと、暑さの残る夜道を一路、奥飛騨へ。

いつものように、当初は上宝の農産物直売所での車中泊を予定していたのですが、
日中の厳しい暑さとお仕事の疲れ、そしてほんと遠いです、奥飛騨は・・・

50の坂を転げ落ちるおじさんは耐えられず、
飛騨古川から神岡へ抜ける峠道、それを越えるまでが限界!

トイレだけが併設された、山の中は寂しくも、ぼんやりナトリウム灯が光る、
路肩のパーキングで崩れ落ちたのであります・・・




<朝靄の高原川は渇水>

翌早朝、農道からR471へ折れる手前、高原川に掛かる橋を通ります。
待ちに待った、一年ぶりは川の風景。

ところが・・・高原川が無い!?
いえ、正確にはあるのですが、
橋から覗いて見えるのは、白く大きな岩ばかり。

肝心のお水はと言えば・・・
控えめも控えめ、僅かに細くチョロチョロと。

それは、まるで、お歳もお歳、
ここ最近は回数はあれど、誠に出の悪い小生の「小」のような。

「まいったな・・・
 こうなりゃ、朝一番は駒止橋とするか。」


小生の拙い高原川での経験ですが、
駒止橋から浅井田ダムまでは、ダムの導水路の加減でしょう、
どんな渇水でも、何がしかの流量が確保されています。

それでも、流石にこれまでに無いほど本日は水面が低く。
幸いにもご同輩のお姿は見られませんが、
川の両側に堆積した白く乾いた石が、本日の苦戦を予想させます。


流れの本筋は対岸寄り。
手前側から攻略の手を伸ばすのです。
しかしこれまで、このポイントで、斯様に川中央へ分け入ったことは無く、
それが可能な今日の流れ。


10m竿に珍しくも糸11mは長手尻の本日・・・

いえ、何のことは無し。
粗忽・ぐ~たらの所以、チョイスした仕掛け、
それがたまたま、一昨年は犀川での「残り物」なだけ。

慣れない長手尻での振り込みです。

背後の白石の山や足元の水面に、
ご奇特にも、針先のブドウ虫・ミミズを勢いよく叩きつけ、
気が付きゃエサ無しで仕掛けを流している粗忽者。。。


でも、「残り物」には福がある、と申します。

何度かの振り込みの後、
遥か遠方の流し切った仕掛け、それを挙げてみると手応えが。

これが結構な引き具合、すわ!!
と、思った次の瞬間。
天にも見放される痛恨のバラシ。

・・・挙げた仕掛けに、たまたま掛かっていた、
それじゃ、寛大な神さまだって・・・だよね~。

今回の奥飛騨釣行、ハラ・ドキしたのはこの刹那を含め都合2回のみ。

ほんと、きびし~!
酷暑・渇水の高原川です。


<双六川はアユ師さんばかり>

格式高い料亭?の高原川が振るわないとき(いつも、ですが)、
気軽な行きつけは小料理屋、双六川が小生の隠れ家です。

今回も小粋な「若女将」のお相手を期待して、
そろりそろりと入川口を下ります。


行きつけの双六川、これくらいの渇水は過去にも。
ポイントさえ上手く捉えれば「若女将」との御目文字も。


エメラルドの流れ、すがすがしい朝の渓流の香り。

・・・しかし果たして、川に「香り」があるのだろうか?
ワンコのように鼻の利く小生、間違いなくあると思います。
実は今回の釣行、ここが大きなポイントだったような・・・


少し上流に先行者がお見えです。
首にはエサ箱は無く、腰で「待ってました!」とばかりに上を向くたも網。
あの出で立ち、間違いなくアユ師さんです。

本日は高原川から少し上った双六川、そこにもアユ師さん達が。

大雨に長雨だった今年の梅雨、その後は晴天・渇水続き。

結果、本流は高原川でのアユ釣りはパッとせず、
各支流に流れ込まれているのでしょう。

・・・初めてです、双六川でアユ師さんを見るのは。


若女将を期待しての瀬、淵、落ち込みでの釣りですが、
残念ながら、次から次へ、挙がるのは小ヤマメさんばかり。

・・・これじゃあ「小料理屋」ではなくて無粋な「チャリンコ倶楽部」。
(この表現、お解り頂けるのはご近所さんくらいかな?)

と!
小ヤマメさん特有のひったくる魚信と違い、
若干で重厚・落ち着いたアタリが!

来た!若女将か!?
手応えから20cm後半、川底を勢いよく走ります。
・・・これが今回の釣行で2回目のハラ・ドキ!

ムリをせず、走らせるだけ走らせて。
お疲れのところを、慎重に慎重に寄せます。
水面から上半身だけ上がり、白いお腹がこちら向き。

たも網に納まったのは・・・


・・・「若女将」ならぬ、残念「チーママ」!?。

しかし、この胸ヒレの大きいこと。
お外道様ですが納得の引き具合でした。。。


<酷暑、午後は標高の高い平湯川へ>

陽が昇るにつれて、双六川の谷底ですら暑くなってきました。

日向では白く焼かれた丸岩、その照り返しが強烈です。
もっとも、この辺りも山中ですが、標高はさほど高くもなく500mほど。
・・・日中、とても身が持ちそうにありません。


午後からは避暑も兼ね、もっと上流、新規開拓は平湯川へ転戦です。

その途中のR471は3か所で片側交互通行が。
酷い所は国道が川側の一車線、崩落しています。
ここでも7月の豪雨は凄まじかったのでしょう。

・・・その被害の様相は高原川の上流、行けば行くほど明確に。

宝橋を右折して高原川(平湯川)沿いにR471は登ります。
途中、新平湯温泉を越えた辺りで国道は通行止め、
う回路として福地温泉の街中をバイパス。

・・・並走する平湯川は随所で災害復旧・護岸工事が。

その平湯川、福地温泉の畔に降り立ちます。



初めての平湯川、パッと見た目は良い渓相、イワナ釣り向き。

しかし・・・
至る所に倒木・流木が。


そして・・・
今回の釣行での気付き、川に「香り」はあるのか・否か。

この平湯川の「香り」なんですが、
地元の方々にはごめんなさい、はっきりと泥の香りが。
渇水のハズですが、ナゼか水も笹濁り、川岸の浅瀬には泥が堆積。

恐らくですが、その原因は7月の豪雨の爪痕かと。

上流で復旧工事中、はたまた砂礫が流出し続けているのか、
明らかに午前中の双六川とは「香り」だけではなく、様子が違います。



拙い経験の小生ですが、案の定・・・
ここは!
の鉄板ポイントでも、小生の腕前では魚信すらなし。
以前にもドロの香りがする木曽 西野川はペケでした。

普段の姿が伺い知れぬ初めての川です、暑さもあります。
無理は控え釣りは諦め情報収集、のんびりと渓流を散策します。


良い川なのでしょう、自然災害とは言え残念です・・・



<2日目の朝一番は蒲田川、でも・・・>

栃尾温泉のいつもの民宿で一夜を過ごし、
翌早朝は2度目の訪問となる蒲田川へ。

しかし昨夜は暑かったです。
今まで使用したことのない、部屋のエアコンを付けての就寝でした。

そして・・・
新コロナの影響で、民宿にも変化、細かなルールが。

チェックインでは検温を、混雑時の温泉入浴は控えて、
食事はグループ間で距離を取り、かつ、静かに頂きます。

結果、人との出会い・語らいは皆無。

いえ、気は使いますが、返って静かに旅情に浸れるような。
「With コロナ」での新しい宿泊作法なのでしょうね・・・


どこかで見たことがある、有名な眼鏡橋の風景。
朝一番で降り立った蒲田川ですが、ご同輩は誰も居られずです。

何となくですが、その理由、ここも昨日午後の平湯川と同じ、
前回は感じなかった、川からのドロ臭さを覚えます。


ご多分に漏れず、流れは笹濁り、川底の浅瀬に泥が堆積。

河原に降り立つ前、河岸の段差を降りるのですが、
崖っぷちの崩れかかった砂礫、乗った瞬間に身の危険を感じました。
・・・川が削り取っていったのでしょう。

川に降り立って、近づいて初めてわかる状況。


昨日の平湯川での先入観、それが早めの見切りをさせます。

ポイントらしき場所で魚信が無く、
河原の岩も最近で座を得た為なのか浮き気味で怖く、
残念ですが、ここは即、撤収としました。



何年か前ですが、馬瀬川も渓相が大きく変わる酷い水害が起きました。
こんな自然災害が、ここ最近は全国の至る所で毎年で起きています。

釣行で訪れる小生なんかは、
釣れる・釣れない、で一喜一憂する程度、
誠にノ~テンキ、呆れるくらいにお気楽です。

しかし、そこで実際に生活されている方々を思うと。

今の馬瀬川は数年前の姿を戻しつつあります。
復旧工事もあれば、自然そのものが持ち合わせる治癒力も。
確かに、そこに至る時間、それはとても掛かりますが・・・


民宿の女将から「また来年も来てね」の一言に、
厳しい暑さの残る奥飛騨で、うなずくだけの小生でありました。



<データ>
8月28日 高原川・双六川・平湯川
8月29日 蒲田川・双六川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
釣果    :●28日
       高原川 ボ~ズ
       双六川 小ヤマメ ツ抜け
           お外道ウグイ様 2匹
       平湯川 ボ~ズ
       ●29日
       蒲田川 ボ~ズ
       双六川 ヤマメ 6寸 1匹
           小ヤマメ ツ抜け
       毎度、全リリ~ス
気温    :20~33℃
天候    :晴れ まま曇り
表層水温  :22℃(双六川)・・・ほんと??