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2021年3月7日日曜日

今年の初釣り~郡上大和 神路川釣行



その川は高速の郡上八幡ICを越えて、トンネルを2つ過ぎた辺り、 
3つ目のトンネルに入る手前は、日の当たる谷間を流れています。


目出度くも、8回目のシーズンを迎える小生の渓流釣り。

何事も人生の貴重な時間を8年も費やせば、
おおよそは、ある程度の力量が身に着くハズなのですが、
未だにその釣果はギャンブルの域、それを抜けきれない我が渓流釣り。


・・・いやいや、プロの漁師さんだって、
年の初めの縁起物は大漁旗を掲げるじゃないか。
好釣果と安全を祈願して、小生も何かゲンを担がなければ。

そんな思いから、今シーズンの初釣りはこの川としました。
神(かみ)の路(みち)として、「かんじ」と読むそうです。

ここで一発、良い釣果を得られたならば。
う~ん、こりゃ、良いカンジ?ご利益がありそうな・・・


<神さま、仏さまの思し召し?>

しかしながら・・・
こんなに暖かい初釣りは、8年間を通しても初めてです。

昨日の雨は夜半に上がり、ここに至る路面はまだ濡れていました。
春の穏やかな日光に照らされて、掘り返された水田から上がる水蒸気。


初めての川は神路川。
当初、長良川から分かれて直ぐの辺り、
護岸整備が成され平たい流れであった川底でしたが、
大きなお宮の鳥居を過ぎたころから、見慣れた自然渓流の姿に。


一旦、ナビで幹線道路の表示、それが消える上流まで向かったのですが、
途中、目ぼしいポイントには既にご同輩のお姿が。

・・・流石はシーズン開幕当初。
しかも、雨上がり、そして、この暖かさです。

致し方なく取って返して、
下流部にはそのご同輩たちの気配もなく、
自然渓流になる手前、霊験あらたかな、お寺の少し下流から入渓します。


区間によってはブッシュが生い茂り、竿が出せないポイントも。
竿は手持ちの最短、天平5.3を4.5mに縮めて。

入渓点の直ぐ、斯様な堰堤下を護岸の上から、まずはミミズさんで。

して、その3投目・・・

ツツツっと目印が下がる綺麗なアタリでした。


しかしながら・・・
こんなに開始早々は直ぐの釣果、8年間を通しても初めてです。
う~ん、こりゃ、改めて良いカンジのシーズン滑り出し!



<♬ 春の小川は さらさら行くよ・・・>

この近辺、川幅の半分ほどが踏み固められた葦で覆われる神路川。
護岸は思いのほか高く、降りられる・登れる箇所は限られています。

そのことも相まって、極力、水辺からは距離を取る作戦を。

若干、横着な作法にも思えましたが、
4.5mなら土手からの振り込みで十分な川幅です。


対岸は未だ日陰、落ち込みの白波が落ち着く辺り、
軽めの錘は流されて、もう間もなくは、せり出す枝が。

そろそろ仕掛けを上げるか・・・の、その時!
急な勢いのある引きに、川底には大きな黒い魚影が!

お魚は下流に向け、糸を引き引き、疾走します。

アカン、糸が枝に絡む!
と思った瞬間、
幸か不幸か、痛恨のバラシ・・・

まあしかし、結果、オーライか。
神様仏様のご加護、それは未だ我が方に?


気を取り直し、改めて、同じスジを流せば・・・

明らかに、引きの小さい、この子が。

・・・いや、
普段はバチ当たりな素行の小生、ありがたくも天のお沙汰です、
ここは、シーズン初日の早々、早二匹の釣果を喜ぶべきでしょう!


<里川は神路川>


母屋づくりのお屋敷。
庭裏の階段を降りれば、そこには水の流れが。

今でこそ、水道も通っている住環境でしょうが、
その昔はきっと、川が生活の便利、
炊事に洗濯、そのお役目を果たしていたのでしょう。

苔むした川への階段、それを眺めながら、一人、物思いで昼食の小生。

カップ麺とコンビニのおにぎり。
・・・今シーズンも、相変わらず、質素です、ケチです。



昼食の腹ごなしは、川中の石を転がし川虫取り。
キンパクにオニチョロ、ヒラタハは小さめ、主役はクロカワ。

意外だったのはサワガニです。(ピンボケをご容赦)

居ても不思議ではないのでしょうが、
川虫取りで御目文字が叶うこと、神様のお沙汰?これも初めてです。


<秘技スナイパー、竿抜けネライ!?>

お腹を満たして、川虫も調達して、
イザ、残り少ないお時間は、午後の部へ。


ますます暖かくなってきました。
午前中は残念、バラしてしまいましたが、
ここらでお魚のサイズUP、それは出来ないか?

・・・やっぱり、竿抜けポイント、かな?狙うは。


登りに至ったこのポイント。
頭上は開けていますが、対岸の護岸壁の側面、
草木で覆われ振り込みが難しそうです。

そんな護岸壁にはマス目状、区画が区切られた箇所が。

エサ師ならともかく、
ルアーは絶対、通せないな、ありゃ・・・

ピン・ポイント、つる草を避けて、その、風呂桶に振り込みます。

すわ!
狙い通り、クククっの反応が!

手応えは・・・若干のサイズUPか!?


・・・いえ、残念。
誠に器用なる針の背掛かり、しかも、小さな小さな脂鰭への、
それが斯様に感じさせるのでありました(涙・笑)。



<移り行く、時の流れ>

時刻は13:30。
登るにつれて、川幅も狭く、川面もますます、枝木に覆われてきました。
初日の本日はこれまでとしましょう。


川から上がり、車に戻る途中、朝方、入渓した近くのお寺、
その写真を撮っていると、おじいさんからお声がけを。

「どうです、釣れましたか?」
お話から、お寺の方でした。

幼少のころはここで過ごされ、一時はこの土地を離れて町へ。
今はお寺の世話と、道端に花を植えるボランティアを。

その昔の神路川は全くの自然渓流だったようで、
護岸工事から流れが良くなり、
良くも悪くも、結果、平時の水量は半分ほどに。
この方も釣りを為されるのでしょう、今の状況が残念なお話しぶりでした。

確かに、川半分が葦に覆われる流れ、昔より細くなったのでしょう。

・・・でも、普段の生活の直ぐ横を流れる里川です。
休日に釣りだけで訪れるよそ者、そんな小生には触れられない、
その土地の方の複雑な想い・懐古が、おじいさんから感じられました。



<データ>
3月6日 神路川 
エサ    :川虫、ミミズ
竿     :竿 5.3m  天平 
仕掛    :針 吉村7号 
       錘 2号
       水中糸 0.3号 4.5mのみ
釣果    :小アマゴ  3匹
       アブラハヤ 3匹 
       全リリース 
気温    :9~15℃
天候    :晴れ、午後から風
表層水温  :9℃
月齢    :22.3