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2021年7月25日日曜日

夏の北陸 打波川・手取川釣行

 

<自由気ままな・・・>

「釣りですか?アユ釣りですか?」

下打波の集落を少しだけ登った辺りの越前 打波川。
県道は切り立った崖淵の下、日陰で釣り支度をしていると大型バイクが。

そのライダーさんからのお声がけでした。


「いえ、アマゴ・・・じゃなくて、ヤマメ釣りです。」

お歳の頃は小生と同じくらい。
ライダー・スーツがバッチリと決まった御仁です。
地元ナンバーのヤマハ車、聞けばご自宅のある福井市内、
そこからのツーリングだそうです。

「この川、泳げますかね?」
朝から暑い本日です。
きっときれいな川を見ての、心から出る素直なご質問かと。

「大丈夫ですよ、とても気持ちが良いですよ。」
小生も掛け値なし!
素直な心でお答えをします・・・何も考えずに。

「でも、どうやって川に降りるのでしょう?」

「な~に、勘ですが、橋を渡れば降り口がありますよ。」
お調子者の小生です。
川を眺めるライダーさんを残し、河原へ先行する小生でした。

案の定、対岸は橋の横、草木に覆われた入渓口が。
・・・こりゃ、素人さんでは、気付かないでしょうね。


河原に降り立ち、竿を延ばし、糸を張ります。

その作業中、橋の上からライダーさんが。
「やっぱり、降りられるんですか?」

「橋を渡った左手に、草で判りづらいですが、道がありますよ。」

暫くするとライダーさんも河原に。

そして・・・
あろうことか、ぱっぱっと、ライダー・スーツを脱ぎ始めます。

しまった!
が、時すでに遅し。


下着のパンツ一丁で、ジャバジャバと川を泳ぐライダーさん。

・・・参りました、自由人には(笑)。
木陰下の深場は一級ポイント、見事に荒らされてしまいました。
しかしまあ、暑い夏です、川は釣り人だけではなく、世の中は皆様のモノ。

その今少し下流は、同じく日陰のポイントから。

「お!釣れましたね。」

ギャラリーの目の前は、さも誇らしげに釣果を揚げる小生。
・・・もち、お外道様であることは、内緒です。



<初めての北陸遠征>

いつも暖かいご支援を頂けるアサシンさん。
彼からのオススメでもあり、いつかは行ってみたかった北陸路。
昨年の秋にも下見済みでした。


本当はもう少し気候の良い時期にしたかったのですが、
悲しかな「宮使い」の身の上は小生、
斯様な連休でもなければ行けない遠路なのです。

初日はここ打波川で、しこたまヤマメを数釣り、
二日目は加賀 手取川で大イワナを、の予定なのですが・・・

なんじゃこれ!?
と言うくらい、暑さと渇水にハマった今回の釣行。


名川 打波川は標高が低く、
気ままなライダーさん、彼に別れを告げた時点で、もう汗だく。

暫く釣り上がるも、飛ばず・泣かずは酷暑での釣り。
熱中症は身の危険を感じ、やむなくの退渓です。


<手取川は市ノ瀬にて>

当初は夕方に到着の予定でした手取川。


大野盆地を少しだけ登った打波川、そこが暑すぎての宗旨替え、
かなり早めはお昼過ぎ、その時点には到着しました。

市ノ瀬のキャンプ場を歩き回り情報収集、
登山者ビジター・センター前の旅館、そこで釣り券を購入します。

記名が必要な白山白峰漁協の券の様子。
住所を書いていると旅館の主が、

「ほ~、はるばると愛知県からですか。」
マスク越しでも気さくな感じは旅館のご主人です。

「はい、手取川は始めてなンです。」

「そうですか・・・
 それじゃあ、イイところを教えますよ。」

・・・これは、小生の生まれ持った特質なのでしょう。
年上の同性からは、ナゼか慕われ・親切にされるキャラなのです。

半面、お情けを頂きたいお年頃・ご妙齢の異性からは、
気の利いたギャグをかましても、残念、全くの無反応はしらけ鳥が。

世の中は限りなく公平に、良く出来ていると感心します・・・


旅館の主のお話、それを要約すると手取川は本筋より支流、
谷に入った方が面白いそうです。

この市ノ瀬のベースを少し下ったところ、
後でスマホの地図を確認したのですが、三ツ谷川を勧められました。

「林道の入口はロープが張ってあるけれど、フックが掛かっているだけ。
 車で奥まで行けますよ。
 ただ・・・クマが出るからね。」

「クマよけの鈴や用意はあります。」

「それなら大丈夫でしょう、気を付けてね。
 それから車中泊は旅館の敷地を使いなさいな。
 キャンプ場の駐車場はワチャワチャとうるさいから・・・」

・・・斯様な星の元に生まれた小生、ご親切をありがとうございます。


<登山者・釣り人の朝は早く>

ご親切に甘え、旅館の駐車場で過ごした一夜。
翌朝4:00での起床ですが、ビジター・センター前の停留所、
そこにはシャトル・バスを待つ白山登山者、早くもその長蛇の列が。


きっと、キャンプ場の駐車場は、夜な夜なうるさかったことでしょう・・・

小生も朝食を食べ、身支度を整えて、手取川の支流に向け出陣です。


旅館のご主人の言われる通り、林道へハスラーを進めます。
でも、あまり、奥には行かない方が良いような。

頃合いの良い路肩に車を停めて、
クマ避けはクラクションを10秒間ほど鳴らします。

・・・ごめんなさい。
ご主人から教えて頂いた手前もあり、
詳細は省きますが、まともな入渓は難しい三ツ谷川でした。

その河原に降り立つのですが・・・

ご主人には申し訳ないのですが、本日は超の付く渇水は三ツ谷川。
どうでしょう、水深は概ね20~30cmくらい。

堰堤と堰堤に挟まれた区間は数百m。
存在する僅かな深場、それでも膝上程度です。


暫く粘りますが、ウンもスンも無く。
ここは雨上がりが狙いどころ、その釣り場のようです。

「さて、どうするか・・・」

昨日で見た限りでは手取川の本筋、ここよりは水量がありました。
折角の朝一番はその支流ですが、
きびすを返して市ノ瀬キャンプ場は脇を流れる手取川へ。


<手取川の本筋で>


しかし、先の支流と同じく山岳渓流はどこも谷が深く、
この本筋も川面まで落差があり、さて、入渓に一苦労です。

さすれば、一計を案じ・・・
枯れ沢を伝ってなら、安全に降りられるのでは?

都合の良いことに、キャンプ場内に小川が流れています。
そこを、伝って。

降りたところが斯様な案配。
やっぱり、ここ本筋も渇水気味かな?

それでも、この日陰のポイントで、
小さいながらも、どうにか結果を捻り出します。


徐々に陽が昇ってきました。
そして、徐々に少なくなる日陰の涼しさ・・・

昨日の打波川より標高の高い手取川は市ノ瀬。
それでも、どうでしょう、酷暑のガマンは午前中の早い時間限りか??


時間との勝負もありますが、ここぞのポイントからは、まずまずの釣果が。

ピントはボケていますが、山岳渓流に小ヤマメさんも。
渇水でない時、きっと楽しい釣行でしょう。


市ノ瀬の取水口が見えて来ました。
まま雲がかかり、そのときは風が涼しく感じられる手取川。
しかし・・・それも、潮時かな。


キャンプ場の駐車場で着替えを済ませ、
珍しくも河原以外で用意した昼食を頂きます。


入道雲の向こうから、遠くでゴロゴロ・・・遠雷です。
これが気になっちゃって。


残念、白山の遠望も本日はお預け。


まあしかし、初めての土地での釣行、それが上手く運んだ試し無しの小生。
それでも、今回もそれなりにたくさんの収穫がありました。
次回の釣行に繋ぐ手立てと思えば・・・

季節・気候を選んで、捲土重来は北陸路かな?



<データ>
●7月23日 9:30~11:30
河川        :打波川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :6.0m  渓秀 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 1号
                天井糸 0.6号 0.5m 
                水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :アブラハヤ   2匹
気温   :24~30℃ 
天候   :晴れ
表層水温 :22℃ アカンですわ。
月齢   :13.1

●7月24日 6:00~10:30
河川        :手取川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :6.0m  渓秀 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 2~1号
                天井糸 0.6号 0.5m 
                水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :イワナ 7寸     2匹
          6寸     1匹
          小ヤマメ         1
気温   :17~27℃ 
天候   :晴れまま曇り
表層水温 :18℃ 
月齢   :14.1