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2021年9月12日日曜日

秋雨の飛騨 秋神川釣行

 

飛騨小坂からR41を折れて夜の鈴蘭峠越え。

今宵の車中泊サイトは朝日から濁河へ抜ける県道、
一昨年から通行止めは、その手前にある秋神温泉の近辺。

・・・いえ、そこは、あくまでも、車中泊。
目指すは風情ある温泉宿ではなく、山の中は「ポツンとトイレ」です。


昨年も大雨に見舞われた秋神川。
その際に鈴蘭高原から秋神の集落へ抜ける県道が通行止めに。

昨年の秋神川釣行の帰路はそのう回路、西洞川を鈴蘭峠へ登るルートでしたが、
今回はその逆方向、はてさて、県道からの分岐がどこだったのか?
ハスラーのカーナビにも載っていない抜け道です。

暗い暗い夜の鈴蘭高原、分岐を探すのに行ったり来たり。
突如、暗闇のライトにキツネが写り、向こうも当方もびっくり。
ようやく見つけた「高山方面」の仮設立て看板、これがとても小さくて。

望まぬ夜道の高原ドライブ、お陰でトイレ到着は0時少し前でした・・・


<夜討ち朝駆けの渓流釣り>

翌朝は5時に起床。
小雨の中、朝食を食べているとトイレの駐車帯にご同郷は尾張小牧ナンバー、
一台のデリカが入って来られました。

降りてこられたのは既に釣行姿に身を包んだ御仁、
どうでしょう30台後半の方でした。

「おはようございます。」

「おはようございます。今日はどちらに入られますか?」

当初の予定では、通行止めから徒歩で上流に分け入る計画であった小生。
その旨をお伝えすると、

「丁度いいですね。
 私はこの裏で竿を出すつもりなので・・・」

「そうですか、ではお気を付けて。」

釣行の準備を進める彼。
デリカのスライドが開くと、下半分は道具置き場、上は寝台のご様子。
車高の高いワンボックスならでの芸当、うまい使い方です。

その寝台から奥様なのか彼女なのか、
ブランケットから眠気眼の女性が顔を出されます。

・・・彼女は車内でお留守番でしょか、でも、良いですね、ご夫婦で。


当方も食事を終え、寝台を直し、洗顔&お勤め、その後に身支度を。
その間、おおよそ40分程度?
しかし、その間に4台ほど車が上流に向かわれました。

こりゃ、皆さま、お考えは当方と一緒なのでは?
通行止めから歩いてでの、期待が膨らむ上流への進出??
のんきに「洗顔&お勤め」している場合じゃなかったか???


ともすると・・・
先ほど釣行に行かれたデリカさん、彼が既に戻って来られました。

「いや~、今日は今シーズン最高のアタリでした。
 雨のせいでしょう、魚の活性が上がったのでしょうね。」

友バックから発泡スチロールの水槽へ、お魚を移しての「おさばき」を。
拝見すると、一匹は優に尺越え、他の5匹は20cm台の後半、
いずれも見事なイワナさんです。

・・・皆さま、季節にポイント、はたまたタイミングを心得ておられます。
だから斯様に多数のご同輩が雨の中、早くから「通行止め」を目指して・・・

デリカさんとお別れの後、「通行止め」は諦めて、下流に向かう小生でした。


<雨の秋神川は胡桃島>

車中泊サイトから数km下った秋神川。
見る限り、ご同輩の気配は感じられません。


胡桃島林道の橋の袂から、秋神川に入渓します。
本降りとなった雨、久しぶりはカッパを羽織っての釣行。
当たり前ですが、ほんと、釣りはアウト・ドア、気象条件を乗り越えて。


河原に降り立ってから直ぐ、林道の橋の上に先ほどのデリカさんが。
彼も次のポイントを探しているのでしょう。
奥方・彼女は既に助手席に。
こちらに気付かれ、大きく手を振ったら、会釈して他へ行かれました。

イイ感じの目の前の淵。
でも、ここで揚がるのは小アマゴさんばかり。

・・・わずかに数kmの差ですが、
ここでの主役はイワナさんでは無くアマゴさんです。


・・・しかし、この針の掛かり具合が、如何にも小生的で。


小雨になったり、大粒になったり、はなたま、小止みになったり。
忙しい天候の移り変わりです。

林道の橋を潜り上流へ向かいます。
この辺りは何の変哲も無い、浅めの早瀬。
対岸の木陰下の岩底に仕掛けを振り込みます。


小柄なイワナさんの釣果後、人工護岸すれすれの早い流れへ投入。

流し切った仕掛け、それを上げようとしたタイミング、アタリです。
竿をかなり寝かした状態、それをアワせ・上げると結構な反発が。
雨の中、ピ~ンと張る0.6号天井糸に0.3号水中糸。

ムリの無い範疇で徐々に竿を持ち上げます。
少しずつ寄ってくる水中の黒い魚影。

あと数mの距離から、お魚の上半身が水上に。
雨粒で荒れた水面、滑りながら迫る大口。
たも網を水上で構え、滑り込みのネット・イン。


朱点の目立つ大アマゴさん、少しサビが浮き始めています。
でもどうだろう、僅かに尺は無いかな?

いずれにしても、本日一番・唯一の駆け引きでした。



<土砂降り、しばし休憩、その後>

その後はますます降り方が激しくなり、早めの渡河と橋下での待機です。

降りしきる雨の中、ぼんやり、橋下での雨宿り。
吹かすタバコの煙はゆっくり、下流に流れて雨に打たれます。

久しぶりの渓流釣行。
新コロナに気候条件、仕事に家庭の事情。
シーズン終盤で一か月近く、
斯様に竿を振らなかった年はこれまでありません。

・・・ほんと、今シーズンはいろいろとありました。
そんなことを考えながら、ぼんやり、橋下での雨宿り。


小止みになったところで河岸替えです。
徒歩で昨年のシーズン最終、それを迎えたポイントへ。


良いサイズのアマゴさんが、昨年は最終日、ここで何匹かを。


でも、昨日の今日でさえ、釣果が全く変化する渓流釣りです。


・・・吊るされた小アマゴさん、ピンボケで恐縮です。
いえ、これ、何も、お魚をいじめている訳では無くて・・・

なるべく、魚体に触れないよう、
この状態から針のみを指でしゃくって「自由落下リリース」なんです。

本日、ここでは小アマゴさん・小イワナさんが主役。
そして、ナゼか、お外道様ならぬ・・・

どうして、君が、ここに居るのか??


雨が上がった時間、その時刻が残念、お帰りの時間でした。
秋神の集落まで下り、ランドマークである堰堤の具合を拝見します。


修理半ばの状態、まだ完治までには時間を要しますね。

今年も秋のアマゴ釣り大会は中止とのことですが、
来年は良いシーズンとしたいです。


帰路はまた、西洞川沿いに鈴蘭峠越え、飛騨小坂経由で。



<データ>
9月11日 秋神川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :7.0m  天平 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 1~1B号
天井糸0.6号1.5m 
水中糸0.3号4.5m
釣果   :
    アマゴ    28cm    
                    6寸            
    小アマゴ            数匹
    イワナ    6寸          
    ナゼか    ニジマス    7寸    1匹
気温   :16~20℃ 
天候   :雨のち曇り
表層水温 :15℃
月齢   :4.1