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2022年5月1日日曜日

奈良 大台ヶ原山麓 北山川釣行

 

いつも弊ブログにコメントを頂けるMorikyuさん、
以前に山本素石の小説・物語を紹介頂きました。

普段は全く本を読まない小生です。
若かりし頃は若干でも、それでもメインはマンガ本・・・

そんな小生でも、この渓流釣行が題材の小説、
はたまた、恐らくは筆者の実体験・ドキュメンタリーにはページが進みました。


時代背景は戦後まもなく。
京都市内に住む筆者は師匠の絵師と汽車やバスで行商の旅に。

舞台としてはまま、紀伊半島は和歌山・田辺の近辺が登場します。

食うや食わずの時代。
売れない行商の途中で野宿は当たり前。

渓流釣りも小生のような、のほほ~んとした「趣味の世界」では無くて、
その日の食事にありつくが為、生きるための手段なのです。

・・・そりゃ、腕前も上がりますよね。

実際に素石の小説、そこにこの北山川は登場しませんが、
同じ紀伊半島は険しくも水の豊富な山中の釣り場、
いつかは行って見たいと思っていました。


<遠路、風雨に打たれて>

お昼過ぎでの出立でした。
予報では雨は激しくなるとのこと。

川が増水して川虫が現地調達できないのでは?を思い、
午前中に春日井の釣具屋さんまでブドウ虫の買い出しに出かけたのですが、
GWの初日です、なんとすでに売り切れ。。。

しからば旅の途中、名古屋は北区の釣具屋さんで、
と考え立ち寄ったのですが、間が悪く大売り出しのセール中、
ブドウ虫の購入に30分もレジで並び待たされました。

その後の東名阪は風雨の中、前が見えずで皆さまノロノロ運転。

貧乏人のご用達は通行無料の名阪国道!

古い規格の自動車専用道は急カーブに同じく激しい風雨の中、
加太超え、伊賀盆地とここも皆さまノロノロ進み、
もう少しで奈良県の針ICで既に夕刻・・・

当初の予定では、道の駅「吉野路 上北山」で温泉の後に車中泊でしたが、
毎度の遠征は、なんのこっちゃ?

吉野のコンビニで釣り券を調達していたら、
道の駅到着は夜中の11:00でお風呂はお預け、
濡れた傘と履物で湿っぽい車内、そこでの今季初の車中泊となり候。
 
・・・もっとも、素石の野宿は雨漏りする山小屋での宿泊。
そこで火を起こしアマゴの焼き枯らしを作りながら、
濡れた着物を乾かし暖を取る一夜です。
そのことを思えば、雨風を凌げる我が釣行、誠に優雅な事よ!?



<雨後のひんやり、風の吹く翌朝>

昨日は都合250kmの走行、流石に疲れて良く寝れました。

雨の上がった翌早朝。
風はありますが、東の空からお日様が。

少し冷え込んだ朝です。
外気温は8℃、車内温度は1インチ?12.7℃でした。


道の駅はその横を流れる北山川。
昨夜は吉野川を登って峠越えでしたが、この北山川は熊野川へと続きます。

雨で増水の北山川。
ブドウ虫を無理にでも調達して正解でした。
この道の駅の横で釣り糸を垂れるのもイイのですが、
折角にも遠路を訪ねた吉野路です、まずはその周囲の探索に。

今少し北山川を下ります。
川幅は本流竿が十分に振れる広さ。
もう暫く下るとダム湖となる様子、河原の石も小粒です。

・・・あまり良い趣では無いような。

ここでR169を取って返して、支流の小橡川に折れます。
この小橡川、大台ケ原を源に川幅もあります。
大平瀬の集落を上がった辺り、朝一番はこちらで試すことに。


川は県道との落差も少なく、割とどこからでも入渓が可能。
ご同輩各位もこのことをよくご存知なのでしょう、
ここに至る途中に何名かとすれ違います。

その代わり谷の浅い川面です、
今朝の風は強めに感じられ、防寒にカッパを羽織って。

そんな中、早くも結果が。

少しづつですが、陽も谷間に差し込んできました。
助かります、もう、寒くて寒くて・・・

かじかんだ手での針結びとエサ付け。
毎度、ゆっくりな釣りペースの小生、それでも釣果が重なります。















・・・と言うことは、魚影の濃い小橡川、大台ケ原の恵み。


<少々お高めな釣り券>

釣果を重ねている途中、背後の県道からお声がけを頂きます。
漁協の巡回さんでした。

河原から一段高い県道に向け、巡回さんに日釣券をかざします。

「その券はどこで買われたね?」
と、念の入ったご質問を。

「吉野のローソンです。」
昨晩は遠回りして、温泉は諦めての購入でした。


券売所の少ない上北山村漁協さんです。
この吉野のローソンは唯一の24時間対応のコンビニですが、
ここから一時間半ほどの遠方は大阪・奈良寄りでした。

釣り客のメインは関西方面からなのでしょう、
お値段も3,000円と高めで。

「車はそこの尾張小牧のオレンジですか?」
ご確認・ご質問には念が入っています。


ここ上北山村漁協さんのみならず、
吉野川の川上村漁協さんも3,000円の様子、
ナゼなのか、関西圏はどちらも鑑札の値段がお高めです。

・・・これは全くの小生の勝手な「勘ぐり」ですが、
無券で釣りを為される方、多いのではないでしょうか?

漁協さんのご都合・経営方針もあるのでしょうが、
それでも日釣券が3,000円はかなり割高な感じがします。

結果として、無券で・・・


上北山村漁協さんはHPでの釣り場案内もしっかりと分かり易く、
その管内は入川口を知らせる看板が随所に見られます。

・・・小生がごとき腕前でもこの釣果です。
きっと放流事業にも熱心で維持経費が掛かることでしょう。

それでもやはり、釣り券のお値段、高過ぎるような気がして。
関西圏の方が美濃・飛騨まで遠征される理由、何となく分かります。

・・・そう言えば、
素石の小説には「釣り券」と言う言葉が無かったような。

もちろん、一昔前のお話です、時代背景が違うのですが、
いつのころから「漁協」という組織が出来上がり、
養殖・放流の事業を始められたのか?

いや、誠に失礼しました。
この辺り「高い、高い」と言う前に、小生は今少し勉強が必要ですね。


山深く水が豊かな大台ケ原の山麓です。















そこにも昔からの「人々の生活の営み」が垣間見られます。


<午後は北山川本流で・・・撃沈!>

午前中は支流の小橡川でがんばった後、
午後からは場所を北山川の本筋に河岸変えです。

・・・もちろん、お魚のサイズUPを目論んで。


北山川はR169沿いに流れていますが、
その谷の堀が深くて、「初めての一見さん」の入渓は集落近辺に限られます。

・・・何回か通って集落以外の入渓口、それさえ見つけられれば、
大きな可能性・自分だけの楽しみ、それが広がるのかも知れませんがね。

今回は西原の集落は「たね鮎屋」の裏手から入川しました。

本日の流れは雨後で激し目。

夏場はアユ釣りのポイントでしょう、
そんな早瀬と落ち込みを、本流竿と重量のある錘で攻めます。

午前中と違って数は出ないであろう本流です。
しっかりと、腰を据えて、振り込みを重ねます・・・


一度だけ、ミミズのエサにアタリがありましたが、
残念、すっぽ抜けのバラシは、それっきり。
都合、二時間ほど粘ったのですが。

川べりに咲くツツジの赤、それが目に沁みます。

支流での数釣りから本流でのオオモノを期待したのですが、
やっぱりそこは、のほほ~んとした小生の渓流釣り。

・・・素石のように、窮に入っての釣り、とは違い、
背負うものがいささか軽過ぎ、迫力に欠けますね・・・


前日の風雨と当日の冷え込み。
GW前半は遥々と遠路、紀伊半島の釣行でした。



<データ>
4月30日 
●小橡川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :6m 渓秀
仕掛    :針 吉村7号
       天井糸 0.6号 0.7m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 B1号
釣果    :アマゴ    7寸    1匹
            6寸    3匹
            5寸    3匹
                    カワムツ  6寸  1匹
●北山川
エサ   :ミミズ、ブドウ虫
竿    :8.5m  渓峰本流 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘  B3号
                    天井糸 0.6号 3.0m 
                    水中糸 0.3号 4.5m
釣果   :ボ~ズ
気温    :8~18℃  
天候    :晴れ 風あり
表層水温  :13℃
月齢    :28.9