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2022年6月26日日曜日

銀チャン~サケ・マスのスモルト化

 

先週の六厩川釣行では久しぶりに「銀チャン」が釣れました。

「銀チャン」とは釣り師の間での俗称で、別名「シラメ」とも呼ばれます。

アマゴもしくはヤマメなのですが、お顔だけはそのままに、
体全体は銀色に光り、一見、別のお魚に見えてしまいます。


もう少し学術的に申し述べると・・・

魚体側面の小判模様はパーマーク、
それが薄くなり体全体が銀色になったマス類のこと、
そしてこの体の変化・変態を「スモルト化」と言うそうです。

変わるのは模様や体色のみでは無く、
エラで酵素が作用して血中のナトリウム濃度の調整ができ、
それはすなわち、塩水は海水でも生きて行けるようになるそうです。


・・・小生、珍しくも、にわか仕込みはWikiでのお勉強。

こんな、いつもと違う出来事、
それでもなければ、調べ事なんてしないンですがね。

それくらい、久しぶりの「銀チャン」でした。


毎年5月は長良川でサツキマス釣りをしますが、
こちらは残念なことに「銀チャン」以上にレアな対象魚です。
未だ釣れた試しは無いのですが、
このサツキマスも銀チャンと同じく、スモルト化したアマゴなのです。

・・・一見、肩の凝りそうな調べものでも、
自分に興味がある事は、めくるページも進むもので、
いろいろと面白いことが解ってきます・・・


スモルト化して海に下るお魚は、意外にも捕食能力が弱い個体とのことです。
反対にエサを取れる強いお魚は、川での居残りは残留組に。

弱くて川を下ったお魚は、海でたらふくエサを食べ、
強くて川に残ったお魚より何倍にも大きくなって、
再び故郷の川へ、繁殖を目的に登るそうです。


また、ダムなどで海に下れないお魚は、ダム湖が海の代わりになると。
六厩川の銀チャンも御母衣ダムがそれになるのでしょうね。


自然って、ほんと、上手く出来ています。
昨今の人間社会に例えれば・・・

どうでしょう、
「負け組」が努力して「勝ち組」に勝ってしまう?
スモルト化は社会福祉での「セーフティ・ネット・システム」??

また、スモルト化する個体はメスが多いとのことです。

どうでしょう、
窮屈な範囲ですが、我が家に例えれば、ズバリ、それは家内!?

昔は万事で控えだった彼女、
上手く染めてはいるようですが、最近は髪の毛が若干でスモルト化?
キャラが強いことは、もう、改めて申し上げる必要もなく・・・


Wikiには北海道でのヤマメを例に、要約では以下に記されていました。

2月頃に銀化兆候が現れ、
4月頃に背ビレ先端部の黒化が認められ、
パーマークは薄れて「前期スモルト」となる。

・・・存外に早い段階で「人生の岐路」に直面します。

5月は更に銀色が強く進み「中期スモルト」に。
そして6月には体色は銀白色となりパーマークは消失する。

・・・先週の銀チャンはこの辺りでしょうね。

背ビレは完全に黒くなり「後期スモルト」となりスモルト化は完了する。
銀化が完了すると体の厚みが薄くなり肥満度が減少する。

・・・確かに、先週の銀チャンも「細身」でしたが、
庄川本筋の銀チャンも、小生が釣った限りでは、皆がスリムでした。



それに加えて、
スモルト化した個体は体が薄く体脂肪量が落ち、
食味が悪化することから食用魚としては敬遠され流通せず・・・

・・・細身で8寸程度だから、とリリ~スして良かったです。
それでも、スプリンターの引きと走りは抜群でしたがね・・・


数年前に夏の北海道は道東・知床を旅しました。
斜里川の滝を懸命に登るサクラマスを見て。

銀チャンを釣ったことで始まった、
にわか仕込みはネットでのお勉強でしたが、思うことは実にいろいろと。

諸事の理由・経緯もありますが、
お魚も一生懸命に生きているンだな~、なんて。


さあ小生も、来週からお仕事、頑張りましょうか・・・




<渓流風景は春夏秋冬の庄川とその支流>