Additional pages

Additional pages

2023年7月23日日曜日

夏の庄川上流釣行

 

この川の上流には、どんな景色が広がっているのだろう?

名古屋の下町で育った小生、
幼いころは近所でこんなこと、思いもしませんでした。

ふるさとの川と言えば堀川か中川運河。
いずれの川もその源は名古屋城か笹島の貨物駅と、
子供でも自転車で巡れば見られる河口から続く変わらぬ風景は、
夢を膨らませるには程遠いものでした。

それでも、
親に連れられ訪れる三重県は桑名へのお墓参り、
その道中は国道一号線から見る広大な木曽三川の河口には、
そんな思いを抱いたものです。

そんな少年も、もう少しで還暦。
今も昔も、判らない事、知りたい事、それは自分の足で・・・


<今年も 治郎兵衛のいちい で迎える夏の朝>

気温18℃、涼しい朝でした。
昨夜の到着時は蛍こそ見られませんでしたが、
見上げれば夜空に広がる星の川、暫くぼ~っと立ちすくみ。


4:30に起床して洗顔を終えると、

朝早くから名古屋ナンバーのステーション・ワゴンがご到着、
降りてこられたのはご同輩のルアーマンさん、
同い年くらいのおじさんでした。

「あの~、釣りですよね。
 宜しいですか?先に始めても・・・」

礼儀正しいルアーマンさんからご挨拶を頂きます。
当方、未だに眠気眼(まなこ)、まだこれから朝食&お勤めです。

「いいですよ、もちろん。川は早い者勝ちです。」

笑顔と共に、ルアーマンさんは川に向かわれました。


・・・朝食を食べながら、さて、どうしたものか?

当初の予定では、ここ庄川の本流で竿を暫く出した後、
初めてのポイントは魚帰滝の上流、そこで一席を設けるハズでした。
・・・朝一番での山河の回避はクマさんとの遭遇を嫌って。

「これはきっと、神様からの啓示、はたまた、悪魔からの囁き!?」

庄川での本流釣りは諦めて、早々とその上流は源流に向かうことに。


<山道を登り切って>

庄川支流の寺河戸川に沿って登る道、
地図上では峠を越えれば郡上 明宝のスキー場に至る様です。
その手前から道の脇を沿って流れる川は庄川に取って代わっています。

庄川に掛かる小さな橋、
大河 庄川もここまで登ると細い流れです。
その袂にハスラーを停め10秒間のクラクションを。

装備一式を背負って朝の涼しい林道、それを暫く下流に向けて歩きます。

腰にはチリン・チリンと熊鈴、
リュックの防水スピーカーからは行進曲、
見通しの悪い屈曲点ではフォイッスルを鳴らし、
毎度、いつもは内気な小生も?可能な限りでの自己アピールです。

庄川の最上流部、その河原に降り立てば・・・


川幅は数mくらいでしょうか?
まま頭上を木々に覆われる区間もありますが、
エサ釣りもチョウチン仕様なら、5.4m竿で丁度宜しいような。

しかしながら、
ここ暫くは誰も入って居られないのか?
至る所が蜘蛛の巣だらけ、その糸の太いこと、太いこと。
恐らく、写真でも糸が見えるのでは?


<しかし、そこは粗忽者の仕業です・・・>

ポイントと思しき箇所はそこかしこに。

しかしながら、アタリ・気配は全く・・・

流れの細い庄川の源流部、
チョウチン釣りです、仕掛けを置く、そんな要領で一点一点を慎重に。

でもこれ、人間の、いえ、小生の悲しき性(さが)、
最初は慎重でも手応えが無いと、徐々に徐々にダレてくるものです。

釣り開始から一時間ほど、
岩を登っては仕掛けを置き、また登っては仕掛けを置き、
こんな遡行の繰り返しでした。

何の気なしに、
画面中央右側の岩の直下、
置いたと同時に確かなアタリが!

イケませんね、ダレた中での咄嗟の出来事でした。

しかし何だ?この強烈な引き加減は??

先調子の短竿ながら、竿の先は弓なりに、
暫しの対峙、そして、プッツン、あえなく糸切れです。。。

何これ?
短いとは言え0.6号糸だよ??


<何となく、本日の要領が見えた、ような>


竿でポイントから距離を稼ぎ、仕掛けを重めの錘で置く。
あくまでも攻める方向は下流側から。
叶うことなら、体制は身を低目で、しゃがみ加減で。

居る場所には居る、居ない場所には居ない、
その答え・判断は存外にも早く出る、
そも、粘る必要は無し。

斯様な案配、それが源流釣りでしょうか?


糸切れのオオモノを逃した後、
ダレ気味だった釣行にも、改めて再度で慎重さが。
その甲斐があってなのか、ポツポツとイワナさんの釣果を。


それでも残念、なかなか数が、重なりません・・・ 

正直なところ、
釣り自体をする時間より、
遡行もしくは「針仕事」に要する時間、
その方が本日の釣行、幾ばくか長いような・・・

蜘蛛の巣も厄介なのですが、
岩の間は川底に沈む枝木、これも厄介は根がかりの元です。

短いチョウチン仕掛けです、
何かの拍子で根がかりから解放されると、
今度はあれあれ、穂先の反動で仕掛けは直上の木の枝に(涙)。

この川の源には、どんな風景が広がっているのか?
とてもよく歩いた本日の釣行、おじさんは知ることが叶いました。

でも、そこでの本格的な源流釣り、
それはまだまだ、一層の修行が必要ですね。。。


昔懐かしい、近藤真彦さんのメロディーに載せて、

♬ 粗~忽~者よ 
 おまえの流した仕掛けは木の上
♬ 粗~忽~者よ 
 川のほとりでオオモノ夢見て 
 今夜は眠れよ・・・

今週末も、う~ん、決まりました!?



<データ>
7月22日 庄川 
エサ    :ブドウ虫
竿    :5.4m  天平 
仕掛   :針 吉村7.5号 
      錘 1~B1号
                  水中糸   0.6号 2.5m
釣果   :イワナ    7寸    1
             6寸    1匹
             5寸    2匹
気温    :18~23℃  
天候    :曇り
表層水温  :17℃
月齢    :4.49