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2024年8月14日水曜日

晩夏の奥飛騨 高原川釣行



お盆の季節は暑いものですが、
例年なら少しだけ秋の気配も感じられます。

今年は・・・気温だけならその気配は全く無し。
それでも前日の信州 高瀬川ではススキが風に揺れていました。

最近は年に一回程度となってしまった高原川への釣行です。

ここはまだ秋の気配は感じられず、
意外にも高水で、その趣はまるで「初夏の渓流」でした。


前夜は珍しくも民宿での宿泊。
残暑が厳しい昨今、車中での二泊は辛くて。


高原川の支流は蔵柱川沿いにある民宿での一夜、
築150年の母屋は昔の匠の知恵が随所に見られます。

中央廊下の両脇に各小部屋が配置され風通しが良く、
かつ、長い庇は雨水が部屋に入りにくい造りをしていますが、
流石に最近の異常気象の為でしょう、今年はエアコンが設置されていました。

それでも、その晩はエアコンを使わずとも熟睡。

前日の高原川の様子から好釣果が期待されます。
と同時に、きっと他ご同輩各位も朝早くからの出陣では?

今年もお世話になりました、長七さま。
その民宿 長七を5:00に高原川へ向け出立です。


<武者修行は二日目>

いつものポイントは駒止橋の近辺ですが、
それでも今回は武者修行の途中、少しは目先を変えて新規開拓を。

R471を高原川上流に向け進みますが、
案の定、ポイントと思わしき場所では既にご同輩が釣行準備を。

「国道側の右岸は先客で入る隙間は無しか・・・
 こうなりゃ、左岸で入渓点を探すか。」

鼠餅の高原橋を渡って高原川の左岸は県道を下ります。
暫く進むと河原に続く砂利道が・・・

ただこの辺り、今朝はおサルの集団が屯しています。
若干迷いますが・・・
「え~い、行ってまえ!」と名古屋弁で。

砂利道をゆっくり進みハスラーを駐車、
出たところの高原川、斯様な感じ・ポイントでした。



お盆とは思えないくらい水量の多い高原川。

昨日の民宿でのお話では、
今年は水が多くて、ここ最近でようやくアユ釣りが出来るくらいになったと。

すぐそこの上流には美味しそうな大淵があるものの水が高過ぎて、
こちら側からの竿出しで手が届くのは「駆け上り」のみ・・・
残念ですが、この大淵は見切ります。

その後はず~っと、高水の本日は荒瀬が続きます。

ただ、その荒瀬も良く見れば流れに段差があり、
そこかしこに仕掛けが打てそうな場が。

竿は本流竿の10m、糸は0.7号のトオシにて。

開始早々、「居合抜き」が決まって7寸モノ、ヤマメさんです。

その後は荒瀬は白波の間、段差の上段は淀みから。



数は出ます、小気味よい、塩焼きサイズ。


<対岸の際へ遠投>

対岸はボサが川に迫り入渓・振り込みが難しそう、
見る限り人影はありません。

また、こちら岸では河原高台から遥か下流を見渡しても、
幸運なことに、おサルを除く大型生命体は小生のみ。

・・・もう、独断場!

掟破りですが、釣り下らせて頂きます。


その対岸際は白波の途切れ、
奥美濃流細糸派(今日は0.7号ですが)の勘が何かを囁きます。


錘を二連として、振り込みは竿を大きく2回転、
対岸目掛けて、どりゃ~、遠投!

・・・この~、
長竿での大胆な振り込みも、本流釣りの醍醐味ですね。

即のアタリにアワせ、
強引に荒瀬の上をこちら岸に向け、お魚を転がします。

結果、サイズUPはでっぷり、8寸モノ。


<また珍しく勘が冴え、でもそこは粗忽者>

釣り下りは他ご同輩が居ないか、
常に下流側を見晴らして気を使います。
その先の下流に淵らしきものが見えて来ました。

根がかりで仕掛けをロストした丁度のタイミング、
一旦、竿を畳んで小高い岩河原、その淵まで進みます。

「・・・良い感じの淵じゃないか。
 さて、仕掛けを張り直すとするか。」

と、その時、また誰かの斯様な囁きが。

”糸を1.0号に替えるのじゃ・・・”

・・・確かに、
オオモノのニオイはプンプンします。
それに長良川でのサツキ狙いは1.0号仕掛、
3本ほどですが仕掛BOXに備えとしてあります。

果たして、神さまなのか、悪魔なのか、
いずれ、甘美に聞こえるその囁き、乗ってみることに。

手前の浅瀬を無理の無い程度で沖合まで。
引き続き錘は二連として、激しい荒瀬の終端、
その落ち込みに張り直した1.0号仕掛けをネジ込みます。

目印は素早く移動も、
暫くすると白波が落ち着いた辺り、
速度を落としてゆっくり、安全運転?で流れます。

そんな振込み&引上げの3回目、安全運転の途中でアタリが。

アワせると良い引き具合、そこそこのサイズです、これは。

確かに、良いサイズでした、お外道様の。

「おいおい、囁きって・・・
 神さまもイタズラ好きか。」

でも、ここは複数の落込みから成る大きな淵です、
定石通り、流すスジを一本奥側、一層の深場へ変えてみます。

その2投目、またもやアタリです。

アワせると・・・
ビンゴ!デカい!

荒瀬後の落込みの勢いが重なってか、
糸から生命反応は伝わるのですが、このお魚は微動だもせず。。。

頭上にはギャン曲がりの本流竿、
幾度か折れた#4の節が気になりますが、
ここはもう考える余裕もなく、とにかく重い竿を懸命に立てることに。

その甲斐があって、少しづつですが、お魚が淵底から浮いてきました。

「早く顔を出させて、勢いを止めなきゃ・・・」

しかしながら、
あれ?何か変だぞ?顔が水から出ない?

やむを得ず強引に引き寄せて、
たも網に納まったのは僅かに尺未満、
パーマークの消えかかったヤマメなのですが。

その針の掛かり具合、重たいハズは「腹掛かり」で。。。



「そりゃ、流れの勢いをモロに受け、重たいわな~」

良い面構えのヤマメさん、
いずれ、神さまの囁き、1.0号糸で正解でした(笑)。


<今日も陽が登り、暑くなってきました>

気が付くと対岸の河原にはアユ師さんが、
大型生命体は何名かの釣り人が見られるように。

先の泣き尺ヤマメを最後に、大淵からの手応えも無くなりました。

昨日の高瀬川は完敗も、今年2回目の武者修行の旅、
どうにか、ここ高原川での新規開拓で及第点でしょうか?



暑さ厳しい残暑ですが、
そんな行く夏を惜しみながら、高原川を後にしました。



<データ> 
●8月12日 高原川 
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :10m SG ロング
仕掛    :針 吉村8.5号
       糸 0.7号トオシ9.5m
         1.0号トオシ9.5m
       錘 4B、5B、5B+5B号
釣果    :ヤマメ    28cm    1匹
                                     26cm    1匹
                                    2匹
                                7寸    2匹
                                6寸    1匹
                                小ヤマメ    数匹 
                                ウグイ    1匹
        ※寸表記は毎度、リリース
気温    :19~25℃  
天候    :曇り まま晴れ
表層水温  :18℃
月齢    :7.7