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2019年4月30日火曜日

中山道 馬籠宿~馬籠峠

ご諸兄各位殿


「木曽路はすべて山の中である」


・・・マンガばかり読んできて、
生粋の文学には縁の遠かった小生ですが、
この一節が誰の何という物語の出だしなのか、
それくらいは解ります。

それ程にも、有名なんですね。


悪ガキだった頃からのいつもの旧友と、木曽路中山道を歩いてきました。

振り返るにはチト早い我らの年頃、昭和40年生まれですが、
良くも・悪くも、一緒にハメをハズしてきたこれまで。
そんな遠い昔を思い出しながら・・・


旅の始まりは物語と同じく馬籠宿から。


これまで幾つかの中山道の宿場町を尋ねてきましたが、
ここ馬籠宿は他と違って、急な山斜面に貼り付く様相です。

特に中津川側からの最初の登りなぞ。



お陰で遙か南方には、恵那山がよく見えます。




GWは始まったばかり。
昨日は冷え込みましたが、本日はそれ程でも。
宿場町は観光客で溢れています。


我らおじさん4人組、目指すは妻籠宿。

40年近く前の高校生の折、逆のルートは今頃の季節、
南木曽~妻籠宿~馬籠峠~馬籠宿そして落合川まで、
この中山道を二日間掛けて歩いた我らです。


高校では禁止されていた原付バイク。

そんな校則は「無視の川虫」と、当時は今風な若者の我らでしたが、
ナゼ、そんな高校生が、ガラにも無く中山道をテクテク歩いたのか?
しかも二日間も掛けて。

歩いたという事実は皆の記憶にあるのですが、
その理由に至っては・・・

小中学校は気のあった仲間の同窓会?
高校を入り直した仲間のお祝い会?
ただの気まぐれ、はたまた、集団プチ家出??

何だったかな~。


馬籠の宿場町を抜けて中山道は山道に。


まだ恵那山が拝めます。
でも、それもここまで。

木立に囲まれ、石畳となる中山道。
馬籠峠に向けて、急な登り坂が続きます。

ハーヒー、ハーヒー・・・
50の坂を下る我ら、もう、息も絶え絶え。


「お!これ、ヨモギだな。
 ほら、葉の裏が白いよ。」

意外にもI君が、道ばたの雑草を摘み取って講釈を。
摘み取った葉を指ですり潰し、

「これ、匂いを嗅いで見ろよ。良い香りだぜ。」

その昔、ハイソ・カーを乗り回し、やんちゃだったI君。
会うたびに、彼女の顔が違っていました。


今は忙しい仕事の合間、
毎週末でお母さんの実家、畑仕事のお手伝い。
そこで覚えた野草の知識だそうです。

「そんなの嗅がないよ、
 犬が小便を掛けたかも知れないし・・・」
と、笑って切り返す小生。

我ながら、相変わらずは天の邪鬼。
ダメだな~、小生、もっと素直になっても・・・



もう少しで峠の頂上、その少し手前。
高校生の旅路ではこの民宿で、一泊のお世話となりました。


当時と変わらず、古い造りの木造家屋です。
水曜夜のテレビじゃないけれど、「座敷わらし」が出そうな雰囲気。

「こんなところで泊まるのはイヤだ!」
そんな意見が宿を目の前にして、
若気の至り、当時は仲間内の何人からか。

まあしかし、予約も済ませ、夕食も近い時間帯。
ここでドタキャンは宿も困ろうに・・・と、
各位で意を決して宿泊することに。

お出迎えは、気の良さそうな、おじさんとおばさん。
その晩は、おじさんがその日に仕留めた、人生初のイノシシ鍋でした。


疲れていたハズなのに、ノリはまるで修学旅行の夜。
囲炉裏を囲んで遅くまで起きていました。


遠い昔にお世話になった民宿を越え、
ついに登りに登った馬籠峠に到着です。



峠からの眺望は、ほんの少しだけ御嶽山が。

さあ、これから方角はその御嶽山に向け、
妻籠宿まで長くなだらかな下りが続き・・・

と、行きたいのですが、
お時間&体力的にも、我らおじさん、
ここが限界です。

16才の頃の様には行きませぬ。
今来た道を引き返し、馬籠宿へ向けて。


彩り鮮やかな花の下、
哀愁が漂う後ろ姿、そぞろ歩きのおやじ3人。
その漂うオーラは、積み重ねてきた人生そのもの!?

この休みの内に、また一緒に喫茶店でも行きますか。。。









2019年4月28日日曜日

2019GW前半 根尾西谷川釣行

ご諸兄各位殿



「・・・はい、本巣市役所 林政課です。」

「もしもし、すみません、
 林道の通行止めについて伺いたいのですが。」


事の始まりは3月の中旬でした。

その時は根尾東谷川と坂内川への渓流撮影紀行へ。
東谷川の上大須、
そこから西谷川へ抜ける林道の登り口には斯様な看板が。

「黒津の西谷川は4月15日に解禁か・・・
 でもR157は通行止めだったよな・・・
 この林道も4月30日まで通行止め・・・

 実質、西谷川の奥は5月1日が解禁日だね、こりゃ。

 ・・・待てよ。
 メインルートのR157の通行止めは皆様は既知でも、
 この林道の存在は余り知られていないのでは?
 
 ひょっとして、春先から飽食したアマゴさんで、
 5月1日の西谷川はウハウハの独断場は桃源郷?!」

こんな妄想が頭をよぎり、GWの釣行計画を立案です。
車中泊して5月1日は早朝、西谷川の上流へ奇襲攻撃!



ただ「ニイタカヤマノボレ1208」ではないですが、
5月1日は何時から、この林道は通行できるのか?
・・・林道の入り口で早朝の待ちぼうけ、は叶いません。

その確認が先の本巣市役所への電話でした。
ところが・・・

「折越線ですが、5月1日は何時から通行が可能でしょうか?」

「はい、折越線ですね・・・
 もしもし、もう3月下旬から通行可能ですよ。
 今年は雪が少なくてね・・・」

・・・世の中、そんなモンです、ハイ。


<寒かった根尾西谷川>

もう解禁日でも無ければ、わざわざ車中泊をすることも無いでしょう。

しかし、
解禁から二週間なら、若干の期待が持てるのでは?

問題は、
どれくらいのご同輩が、同じ様な事を考えておられるか?



晴天、27日の尾張北部は朝方、少しだけ冷え込みました。
重役出勤での樽見近辺では曇天の12℃。

これが・・・上大須では雨で10℃。
細く険しい林道、降りしきる雨の中で8℃。
30分で林道を通り抜け、着いた西谷川黒津は6℃。


冷たい雨。

どうしたものか・・・
ヤルか、ヤメるか?
躊躇いましたが、支度を済ませて河原に。

ここまでの道のり、結構な数のご同輩を確認、
そのほとんどが地元は岐阜ナンバーです。

皆さま、お考えになることは、ご一緒ですね。


<豪雨の爪痕>

昨年の7月に訪れた、ここ根尾西谷川。
その時は渇水で、ほぼボ~ズでした。

その直後に豪雨。

結果、R157は通行止め。
それ以降、ここのお魚たちは釣り人の脅威にさらされること無く、
平穏無事に年越しと迎春、暖かい春を迎えられたハズです。


河原の渓相、様子ですが、先回とは若干変化しています。
ここに斯様な岩場があったかな?

その岩場の突端は落ち込みと淵。
いつもはおいしいポイントです。


雨は降ったり止んだり。
止んだと思えば、陽が差し込み。
降ったと思えば、横殴り。

いずれ、風が強く寒い本日、
本流竿を扱うには難儀です。

水温は気温より暖かい10℃。
エサはミミズさん、本流竿を振りかぶり、イザ!


淵の駆上がり、中央、落ち込み近辺。
手前から始めて、奥を締めとして。
定石通り・・・が、アタリなし。


本日は水量が多くて、渡河が叶いません。
一旦、竿を仕舞って林道を使っての移動。

歩いているときは良いのですが、ジっとしての目印追い。
雨が冷たく、寒いッス・・・




<気温急降下、西谷川を撤退!>

急激に冷え込んだからでしょうか?

水温は問題無さそうですが、
次の淵でも瀬でも、如何せん、ピクリも無く。


お昼少し前。
カッパを着込んでいるのですが、それでも寒く感じられます。
そして、全く釣れる雰囲気がしないンです。

「いや、マズい、こりゃ、だんだん気温が下がっているな。
 一旦、ここは引き上げて、東谷川へ河岸を変えるか・・・」

車に戻って装備を仕舞い出発、朝に来た林道を戻ります。

西谷川に別れを告げて、林道は深い谷間を登ります。
越波の集落を越える頃、気温は4℃。
峠道を上がっていくと、気温は3℃、そしてついに2℃に。

横殴りであった雨がいつの間にか、白いモノに変化しています。
雪?雹??

早めの撤退が幸いでした。
ハスラー号のタイヤは既に夏用。
「こんな細く険しい林道の峠道で、雪でも積もられたら・・・」


撤退の林道走破は約30分の道程。

抜ければ上大須。
生活感の感じられない家屋・集落ですが、
それでもミョ~に安堵感が。


更に南下して、トンネルを2つ抜けて気温は7℃と。
「これくらいなら、雪が積もることもあるまいに。」


ホッとしたら、今度は眠くなってきました。
東谷川沿いの県道脇に駐車、コンビニのおにぎりを食べ、
それから暫しのお昼寝・・・



<東谷川も厳しかった>

30分ほど寝た後、外を見てみると、何と青空が!
・・・相変わらず風はありますが。

時刻は14:00、まだ帰路に着くには・・・

雲間から差す陽につられて、短時間での悪あがき、
小継竿を持ち出します。



東谷川はこの近辺、思うに「渓流」です。
でも、本日の唯一、アタリ&釣果は・・・


き、き、キミ~!
ついさっきまで、そこで、雪が降っていたんだよ!

トボけた顔して・・・
まだ、君の出番じゃナイの!!




<データ>
4月27日 根尾西谷川・東谷川 
エサ    :ミミズ
竿     :西谷川 8.5m 渓峰本流
       東谷川 6.0m  秀渓 
仕掛    :・針 吉村7号 
       ・錘
        西谷川 B1~B2号
        東谷川 1号
                  ・糸
        西谷川 天井糸 0.6号 3m 水中糸 0.3号 4.5m
        東谷川 水中糸 0.3号 4.5mのみ
釣果    :西谷川 ボ~ズ
       東谷川 ウグイ 5寸 1匹 
気温    :西谷川 6℃
       東谷川 9℃
天候    :雨まま曇り、午後から晴れ間、風強し
表層水温  :10℃







2019年4月21日日曜日

長良川上流 鷲見川釣行

ご諸兄各位殿


先々週の釣行は、長良川は高鷲鮎立でした。

若干、腰に違和感を覚えながら振り続けた本流竿、
飽くなき渓流釣りへの集中、
そして気づけば・・・
腰痛。



その日は早めの帰路としましたが、

・・・病という物は恐ろしい物で、
なり始めの頃は軽症、ムリしちゃうんですね。
初期のチョットした異変に気が付くこと、
そして、キチンと対処すること、
とても大事です・・・

車の運転には不都合を感じず、
折角にも郡上の奥まで来たのだからと、
もう少し奥まで、鷲見川を下調べしました。



<鷲見川 上流と下流>

昨年も鷲見川は長良川とのY字の分岐点、
その少し上流、斎場付近で夕まずめ、
少しだけ竿を出しました。


鬱蒼と木々に覆われた、粗忽な小生の不得意とするポイント。
瀬が中心。
釣れるお魚はアマゴさんばかりでした。


今回はもう少し上流へ。

遙かに頭上、高速道路が走っています。
この辺りから渓相は変わり始め、落差・大岩のある山岳渓流?


もっと奥まで川は続くのですが、
今週も重役出勤の身の上。

下調べで、ここは!と感じた場所。
その中の一番の手前。
高速道路を潜った直ぐ上流辺りで竿を出します。



<陽に照らされて>

下界は既に春中盤のこの時期。
郡上の奥は本格的な春の訪れは遅く、
未だ頭上の木々には新芽が吹き出す程度。

川は陽に照らされて、とても明るいです。


でも、それが粗忽者には曲者・・・


木々の葉が作り出す影がなく、頭上はフリーと勘違い。
本日は何本も仕掛けを枝釣りで消費します。

回収出来る物は回収するのですが、
如何せん、手の届かない高さは・・・

寂しい木に咲く、蛍光目印の花。

見かけたら、お笑い下され。
そして・・・環境破壊、ごめんなさい。



<さあ、大場所です>

のんびりと釣り上がり、斯様な堰堤に差し掛かりました。


ここまで、アタリは有ったのですが、残念にもノル事は無く。
川虫、ミミズのどちらでも。

水温は7℃を超えて良い案配。
もう直ぐお昼時です。
刺す陽に暑さを覚え、一枚上着を脱いで。

大場所を前に、お茶を飲みながら一服を所望。
さて、どのように攻めようか・・・

定石通り、下流は点在する水中の岩近辺から入念に。


手前の浅瀬にはお魚の姿は見られません。
竿を5.3m、いっぱいに伸ばして。
向こう側は白泡の際に振り込み。

・・・繰り返しますが、どうも、お魚はお留守なご様子です。

得てして、大場所は斯様なモノ。
諦めて堰堤の横はコンクリ沿いに歩みを進めますが、
このコンクリ堰堤、ご親切にも足を掛けやすいよう、
鉄棒が10cmほど飛出し、足場が設けてあります。

もちろん、堰堤のメンテが目的でしょうが、
至れり尽くせり、ここで釣って下され的ポイント。

・・・お魚がご不在の理由を納得です。


<居る所には、居るンです>

その代わり、何カ所もある、何の変哲も無い落ち込み。
その全て、では無いですが。


白波の向こう側は、水面が淀んだ水域から、
7寸モノのイワナさんがお一人。

浅めで流れの止まったトロ場でも。
水が温んで、暖かいんでしょうね。



・・・ただ、ここはお姿の拝見のみ。
小生に気づくと、サっとご逃亡・・・



谷底を流れる鷲見川、
長良川も上流、とても綺麗な渓流です。
この辺りからアマゴに代わり、イワナの渓かな?

釣り座としての河原が右に左に変化しますが、
ポイントさえ抑えれば、
ナイロン・ウエーダのおじさんでも、
渡河は比較的に無理なく行えました。



次週は早くもGW。
さあ、どこへ、息抜きに、行きましょうか・・・


<データ>
4月20日 鷲見川 
エサ    :川虫、ミミズ
竿     :竿 5.3m  天平 
仕掛    :針 吉村7号 
       錘 2~1号
       水中糸 0.3号 4.5mのみ
釣果    :イワナ 7寸 2匹
       リリース 
気温    :11~22℃
天候    :晴れ、昼前から暑く、午後から風
表層水温  :7~10℃



















2019年4月14日日曜日

伊那高遠城址公園さくら祭り

ご諸兄各位殿



毎年4月のこの時期、渓流釣りは既にシーズン開幕です。

そんなこともあり、以前から訪れてみたかった伊那高遠の桜ですが、
なかなか行く事が叶いませんでした。


今年は諸事理由から・・・

・・・いえ、正直に申しまして、
先週末の長良川釣行で本流竿を振り回し過ぎたのか、
情けないやら腰を痛め、
今週は大事を取っての釣行はお休み。

どうにか車の運転、それには差し支えの無い程度に腰痛は回復。
ついでに、家内のご機嫌取りを兼ねて、初めて行ってきました。


事前の情報では、桜の開花はまだ五分咲きとのこと。
いつもなら名古屋より二週間ほど遅れる高遠の桜ですが、
この春は暖かかったり、寒かったり・・・

恐らくは次週の中頃あたりが見頃なのでは?


「・・・して、殿。
 この伊那高遠城、如何にして攻め落としましょうや?」

「う~む、我ら美濃路、恵那山越えは南からの侵攻。
 ここ高遠城は日本三大桜の名所の一つ。
 察するに、関東方面から西進する軍勢も、あまた在ろうに・・・
 それらと鉢合わせは渋滞難儀、とても叶わぬ。

 小黒川PAよりスマートインターチェンジを利用して、
 R361を回避、三峰川沿いの県道で高遠高校を目指すが良かろう。」

「一人軍議」は決しました。
・・・だって、この手の相談密議、家内は全然、当てにならないモン。


斯くして、まんまと作戦通り。
さしたる渋滞に巻き込まれること無く、
高遠高校の特設駐車場に軍馬を駐留させます。

高校での駐車場は親切なご案内、
美術部は男子学生から案内図を頂いて、
三峰川に掛かる白山橋を攻略、我が軍勢は南門から侵入です。

お堀に掛かる小橋を渡れば南曲輪、次いでそこはもう本丸跡。
桜と桜の間から、眼下に高遠の町を望みます。


ソメイヨシノとは種類が違うコヒガンサクラ。
若干、ピンクが濃いような。


う~ん、五分咲きなところが残念です。
恐らく満開とするならば、この城跡は小高い山、
それ全体が桜色に染まるのでしょう・・・


桜雲橋も斯様な状況でした・・・
でも、若い花びらに青空は映えますね。


お堀のお池に桜が写り、あ・ざ・や・か。
一眼レフを持参すべきだった。



地図を見てもこの高遠のお城。

東の背後に南アルプスを控え、西には伊那谷が広がり、
その中央は天竜川が流れます。

山々に囲まれてはいますが、抜け道は随所に。
北東方面は諏訪は茅野へ続く杖突街道。
南方は遠州へ秋葉街道、西方へは権兵衛街道で木曽谷へ。

何となくですが、交通の要衝は戦国絵巻・・・



歴史に思いを馳せながら、桜の花を愛でながらも・・・
お気楽な現代の釣り師は川に目が行ってしまうのです。

「お城の下は三峰川、こりゃ良い川だな。
 エメラルドの水を湛える高遠ダムか・・・
 このバックウオーターも、イケるンじゃないの??」


・・・ほとんどビョ~キの釣りバカ。

残念、それに着ける薬は古今東西、未だに無し。