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2022年10月30日日曜日

明順応と暗順応

 

つまらない私事で恐縮です・・・


何年か前の健康診断で眼圧が高めと診断され、
「緑内障の気がありますね」とお医者さんのお沙汰が、
それ以来、毎日の点眼と2か月おきの眼科通院の小生です。


・・・御年57歳、人並みの人生。

皆さまも同じようなご経験があるのでは?
見なくてもイイものを見てきてしまった、その報いなのかも。


昨日はその2か月毎での通院でした。

眼圧検査と視力検査、
その後はお決まりのお医者様の問診。

現在の緑内障治療は完治するためのものでは無く、
これ以上の悪化を防ぐがため、毎日での点眼が対処法、
よって通院とは言うものの、要は目薬を頂くことが目的です。

「この2か月で、何か気になることはありましたか?」

毎度の問診の最後はお医者様、このセリフです。

そう言えば・・・
ここ2か月のことではありませんが、
薄暗い場所での細かな文字の認識、これが出来なくなってきました。

業務中でも人のパソコンを覗き込んでの打ち合わせは、
天井からの照明も、昨今は省エネから一部消灯は控え目で、
そこでモニターと距離があると、からっきしダメなんですね。

それこそ、若い時分は暗闇でも、目が効く方だったのですが。


このことを医師に伝えると、

「いや、まあ、それは普通ですよ。
 暗い所で目が慣れることを「暗順応」と言うのですが、
 これは歳を取ると慣れるまでの時間が徐々に長くなるのです。」

へ~、そうなんだ。
しかしながら、困ったモンです。

「暗順応」と言う聞き慣れない難しそうな言葉を伺い、
物事への興味だけは年甲斐もなくイッチョ前、
早速にもネットでググってみました。

暗順応はお医者さんが言われた通り、
暗い所で少しずつ目が慣れてくることを差すそうです。

その慣れるまでの時間なのですが、
ネットの情報では結構な幅があり、
概ねでは30分から一時間くらい。

・・・この幅が、歳を取った・取っていない、の差なのか??


この逆で「明順応」と言う言葉もあるようです。
暗順応とは逆さま、明るい場所で目が慣れてくる状態のことだそうで。

こちらの時間は存外にも短くて、概ねで1~2分とのこと。

・・・加えて、あまり、年齢での差は無さそうで。


しかしながら、
これら明順応と暗順応の時間差から来る恐ろしい出来事が、
暗い夜道でのハイ・ビーム車、それとの行き違いです。

前方から来る車のライトが眩しくも、
明順応で目は急速にその明るさに慣れていきます。

ところが、対向車が行き過ぎれば、そこは元の暗闇に。
残念ながら我が目は中々、その闇の暗さに慣れて頂けず、のストーリー。


昨今は安全のため、ハイ・ビームの使用が推奨されてはいますが、
少子高齢化の時代です、
対向車が小生のような高齢者?の場合も多く、
なるべくなら、
対向車間のあるうちに、ロー・ビームへ切り替えて頂ければ幸いです。


「・・・これって、お魚釣りにも当てはまるのでは?
 明順応から”朝まづめ”はエサからの針の出を隠すべきでは?
 暗順応から”夕まづめ”のポイントは、木陰はたまた山陰なのでは?」

ほんと、シーズンOFFなんだから、
少しくらいは渓流釣りのこと、頭から離したらイイのにね・・・



<風景写真は秋の付知峡から>

・・・季節外れの台風、その進路が気になりますが、
次週、いよいよもって、年一回は晩秋の犀川へ出陣です。















2022年10月22日土曜日

気良天然VS郡上天然 ミミズ対決

 



渓流釣りシーズンは終わりを告げましたが、
今年は未だに釣り餌はミミズさんの飼育を続けています。


もう暫く季節が進んだら、今年もまた晩秋の信州は犀川へ。
そこに向けての飼育継続なのです。

しかしながら・・・
楽しみにしている今秋の犀川ニジマス釣行、
今年は僅かながら懸念点が。


昨年は苦節三年、いえ、正確には四年、
シーズン中で飼育を続けたミミズさんで、思いもよらぬ都合2匹の好釣果を。


ついでに、以下は参考になりますか、どうか・・・

一年目は東電 平ダムからの放水で、打つ手なしのボ~ズ。

二年目は放水無しも迫る夕暮れ、慣れぬ長手尻で右往左往、二度の取り逃がし。


今年はそのエサのミミズさんなんですが、
思ったほどサイズが肥大化・長大化しなくって。



毎年のミミズさんは春先、
郡上八幡の釣具屋さんでの購入でした。

昨年までは八幡は城南の釣具屋さん、そこで「郡上天然ミミズ」を購入。

袋を開けた段階で結構な長さと太さ、おまけに生きの良さはもう格別。

ミミズ通しでの針へのエサ付けも、
サイズは申し分なくも、元気が良すぎて一苦労でした。


今年の春はその釣具屋さんでの天然モノの入荷が遅れ、
同じく八幡はR156長良川鉄道ガード脇にある釣具屋さん、
そこでの代替品購入は「郡上気良の天然ミミズ」のお名前でした。

・・・同じ郡上でも気良と名の付くミミズさん、
その素性・出所はより具体的で明確です・・・

購入時はプラ・パックに入った「気良天然」ミミズさん。

サイズはそれまでの「郡上天然」より細くて短いものでした。

ただ、生きの良さは負けていません。
こちらも針掛けの際にはニョロニョロと一苦労を。


そして今シーズンはこの「気良天然」を飼育、エサとして使用してきました。

昨年は失敗に次ぐ苦労の末?どうにかこうにか開発に成功??した、
上手く行き過ぎてしまったミミズさんの飼育方法とは・・・


ご近所のコイン精米所から無料の米糠を頂戴して、

カブトムシの飼育土に水分共々で適度に混ぜ込み、

米糠発酵による酸欠防止に金魚のブクブクで強制酸素補給。


この生物学の理論???に基づく考え抜かれた飼育方法で、
昨年の晩秋は犀川釣行では、郡上天然ミミズさんは見事に・・・

・・・もう、アホじゃないか?と言うくらい、肥大化・長大化を。


今年の「気良天然」も同じ方法での飼育でしたが、
それでもナゼか思いの外はサイズUPは叶わなく、
奮闘努力も空しく、つい先日もこの状態です。

春先の購入時よりは大きくなりましたが、
シーズン中も大きいものから使用したこともあり、
残っているミミズさんは、このサイズがメインなのです。

・・・同じ郡上のミミズさんなのですが、
これは採取場所からくるDNAは遺伝の違いから、でしょうかね?



飼育で情が移ってしまい「手前みそ」なのかもしれませんが、
サイズ的には「中の上」となった気良天然ミミズさん、
それでも今年の釣行では大いに活躍されました。

こう、なんと申しましょうか・・・

少し残酷なお話ですが、
ミミズ通しに通す際はキジが噴き出て、顔に掛かる始末だったのです。

生きの良さからのクネクネと、
キジの臭いがお魚を誘うとするならば、
街中の釣具屋さんで扱う登録商標は「熊」の名の付く冷蔵モノ、
それとは格段に違うのでありました。

・・・もっとも、
好釣果の定量的な閾(しきい)値、
それをご諸兄にお示しすることは叶わずですが。


まあしかし、
晩秋までには今少し時間があります。

もう少し涼しくなれば、
より一層にエサの米糠を食べて、
晩秋の犀川釣行の際には「郡上天然」と同様、
これから肥大化・長大化が為されるのかも知れません。

・・・ミミズさんと同様、天然な性格はその飼い主!?

育ちの悪さに心配する反面、
密かに「気良天然」の活躍に期待する、今年の犀川ニジマス釣行であります。


<渓流風景はこの春 吉野路 北山川から>















2022年10月16日日曜日

伊吹山



 

北西の風に煽られて湖北方面から吹き上がる水分、
これがこの山の頂で真っ白な雲になります。


濃尾平野に暮らす方なら、
冬の寒い時期の早朝、この山から吹き降りる冷たい風は「伊吹おろし」に、
暖かい寝床から抜け出すのに気合が要ること、
身に覚えがあるのではないでしょうか?

晩秋にはまだ早いこの季節、
山の頂を抜ける風、
それは未だ心地いいものでした。


9号目の駐車場で少し早めの昼食を頂き、
ここから頂上を目指して歩きます。

駐車場から頂上までは3つのルートが。

本日はイン・ドア派の家内も一緒、
なだらかな登りが続く西登山道コースを選択です。
「家から持ってきたほうじ茶、もうボトルが空だわ。
 きっとのどが渇くから、何か飲み物を買わなきゃ。」

昼食で暖かいお蕎麦を食べた家内です、
そのお味が若干で塩辛かったせいなのか、
駐車場近辺の散策で既にお茶を飲み干して。

「え?お水が210円もするの??」

人里離れた観光地でのあるあるは、何事も下界よりお値段は高め。

トイレの紙も据え付けが無く、
ティッシュを自販機で買う様態に、
しゃがんで事を為す前に気が付いて、危うくも危機を回避されたそうです。

・・・皆さま、登山前のご準備はご用心の程を。


さあ、その準備も万端、これから頂上へ。

登山道は良く整備されていて、登り始めはとても歩きやすい登坂です。


遠くに見えるは出発した9号目の駐車場、
相変わらず、北西側は湖北方面からガスが上がり、
それ自体はヒンヤリと心地いいのですが、まま眺望・視界を遮ります。

そんな中、少しずつですが、足元が悪くなってきて・・・

いえ、
渓流・渓谷を通い慣れた小生には問題ない岩場も、
イン・ドア派のお方には、尖った岩肌の登り歩行、難儀なようです。

不慣れもあり、恥も外聞もなく、
大股でガッガッガッと踏ん張りながら歩く家内、それは疲れます。

もう少し小股・歩幅を短くして登る様、アドバイスするのですが・・・



距離は1kmほどと、さして長くはない山頂までの道のりです。

それでも休み休み・・・
ようやく山頂が見えて来ました。


こう、何と申しましょうか、

この山から吹き降りる、冬の厳しくも強い風から、
何もない、荒れ野原な頂をイメージしていたのですが・・・

正直、少し期待外れです。


湖北方面から湧き上がるガス・雲も、
この山を越えて濃尾平野方面へ抜ける際には透明に。

その加減でしょう、南東側の眼下には、濃尾平野がくっきりと。


やってきました、伊吹山の山頂はその公式の頂、三角点まで。

意外の他、山頂はなだらかな丘陵状態、
その丘に沿って、ぐるりと一回りできる遊歩道が。

のんびりと山頂を一周します。


見晴らしの利いた南東側・濃尾平野方面に比べて、
やっぱり北西側・湖北方面は雲で視界が宜しく無くて。

真冬の乾いた冷たい「伊吹おろし」の発生サイクル、
それは今の季節でも垣間見ることが叶います。




山頂は丘陵部での一休み。

久しぶりの野外活動で汗をかいたのでしょう、
イン・ドア派の家内は下で買ったペットのお水、
既に底を尽きかけ、ソフトクリームに手が伸びます。

小生も、抜ける風を感じながら、頂きます。


最近は「山ガール」なる言葉がありますが、
若い女の子の登山者・グループがあちらこちらに。

数人組の女子サークル、のんびり、岩に腰かけて。
趣味の悪いオジサンは、こっそり、聞き耳を立て。
・・・聞こえてくるは、女子会のそれ、恋路話。


行きの登坂でかいた汗も、山頂での散策・休憩で乾いてしまいました。

さあ、これから駐車場に向け下山です。


上り坂は体力的に辛いものなのですが、
下り坂は体力的には楽なもの、
されど二足歩行の構造上、前のめりは滑り・転倒に要注意。

・・・家内もこの辺り、良くご存知です。


斯様な文明の利器もあるのですが、
残念、これは荷物用で人の乗車はご法度です。


ゆっくりと、行きに登った西登山道コースを下ります。

写真を見ると、何だか登っている感じですが、
それは背景の白い雲が織りなす錯覚、
これ、下りの途中なんです。

時刻は日が傾く時分、
気温が下がりつつあるからか、
北側からのガス濃度は行きよりも濃い目。

下りで岩場は足元も悪く、
イン・ドア派の家内の歩行速度、それは極端に遅くなります。

豪胆・沈着で、釣り師の素養、それは小生以上の家内ではありますが、
流石にこの状況は周囲の皆様にご迷惑、そう思われたのでしょう。

後ろに閊える方々に先に行ってもらうため、
我ら夫婦は登山道の脇にて待機します。

ご同年のご夫婦が我らよりお先に。
追い抜かれざまに、小生がご挨拶にとお声がけを。

「恐縮です、不器用な人生を歩んでおりまして・・・」

このセリフ、
なぜか先方は旦那様のツボにハマったご様子、クスっとお笑いになられます。

斯様な追い越されを幾度か。

それでも我が家内、
大きくはコケることもなく、お得意の踏ん張りを利かせて。

行きの登りより時間を掛け、ようやくにも我ら夫婦、駐車場まで下山です。


家内には、よほど下山が大変だったのでしょう。
良く飲み、そして、良く食べる・・・健康である証、結構な事です。

小生もお付き合いで、美味しい五平餅を頂きます。


帰路、ドライブウエイの途中は、名も無いカーブの路側帯から。

山頂は先ほど以上に曇に覆われる伊吹山。

そこから吹き下ろされる空風の季節、それは今少し先のことです。








2022年10月9日日曜日

尾州半田 赤レンガ倉庫

 

渓流釣りもシーズンが終わり、今年の10月の第二週は三連休です。

世間様の旗日には余り関係の無い弊社休日なのですが、
この週末は小生も珍しく三連休。

・・・そんな週末に限って、
お天気は後半の日曜・月曜と下り坂、
加えて日曜の早朝に団地公園の清掃当番なのです。

ここはもう、致し方なき事、と諦めて、
土曜午前は名古屋まで年一回のお墓参りへと。

その午後はシーズン中は「ほったらかし」の家内への孝行?
少しだけ遠出は愛知県内、海が見たいから、と知多半島まで行ってきました。


中部空港のある常滑市、その東側に位置するは半田市です。
常滑が伊勢湾側なのに対して、半田は三河湾側の港町になります。


明治以降は近代日本の創成期、
新橋~横浜間に初めて鉄道が敷かれました。

その後の鉄路展開は東海道本線を作るにあたり、
海路での資材運搬を目的に武豊線が本線より早く完成、
半田より少し南は武豊港と名古屋を繋ぎました。

そんなJR武豊線と名鉄河和線に挟まれた半田市住吉町、
その昔は海運・鉄道で物流の要衝だった地区、
そこに赤レンガ倉庫が残っています。


お酢のミツカン、お酒の中埜、
半田には醸造を商いとする幾つもの会社が昔から。

この赤レンガもその昔、カブトビールの醸造所だったそうです。


遠目から見ると古い赤レンガの建物、
失礼ですが若干、何となく不気味な感じ、が。

でも、近づいて拝見してみると・・・

とてもオシャレ~なたたずまい。

中はビールが飲める明るいカフェにみやげ物店、
そして展示館がありました。

たまたまですが、
ここでオルゴールの展示会が開催されていて。

・・・近代の古い建物、
それに同じく中世~近代のオルゴールは合いますね。
お仕事柄からも斯様な機械系、嫌いじゃなくって・・・


展示室の外はビールの飲めるカフェ、
その入り口に円盤型のオルゴールがありました。

・・・多分、展示会への客寄せのためでしょう?


オルゴールと言えば、
筒状のシリンダーからピンが顔を出し、
このピンが回転で櫛状の板バネを弾いて音を奏でる・・・

そんな機構が一般的なのものの、
この日の展示会での説明で、後で初めて知ったのですが、
歴史的にはこの円盤・レコード型がシリンダー型より新しいそうなのです。


展示会の本編では、小生のイメージはシリンダー型のオルゴールが。

”行こう 行こう 火の山へ・・・” 
幼稚園では綺麗な「すみれ先生」、彼女の「お歌の時間」を思い出します。

でも、先のレコード型より、
こちらの方が精巧・緻密な感じがするのですがね。

下の扉の中には他の楽曲用に、幾つかの交換シリンダーが収納されて。

・・・時代の進歩、
レコードの交換の方がシリンダーの交換より、きっと簡単なのかな?


展示会の説明紹介ではオルゴールだけに留まらず、
その後の蓄音機やエジソンまで説明がなされ、
圧巻だったのがこの「自動演奏器」です。

もう、レンガ倉庫内に響く、ものすごい音量!

時代は進み、ゼンマイ動力にてピンで板バネを弾く、では無くて。

動力源は電動機、1.5kWでした。
アコーディオンにて笛を吹き、太鼓やシンバルを強烈に打つ。

同じ楽曲を何度も奏でる、そこはオルゴールと一緒・・・


赤レンガでのオルゴール演奏を楽しんだ後、
到着が遅かったこともあり、半田の町は既に夕刻でした。

海が見たい、の家内からのご要望、
陽が沈み行くは運河まで足を延ばして。

お酒の飲めない、ゲコな小生なのですが、
醸造が作り出すあの独特な香り、嫌いじゃないですね。


運河全体が、そんな香りに包まれるような・・・


折角の三連休も、お天気が良いのは本日のみ。
それでも秋の短い一日、のんびり出来ました。