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2023年9月10日日曜日

渇水の奥飛騨 宮川下流 秋のウグイ祭り

 

今日、9月10日をもって奥飛騨での雑魚釣りは禁漁期間に入ります。

まだ南飛騨や郡上なら雑魚釣り・渓流釣りは出来ますが、
思えば今シーズンも、あっという間の日々でした。

そんな過行く季節を惜しんで、昨日は遥々と宮川下流まで。

今年5月のここの釣行では、
尺超えのニジマスとヤマメでとても良い釣果を頂けました。

いつも、期待を裏切らない宮川下流です。


・・・今回の釣行、
台風崩れの雨上がりは涼しい夜でした。
ただその雨量も奥飛騨では大した事が無かった様子。

最終日、渇水とは聞き及んでいましたが、
どうしてもまた、大きなニジマスと対峙したく、
毎度は業務後の車中泊で迎える高山本線 打保駅前での朝でした。


<好釣果のジンクスが・・・>


朝一番の始発は5:31下呂行の各駅停車。

これさえ、しっかり、ファインダーに納めれば、
その日の大漁・大物はお約束されたも同然!
なのですが・・・

いえ、もちろん、昨夜の到着時から気が付いていました。
引き込み線に納められた除雪・保全用機関車を。
これは、これで「いぶし銀?」、趣がある車両なのですがね。

果たして、しっかりと、始発下呂行を撮影できるのか?
涼しく薄暗い初秋の早朝、シャッター速度も遅くなり、
結果、どうみても、写真の主役はこの機関車です。

・・・これが、本日の釣行、その行方を暗示しているような?


<いつものポイントを、チョイとズラして>

ナリテ山のトンネルを抜ければ、秋の朝の宮川とご対面です。
確かに、今まで経験していない渇水かと。

それでも、この期に及んでお調子者は、
「いつも同じポイントじゃつまらん!
 今日は違うポイントで竿を出すのじゃ!」と、
期待を裏切らない宮川下流釣行をイイことに、
目の前の厳しいであろう状況も理解せず、無謀な欲求にかられるのであります。


ナリテ山のトンネルを抜けて、更に1kmほど上流、
R360沿いはトンネル入り口、路肩に2台ほど駐車できるスペースが。

今日の朝一番は、まずはここで、がんばってみることに・・・


漁協が設置したであろう長い長い仮設の建築現場用の階段、
それを降りると入渓路は木立の中を延々と抜けていきます。

それを過ぎるとようやく、広大な宮川の石河原へ。


雨上がりの秋の朝、
まだ涼しくも山に低く靄が掛かっています。
川面を伝う爽やかなそよ風の向こう、遠くに高山本線の橋脚が見えます。


いつも小生、
川の畔はポイントへ到着すると、
おもむろに飲み物を飲みながら一服を所望します。

一体全体、今日一日、
どんな出来事が待っているのか?
思い通り・イメージ通りな釣りが展開できるのか?

春から秋に掛けての渓流釣り、
その日、その日で好調もあれば不調もあります。

それを全てひっくるめて、朝一番は諸事に感謝と無事を祈って、
目の前の渓流はすてきな風景に浸りながら、物思いに耽る朝のルーチンなのです。


さて、その問題のポイントの状況は・・・


本日のターゲットは大ニジマスです。

そのセオリーとしては、
流れ激しく落ち込む白波の本筋に、
重オモリと太糸でミミズを流れにネジ込む、なのですが。

肝心の、白波が、余りにも、細くて浅くて・・・

「え~い、迷っていても埒が明かぬわ!
 まずは、定石通りに!!」

重オモリは若干で控えめ、3B号として。

居るじゃ~ン、ニジマスさん!
でも、細身でサイズも20cmくらいと、ここ宮川下流ではかなり小さめ。

・・・一匹目のその後は、本日のお題、それが示すが如く、
お外道様はウグイ様、大小かねがね、そのオン・パレード!

久しぶりは剛竿での釣りです、
アタリにアワセると、
力を入れたつもりは無いのですが、
小さなお外道様は水面からぴょんと飛び出し、
運が良ければスレ針の妙技?空中で針がばずれてオート・リリースです。


アタリ取りの練習にはなりますが、流石にキリがありません。
入渓口直下のポイントを諦め、
渇水で広大な宮川の石河原、そこを上流へ向け開拓徘徊の旅へ。

川は湾曲してR360が巾着の締め紐、
そんなカタチの広大な河原を上流へ、岩を乗り越えテクテクと。


これ以上は巨岩で登ることが難しい巾着口のもう片方、
そこにも、白波が立つ落ち込み、それが見られたのですが。

もうほんと、誰かさんのお〇イレ、その勢いはチョロチョロ・・・

おまけに落込み後のユルい流れ、
その淵の川底には1m近い大きなコイが2匹も悠々と。

こんなのを掛けたら、きっと、竿が折れてしまいます。

「頼むよ~!お魚ちゃん。
 エサのミミズは見なかったことにしてね。」

オオモノですが、コイが潜む淵底を避け、
チョロ流れの落込みまで遠投するも、
アタリは有れど針ノラず。

・・・エサのブドウ虫を確認すると潰れています。
このお食事のお作法、それはお外道様然り!

超渇水での新ポイントの開拓、余りにもムチャが過ぎました。
一旦、川からエイコラ、遠路は石河原を歩き、階段を上がって退渓、
朝二番はいつものナリテ山、そのポイントへトボトボ・・・宗旨替えをします。


<やはり、渇水は渇水ですね>

ナリテ山の橋の下は漁協が設置したのであろう、
ロープ伝いで河原まで慎重にスルスルと降下、
それは、まるで、
お城に潜入する「忍び」か、強襲を常とする「空挺部隊」!?


・・・ひえ~、
ここも、もう、一級河川 宮川が庭裏を流れる小川の様相です。。。


とは言え、
朝一番のニジマスの例もあります。
こんな条件が厳しい時こそ、「一投必釣」の心掛けが重要かと。

白波対岸の懐に0.7号仕掛けを振り込みます。
オモリ3B号でも重かったか?ゆっくりと流れる水面の目印。

白波が消えた辺りでアタリ、合わせると・・・小ヤマメでした。
正直、以上が本日のお外道様以外の釣果、その全て!

その後は、またまた、ウグイ様のオン・パレ~ド。。。


<秋、それは終焉の季節>

渇水の本日、大河 宮川も場所さえ選べば渡河は可能です。
川底に張り付いたヌルヌルのコケ、これにだけは注意しながら。


空の青と雲の白は、まだ夏のそれですが、
木々にはどことなく、黄を含んだ秋の気配が。

川面を渡る風も、どことなく、夏の風とは違います。

もう間もなくで秋分、
この時間ですが河原に落ちる木々の影も、一時より長くなりました。

釣果のお外道様、
大型のお魚は余裕な感じも、
小魚はやってくる厳しい季節に備え、果敢にエサを食べようと必死な感じが。


2年ほど前の初夏、この大淵で0.7号糸を切られました。

ウグイもライズをするのでしょうか?
あちこちでバシャっとお魚の水面上へのジャンプが見られます。

中には大きく波紋を広げるビッグなお魚も。
オオモノにはご用心、糸を晩秋の「犀川仕様」、1.5号に張り替えて。

そんな時に限って、掛かるお魚はこのサイズ・・・


今日一日の素敵な川での出来事、
イメージ通りの釣りが出来るか・否か、
それに思いを馳せる朝のルーチンとは裏腹です、残念。


シーズンもあと僅かで終了ですが、本日は見事に完敗ですね(笑)。



<データ>
9月9日 宮川下流 
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛    :針 吉村8.5号
       前半:糸 0.7号 9.5m トオシ
       後半:糸 1.5号 9.5m トオシ
                        錘 3B~4B
釣果    :ニジマス    7寸    1匹
       小ヤマメ             1匹
        ウグイ     Wツ抜け
気温    :20~28℃
天候    :晴れまま曇り 微風 
表層水温  :未計測(20℃?)
月齢    :23.7