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2024年7月28日日曜日

暑さ厳しい飛騨荘川渓流釣行



歴史にIfはない、とはよく言われますが、
このフレーズ、
「歴史」と「人生」を入れ替えても、成り立つのではないでしょうか?

あの時、こうしていれば・・・
こっちを選んじゃったけど、あっちにしていたら・・・

そうです、一発勝負が人生なのです!


高々と振り被った第一球なのですが、
今週のお話、
まったく、そんな大層なものでは無くて。


<久しぶりはAさんとの釣行>

5月の下旬に遅めの今期デビュ~を果たした前職場のAさん、
その馬瀬川での釣行は残念なものでした。

60歳を機に2年前に初めて渓流釣りにトライしたAさん。

夏の夜空を彩る打ち上げ花火の如く、
当初はビギナーズ・ラックの四尺玉だったのですが、
季節に年月、そしてご経験が重なるにつれ、
ナゼかその華々しさは成りを潜めてしまう状況なのです。

「いや~、ごめんなさいね。
 今月は仕事がとても忙しくって・・・
 でも、7月最後の土曜日は是非、ご指導をお願いできますか?」

当初は6月に予定していた今季2回目の釣行も、
間が悪いことに暑さ厳しいこの時期に。

まあしかし・・・
四尺もあるお魚を釣る訳でもなく、
サイズにしたら尺にもいらない7~8寸狙い。

出来る水先案内人(=小生)が一緒です、
なんとかなるでしょう、きっと!

・・・行く前は、こんな気軽な面持ちなのでした。


<第一の選択~庄川か、馬瀬川か>

まず最初の選択は釣行の行先です。

車中泊が可能なら今の季節、
奥飛騨や木曽路で間違いないのですが、
残念ながら諸事理由でそれが出来ないAさんです。

しかも、極楽とんぼの小生と違い、前日はしっかりと残業を為されて。
となると、いくら早起きしても、行先は南飛騨が限界です。

やはり、馬瀬川上流か?庄川か?

ここに加わる情報として、
ここ最近の小生の<データ>から、
なまくら生成AIがはじき出した回答は「庄川」でした。


いつもの小生車中泊の定宿は荘川 治郎兵衛のイチイ。

昨晩の到着時は小雨でしたが、
今朝は少し路面が濡れている程度、
湿っぽくも清々しい朝の飛騨の風景です。

・・・しかし、今日は暑くなるだろうな。

6:00の待ち合わせに、
いつものようにヤル気は満々で5:45に到着はAさんです。

着替えに世間話の後は、
車中泊キットで狭い小生のハスラー、
それに二人で乗り込み釣行の目的地まで向かいます。


<第二の選択~支流か、本流か>

ここ一か月の<データ>では一色川がベターでしたが、
暑くなるであろう本日、そこは恐らくご同輩で満員御礼かと。

しかし、本流もアユ師さんで激コミでしょう。
でも、多分それは8:00以降の出来事では?

連日のアユ師さんのご訪問にて、
本筋にはそこそこサイズの「残りマス」がきっと。

朝一番の勝負に期待して、庄川上流はマトバ橋まで登ります。


少し川を下ったポイントで、早速にも竿を出すAさんです。
小生は今少し下流側の落込み&淀みにて釣り開始。

今週末も朝は川霧がお出迎え、なのですが、
昨晩で小雨が降った割には何となく、
ウエットのウエーダーから伝わる水温は、ぬる目?

その為でしょうか、
落ち込み後の流れからは、まったく、アタリなし・・・

暫く粘った後、上流のAさんのポイントまで戻ります。

そのAさん、
何やら川岸でしゃがみ込み、ビクにお魚を入れているご様子!

・・・いや~、人生にIfは無いけれど、
今日これまでの選択、その甲斐があったか(嬉)!?

「釣れたんだけど・・・
 なんか、とても小さくてね。
 とりあえずのキ~プですよ。」

ビクの中のお魚を拝見するのですが、
5寸以下はリリースのルール、
それが、とても、ビミョ~なサイズ。。。

「ざわざわっ、とした流れから出たね。
 釣れても小さいのばかりだよ、きっと。
 それと、緩いところからはアタリは無いね。」

・・・出来る水先案内人、
彼はAさんから、逆に教えを頂くのであります。


<第三の選択~このまま暑い本筋か、涼しい木陰下か>


その後、二人でマトバ橋近くまで釣り上がるも、
Aさんの言われる通り、
いわゆる「瀬釣り」なのですが、掛かるは新子・小ヤマメさんばかり。


時刻は間もなく9:00となりますが、
本日はアユ師さんのお姿も無く、
ただただ、日なたで石河原のこの近辺、暑いばかりで・・・

「もう直ぐそこはマトバ橋か。
 ここからは自分も初めてのポイントだし・・・
 う~ん、
 このまま進むか?それとも、大きく河岸をかえるか?
 しかし、河岸を変えても、暑い今日は難しいぞ・・・」

・・・水先案内人の独り言、
釣りは、いえ、人生は、選択と決断のレンゾクです。


背の高い護岸で囲まれた庄川は見通しが利かず、
先行して奥は上流のマトバ橋方面を覗くと、
橋から奥は頭上が木々に覆われています。

「よし、狙うは塩焼きサイズの6~7寸!
 このまま木陰下に逃げ込み、
 チョウチン釣りならそのサイズ、何とかなるのでは?」


・・・思案の末の水先案内人、
彼は笑顔でAさんに、その結果を伝えるのであります。

「日が当たると暑いから、橋の奥の木陰で釣りますか。
 チョウチン釣りは何個か仕掛けの用意がありますよ。」


<第四の選択~川を戻るか、高巻きするか>

橋から奥は渓相がガラリと変わりました。

両側を岩壁で挟まれ薄暗い流れ、木陰が続き幸い暑さは凌げます。
0.7号糸は2.5mのチョウチン仕掛け、
それを幾つかAさんに手渡します。

それでも、流石にこの狭い川幅です、
釣り人二人では窮屈なポイントは、
小生が先行させて頂くのですが、
6~7寸も夢のまた夢、残念ながら、アタリは遠くて。

「いや~、ここは狭くてムリすると危ないね。
 護岸を登って”高巻き”をしますか。」
とAさん。

急流に下半身を浸さないと通れそうにないポイント、
そこを高巻きでヤリ過ごし、奥へ、奥へと進みます。

「地図上では間もなく、”魚帰りの滝”に出るハズ。
 その上の橋は国道から退渓するか・・・」

・・・出来る水先案内人、
自身も初のポイントでは、先を見越して行動します。

ところうが・・・

大きな滝です、落差4mはあるでしょう、更にその奥にも滝が。

でもあの滝、庄川の名勝「魚帰りの滝」では無くて、
ここから先は「とうせんぼ」、とても登れそうにありません。

しくりました・・・
退渓にはマトバ橋まで引き返す必要が。

「そっか~、参ったね。
 でも”高巻き”の時に気付いたけれど、
 この岩肌の尾根まで、そんなに距離は無かったよ。
 多分だけど、あの尾根を越えれば川からは出られるよ。」

・・・若かりしは学生の頃、山岳部に所属されていたAさんです。

渓流釣りは未経験とのことでしたが、
沢登り&登山は経験豊富とのことで、
ここはAさんのご提案へ沿うことに。

言われる通り、
滑りやすい土斜面ですが、熊笹を掴んで3mほど登れば、
程なくのヤブ漕ぎで「魚帰りの滝」の駐車場に出られました。


先生ツラして指導していた水先案内人なのですが、
齢60越えの初心者は流石に観察眼や人生経験が豊富、
思えば今回、小生が教えて頂いたこと、それが幾つかもあります。

残念ながら結果・釣果が伴わないのは、
それは恐らく「運・不運」だけの問題なのでは?


・・・書を捨て、川に出なさい。
そうすれば、川が自然に、あなたに釣り方を教えてくれます。

渓流釣りの教科書に、そんな一節がありました。


忙しくて釣行回数は少ないAさんですが、
既に渓流釣りのコツ、それは掴まれたのかも知れませんね。



小ヤマメをリリースしてマトバ橋を後にする我々なのでした。


<データ>
7月27日 庄川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :6m 天平                 
仕掛    :針 吉村7号
       天井糸 0.7号 0.7m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 1号
釣果    :ヤマメ  5寸    1匹
       小ヤマメ   数匹   
       ※しかし、Aさんのこと、とやかく言えないね。   
気温    :20~28℃  
天候    :曇りまま晴れ
表層水温  :20℃ きびし~~
月齢    :21.2















2024年7月21日日曜日

木曽 奈良井川&伊那 三峰川転じて木曽 末川 渓流釣行

 

久しぶりは金曜日にお休みを頂いて、車中2泊での釣行でした。


シーズンに幾度か、今まで竿を出したことの無い、
新しい釣り場の新規開拓に挑む小生です。

郡上や南飛騨で培った釣技、
それが未知の渓流で、どれくらい通用するものなのか?

慣れ親しんだ渓流での目利き・お作法、
この流れのあの際から、これくらいのお魚が出た。

さすれば、場は違えど、
似たような流れから機転応用を利かせ、
似たような、いえ、それ以上の釣果を引き出す!

・・・当の本人はカッコよく、
「武者修行」のつもり、なのですが、
毎度の如く、道場破りは蓋を開ければ返り討ち!?

今回の長ったらしいお題も、そんな経緯が見え隠れ、していますね。


<初日は木曽 奈良井川>

木曽路は鳥居峠のこちら側、
毎度は「ポツンとおトイレ」で目を覚ます朝なのでした。

中山道は鳥居峠をハイキングで超える方々に用意された、
きれいでシャワー・トイレが嬉しい車中泊サイト、
ほんの一晩とは言え、お世話になりました。

標高は1,000mくらいある場所なのですが、
蒸し暑い昨晩は車内温度は26℃で湿度47%と寝苦しく、
運転席側の窓に網戸を設置して、窓を半分ほど開けての睡眠でした。

身支度を整えて、早朝の新鳥居トンネルを日本海側に抜けます。

抜ければそこは中山道の奈良井宿。

初めて目にする奈良井川ですが、察するに本日は増水気味です。

今少し木曽路を北上は川を下り、地図から贄川と平沢の中間あたり、
民家集落の無い、渓流の雰囲気があるであろう、
そんなポイントに入り込みます。

・・・経験よる地図の読み込みから、
もう、武者修行は道場破り、スイッチはONなのです。


地図上では全体的に大きな蛇行の少ない奈良井川、
車窓からの眺めも瀬が中心の様子でした。

このポイントも、そのご多分に漏れず。
それでも、流れのカーブが深場・浅場を形成しています。


「奥美濃流 細糸0.3号派、ここに見参!」

まあ、早速にも、竿を出してみることに・・・

湾曲する流れは、早流れと弛み、その境界線下から、
「小手 一本!」と言った所、7寸のヤマメさんでした。

・・・ビミョ~な背掛かり、でしたが。

幸先よく思えたこのポイントも、
ナゼでしょうか、アタリはあれど、残念、針に乗らずで。

小一時間を粘りましたが、まだ一か所目です、次のポイントへ。


<奈良井川、やはり基本は瀬の流れ>

地図を見て次に入ったのは日出塩の手前、
連続する蛇行した流れ、その一つのポイントに。


頭上を木々に覆われた、当方が不得手とするポイントです。

それでも、「雰囲気&こりゃ、居るよ」感はバッチリ!

長竿の振れる場所は限られていますが、
対岸の岩壁直下の流れに仕掛けを流し、釣り歩きします。

・・・この~、
不得手とする分野での勝敗、
これが「真の実力」を如実に表すのでしょうね、
お魚を釣ることなく、木々・枝葉を釣るばかりでして・・・

結構な時間を費やしたのですが、
この「如何にも」って場所で、結果は無し。

イケません、面を一本、取られました。。。


<救世主はスクーターのおばちゃん>

次なるポイントは洗馬の近辺へ。

桔梗が丘をゆったり流れる奈良井川、
大きく湾曲した流れですが、基本は瀬が中心のご様子です。

・・・小継ぎ7m竿を8.5mの本流竿に持ち替えようか?

それにしても、ここまで下ると増水の本日、
点在する河原は僅かで狭くワン・ポイントのみ、
加えて・・・曇り空なのですがメチャ暑いのです。


梨ノ木橋と記された木製の橋、
その上で思案に暮れていると、一台のスクーターはおばちゃんから。

「どうです、釣れますか?」

・・・年上は同性から受けの良い小生なのですが、
まま、異性でもお歳上からは快くお声掛けを頂くのです。

頂けないのは、ご妙齢な異性からのみ。

斯様な星の元の生まれつきで、世の中を渡り歩いているのです・・・

「いや~、どうしようか、迷っているところで。」

「私も若いころは、釣りをしてね・・・」

え?意外なお言葉が。

「この辺りは、あんまりね~。
 本山宿においしいお蕎麦屋さんがあってね、
 その奥にキャンプ場があるのよ、
 あそこなら入りやすいし、今でも多分釣れますよ。」

ありがとうございます。
親切なおばちゃんに、いいアドバイスを頂きました。

・・・でも、これって、
道場の賄いのお女中さんから、
秘技・極意の所端を教えて頂いた、そんな感じが。
かたじけのう、ござる!

いずれ、頂いたお言葉に従って、本山宿まで引き返します。

そして、着いたポイントが・・・

キャンプ場なのでしょうか?
河原には焚火・飯盒炊爨をした跡が。

それでも親切なおばちゃんのアドバイスの通り、
グランド横は橋の袂から、防獣策の扉からの入渓はとても楽でした。

対岸の木々が曲者も、こちら側は頭上も開け、7m竿なら丁度いい案配。

ふっと目に留まったのが、対岸の枝から降りたロープ下。

増水で本日は誰も居ないのですが、
恐らくはご近所のチビっ子達、その川遊びの場なのでしょう。

ターザンごっこで飛び込むには丁度良い深さの淀みが。

奥美濃流 細糸派の勘が囁きます??

そこに向けて、槍を大きく振り回し・・・

よっしゃ、もう一匹。

う~ん、見事に「小手抜き面」が決まりました。


<午後は奈良井ダムの上流へ>

本山宿に次いで木曽路の旅は奈良井ダムの上流へ向かいます。

翌日は伊那 三峰川の予定なので、いずれ超えるは権兵衛トンネル、
その手前の渓谷になります。

R361は権兵衛街道、その脇を走る林道は、
恐らくがこちらが本家本元の権兵衛街道なのでしょう、
その橋の袂から、竿を5.4mの短竿に持ち替え入渓します。


午前の木曽路沿いの奈良井川とは大きく違い、
標高が高いせいもあるのでしょう、同じ奈良井川でもとても涼しいです。

流れる水も冷たくて、とてもきれいです。

暫しの間、修行を忘れ、ぼ~っと、渓涼み。

あまりに渓谷美がきれい過ぎ、撮影のカットばかりが重なります。

さて、気を取り直して、武者修行に。

仕掛は0.7号が2.5mのチョウチン仕様にて。

モグラ叩きの要領で、
ここはと思いポイントを、ひとつづつ、ひとつづつ、
下流から上流に向かって基本は対岸、丁寧に攻略・探りを入れて行きます。

して、結果としては・・・

アタリは幾度もあれど、ここも針掛かりが無くて。


遡行をすれば足元をさっと走る黒い影が。

間違いなく居るには居るのですが、
その技、使い手はまるで忍術は隠れ身の術?
酷いとブドウ虫のみ持っていかれ、もう、処置無し!?

・・・無念、胴を一本、取られました。。。

まあしかし、
負け惜しみでは無いですが、
今朝から暑い中で張り切り過ぎました、
少しここではクールダウン、今少し渓谷美を堪能して・・・


<権兵衛越えれば、そこは伊那谷>

ひとしきり、奈良井川の最上流部で涼んだ後、
明日の下見は伊那 三峰川へ向かいます。

R361の長い長いトンネルは権兵衛トンネル、
そこを抜ければ雄大な中央アルプスの中腹、
伊那谷の町が遥か眼下に見渡せます。

・・・面白いのは車外温度の変化なのです。

トンネルを抜けた直後は20℃、
長い急坂を下りながら、谷底の町が近づきます。

それと共に、温度は21℃、23℃と急上昇、
ものの10分で伊那市街まで下るのですが、
気温は何と28℃と一気に変化、谷底の町は暑いです。

その伊那市から高遠町経由で三峰川の黒川へ。

しかしながら・・・

残念ながら三峰川とその支流 黒川は河川工事の真っ最中、
色も濁りが入り、とても釣りが出来る様子では無さそうです。


恐らくですが、この広い石河原、
日光の照り返しが厳しく、こりゃ、暑さ的にもムリかな・・・

さて、困りました。

一旦、高遠町まで引き返し、今日の汗を流しに温泉へ。

温泉に浸かりながら、明日の釣行行先は「一人作戦会議」も、
その前にもうひと汗は車中泊準備を。

・・・海には「磯の香り」があるのですが、
渓流にも「川の香り」があると思うのです。

こう、何と申しましょうか、
寝袋の敷かれた座席下は防水マット、
そこに置かれた濡れたたも網や友舟から、
その「川の香り」が立ち登り、そんな中での就寝です。

蒸せる夜はまま寝苦しく、
冷える夜は熟睡も、お腹が冷えて翌朝の腹下り?

家内に言わせると、まるで罰ゲームみたい、
と車中泊釣行を笑うのですが、
自分はそんな車中泊釣行が面白くて楽しくて。

・・・そこは、感性の違い、なのかも知れませんね。


さて、明日の目的地ですが、「武者修行」を目的に旅へ出たものの、
本日の奈良井川、
素敵な旅情に渓谷美は楽しめましたが、
釣果・勝敗としては、今一つ、なのでした。

・・・ここは、やせ我慢を止めて、
勝手が分かるも久しぶり、木曽 末川へ転舵することに。
(もう、軟弱者の至り、なのです、ハイ。)


<木曽 開田高原 末川>

昨晩は一旦下った権兵衛トンネルを再び登り、
車中泊サイトは毎度の開田高原大見沢駐車場にて。


前夜と違って車内温度は24℃、湿度は高めの57%でしたが、
やはりそこは二日目の車中泊、疲れていたのでしょう、
運転席側から入る夜の高原の風は涼しく、
とても良く眠れました。

朝の身支度をしている途中から雨が降りだして。

渡合の集落はその少し上流、末川はやはり増水していました。

川面を流れる朝霧。
流れは太と目・激し目ですが、
そこは勝手がわかる末川のこの辺り、
無理の無い範囲で立ち込んでも釣りは可能です。

開始早々、朱点がハデ目な木曽アマゴ、5寸モノが・・・

勝手が判るからでしょうか、
昨日の奈良井川と違い、流れの変化が豊富で、
仕掛けを刺すポイントが分かり易いような感じがします。

・・・「突き」が一本、決まりました。


・・・つばぜり合い、一歩引いて、胴が一本!

・・・これは掛かった際に尺モノかと思えたくらい、
高活性の8寸モノのアマゴは、踏み込んでの「払い面」です。

改めて、川の勝手が判ると、とても有利です。

・・・いつもの渓流にいつものポイント。
それに固執してしまう理由、やっぱり納得ですよね。


雨も上がり、ちらほら、青い夏のお空が覗き始めました。
こうなると標高の高い木曽 末川も暑いです。


今回の武者修行は釣行の旅、
二日目の末川は勝手が判るも2年ぶり、
そんなことから、まあまあ、目的は果たせたのかな?

お盆休みにはまたどこか、未知の渓流で腕試し、いえ、運試し!?


帰路は開田高原を横切って西野川沿いに。
柳又の展望台からの御岳山、やっぱり半分雲に隠れて。

武者修行も良いけれど、眼下の西野川、ここにも来たいところです。


<データ>
●7月19日 奈良井川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :7.0m  渓峰尖 
                :5.4m 天平(奈良井ダム上のみ)
仕掛   :針 吉村7号 
      錘  B号 
               天井糸   0.7号 1.5m
               水中糸   0.3号 4.5m
             :0.7号    2.5m(奈良井ダム上のみ)
釣果   :ヤマメ    7寸    1匹
           6寸    2匹
気温   :20~24℃ 
天候   :曇り
表層水温 :18℃ 
月齢   :13.2

●7月20日 末川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :7.0m  渓峰尖 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘  2B号 
               天井糸   0.7号 1.5m
               水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ    8寸    1匹
           7寸    2匹
           6寸    3匹
                               5寸以下    数匹
      イワナ    7寸    1匹
気温   :18~22℃ 
天候   :雨まま曇り・晴れ
表層水温 :16℃ 
月齢   :14.2



















2024年7月14日日曜日

庄川支流一色川渓流釣行

 

前日の金曜日はお昼過ぎまで、尾張北部は結構な雨でした。

それでも夕方には薄日が差し込み始め、
到着した車中泊サイトは治郎兵衛のイチイ前駐車場、
夜空には西に半月が灯り、見上げれば満天の星空が広がって。

丘の下からは庄川のせせらぎが、
周囲の田んぼからはカエルの合唱が。

梅雨時の飛騨荘川、
雨上がりで涼しくも賑やかな夜は、
渓流釣り師が味わえる特権、明日の釣行にも期待が膨らみます。


良く眠る事の出来た翌早朝、今朝も爽やかに朝霧がお迎えです。

と、よく見ると・・・

田んぼのあぜ道の先端は庄川の土手縁、
一台の白いワゴンがドアを開けて何やら作業中、
こんな早朝に川の直ぐ縁で、あれはきっと釣り師です。

「しかし・・・エゲつない!」

こんな立派な駐車場があるのに、
あんな川の近くに停めずとも、
ご近所の都合も考えて、少しくらい歩いてもイイのでは?

身支度を行いながら、
些細なことで朝から立腹は小生、
我ながら、ほんと、器が小さいのです。


そんな小生の「心の叫び」が届いてしまったのか?
ワゴンからおじさんがこちらに歩いてこられます。

「おはようございます。」
とご挨拶を頂き。

器が小さく、隠し事が出来ない小生です、
つい心が顔に出てしまい、いつも以上のしかめっ面に。

それでも、
これが生まれ付いた星の性(さが)でしょう、
同性の歳上からはナゼか気軽に話しかけられるのです。

「お宅もアユ釣りですか?」

お話を伺うと、本日は何と、庄川のアユ釣り解禁日とのこと!

昨晩は暗闇で気が付きませんでしたが、
彼は昨日の夕方よりあの場所で待機、いわゆる「場所取り」のようです。

「そうですか、渓流釣りですか・・・
 今日は難しいですよ、庄川での竿出しは。」

そう言い残し、駐車場のトイレへと向かわれました。

確かに・・・
周囲を良く見渡せば、遠く惣則橋の袂にも、既に何台かの駐車車両が。


これは困りました。

本日は雨上がりの庄川本流、
五連水車の裏手で久しぶりはオオモノ狙い、
長尺本流竿を振り回そうと画策していたのですが・・・

こりゃ、河岸を変えた方が、良さそうです。


<支流の一色川へ宗旨替え>

毎度の粗忽者は事前調査が成ってなく、
今日が庄川のアユ釣り解禁日とはつゆ知らず、なのでした。


恐らくそんな粗忽者は少数派で、
きっと、抜かりの無い、他渓流釣り師のご諸兄各位は、
ここ荘川近辺へのご出陣自体を見合わせられ、他河川に行かれるのでは?

そんな楽観的な憶測の元、
治郎兵衛のイチイからほど近い一色川、
その上流を目指してハスラーでさかのぼるのでした。


ここも久しぶりです、一色キャンプ場の少し下流。

きっと本日はご同輩も少なく、
このもう少し下流の橋からここまで、
対岸からの「釣り歩き」は可能なのですが、
本日のこの増水した流れ、まず渡河は不可能でしょう。

さすれば、ここを起点に、こちら側を釣り上がるとします。

開始早々・・・

お魚にピントが合ってなくてお粗末ですが、小物はヤマメの新子です。

本日、素直な瀬の流れからは、斯様な小物・新子が数知れず・・・
忙しい釣行になりそうです。


<それでも、お作法次第では>


お空は曇り空ですが、まま、薄日が差し込むタイミングも。

・・・夏の朝の渓流。

湿った風でも頬を撫でるは心地よく、
せせらぎの音と深い緑と空の青、
水の冷たさが足から伝わり、とても癒されます。

これだから毎週末での渓流釣り、止められません・・・


まともに仕掛けを流すと小物ばかりの釣果ですが、
岩裏や落込み横など緩めの流れを利用して、
仕掛けを十分に沈めれば・・・

何とか、塩焼きサイズが上がってきます。

・・・しかし、
小物を含めても本日のお魚達、
雨上がりの為か、引き具合が抜群!メチャ高活性!!


こんな大場所、もう、ウハウハなのです。


<あれに見えるは・・・ご同輩>

重なる釣果でいつも以上に歩みの遅い小生、
果たしてキャンプ場の橋までに何匹の釣果になるのか?
そもそも、こんなノロいペースで時間的に橋まで至れるのか??

まあ考えても詮無き事。
素敵な水景色の元、釣れるンだから、イイじゃん。

そんな状況の中、ふと、下流に目を移すと、
釣りを開始したポイントの対岸、
下流からご同輩が釣り上がってきています。

どうも、小生と同じく、エサ師のご様子です。


まあしかし・・・

本日の増水した一色川、
ご同輩には申し訳ないですが、
あのポイントを渡ることは出来ないでしょう。

ところうが・・・

かのご同輩、竿を畳まれたかと思うと、何と!
この激しい流れをずいずいと、果敢に横切られています。

げげげ・・・

ここ最近は「追われる立場」が多い小生。

「いや~、まいったな~、今週末もまた”二番煎じ”かよ。
 しかも、ありゃ、きっと、相当な”強者”だぞ・・・」

どうにか無事に渡河されたご同輩、
当方との距離は100mもないくらい、
彼も小生の存在に気が付いているハズです。


そんな彼なのですが、
ここの地理を良くご存知なのでしょう、
小生に気を利かせてなのか、横の分流の枯れ沢に入られます。

・・・この枯れ沢の本筋との合流点、それは数百mほど上流です。

本日の小生のカメさんのような「釣り速度」、
きっとその辺りが当方の退渓ポイントかと。

丁度でお互いに、ご都合が宜しいような。

出来る・勝手知ったる、かのご同輩に感謝して・・・



<渓相が変わったような>

昨年の夏にも訪れたここ一色川ですが、
その際は職場のAさんとご一緒で、
入渓はキャンプ場より上流の林道を分け入った奥でした。

久しぶりの本日のポイントも、
何となくですが、前回より川の様子が変化したような気がします。


流れ着いた流木・倒木が目につき、
頭上を覆っていた木々が減った感じ、開放感があります。

・・・ある意味で、竿の長いエサ釣り向きの変化。


剥き出した地層や、今にも落ちて来そうな木々や土石。
一雨ごとに「崩壊」しているのでは?

・・・ミミズのエサにお魚が好感触なこと、納得です。



でも、あまり対岸には近づかない方が賢明でしょうね。
しっかりと、粗忽者は近づいちゃっていますが・・・


そんな渓相の変化と、
雨上がりの増水、出来るご同輩など、
好条件が重なって、急遽の宗旨替えで赴いた一色川での釣行でしたが・・・


尺上は流石に無いモノの、
正直、本日は正確なサイズと匹数、
そのカウントが不可能なくらい好釣果なのでした。



<帰路はのんびり>

釣りを終えての帰り道、スマホで地図を確認すると、
この一色川横の県道はひるがの高原の東側を抜け、
郡上 鷲見川の最上流部に続いている様子です。

・・・山深い道なのでは?
午後からは雨の予報ですが、まだ雨は降っていません。

高速代の節約に、また、見分を広げる意味からも??
無理をしない程度で、この県道を郡上へ抜けてみることに。


キャンプ場から真直ぐ南下する一本道、
勾配は結構な急でしたが道は舗装され、意外にもまま地元ナンバーの対向車も。

着きました、どうもここが、名もなき峠、標高は1,100mくらい。
車外に出ると一層に涼しい風が吹き抜けています。

ここから急坂・曲道を駆け下るのですが、
程なくして、小さくも細い、しかし、とてもきれいな流れが。


長良川支流 鷲見川の源流部の様です。

近くにはキャンプ場があり、意外にも民家・集落もあり。

そして・・・
イワナ狙いでしょうか、ご同輩のお姿もちらほらと。

その後は「やまびこロード」と合流して、
正面は大日岳のスキー場、鷲ヶ岳スキー場を横目に、
更に進むと今シーズンの初渓流釣行の阿多岐川が眼下に。



・・・今週で梅雨も明けるの予報です。
次週はきっと、暑さが戻った、厳しい釣行になるでしょう。

それでも止められない渓流釣り。

さて次回、どちらへ、向かいましょうか・・・


<データ>
7月13日 一色川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :6m 渓秀                 
仕掛    :針 吉村7号
       天井糸 0.7号 0.7m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 1号
釣果    :アマゴ or ヤマメ  8寸    1匹
                7寸    3匹
       小ヤマメ           ツ抜け、間違いなく
      ※朱点がビミョ~で判断付かず
      ※7寸以下はキリが無くテキト~です
気温    :16~22℃  
天候    :曇りまま晴れ
表層水温  :16℃
月齢    :7.2