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2020年10月17日土曜日

渓流竿の伸縮機構の修理~その2

 

箱庭でキンモクセイがいい香りを放っています。

移ろい行く季節は秋本番、昨今の朝晩は少し寒いくらいです。


今期は最終釣行でした秋神川。

その最中に気が付いたのは旧型は渓峰尖の7m竿、その#14が#15より飛び出していました。


以前は同じように#16より#15が飛び出して。

旧型は渓峰尖での#14~16は2段階のズーム機構を形成、これにより、竿の長さは6.3m、6.7m、7.0mと調整できます。

小継竿ながら最長7mはつぶしが効き、小生の竿の中では一番の稼働率。

・・・この飛び出し、酷くなると固着して、竿が収まらなくなるンです。


#16から#15が飛び出した際は、ラッカー系のプラモデル塗料で修理を。

その詳細は 新工法?渓流竿の伸縮機構の修理 にて。

施工の結果は良好でした。

・・・上の写真でもその名残、帯状の灰色塗装が見えますね。


収めたズームの固定が悪くて釣行中に何かの拍子でズームが出てしまう不具合、これは同じく小継竿の渓秀60で起きた事例で、同様な修理を施しました。

その詳細は 意外性の楽しさと延べ竿ズームの修理 にて。

渓秀は所有する中では一番に古い竿で、8年近く使っています。

ズームの納まりがスカスカにもなりますわな。


しかしこちらは良い結果が得られず、今でも収めたズームは若干スカスカです。

・・・渓峰尖では竿の全周に渡って灰色の塗装帯が残っていますが、上の写真の渓秀では部分的にのみ。ここまで塗った塗膜を落とさないと、残念ながら竿の組立が出来なかったのです。


シーズンOFFは深まり行く秋の週末、今回はこの2本の竿のズーム機構を修理しました。


<ズームが飛び出る渓峰尖について>

こちらは前回の他節での修理結果が良好でしたので、同じ方法で修理を行います。


左が#15で前回の修理で塗装したラッカー塗料が見られます。

右は#14となり、今回はこちらに塗膜を盛ります。


継ぎ目以外は新聞紙とテープでマスキングを施して。


あとはスプレーのラッカー塗料で塗膜を盛ります。

薄く塗ることを繰り返して。


塗料はプラモデル用のタミヤのスプレーです。

プラスチックに塗る塗料なので、竿の表面を傷めることはありません。


箱庭での施工、今週はここまでです。

数日間の放置プレーで完全乾燥を待って、次週にも塗面の研ぎ・膜厚の調整と被膜潤滑剤を塗ります。


<ズーム収納がスカスカな渓秀について>

こちらは残念ですが、この渓峰尖への方法では完治しませんでした。

何か新しい方法・工法が必要、改めて、竿の作りをよく観察します。


渓秀での不具合は、ズームの継ぎ目が飛び出るものではなく、収めたズームがユルユルで固定が不完全なことです。

左の2本が渓秀の継ぎ目、右が渓峰尖です。

竿としては渓秀が先行型、渓峰尖はその後継型です。

これはもう、稼働率の違いからなのか?はたまた、基本的に作り方が違うからなのか?渓秀の継ぎ目は未だに「表面粗さ」が確保されています。

・・・これは、塗料を盛るべきではありませんね。


ズームを収めた際に継ぎ目は、尻栓と最終節#12の終端、その内側に設けられた凸部、どうもこれで固定されるようです。

下の写真は尻栓の内側です。


こちらは最終節#12の内側です・・・若干で判りづらいですが。


内側に円周上は均等に凸部が見られます。

・・・恐らく、この凸部がすり減って、固定が弱くなったのでは?


して、工法としては・・・

この凸部の頂点に、同じくプラモ用のラッカー塗料を盛ってみましょうか。


この「塗料を盛る」という工法、実は幼いころの鉄道模型で培った技法です。


Nゲージはブルートレイン、その窓枠はステンレスを表現するのに、銀色の塗料を爪楊枝の先端で塗りました・・・塗料の持つ粘性・表面張力を利用して。

今回は尻栓・最終節内側の凸部へ、塗る、と言うより、差す、の要領で。

手塗用のラッカー塗料を用意します。


それを、爪楊枝の先端で・・・細かい作業です。


もっとも、鉄道模型は「見てくれ」の世界、子供ながらに息を殺しての作業でしたが、今回は竿の内側は「見えない」部分への塗装です。多少は凸部から外れても問題なし!

・・・と言いましょうか、寄る年波のため、目が見えなくて、幼少のころのようには行きませぬ。

まあ、この程度のエエコロ加減な具合で、ご勘弁を。




こちらも、急いては事を仕損じる、本日での様子確認は差し控え、完全乾燥の後にシックリ具合を確認します。

・・・固定が弱い様なら、もう少し盛ってみて。また、使用を繰り返して再度でユルくなったら、そこは塗料です、上塗りするだけで良いような。



週末は休日、その時の流れは早く、既に秋のお外は日暮れです。
朝からずっと降り続く雨。

でも明日は良いお天気になりそうです。
秋の一日、久しぶりに渓流でも、眺めに行ってみましょうか・・・


<渓流風景、お魚の写真は、このGWのイケない釣行 庄川支流の一色川より>