2020年12月26日土曜日

川虫の不思議

 

お仕事の都合で毎朝5:00起床の小生。
冬至を過ぎたばかりの昨今は、まだその時間は真っ暗です。
もちろん、室内と言えども肌寒く、床から這い出るにも一大決心が。


そんな寒い先日の早朝、ひとり寂しく朝食を終え(家内は未だ夢心地)、
「朝の勤め」はおトイレへ・・・

その途中、寒く薄暗い廊下は白い壁紙、そこに張り付く黒く楕円形の物体が。
へ~、この時期には珍しく、ゴキブリです。


・・・忙しい朝の出立前。
家内を起こして退治を任せようかと思いましたが、
そこは心優しい小生? それは余りにも気の毒とも思え、
寝室とは逆方向、押し入れにある虫退治スプレーを取りに。


最近のスプレーは殺虫成分を含まず、撃退方法は瞬間冷凍です。
真冬の朝の寒さの中、すでに動きのノロいゴキブリ、
噴霧と同時にポロリと壁から落ちました。

心優しい小生? 後はティッシュで摘まんで、厳重にくるめてゴミ箱へ。
・・・家内のお作法は、ここに「ひねり」が加わります(怖)。


このゴキブリのように、
一般的な昆虫のイメージは、夏の暑い盛りに活発に動き回り、
寒い冬の時期は死んでしまうか、どこか人目につかない物陰で越冬する、です。

しかし、世の中には常に、例外的なものが・・・
それが川虫なんです。

渓流釣りでは釣りエサとして、いつもお世話になっている昆虫は川虫。
手を入れると切れそうな、とても冷たい早春の川の中、
そこに彼らは元気よく暮らしています。


ゴキブリと川虫。
何が一体、違うのか?

少し調べてみたのですが、
我ら人類の属する哺乳類、それから鳥類は「恒温動物」とのことです。

気温の変化に合わす事無く、いつも体温は一定。
・・・これが「エネルギー消費型」なんだそうで、
その代わりに広い温度帯での活動ができるとのこと。

それに対して、昆虫や魚類・爬虫類は「変温動物」で、
周囲の温度に沿って体温が変化するとのこと。

・・・体温を一定に保つ必要が無いので「エネルギー節約型」、
その結果、活動・生存できる温度帯が限られてくるようです。


では、なぜ、同じエネルギー節約型のゴキブリは低温では生きられず、
釣りエサの川虫、彼らは冷たい水の中でも平気なのか・・・

残念ながらネットでは、そこまで調べることが叶いませんでした。


ただ、昆虫は人間のように血管系が発達しておらず、
内臓はあるものの、血液の代わりに体液が満たされているだけ、とのこと。

推測ですが、ひょってして、この体液の成分あたりが、
適合できる温度帯、それを決めているンでしょうかね??

ご存知な方が居られましたら、ご指導を頂けると幸いです。


太古の昔、恐竜と一緒に生存していた、エネルギー節約型はゴキブリ。
恐らくですが、川虫も長い歴史をお持ちなのでは?

対して我らが人類、エネルギーは超の付く浪費型??
故に極寒だろうが灼熱だろうが、
ガマンさえすれば、節操なくどこにでもイケちゃいます。

それが為なのでしょう・・・
渓魚・昆虫よりも遥かに小さなウイルス、その伝播に翻弄される昨今です。


「そういえば、昔、人間と言う恐ろしい生き物が居たけれど、
 最近、とんと見なくなったの~。」

川虫、ゴキブリそれにアマゴさん辺りから、
そんなに遠くない未来、こんなことを言われちゃうんでしょうかね。

・・・朝のゴキブリ退治で、ふと、ホラーな事を思いました。




<渓流風景は早春の庄川支流 一色川から>