2022年7月20日水曜日

夏の渓流釣り~高原川&ソーレ谷

 

お昼過ぎまでは乗鞍岳の東側、安曇野は前川での釣行でした。


奈川は黒川渡でのスタンドのオヤジさん、
そのアドバイスに依れば前川は、
ダム湖に近い下流より乗鞍高原の上流が良いとのこと。

しかし、毎度、思考と素行が天邪鬼な名古屋者、
彼の結果はその真逆にて、前川下流で一匹のみ、尺上イワナを頂きました。


<二日目の夜は民宿で>

午後も夕方近くなり、今宵のお宿を目指して、
ハスラーは安房トンネルを奥飛騨に向け潜ります。

トンネルを入る手前は小雨だったお天気。
それがトンネルを抜け平湯温泉に出てからは土砂降りの雨に。
平湯川は見事なコーヒー牛乳です。

R471を神岡方面に下り宝橋、蒲田川の増水はさほどでもなく、
茶色の平湯川と無職の蒲田川、
その水が混ざり合い、高原川は程よい笹濁り。

いつものポイントは高原川の見座、
駒止橋から見下ろす高原川は見覚えのある水量に水勢です。

明朝一番は、まずここで・・・

蔵柱川をさかのぼり、初めて泊まる今夜の宿に入ります。

150年前に建てられた母屋とのことです。
でも、その中は今風にアレンジ、とても、おしゃれな民宿。

女将さんはとても気さく、
朝食の代わりにおにぎりをお願いしたらご快諾を。

夕食は我が人生初めて、取れたばかりの鹿肉、その唐揚げでした。
きっと、お料理上手なのでしょう、臭みも全くなく、美味しかったです。


<ご同宿はフルカワさん~ソーレ谷のアマゴ>

女将さんのお話では、本日はもう一人、釣り客がご宿泊と。

この方、シーズン中は毎月のようにここで宿泊。
女将さん曰く、今晩も降りしきる雨の中、
夕食の直前まで川でがんばって居られるのでは?とのことです。

鹿肉に舌鼓を打っていると、その方が食堂に来られました。
お歳の頃はどうでしょう、小生より少し上、ご定年されたか・否か、くらい?

「今日はどこでヤラれたね?」
お国言葉は関東方面かな?多少、ぶっきらぼうで。

小生の安曇野での釣果・結末をお話した後、
彼、フルカワさんの話題は、ここ、高原川に移ります。

もう何年も高原川に通われていること。
源流釣りがもっぱらで、跡津川の上流は打保谷について。
いつも、一人が好きな方の様です(人様のこと、言えませんがね。)。
漁協の関係者にお知り合いが居られ、釣り券を買ってからの釣行であるべし。
などなど・・・

「・・・ところで、ソーレ谷へは行ったことあるかい?
 高原川を上流に向かうと、ガソリンスタンドがあるだろ。
 その手前の橋を渡って、丹生川に続く道を暫く上ると、
 川底一体が一枚岩になっとる。
 その最後の大淵は、アマゴが良く釣れる。」

伺った釣り歴からは、アマゴとヤマメの区別は大丈夫なご様子です。
でも、小生の知る限りでは、高原川とその水系はヤマメが主流。
アマゴもいますが、それは僅かで漁協の放流ものかと。

また、丹生川に続く道は過去に一回だけ通たことが。
それはとんでもなく細道・山道で辺鄙な所です、
そんな奥にお魚を放流するものなのか?

小生、念押しで、
「ヤマメじゃなくて、アマゴですか?」

フルカワさん曰く、
「ああ、川の雰囲気はイワナだが、アマゴでね。」

う~ん、まか不思議なお話です・・・

「道が本格的に険しくなる手前が大淵だから、明日、行かれてはどうだね。」

お宿の女将さんも過去に「一枚岩」の川へ、水遊びに行かれたとのこと。
「ソーレ谷は気持ちが良いですよ。」

・・・酔狂な感じもしますが、モノは試しです。
明日、行って見ますか、双六出会いでの本流釣りの後に。


<雨上がりの朝、高原川本流で>

夜半まで降り続いた雨ですが、朝は雲間から少しだけ薄日が。
それでもやはり、今にも降り出しそうな空模様です。

双六川の出合い、高原川の大きな河原、ポイントへ歩みを進めます。

川の様子は・・・若干、濁りが濃いかな?

雲なのか、霧なのか、山に霞が掛かる今朝の高原川。

駒止橋下から流れ下る水勢が、ここで湾曲、緩みが見られます。
以前は大淵でしたが、今は流れの早い深瀬の様相です。

そんな大きな落ち込みの、流れと流れの間、
またはその脇の渦・反転流に大き目の錘で仕掛けをねじ込みます。


こんな流れ、狙うはオオモノ、なんですが・・・

う~ん、本日の高原川、釣れるのですが、如何せんサイズが。
こんな早瀬・深瀬ですが、揚がるのは小さめの塩焼きサイズばかり・・・

途中、雨が本降りに。
それも2時間ほどでお空からは強い夏の日差しに。

忙しい天候の変化です。
カッパを着たり、脱いだり、小生も忙しく。

時刻は9:00少し過ぎ。
まだ時間は早いのですが、今日の本流は難し目。
はたまた、ここも「腕の無さ」?

・・・それに、昨夜のソーレ谷、あのお話が気になります。


<川底全体が一枚岩、駆け抜ける流れ>

川から上がり、一旦、高原川を車で鼠餅まで登ります。
高原橋を渡って、県道は細い山道に。

登り始めて直ぐ、まだこの辺りの川底は普通の岩底です。
車を走らせては停め、川底を確認、また走らせて・・・

細道がつづら折れになる手前、
あれ?確かに川底の様子が妙だぞ。

つるつる(この言葉、イヤですね。身に沁みます。)の、のっぺり、
川底に岩や小石が見当たりません。

・・・これがソーレ谷か?

今少し、今度は道を下り、降りられそうな所から入渓します。



いや、確かに、川底が一枚岩。
そこを水流が勢いよく流れ下っています。
まるでウオーター・スライダーが出来そうなくらい。

こんな区間がどうでしょう、都合1~2kmほど。

ただ、残念なことに、
暫く水に浸りながら川を下るのですが、
この流れの最後は大淵、それがどうにも見つけられません。

・・・きっと、夏の木立と草木で見通しが利かず、
逆に普通の川底だった下流から、
川伝いに登って行けば見つけられるのかも・・・


暫くの間、釣りは諦めその滑り行く流れの中、
不思議な川景色と行く夏を感じながら、
その心地よさから立ちすくむのでありました。



●7月17日 高原川 

エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :10m SG ロング
仕掛    :針 吉村8.5号
       糸 0.7号トオシ9m
       錘  5B号 5B+4B号
釣果    :ヤマメ 6寸  2匹
           5寸  4匹
       ウグイ 6寸  2匹
気温    :15~20℃  
天候    :雨まま曇り
表層水温  :18℃
月齢    :18.1