2016年10月23日日曜日

熊鈴の修理

ご諸兄各位殿


渓流釣りではいつも、釣りベルトに熊鈴をぶら下げています。


2年前の初夏、初めて郡上大和は内ヶ谷を訪れました。
ご存知の方も見えると思いますが・・・ここ、ままクマさんが出るんです。

朝早くから釣りを始め、小さなニジマスを一匹釣り上げた後、
何気にハリスが切れ・・・

当時は自分で針と糸を結ぶことが出来ず、既製品のハリス付きの針を使用、
滅多にこんなことは無いバズなんです。
・・・これが虫の知らせでした。

川から手元に視線を移して針仕事をしているとき、背後の熊笹の群生が大きく
波打ったことにびっくり!
その様子は大型バイクか軽自動車が突き抜けていくような・・・

こりゃいかん、即、撤退しました。
・・・川に向かって釣りに集中していたら、気が付いていなかったでしょう。


それ以来、小生の腰元では熊鈴が鳴り響いています。
郡上八幡の釣具屋さんで購入、音色のしっかりとした熊鈴。
・・・家の中で鳴らすと家内から文句が出るくらい、うるさい鈴です。

これからの季節、行きつけは主に管理釣場。
腰元に熊鈴は不要、それより、チリンチリンは周りへの迷惑です。
釣りベルトから取り外し、お道具箱に収納・・・

でもその前に、鈴をよく見てみると・・・紐が切れそうです。


と言うよりも、
2本のうちの1本が
既に切れてしまっています。

この状態でよくもまあ、
河原に落としてこなかったもの。

改めてよく観察してみると・・・
どうも傘と振り子の素材は鋳鉄。

それに銅メッキが施してあるような。
高めな音色はここから来ている様子です。






傘の部分、紐を通す穴の周りは・・・


はは~ん、少しバリが立っています・・・これで紐が切れちゃったのか。
こりゃ、単に紐を交換するだけでは、また何年か後に、
今度は本当に河原で落として無くすか、川の流れにさようならです。


・・・と言うことで、熊鈴のお手入れ・修理をすることに。
まず、近所の100円ショップで紐を購入、ホームセンターからは棒ヤスリを。


最初、巾着袋に付けるような紐は
どこで売っているのか、
全く見当が付かず。

家内に聞いてみたら、
「100円ショップにあるよ。」
・・・さすが、家内です。

紐の色は今までは赤でしたが、
この機に少しシックな紫へ。



傘のバリをヤスリで落として。


次に振り子の金具へ紐を通してコマ結び。
このコマが傘からの抜け止めになります。
と同時に、このコマの位置が重要。
上過ぎたり下過ぎたりすると、良い音色が生まれません。


傘の穴に振り子の付いた
紐を通して合体。












紐で作ったコマの位置から、振り子の傘からの飛び出し具合はこれくらい。


チリ~ン、チリ~ンと余韻が残る、高くて澄んだ良い音色!!


来シーズンも小生の腰元で、渓流のせせらぎに負けること無く、
クマさんへの「お知らせ」の音が鳴り響きます。