2021年8月8日日曜日

葉月8月の馬瀬川上流 厳しいアマゴ釣り

 

今シーズンは5月の上旬、若葉の季節に訪れた馬瀬川は大原の上流。
雨上がりのこともあり、良いサイズのイワナさん、
彼らに多数でお出迎えを頂けました。


同じポイントでも、昨日は釣れても今日は釣れない、それが渓流釣り。
少し大袈裟かもしれませんが、刻一刻と変化していく自然条件、
その条件を読みながら?騙されながら?楽しむ釣りです。

ここ最近は夕立はあれど、基本は酷暑で渇水の渓。
難しいことは承知ですが、移り行く季節の変わり具合が見たくて。


<毎度、夜討ち朝駆け>

ここ最近の困った時勢もありまして、自宅で夕食と入浴を済ませての出立。
宵の口のせせらぎ街道を走り抜け、21時にはパスカル清見でした。

山に囲まれ周囲には目ぼしい光源が何もない道の駅。
高原の夜は涼しくて、
車中泊の準備の後、夜空を見上げると星が多いこと!

寝る前には広~い駐車場にハスラー以外、軽ワゴンが一台のみでした。
朝方4時ころ、エンジン掛けっぱの迷惑トラックに起こされ、
車窓の隙間から見渡せば数台の車中泊車両が。

薄暗い中、既に旅支度の御仁も。

・・・この皆さまの全てが渓流釣りのご同輩、
とは限りませんが、夏の早朝、皆さま早起きです。


さあ、小生も起き出して、谷に潜る準備です。


<やっぱり渇水の馬瀬川>

昨夜は夜半過ぎにハスラーの屋根を叩く通り雨がありましたが、
あの程度ではお湿り程度、焼け石に水でしょうね。

V字の渓谷に降り立つと・・・

5月の時は水中に沈んでいた岩、それが見事に頭を出しています。
予想はしていましたが、流れの細い馬瀬川です。

減水・渇水はお魚が一層に警戒心を増して・・・
・・・今日の釣りは「繊細さ」が要求されます。

粗忽・お調子者の小生、彼が最も苦手とするパターンなのです。


それでも橋下の「通らず」では、いい案配の淵が形成されて。
上流からと成りますが、7m竿に天井糸を付して、
岩陰より流れに仕掛けを馴染ませます。

3回目の振り込みにアタリです。
でも、食いが浅いのか、針にはノリません。

その様子は少し上流での大淵でも同じで・・・
手応えから小モノでしょうが、アタリはあれど、掛かることはなく。

斯様な調子で上流に、歩みを進めます。


まだ薄暗い朝の渓谷での撮影です。
露出が下手クソ、右下の岩の河原がハレーションしまくり。
そんな写真からでも、川の流れ、その浅さ・細さが見て頂けるかと・・・


<5月は尺イワナのポイントで>

このポイントに至るまで、何匹か釣果はありました。
いずれも小アマゴさんで、
ありがたいことに「オートマチック・リリ~ス」!?

・・・登場はドラえもんの様ですが、
いえ、何のことは無く。

酷暑でお魚も食欲が湧かないのでしょう、
先の淵での様子と同じく、どの子も掛かりが浅く、
流れから引き抜いた後、見事に手前の足元にチャポン。

アタリの後に伝わる手応え、それから瞬時に小モノと判断、
アワセを優しくそっと軽めにすれば・・・

お魚にも仕掛けにも優しい、手間要らずで新時代のリリ~ス法です。
・・・ほんと??


それにしても本日の釣果、見事に全てがアマゴさんばかり。
5月はイワナさんばかりの馬瀬川はこの近辺でしたが。

粗忽者は砂地の河原に足を取られ、
必至に竿だけは手放さず、見事に水没したポイント、そこも干上がって。

懐の深かった反転流も、本日はストレートな流れです。
前回は川中に沈んでいた巨岩、
その背後からそっと、直線の緩め深めに振り込みます。

広めの流れ、スジを替え、数投目で、アタリです。
実績のあるポイントです、一呼吸ほど間を置いて。

アワセに返す手応えは間違いなく今日一番、
引きの具合はひょっとして、こりゃ泣き尺クラスか?
慎重に浮かせると、見えて来ました、ブドウ虫を咥えた大口が。


サイズ的には20cm台の中頃、
でも体高と横幅のある、ずっしりとした夏アマゴ、手応えに納得です。



<谷底にも陽が差し込んで>

先回5月は増水で渡河が出来ず、引き返したその上流に駒を進めます。


日陰のこちら岸は涼しいですが、陽があたり始めた向こう岸、
夏の濃い緑が一層に眩しく感じられます。


真っ青な青空に、白い入道雲、夏ですね。


この巨岩区間の遥かに上流、何か動く謎の生命体が・・・
ルアーのご同輩でした、安堵です(汗)。


きっと上流から入渓され、釣り下って来られたのでしょう。
先方も当方をご認識された様子です。


・・・恐らくですが、遠間から見た小生の姿。

顔色は浅黒く偏光グラス越し、ニヤっとした卑屈な笑顔、
そこにタバコのヤニ歯が曇光り。

このヤ〇ザな雰囲気に掟破りのルアーさん、きっと恐怖を感じたのでしょう。
深い深い渓谷での遭遇です、ある意味でクマさんより怖いのかも?

見る見るうちに、彼は上流へと引き返して行かれます・・・


と言うことは、ここから上流は期待薄です。
加えて、徐々に涼しい日陰の領域、それも減り始めています。

少し早いですが、本日はこれまでとしますか・・・


<山の季節は一歩先>

おみやげにサバいたお魚、そのお腹からは既にイクラが。

そう言えば、今日は早くも立秋か・・・
暦の上では秋なのですね。


帰路に立ち寄ったパスカル清見、トマトとモロコシを買って。


季節の移り変わり、時の流れは早いです。

期待感が溢れた皐月5月。
翻って厳しい葉月8月の渓流釣りでした。

来る長月9月のオオモノ釣り、そこへの我慢と思えば・・・



<データ>
8月7日 馬瀬川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
      ミミズは全くアタリなく
竿    :7.0m  天平 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 2号
              天井糸 0.6号 1.5m 
                  水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ 25cm   1匹
      ・以上はお持ち帰り
          6寸     1匹
          小アマゴ   数匹
      ・寸表記、小モノはリリ~ス
気温   :20~28℃ 
天候   :晴れ
表層水温 :20℃ きびし~
月齢   :28.1