2024年4月21日日曜日

ああ無情 パートⅡ~宮川下流釣行



春の奥飛騨は冷え込む夜半の10:00頃、
国道41号線は国道360号との分岐の飛騨細江、
闇夜の道路わきで煌々と照らし出される看板と警備員が。

・・・まさか?
これって、「いつか見た風景」では!?

(↑クリック、去年の顛末です。)


・・・ああ、神よ!

あなたは今年もまた、
倹しい日々を送るこの私に、
言われも無き試練を賜れるのか?


今宵の警備員は若いおにいちゃんです、
トボトボと恐縮そうに我がハスラー号に歩み寄られます。
「すみません、360号は工事で通等止めで・・・」

彼が言い終わらぬ内に小生の返す言葉は、
「はい、はい、猪谷経由ですね、い・の・た・に!」(もう、半ギレ)

可哀想に、彼に責任は無いのですがね。
少し落ち着いて小生、彼にお尋ねします。
「ところで・・・
 この夜中の通行止め工事って、よくヤるんですか?」

「いえ、どうでしょう、年に2~3回ですかね。」

「・・・」

そんな回数に2回も引っかかるとは、小生いよいよ神にも見放されたか。

武運拙い我が宇宙軽巡洋艦ハスラー号は今年も、
数河、流葉、神岡と高原川沿いに越中猪谷へ抜けるのでありました。


<JR高山線は打保駅前での朝>

それでも今回は2回目のアクシデントでもあり、
夜道のR41をカっ飛ばしの高速運転した甲斐もあり、
日付が変わる前に車中泊サイトに到着した小生なのであります。

♬恋も二度目なら~ 少しは器用~に♬


・・・いや、2度目のアクシデントなら、
釣り場を高原川にでも変えてしまえば良かったのでは?

ご諸兄から斯様なご意見を頂きそうなのですが、
実は今回、前の職場のSさんと翌朝での現場集合のお約束が。

非難されるべきは、
1度目のアクシデントからの教訓で、
宮川下流へ赴く際は「通行止め情報」を確認すべきだった。

そこは毎度、何事も失敗を繰り返す、哀れな粗忽者の所業なのです・・・


そんな昨夜の出来事を反省しながら、
駅前広場で車中泊の装備を仕舞い、
美味しくも倹しい朝食を頂き、
ゲン担ぎは5:31発の下呂行を写真に納めたら、
さあ、ナリテ山の麓のポイントへ、Sさんと落ち合うがために出立です。


<ナリテ山のポイントで>

6:00のお約束でポイントに到着すると、既にSさんはお待ちかねでした。

弊ブログに初めて登場するSさんです。
以前は渓流釣りを嗜まれたSさんなのですが、
一昔前に小坂川の上流は小黒川、そこでフライ釣りをしていたら、
ばったり急にクマさんと遭遇、それ以来はアユ釣りのみにご専念でした。

職場での小生からの毎週末での輝かしい?戦果・釣果による洗脳??から、
いつかは渓流釣りをご一緒に、で今回の出陣に至った訳です。


本日の宮川下流なのですが、
予想はしていましたが増水、しかし水の色加減は良さそうです。

エサによる本流釣りは初めてのSさん、
長尺のアユ竿を本流竿の代わりに、加えてルアー竿も携えてのトライです。

まずはエサ釣りにて、橋脚下の複雑な流れ、
やはり「腕に覚えアリ」ですね、ポイントを良くご存知です。

さあ、小生も竿に糸を結わえて戦闘開始です。

狙うは尺マス、
白波の際は早めの流れ、オモリは5Bにて。

早速のアタリにアワセるも、

ご拝顔を頂くはお外道様、まあ、ご愛敬です。
さあ、次を行って見よう!

う~ん、愛嬌、愛嬌・・・

オモリを5B+5Bの重量編成に替え、白波のド芯は真ん中へ!

ククっとくるアタリに、ズイっとアワセると、
お相手は強烈に川底を走り出します。
増水の川の流れも相まって、重いっス、返す手応えが!

暫しのやり取り、お相手が浮いてきました・・・が。

泣き尺ウグイ様・・・う~ん、これもご愛敬!?

暫くしてSさんに様子を伺うも、
やはり彼の釣果も「お外道様=ウグイ様」ばかりとのこと。。。


<河岸変えは童子橋の下流にて>

本日の宮川下流、
今シーズンのこれまでの小生釣行のように、
川のご様子は宜しくも、戦果・釣果が伴いません。

・・・もっとも、お外道様でも、釣れれば良し!?

Sさんと相談してポイントを移動します。


童子橋の直下では以前に尺マスを挙げたのですが、
如何せん、あのポイントは場が狭くて。

今少し橋から旧道を下流に歩くと、素直に河原へ降りられる階段が。

入川口付近の大淵はルアーに持ち替えられたSさんにお任せして、
小生は今少し石河原を下流に向かって歩きます。


・・・4月も中旬。
朝方は冷え込みますが、この時間は心地いい気温。
青い童子橋の背後は薄緑の若葉、とても目に沁みますね。


河原を下流に向かって歩みを進めると、
ありゃ、これはイケません、ご同輩が釣り上がって来られました。

「すみません、この上で連れが竿を出していまして。」

「1~2kmは間を置いてもらわないと・・・しょうがないですね。」

関西訛りのご同輩はルアーさんです、
目の前の大きな落ち込み、
川釣りのルールに従って彼に先行頂き、
手返しの良いルアー釣りです、小生、終えられるのを待つことに。

・・・管釣りならご同輩のお点前を見ることもあれど、
渓流釣り・本流釣りでは余り機会がありません。
待つ間はしばし、その彼のお手並みを拝見します・・・

リール竿は2m強くらいと管釣りの様に短め、
ルアーは青緑でカラフルなシンキング、管釣りのそれより大き目・重めです。

竿先から毎回、変化点を嫌ってなのでしょう、
同じ長さは50cmほど糸を出し、キャスティングされます。

動きにムダが無く、流れの手前・向こう側と近投・遠投、
小生が思うポイントへ百発百中・・・察するに良い腕前です。


時間としては20分くらい、
概ねのポイントは探られたご様子も、残念、ご釣果は無し・・・

「ありがとうございます、新しい足跡があるから、
 昨日にでも腕の良い釣り人がサラっていったのでしょうね。」

・・・またまた、ご謙遜を。

小生からも、お礼の言葉を申し述べた後、
ルアーさんは先ほど来られた川下に向かわれました。


さて、腕の良いルアーマンさんの後塵です。
ルアーとエサで釣技は違えど、当方に勝機があるハズも無く、
その後でここで揚がるは、小物のお外道様ばかりなり。

彼が手を付けなかった落込み上段の瀬、
そこからどうにか、一匹のみヒネリ出して・・・

でも、本日の目標はこの子じゃないんです。
あくまでも、尺マス、そちらなんです、ハイ。

この時は既にSさんも合流、
知らない間に、釣りに没頭する小生、見事に写真撮影されちゃってました。

・・・しかし、なんでしょうかね。

自分の釣り姿って、
一人世界の渓流釣りでは客観的に見る機会が無くて。

改めて、こっぱ恥ずかしいですね・・・


<本日は転戦に次ぐ転戦>

その後にもう一か所、河岸を変えての宮川下流でしたが、
ここでも釣果は「お外道様=ウグイ様」ばかりでした。

季節的にも、また、水量的にも、
全くの好条件は文句の付けようのない本日、
なのでしたが、結果だけ見ると、まさに「ああ無情」。


久しぶりの渓流釣行のSさんから、
もう少し規模の小さい支流での竿出し、
そのご希望が伝えられ、小鳥川へ向かうことに。

・・・ただ、本日の小生、
本流は宮川下流での尺マス釣果、
それを微塵も疑うことが無かった為に、
珍しくも支流で使う小継短竿を持参してきませんでした。


小鳥川の実績ポイントをご案内した後、
お時間もお時間であったことから、
Sさんとはお別れすることに。



・・・Sさん、
期待を持たせて案内した宮川下流でしたが、
改めまして、今回は誠に申し訳ありませんでした。

次回は5月、Aさんも馬瀬川釣行をご希望されています。
その時は、是非また、ご一緒に・・・




14万8千光年はイスカンダルへの旅。
宇宙軽巡洋艦ハスラー号、その果て無い旅路は続きます。



<データ>

4月20日 宮川下流 
エサ    :ミミズ
竿     :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛    :針 吉村8.5号
       糸 0.7号 9.5m トオシ 
                        錘 5B号
                        5B+5B号
釣果    :ヤマメ  6寸 1匹
       泣き尺ウグイ  1匹
       普通のウグイ  数匹
気温    :7~20℃
天候    :曇り後晴れ 陽が登るにつれ強風 
表層水温  :13℃
月齢    :10.4