2023年2月12日日曜日

旧友

 

「ヒロさん(小生です)、こんにちは、お久しぶりです。」


会社は金曜日の宵の口でした。
そろそろ帰宅しようと帰り支度をしていたら、
2年前の若手が多い職場、そこに居たH君からご挨拶を頂きました。

「あの・・・今日がボクの最終出勤日なんです。」

突然の事に驚いていると、

「実は今回、転職することにしまして・・・お世話になりました。」

前の職場のH君、
若手は20代後半の設備設計者、
見た目からも、また、実務に際しても、
実に堅実で勉強熱心、見どころのある設計者でした。

帰り支度の手を休め、H君のお話を伺う小生。
「直球で聞いちゃうけど・・・何か、イヤなことでもあったの?」

聞けばH君、決してそうでは無くて、
職場や仕事は楽しかったとのことですが、
先の見えない昨今、
彼の奥様もウチの社員と言うこともあり、加えてもう間もなくで産休、
ある意味で「リスク回避」から、今回の転職をご決断されたとのことです。


転職や勤め先を変えることが、特に若い人には特別な事ではない今日、
その理由はそれぞれですが、しっかりした理由で判断を下したH君、
転職先もこれまで培った技能・能力が生かせる職場とのこと。

もう後は小生、
「そっか、残念・・・でも、大変だと思うけど、がんばれよ!」



・・・今ほど転職が一般的でなかった小生の若かりし頃。
それでも、向上心が一層の方、チャレンジ精神旺盛の方は、
果敢に「次なる未知の世界」へ飛び込んでいかれました・・・


あれは約30年前。
入社時に同じ職場だったKさん、
彼もそんなチャレンジャーのひとりでした。

設備設計部署で小生の一年先輩であったKさん、
しょ~もなくも、学校でダブリを喰らった小生と同い年です。

ここ最近は年賀状のやり取りのみでしたが、
もう間もなくで定年を迎えるKさんと小生。

くしくもH君が退社の挨拶に来られた翌日の土曜日、
ゲコで酒宴がからっきしもダメな小生に合わせて頂き、
ランチでも食べようよ、と以前から約束をしていました。


お昼時のおしゃれな和食屋さん、
その玄関前に背中を丸めたひとりのおじさんが・・・

十数年ぶりですが見覚えのある姿、Kさんです。

「お久しぶりです・・・」

「おっ、久しぶり!」

お店に入って二人揃って「鯛の釜めしランチ」を注文、
脂ぎったお肉料理では無くて。

出来上がりまで時間のかかる釜めしです、
その間、お話が盛り上がります。

Kさんが転職をされたのが約30年前、
十数年前にもこんな形で会ったのですが、
以降のご活躍・ご経歴を伺うのは初めてです。

決して平坦では無かった会社人生、
転職後は今の会社・業務に慣れるのに一苦労、
ようやく落ち着いたと思ったら都合15年間の海外赴任と・・・

ここ最近は小生と同じような境遇?
朝早くの出社も夜7時には家で奥さんと二人で夕食を頂く毎日と。

・・・歳を取ると「早寝・早起き」なんですわ、お互い(笑)。

ただし、小生と大きく違うことは、
何と!
今でも時間を見つけては勉強・学習を為されていると。

う~ん、先輩、さすがです・・・


定年後の生活をどのようにするのか?
それを見据えての勤勉・学習は資格の取得を、
ファイナンシャル・プランナーと中小企業診断士を既得・挑戦とのことで。

・・・機械設計上でのアイデアでは、Kさんに負ける気がしなかった小生。
(Kさん、ごめんなさい。一方通行のブログ故、もう、言いたい放題です。)

しかしながら、業務全体を見渡して最適な方法を見出す、
いわゆるマネジメントでは、とても叶わない存在のKさんでした。

長かった海外赴任生活、
そこからもマネジメントに拍車が掛かり、
理系・技術畑より文系・プロモーション畑がお得意に。

定年後はその培った「技」を活かしての生き方、
それに向けてのプランを着々と進められているご様子で。

「仕事のやり方・生き方は人それぞれだけど、
 出来るだけの情報は集めておいた方が良いよ。」

お互いに違う業界でのお仕事はKさんと小生、
それも在ってか、
昔から正直ベースで本音を漏らす?生き方は、もうKさんならでは。
言われることが、全くその通りで・・・

そうなんですよ、Kさん、
小生もなかなか「役者」になれないンです、ハイ(笑)。


新たなる船出に旅立ったH君。
その航海を無事に終えつつ、新たな旅に思いを馳せるKさん。

・・・正直なところ、
まだ、これからの旅程を決めかねている小生が。
「日本一で小さな釣具屋さん」も、その試行錯誤の一環なのです。

でも、資格取得はともかくも、先を見据えての「勉強」は必要だな、うん。


「・・・そうですか、相変わらずも大変な毎日ですね。
 どこかで一息入れたいときは言ってくださいよ。
 自然の中、開放感が一杯でストレス発散にはイイですよ、渓流釣り。」

そんな別れの挨拶を交わしながら、和食屋を後にするKさんと小生。
とてもいい刺激と考えさせられることの多い土曜日の昼下がりでした。




<渓流風景は早春の前谷川・切立川から>