2018年11月18日日曜日

ビクの要らない釣り~晩秋の犀川C&R釣行

ご諸兄各位殿


「あっじゃ~、釣りにならんに、こりゃ?」



<今年も前途多難な犀川釣行>

松本からR19を犀川沿いに北上して、平発電所のダム。
全く放水がされていません。
そこから下流の犀川は枯れ川と化しています。


昨年は「出し過ぎ」なくらいの放水でした。
それが理由でボ~ズだった、よ・う・な??
しかし、これでは逆に・・・

今年の犀川釣行も、温泉と人情、
晩秋の信州はその風景を楽しむだけで、終わってしまうのか・・・

そんな悲壮感が漂う中、道の駅に着きました。



でも、犀川を覗き込むと・・・

やはり神様・仏様は世の中をよ~く見ていらっしゃる!
特に小生の日頃の善行なぞ・・・

旦那の鏡のような家族サービス?
一生懸命業務に邁進する姿勢??
そして毎日の早寝と早起き???

お陰をもって、犀川は見事に水を、るいるいと讃えています。



しかし不思議です、僅か数km上流は枯れ川だったのに。
地図を見ても、大きな支流の流れ込みを無さそうな。



犀川。
上高地は梓川が上流部、下流では日本一長い信濃川に注ぎます。
広大な川幅と流量、恐らく伏流水も豊富なのかも知れません。

この川としてのポテンシャルが高さが、日本海側とはいえ、
標高500m足らずなのに、冷水を好むニジマスが年中で居着くのでは?



<晩秋の犀川 大岡の道の駅は対岸>

先にお宿へご挨拶、お庭の河原で竿を出すことを伝えます。

時刻は13:30。
さあ、準備・装備を整えて、早速にも河原に降りたって。

時間が中途半端なのでしょう、周囲にご同輩の姿無く。
それでも、砂地には数え切れない程の、新しい足跡が。




晩秋の信州。
紅葉も既に終盤でしょうか?
少しだけ薄曇りの空を背景に、赤黄茶の色彩が鮮やかです。

吹く風もさしたる事の無い、小春日和の午後。
気温は15℃、上着は無しでも構いません。
それでもやっぱり、川の水は冷たく・・・


ナイロン・ウエーダーの下はヒートテックのタイツのみ。
少し油断し過ぎたか?冷たさが、じんじんと伝わってきます・・・

押しの強い犀川の流れ。
膝下まで川に浸かって、何度も何度も本流竿を振り込みます。


・・・初めてSG LONGで太糸1.5号を使うのですが、
メタル・トップの感度の良さからなのでしょうか?
川底にオモリがコツコツと当たる感覚、ハッキリと伝わります。

0.3~0.7号糸ではこれほどでは・・・
最初はコツコツ感を小モノのアタリと間違え、何度もアワセる始末です。


<粗忽者・お調子者の末路>

そんなコツコツ感の最後、仕掛けを流し終えて揚げようとした刹那、
目印が一瞬ですが止まります。

アワセると、ん?根掛かり?
ウンともスンとも動かず。


次の瞬間、ド~ンとくる重たい手応えが!

掛かりました!
走り出すお相手、上流にも下流にも向かわず、左へ右へ。

・・・先に述べました「重たい手応え」、そんな感覚です。
押しの強い犀川の流れも相まって。

何となくですが、夏や初秋の大アマゴとは手応えが違います。
小刻みに伝わるお相手の動作・振動的な手応えでは無く、
とにかくも、若干で単調、強くも重い手応え。


・・・お疲れを誘う算段、2~3分のやりとり。
皆さまへのサービス精神が旺盛?既に勝ったつもりの駆け引き?

竿の栓尻を太ももに乗せ、右手のみで竿を持ち。
空いた左手。
お腰に付けたカメラを取り出し、曲がりに曲がった竿先の撮影です。
よせば良いのに、この、お調子者は・・・

とっ!
次の瞬間、小刻みな手応えの直後、
これまでの重く強めのテンションが全く感じられなくなり・・・

「え? 何が起こった?? 糸切れ???」

しかし、針も糸もミミズさんも異常なく・・・

後の後悔、先には立たず、
後の祭りは、ただ、ボ~ゼンのみ。。。


しかし、居着きそうなポイント・流れは分かったような。
何より「こりゃ、イケる!」の自信の方が勝ったような。

気を取り直して少し移動、同じような流れを攻めます。


本流釣り。
数は出ねども、掛かれば大物。
小心者は小生の性分には合わないのですが、
ハイリスク・ハイリタ~ンはギャンブルのような。

このワクワク感、もう、クセになりそう!


<家政婦ならぬ、釣り師は見た!>

晩秋の日暮れは早く、日は既に山影に。

もう、そろそろ、本日は見切り時か・・・
と思った矢先!来ました、第二弾です!

今回は慎重に・・・デジカメは封印。
しばしの駆け引き、お疲れのお相手、水面に浮いてきました。

ズルリ、ズルリとその水面を引きずって。
あと1m程です。

老眼に近眼の身の上ですが、ここ一番の集中力は怖いもの。
まるでスローの動画を見ているような。

目測40cm。
赤い頬に鼻曲がり、オリーブ色の魚体に黒い斑点。
針はきれいに上唇に掛かっています・・・大きな口を開けて。

たも網を用意して、足下!
クっ、入れ損ないました。

・・・皆さま、長手尻(と言っても10m竿に10m糸長さですが)では、
どのように取り込まれておられるのか??
竿を上流に寝かせて、がんばるのですが。
曲がった竿に糸長さが相まって、どうにもこうにも・・・

ほんと、お相手は目の前!
たも網で、もう一回!

と!
見たぞ!
一瞬、お魚が激しく首を振り!!

先ほどと同じ、伝わるは小刻みな手応え、
直後にテンションが消え・・・おさらば。

足下での刹那での出来事、
南無阿弥陀仏ならぬ「たも網陀仏」です。。。


暮れゆく犀川は川の中で一人。
気が付けば・・・しんしんと、体が冷えています。


すごすごと、お宿に入り、温泉に浸かって。


<二日目は冷え込んで>

「本日まで暖かかったのですが、明日の朝、長野方面は冷え込んで・・・」
温泉に入って暖まった後の夕食、そこでのテレビはお天気予報。

う~ん、イヤな予感がします。
急激な冷え込みは・・・



翌朝の犀川、気温は3℃。
めちゃ、寒いッス。



川中島の合戦は、朝霧を味方に付けた方が勝ち・・・でしたが、
当方、それを味方に付けることが叶わず。

6:30からの開戦ですが、昨日のポイント、
何回も振り込みを繰り返すのですが、本日はウンもスンも無く。


・・・朝霧の幕切れは武田の甲軍、総攻撃のタイミングでした。
その最中、謙信公は単身、白馬にまたがり甲軍へ突撃・・・

しかし当方、相反して戦果・釣果は寂しい限り。


こちらのフライ・マンさんと、ご挨拶をしたのですが、
やはり、同じく、本日はノ~・バイトとのこと。

逆に、
「昨日はバラシでも手応えがあって、良かったですね。」
と慰められる始末です。



キャッチ&リリースがお約束の犀川はこの辺り。
釣行にビクは必要ありません。

もっとも、釣り上げられなければ、それ以上に必要は無く。
とは言え、昨年のアタリすら無い釣果に比べればベターかな?

・・・日々年々、成長する御年53歳、来年こそは!
これに免じて、ご諸兄各位、お許しを頂ければ・・・



<データ>
エサ    :ミミズ(太虫)
竿      :10m SG LONG  
仕掛    :針 吉村8.5号 
       糸1.5号トオシ10m 
       錘 B4号×2~3個
釣果    :痛恨のボ~ズはバラシ ×2回!       
気温    :初日は15℃
       二日目3~13℃ 
天候    :初日は晴天の小春日和
       二日目は朝のうち霧、のち晴れ 
表層水温 :未計測