2022年5月8日日曜日

夕まづめの馬瀬川・朝まづめの小坂川

 

立夏を過ぎて暦の上では夏、陽が沈む時刻も遅くなりました。

それでも、夕まづめの釣り、それは忙しい釣りです。

日暮れまでの限られた時間での釣り。
川面を覆う日陰が濃くなり、お魚も警戒心が薄れ、その日は二回目のチャンス。

日が長くなったとしても、暗くなり始めてから日没まで、
その時間の長短に季節は余り関係ありません。

ミスが許されない夕刻、シビアに時間は流れます。


<夕まづめの馬瀬川上流 川上(かおれ)>

馬瀬川川上(かおれ)への到着は16:00でした。
2年半は久しぶりのポイントです。

GWも後半はお天気が安定して、
ここへ来る途中もR41は混雑気味でした。

この時期、夕まづめとは言え、空いているポイントは少ないのでは?

向かう途中はそんな心配をしていましたが、
金山からダム沿いに進むにつれ、川の水位が若干高いことが判りました。

「これなら、川上のポイント、イイんじゃなかろうか?」

小生の知るこのポイント、馬瀬川を渡河してアプローチします。
余り水位が高いと渡河は不可、逆に低いとご同輩の先客が。

渡れるか・渡れないか、このギリギリのラインが読みどころ、
きっと丁度いい案配と見越して。

ほら、思った通り!

しかしながら・・・

ここに至るまでの渡河ポイント、
2年前とは川の流れが変わってしまい、
以前はザラ瀬だったのがエグられて荒瀬に、
その激流横の護岸傾斜面を、慎重に進む必要が。

退路を考えると・・・
薄暗くなってからのこの「関所越え」、とても危険です。

納竿の時刻を17:30と心に決めて、
いざ!
短時間勝負は「夕まづめの釣り」、開始です。


開始の時点で既にポイントは山影の中。
釣れたお魚を撮影するのですが、シャッター速度が遅くってピンボケ・・・


落込みの上流は荒瀬、本日は水が川幅一杯に広がっています。

広がった流れが絞られて、落込みは淵の注ぎ口に集中、
対岸の岩肌に流量・流速のある流れは激しくぶつかります。

その対岸と白波の僅かな隙間に、
安全な範囲で近づいて、全神経を集中して振り込み・・・

よっしゃ!
良い「面構え」が出ました。


都合一時間強、あっという間に時間は経過、
もうそろそろ、退路が断たれます。

・・・この時間で5匹なら、小生的には上出来!

後ろ髪を引かれながらも、馬瀬川です、またいつでも来られます。
自分の心に、理由・折り合いを付けながら・・・


<朝まづめは小坂川 赤沼田>

馬瀬川を後にしてR41の萩原で夕食に牛丼を頂きます。
その後は飛騨小坂の「ひめしゃがの湯」へ。

赤茶けた錆色のお湯。

短時間の夕まづめ釣行でしたが渓流釣りです。
関所越えや神経を集中しての山釣り、
心地よい疲労が溜まります。

そんな釣行の後にはぴったり!
ここはお湯もぬるめ、いつまでも入っていられます。


心地よい温泉の後は・・・
道の駅は「はなもも」で車中泊、
程よい疲れと温泉で21:00には就寝です。


そして、よく眠れて、少し冷えた、翌朝・・・
目の前の小坂川で、朝まづめの釣り。


ここも2年ぶりです、
赤沼田の小高い林道から朝日で眩しい小坂川を望みます。

歩くこと、ポイントまで30分。


ところうが・・・

昨夏に大きな水害のあった小坂川、
いつもの入渓口・河原への降り口がありません。

・・・岩壁が大水で削られて。

余り崖の突端に立つこと、足場が脆く危険です。


どうにか降りられそうな清水の流れ込み、
そこを伝って岩壁をソロリ・ソロリと降下して。

あと僅かで降りられる最後の大岩、
乗った途端にグラリ!もう危機一髪!!

座が浮いていたのでしょう、びっくりしました。


河原に降り立って、改めて川の様子を伺うと、

以前は石河原であった場所が浅瀬に変わり、谷一杯に広がった流れに。

それでもどうにか対岸には、見覚えのある岩盤とその直下に早い流れが。

まずは様子見です、
落ち着いた緩い流れ、その深瀬から始めてみます。

昨夏の大水の後、アサシンさんが秋口に、ここ小坂川で釣られています。
そのことから、お魚は流されてご不在、では無いようです。
荒れた河原からは、直近でのご同輩の気配は伺えず。


朝まづめの釣り、
それは日の出の直後が良いと言われます。
お魚も警戒心が低く、きっと、お腹も減っているからでしょう。


しかしながら・・・
小生的には朝一番、いつもダメダメの結果なのです。

目印は見えないは、ライン・トラブルは多発するは、
錘ケースの蓋を回し忘れ、ぽろぽろと錘が落下するは(寝ぼけ気味?)。

果ては、何より、
悲しいかな、お年頃の小生です、
キジ打ちの回数、それが異常に多いンです、早朝は。


本日は既に7:00過ぎ。
でも、ダメですね、今回もナゼか。

いえ、ブドウ虫のエサにアタリ・感触は有るのですが、ノリません。
その餌をミミズに替えてみたら、

どうにか、5寸モノのアマゴさんが。
それでも、残念、お後が続きません。



お空は五月晴れの晴天、風はあれども微風。
緑が目に染みる、とてもいい季節です、初夏は5月の上旬。
釣果はともかくも、今の季節は渓流に出かけなきゃ、もったいない!


どうにか瀬の深場でもう一匹、6寸モノを追加します。

あれあれ、かわいそうに。
カワウにカジられたのでしょうか?
エラの直ぐ横に縦に2本、傷跡が見られます。

もっとも、釣り人に釣られちゃ、かわいそうも何もないか。


朝まづめも終焉、時刻は9:00を廻りました。

・・・実は小生的には、
ナゼか、いつも、これからがイイお時間なのです。
(体内時計が関係するのでしょうかね?)


さあ、ちんたら釣っていても、しょ~がない!
ここはサイズUPを狙うか!
いつもの岩盤、その直下の激流へ、重錘でネジ込んじゃるに!

2Bの錘を4Bに取り換えて、
長尺10m本流竿の真骨頂、遠投で激流にブチ込みます。

・・・細糸です、錘先行で沈むと糸絡み、そこは細心の注意を払って。


白波の向こう側に反転流が見られます。
仕掛けの打ち込みは、その境界線が狙いどころ!

して、錘も重めなら、エサも重めに。

今年も徐々に肥大化傾向です、自家養殖は郡上気良の天然モノ!


反転流で沈んだ仕掛け、2周り後、本筋に吸われた近辺から。

場は荒れてしまった小坂川のポイント、
それでも、この作戦は上手くハマりましたね。


天候不順のGW前半でしたが、後半は安定したお天気に。
若干の風が禍でしたが、
しかしまあ、それは初夏5月のいたずらです。

久しぶりの馬瀬川と小坂川、とても楽しい釣行でした。




<データ>
5月6日 
●馬瀬川 
エサ    :ミミズ、ぶどう虫
竿     :7m 渓峰尖
仕掛    :針 吉村7号
       天井糸 0.6号 1.5m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 B号
釣果    :アマゴ    7寸    1匹
                                6寸    3匹
                                5寸    1匹
気温    :20℃ 
天候    :晴れ  
表層水温  :14℃
月齢    :5.3

5月7日 
●小坂川
エサ   :ミミズ、ぶどう虫
竿    :10m  SGロング
仕掛   :針 吉村7号
                天井糸 0.6号 4.5m 
                水中糸 0.3号 4.5m
      錘 2B~4B号
釣果   :アマゴ     23cm    1匹
                                22cm    1匹
                                   7寸    2匹
                                     6寸    1匹
                                     5寸    1匹
                     ※寸表記はリリ~ス目測
気温    :10~20℃  
天候    :晴れ 微風
表層水温  :15℃
月齢    :6.3