2016年12月5日月曜日

初冬の渓流巡り~小坂川

ご諸兄各位殿


小春日和で暖かかった今週末。
禁断症状の緩和?を目的に南飛騨まで渓流巡りに行ってきました。



午前中は山之口川を散策。
http://sidestarwinderjpn.blogspot.jp/2016/12/blog-post.html

パっと見での先入観でモノを判断してしまう悪いクセ。
品質管理の観点から、職場でも良く「三現主義」という言葉を聞きます。
全くその通りで、出合での印象と違い、山之口川は期待の持てる川でした。
・・・来シーズンが楽しみです!


午後はいつもの小坂川、その普段は余り足を向けない上流部へ。
まずその前に・・・「道の駅」は「はなもも」で腹ごしらえを。


注文したのは飛騨ラーメン、
580円ナリ。

ほっそりとした縮れ細麺、
醤油ベースなサッパリ系。

オーソドックスな味わいが
何杯でもイケちゃうよな。

美味しく暖まる一杯でした。
・・・横の漬け物もグ~!



道の駅の裏手は小坂川。
先の山之口川も良い川でしたが、押しの強さ・豪快さは、やはり小坂川に軍配が。
今シーズン、数・サイズでも、良いアマゴさん(ニジマスさんも)を頂きました。
山の神様に感謝です!



飛騨ラーメンを堪能した後、軽巡「ハスラー号」は上流に舵を取ります。
まずは落合の交差点を右折して湯屋温泉方面へ大洞川沿いに。

この大洞川でも一昨年の秋9月、師匠はノンタンさんと釣り糸を垂れましたが、
残念ながら小アマゴさんばかりの水揚げでした。
今日はそのポイントより更に上流へ・・・



大洞口(・・・すごい名前の地名!)の先、葛谷橋近辺から河原に降り立ちます。

流量豊富な小坂川、その上流の大洞川も流れに勢いがあります。
でもこの辺り、最近で自然石を利用しての護岸工事が行われた案内板が。
まだ敷かれた岩石の座りが落ち着いていない様子です。

・・・こういう場所は歩みを慎重にしなければ。

また拙い経験上から来るお話しとなりますが、敷いたばかりの石の川底は
石と石とのスキマが大きい為なのか、釣りをすると根掛かりが頻発。
馬瀬川上流は老谷近辺で泣かされました・・・
来シーズンまでお時間はありますが、自然の治癒力、いかばかりでしょうか?


一通り大洞川を拝見した後、今度は「ひめしゃがの湯」と巌立峡方面へ。
既にこの辺り、陽は山影に隠れ薄暗い谷底。


巌立峡の手前、「ここから400mは釣り禁止」の立て札が。
絶景なる渓谷美ですが、残念!!

・・・でも。
初めて小坂川を訪れた昨年の6月、「はなもも」の駐車場でおじいさんの言葉、
「奥は少し危ないけれどね。」
・・・納得です。


切り立った岩盤。

崩落した岩伝いに何とか
河原へは降りられそうです。

ただもし、万が一にも、
岩、いえいえ、
頭大の石でも落ちてきたら・・・

粗忽者、近寄るべからず。




巌立峡を後にして「ひめしゃがの湯」近くまで戻ります。
ほんとは、ひとっ風呂頂きたかったのですが、少し時間が押していて・・・
温泉前の橋の上から。
入川は楽そうです。


山影の川の流れ、濁河川・・・寒々としています、気温6℃。


でも直ぐ近くの小黒川下流は日当たりが良く。

いずれ、ここまで上流に来たことは初めてのこと。
小坂川はその上流、ここも期待が持てそうな雰囲気かと・・・


時刻は14:30。
本日の最後の締め、渓流には「おさらば」して霊峰 御岳さんを拝みに、
濁河温泉へ続く山道、その途中は大平展望台まで足を延ばします。
小黒川沿いに鈴蘭高原へ向けて。

4WDとは言えノーマル・タイヤな我軍の軽巡「ハスラー号」。
既に鈴蘭峠を越えた山道、そこそこに雪が見られます・・・気温4℃。
こりゃ、日が暮れる前には是非とも下山したく・・・

標高は既に1,000m以上、「御岳パノラマライン」と名付けられた山道。
右手にはどこまでも雪を被って西陽に照らされる御岳・・・青空に映えます。


細い山道をノロノロと慎重に小一時間、標高1,400mの大平展望台に到着です。
冷えてはいますが風も無く快晴、既に日光は赤味が掛かり夕方の雰囲気。


途中、行き交う車も少なく。
いや、それ幸い・・・

絶壁の山肌を曲がりくねって走る細道の「御岳パノラマライン」。
普通に走っても神経を使い、絶景の御岳さんに見とれての運転はなお危険。
直下には濁河川が流れているハズですが、標高差があり過ぎて見えること無く。

地図で確認すると解るのですが、濁河温泉までの長く険しい山道。
そして複雑な流れを示す小坂川上流の濁河川。
http://maps.gsi.go.jp/?vs=c1&z=16#13/35.937154/137.362232/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0

当初、この巌立近辺を地図で見ていたら、等高線の入り方が理解できず。
濁河川と椹谷に挟まれたテーブル状の地形。


実際に現地に赴いて巌立の岩の形をみて納得です。

長い年月を掛けて川が削った御岳の溶岩台地。
水が大地に染み込まずそのまま流れ、押しの強い小坂川の流れに。
その理由が理解できます。



晴天で小春日和であった今週末。

これからは雪に覆われ曇りがちな日々が続くであろう南飛騨地方。
今年最後の青空背景、霊峰御岳さん拝観のチャンスだったのかも知れません。
そして渓流も・・・ラッキーでした。

また次の春が訪れるまで、静かに山は眠ります・・・