2016年9月25日日曜日

郡上吉田川 南飛騨馬瀬川 渓流釣り歩き

ご諸兄各位殿



渓流の畔、少しずつ木立も色づき始める9月下旬。
とうとう今年もシーズン最後の週末がやってきました。

毎度の必殺勤め人、秘技「雲隠れ」が見破られ、金曜日は遅くまで残業。
・・・ムリして土曜日にしなくても、と少し悩んだのですが。

でも最終週。
どうせなら「どっぷり」と浸かりたいです!!
翌月曜日の仕事を考えちゃっての、日曜のケチな早め帰参はご免被りたく、
金曜日の帰宅後は釣行準備で大わらわでした。


おもむろに決めた行き先は吉田川と馬瀬川上流。
思惑としては、一日をフルに使ってせせらぎ街道を「飲み歩き」、
・・・ではなくて、釣り歩き、で、ポイント毎に車移動。


少し遅め、8:00に最初のポイントは吉田川の明宝高橋に到着です。
途中の長良川、吉田川は下流で見て取れたのですが、今日はメチャ増水!
上に登れば多少は水が引くのでは・・・と期待したのですが。


中州の向こうに見れるいつもの淵。
残念ながら今日はアプローチ・ポイントの中州へ渡れそうになく。
やむなく視線を橋の上流に続く、勢いのある瀬に移します。


沈み岩の前後。
本筋脇に形成される流れの弛み。
ひとつひとつを丹念に探り。

釣れるお魚は小アマゴさん。

結構早い流速域からも・・・
よくもまあ、流されずに・・・






いつもは瀬の上流にある淵。
今日ばかりは落ち込みとの高低差はなく、水面がうねった深めの緩流帯。
本流竿を巧みに操り、競り出た樹木下に振り込みますが・・・残念。



ひとしきり釣り歩いたところで休憩。
ポカリを一口、タバコへ火を付け・・・
お空は曇っていますが風は涼しく、緑の木々の間に暖色が混じり。
本当に秋ですね。


渓流釣りのイロハを教わった吉田川。
この高橋近辺には年に数回は訪れるのですが、今年は良い思い出がなく。

・・・きっと小生の「浮気性」が祟ったのでしょうね。
釣果が期待できる良い時期を他の川で過ごし・・・

それに今年は毎月のように4回もの一泊釣行を。
高原川、姫川、秋神川へ・・・そんなシーズンは今年が初めてでした。

・・・今日はその手痛い「しっぺ返し」を、勢いのある怒り気味の早い流れ、
吉田川さんから頂いています。


久しぶりに高橋から伸びる旧道はその奥へ。
道路の崩落カ所から河原まで、慎重に数mほど降下して・・・


河原にはご同輩の痕跡は皆無。
竿を小継ぎに持ち替えて、樹木下の淵でチョウチン戦。


お!久々!
良い引き具合・・・
でも、揚がってくるのは。


まあ、そうも怒らんといて(名古屋弁)・・・また来年もやって来るから。



吉田川にご挨拶の後は馬瀬川上流へ向かいます。
まず最初は先月の「桃源郷」、楢谷の手前は深い渓谷へ。
ここ馬瀬川の最上流部も今日は激流。
橋の上から望む「桃源郷」、今日は流石に「地獄の釜茹」状態。。。

新規の降り口を開拓したく、それらしい細道から熊笹を分け入り、
土斜面をゆるりゆるりと降りていきます・・・滑りやすく足の掛場のない斜面。
木々に覆われた河原に降りてみると・・・良い感じの急流が。


竿を出して始めよう、と思った矢先に雨が。
天気予報は「曇」でしたが、お空の様子は斑の雲が山向こうより流れてきます。
しばし、木陰で待機。
すると、ますます本降りに。

雨自体は雨具で凌げるのですが、頭をよぎったのは急な土斜面。
雨水が流れ始めたら蟻地獄・・・這い上がることの危険・困難が予想されます。
やむを得ず出した竿を仕舞い込み退渓です。。。

・・・でもこれ、正解でした。
その後は雨脚が激しくなり車中待機、ここで昼食とします。
食後も雨は降り続き、黒い雲が南からどんどんと流れてきます。
あの時、退渓していなかったら・・・谷底で夕方まで足止めでした。


この馬瀬川上流は吉田川ほどでは無いにしろ、気心が知れています。
楢谷で降っていても、大原、老谷、川上の川下では降っていない・・・
トンネルを潜ると、山を越えると、天気が違うことは何度も経験。

行き慣れた老谷に軽巡ハスラー号の舵を取ります。
大原では楢谷同様のドシャ降り。

・・・でもトンネルを過ぎたら・・・



ここ数時間は雨が降って
いないような様子の老谷近辺。

営林署の赤い吊り橋がお出迎え。








ここも水が多くていつもとは違う渓相・・・トロ場のポイントが大淵に。


暫くすると対岸にルアーさんが。
沢の流れ込み、流木脇、落ち込み脇など、ポイントを抑えた正確なキャスティング。
なかなかの腕前とお見受けしました。


熟練者のルアー釣りは「手返し」が早く、あれよあれよと吊り橋を渡りこちら側へ。

ルアーさん 「こんにちは。下に入っても良いですか?」
小生    「ええ、どうぞ。」
まだお若い感じ、礼儀正しいルアーさんです。


トロ対岸樹木下までルアーを打ち込み、シャクりながらで止め・回し、止め・回し。

小生    「どうです?今日は釣れましたか?」

ルアーさん、お指を4本立ててニンまり・・・
う~ん、ヤレる方はヤレるんですね~。
オレッちも負けてられないです!


トロの下流に場を移し、ミミズを餌に本流竿を振り回します。
目印がゆっくりと急流をかき分け水平移動・・・
と、変化が!
すわ、アワセます・・・
う~ん、この引き加減、本流竿がしなります・・・お相手はずっしり型??

揚がってきた立派な銀影、そのお魚は・・・


き、君か!?またしても!!


・・・野球選手、サッカー選手でも一流の方は何がしかの「才覚」を持ってます。
9回裏2アウト、逆転満塁弾・・・
ロスタイムでの決勝ゴール・・・

その対局の存在として、ウダウダで物事が最後まで進んでしまい、
結果、開けてみたら何のことは無い平凡な結末に終わる・・・

小生の人生、すべからくして後者の側のような・・・良い悪いは別として。
でも、良いんです、そんな生き方で。

だって、次に繋がるでしょう・・・また来年に!



<データ>
エサ    :ミミズ、ブドウ虫 
釣果    :吉田川~小アマゴ  数匹 ウグイ1匹
        馬瀬川~立派な大ウグイ1匹 中ウグイ1匹
気温    :18~23℃
天候    :曇のち雨
表層水温 :吉田川 14℃  馬瀬川 12℃ 


馬瀬川ではこのエサ師さんともお話しが・・・今年の馬瀬川はグ~でした。








2016年9月18日日曜日

秋の長良川渓流釣行

ご諸兄各位殿


早朝の長良川鉄道はその終着駅、北濃駅前の長良川。


季節は秋。
残念ながら、どんよりと曇ったお天気ですが、
緑に混じった赤や黄、写り込む色にもその気配が感じられます。

春は4月にも、また夏7月の石徹白川へ行く途中にも立ち寄っているここ。
季節ごとに同じポイントでシャッターを切ると、その移り変わりが楽しめます。


長いようで短かった渓流釣りシーズンも9月末まで。
今年は曜日の関係で残念ですが、週末はあと2回。
その貴重な1回を使って、今日は奥美濃は長良川の前谷川出合へ。


この前谷川出合の奇岩が織りなす風景、このカットも来る都度に納めています。

・・・この~、構図と言いましょうか、バランスと言いましょうか、
収まり具合が良いんですね。
背景の小山と手前の長良川、その間に居並ぶ家屋の配列が。

雲間からオレンジの朝焼けが少し差し込み・・・まんま、季節を強調しています。

・・・もちろん、今年も残すは2回の機会、その1回を使っての渓流釣行。
想いは「渓流撮影紀行」ではないのですが、もう最初に言っちゃいます。


相も変わらず、大した釣果ではありませんでした!!


言い訳がましく聞こえますが、上の前谷川出合の写真が示すがごとく、
今日の長良川はこの辺り、減水気味。

釣れることは釣れるのですが、揚がってくるお魚さんは小モノさんばかり。


正面は出合の巨大な奇岩。
写真右手は川から頭を出す岩。
その下流に存在する、白泡の
ない水域を目指して振り込み。

ガン玉はB1、
目印下は1.0m。

もう、この値がお水の少なさ
を物語っています・・・



画面は左端の奇岩の終端、目印が岩の手前をゆっくり進み、アタリです。
そして揚がってきたのが、どうでしょう?15cmほどの小アマゴさん。
・・・本日の釣果の中では大きい方です。。。


本日も到着時刻には留意して早めに現場へ入ったのですが、
シーズンも終盤、ご同輩方々も悔いなく漁期を終えたいのでしょう。
既に先着さんはルアーのおにいさんが対岸に。


”おにいさん、おにいさん!
そのお足元、春には尺越えイワナさんが出たんですよ!
本当はもっと距離を置いて欲しいんですがねえ・・・慎重に、慎重に!”
と、人ごとながら勝手に呟き・・・自分の貧果を棚に上げて。

ジェスチャーでこのおにいさんと会話。
先行して上に上がっても良いとのこと・・・ありがとうございます。



出合上段、
落ち込み前の受け。

ここでも昨年の夏、
それから今年も4月に、
とても良い思い出が
出来ました。






今日ばかりは、揚がってくるのは小アマゴさんにお外道はアブラハヤさん。
されども、川面を流れる風はとても涼しく。



時刻は10:00。
パッとしない釣果の前谷川出合に別れを告げて、少し下流へ新規開拓。
プラット・ホームだけの白鳥高原駅を東に向かった長良川。


吊り橋から下を覗けば、
中州の西側には瀬が広がり、
その東側には淵と落ち込み、
良い具合に連続しています。

水量の少ない本日、
中州へは簡単に渡れそうです。

竿抜けを期待しながら・・・



狙い通りで少なくとも、ご同輩の痕跡は見られないのですが、
しかし、やはり、本日はここでも、おチビさんばかり・・・


そうこうしているウチに小雨が降り始め。
ここは中州。
こんな時、長居は無用です、残念ながら。


暑さ寒さは彼岸まで、と申しますが、今年の秋の歩みは少し早め?
いや、温暖化の影響か、例年が遅すぎるだけのことでは?

五感で汲み取る今日の長良川は秋真っ盛りでした。


<データ>
エサ    :ミミズ、ブドウ虫 
        小アマゴさんはミミズ、お外道さんはブドウ虫
釣果    :小アマゴさん、お外道さんが限りなく
気温    :19~27℃
天候    :曇
表層水温 :16℃ 


さあ、残すところ来週末が最終!
台風、お天気が気になるところですが・・・どこへ行こうか、風任せ。




2016年9月12日月曜日

秋雨後の渓流~秋神川、青屋川

ご諸兄各位殿


二日目の土曜日は5:00に起床、6:00には秋神川は「こおろぎ橋」に。

気温は14℃!
昨日のヨシダさんはハイチェストのウエーダーを装備。
・・・いくら何でも、まだ暑いのでは?
と、そのときは思ったのですが納得です。
今朝は小生の沢登りスタイル、ウエット・パンツでは寒いくらい。。。

お空の具合は秋の高地特有な薄曇り・・・上空に霞が掛かっているのでしょう。
恐らく陽が昇り始めると、幕引きのごとく消え去るのでは?

その「こおろぎ橋」の袂、すでに尾張小牧ナンバーのご同輩と覚しき方のお車が。
小生同様、昨夜はこの近辺でご一泊?
はたまた、遠路は愛知県から夜中の出立?
シーズン終盤、いずれ、そのご努力には脱帽です・・・

やむなく、その上流は1km程の畑から入渓・・・獣除けの電線を慎重にまたいで。



秋神川のこの辺り、降りるには苦無く・・・
しかし、例のごとく「お店」を広げる場所がなく、リュックを背負っての釣行です。
寒いから防寒代わりには丁度良く。

ただ、競り出たブッシュと漬け物石大の川石が遡行を難しいモノに。
水深は決して深くはなく、どうでしょう?
イメージとしては川幅と頭上が広がった奥三河の段戸川??

大きく違うのは・・・ここ秋神川は入れ食いです!




でもそれは昨日の益田川、
その上流は朝日と同様で、
広げた手の平には及ばない、
小アマゴさん、
もしくは小イワナさんばかり。

昨晩、ヨシダさんからご馳走
頂いた、塩焼きイワナさんには
遙かに及びません・・・




この辺りが腕の差?経験の差?
ポイントの見極めが・・・こりゃ、サイズUPはもっと上流かな?


山裾から朝日が昇り始め、案の定、お空は快晴に・・・
久しぶりの「暖」を待ち望んだ心境、日向はとても暖かいです!


二時間ほど粘ってはみたのですが、サイズは好転せず・・・場所替えとします。
とはいえ、歩いて30分の入渓降り口は叶いません・・・お宿の集落の少し上流へ。


この辺りの雰囲気は弓掛川は小川の集落前?
上流に見える堰堤を目指して、草河原のブッシュを分け入り前進します。


里川的な雰囲気。
比較的に入渓しやすい場所。
秋雨の後ですが、
水量も思ったほど多くなく。

ここも入れ食いなんですがね~、
残念ながらサイズ的には。。。







時刻は既に10:00。
さあ、どうするか?

拙い経験を頼りに小生一人、手探りでもっと上流へ繰り出すか??
はたまた、諦めて多少は勝手が分かるダム下流、益田川か青屋川か???

・・・人間、いや、生命の性(さが)として、過去に良い思いをした場所に。
もう小生、まるで光りに群がり集まるミドリ虫かアメーバの状態・・・


決断!青屋川に行き先を定めます。


その青屋川、前回の初夏に比べると水量が豊富。
そりゃ、野麦峠であれだけ降れば・・・水量の少なかった益田川、秋神川が不思議。
渡河できるポイントが限られる状態ですが・・・期待できそう!

のっけから瀬の中央より・・・22cmのアマゴさん!
先回もこのサイズのアマゴさんがテンポ良く竿を絞ってくれました。


記憶では川砂に覆われていた河原も、今日ばかりは水で充ち満ちて。
とても綺麗な流れです。。。


そして、落ち込み際のゆる~い流れから・・・
昨日に続き本日も、結構なサイズのお外道さんが・・・


しかし、水量が少々多すぎ・・・川添いは水に浸かっての遡行が危なくて。

少ないと釣れない、と文句を言い、多いと遡行できない、と文句を言い。
・・・ほんと、趣味でも仕事でも、文句タラタラの我が人生・・・

陸路で上流へ向かいますが、渡河も出来ずに「通らず」にブチ当たり断念。

極めつけは・・・
往路は何とか渡れたポイントが、帰路には水の勢いがモロ当たり。
山中での渓流釣行、あるある物語です。

川の中央で頭だけチョイと出す岩。
そこまでは何とか行けるのですが、その先の流れが速くて・・・
一旦、川の中の岩まで進んで様子見、きびすを返して岸に戻ります。
リュックの胸フックを締め、たも網を高い位置に括り付け・・・
イザ突撃準備完了!

♫  行きは良い良い 帰りは怖い 怖いながらも通りゃんせ 通りゃんせ・・・

昔、NHKは「みんなのうた」でダークダックスが唄うフレーズが頭をよぎり。
ここをムリにでも渡らないと、対岸の軽巡へ、お家に帰れません・・・


そろり、そろりと岩から先は、急流に足をすくわれないよう慎重に渡河。
歩幅は大きすぎず、しかし、小さすぎず。
一歩一歩、足裏の状態、岩のぬめり加減を確認しながら。

もう中のパンツはべっちゃべちゃ・・・お漏らししたような。
恐る恐るでようやくにも渡河完了!

シーズン終盤、増水の青屋川で久々の危機一髪でした。




秋神川。
ヨシダさんの釣果を拝見すると、きっとポイントが解れば「爆釣」な川でしょう。
だって、ベテランさんがお泊まりで月2回も通う川・・・
ほんと、天気をより好んでの平日釣行、夢ですね~。

来シーズンはもう少し、上流まで冒険探索してみようかと。



<データ>
エサ    :ミミズ、ブドウ虫 
        用意したミミズ40匹、ブドウ虫30匹を打ちつくしました・・・
釣果    :アマゴ  22cm 1匹
        本日もウグイ 目測24cm 1匹 もち、リリース
        他秋神川では小アマゴ、小イワナが
        青屋川では小アマゴ、そして中ウグイが多数
気温    :14~28℃
天候    :快晴
表層水温 :秋神川 12℃  青屋川 14℃ 



2016年9月11日日曜日

秋雨後の渓流~益田川上流釣行

ご諸兄各位殿


<始めに>
台風に秋雨前線が刺激され、各地で大雨が降りました。
被災された方にお見舞い申し上げます。


R41の飛騨川(益田川)沿い。
高山本線は渚の駅を過ぎた辺り、大衆食堂で2日分の日釣券を購入します。


今年第4弾、そして最終お泊まり釣行は、益田川上流と秋神川へ。
初夏に訪れた青屋川がすばらしかったので。
また、秋神川はアサシンさんのお勧めもあり。
またまた、先週もこの近く、小坂川では良い釣りが出来ました。

今週末も初秋の南飛騨を満喫!・・・期待が膨らみます。


朝9:00、ゆっくり目の到着で道の駅「あさひ」で支度。
少し戻って朝日の町外れ、赤い橋の袂から飛騨川に入渓します。

昨日まで結構な雨量が野麦峠辺りでは観測されましたが、ここ益田川上流は思ったほどの水量ではありません。

平日の金曜日だからなのか、アユ師さんを含み、ご同輩のお姿は何処にも見られず。

・・・先週の小坂川も一人勝手な・気ままな釣行でしたが、はたして今週も。

・・・ごめんなさいね、お仕事のご諸兄。




川の浅瀬は中央、股下近くまで水に入り込み、大岩が作り出す落ち込み下。
そこから左手に伸びる「うねった流れ」を10m竿で狙います。


・・・季節は秋。
生きる物すべてがその生命力をみなぎらせた夏。
それが終わりを告げると、皆、次の準備に取りかかり始めます。


まずは、来たるべく厳しい季節に備えエネルギーを蓄える者。


この尺近い大ウグイさん、意外にも流れのど真ん中から出てきました。
掛けた直後、走ること、捻ること・・・
およそウグイさんらしからぬパワフルさ加減!
季節が彼をそのように振る舞わさせるのか??
小生、不覚にも尺近いそのお姿に、またまたの歓喜!
たも網に入るまでアマゴさんと勘違いでした・・・残念!


その次に、命がけの恋の季節に備える者。


24cmのオスのアマゴさんでした。
サイズの割には鋭く強烈な引き加減!竿が弓なりに。
深く水に浸かった小生、一瞬、バランスを崩しそうになるほど。
これも季節がなせるタマモノなのでしょう・・・
お腹の中には大きな白子を抱えていました。


そして、初めての季節に右往左往する者。



先週の小坂川に引き続き、実は今日もほとんど入れ食い状態。
振り込んだエサが沈み込むか、込まないか・・・とても早いタイミングでのアタリ。
その主役はこの子達でした。
食欲の秋・・・次の季節に備え、皆様は食べることに一生懸命です。



・・・考えてみると、
我ら釣り人は彼ら「準備」する側、一生懸命に生きる側にとって全くのお邪魔虫。
それ以外の何者でもありません・・・季節には関係なく、いつの時でもですが。

今日の小生、いつになく感傷的?
これも季節がなせるタマモノなのでしょう・・・




時刻は夕方。
釣りを終えて本日のお宿へ。
秋神のダムを越え山の奥の奥へ。

沈む夕陽が山肌を黒く染め、
天は青く白く澄み切り。

標高は1,000m。
今日は爽やかな気候でしたが、
それに一層の拍車が掛かります。



益田川上流の更に上流、秋神川に注ぐ西洞川は、その畔にある民宿。


到着早々にお風呂を頂き、玄関横の喫煙場所で涼を取っていると、
名古屋ナンバーのお客さんがお一人ご到着。
ハイチェストのウエーダーを着込まれたおじさん、ご同輩の様子です。

・・・お宿の女将のお話では、本日のお客様は小生以外にもう一方。
どうもこの方のようです。

小生   「こんにちは、どうです?釣れましたか?」
おじさん 「秋神の上の方で、中電の降り口、知ってます?27匹ですよ!」
暫く話し込んだ後、その後の夕食をご一緒することに。

夕食時、聞けばこのお方、お名前はヨシダさん、名古屋にお住まいの69才。
54才から渓流釣りを始められ、今年で15年目。
最初の年は各地を釣り歩かれたそうですが、ここ秋神川が一番良く釣れ、
結果、2年目からは秋神川一本の釣り人生。

・・・浮気性な小生にはマネ出来そうにありませんが、
ここに来る途中で拝見した見事な秋神川、何となくその心境が分かります。

シーズン中はここ秋神川へ、一泊で月に2回は来られるとのこと。
もちろんお仕事は定年され、天気予報を吟味しての毎回の釣行。

・・・実はそれ、ささやかな小生の将来の夢・・・うらやましい限りです。

ヨシダさん 「中電はオススメですが、初めてで一人じゃねえ・・・」

・・・中電の降り口、と言われても新参者には何のことやら?
鉄塔を保守点検するため中部電力が設置した川への降り口とのことで、
道路から30分ほど延々と下る入渓口・・・よほどに上流、そして山の中。
ヨシダさん、かなりの勝手知ったる強者かと。

ヨシダさん 「このもう少し下流の、こおろぎ橋の近所なら降りやすいですよ。」

今日、釣ってこられた20cm台中頃のイワナを女将にお願いして塩焼きに。
小生もご相伴にあずかりました。

おいしいイワナと河川情報、ありがとうございます。


南飛騨の高地は本格的な秋の訪れも早く・・・日が暮れると寒いくらいです。
明日の秋神川に備え、今日は早く床につきます。



<データ>
エサ    :ミミズ、ブドウ虫 
釣果    :アマゴ  24cm 1匹
        ウグイ 目測28cm 1匹 もち、リリース
        他小アマゴ、ウグイがメチャ多数
気温    :18~27℃
天候    :快晴
表層水温 :16℃