金曜日の夜、道の駅 パスカル清見での車中泊は雨でした。
川のせせらぎやそよ風、ろうそくの炎など、
雨音も自然界の不規則な「1/f ゆらぎ」として、
心落ち着く、そして眠りにいざなう音・・・なのですが、
如何せん、その夜は結構な雨量。
加えて、チンケな軽自動車の薄い屋根鋼板です。
雨音が大きくて、なかなか寝付けないのでありました。
その大き目な「ゆらぎ」に混じって、
この激しい雨の中、深夜は山奥の道の駅に、
一台の「やんちゃ風情」は車高の低いスポーツカー、
あろうことか、エンジンの空吹かしを繰り返しています。
も~う、なんのこっちゃ??
まあしかし、これも車中泊の醍醐味と諦めて、
釣行前夜は「眠れぬ夜」を過ごすのでありました・・・
翌朝は5:00。
うつらうつらの中、目覚ましにとどめを刺されて。
でも、雨は上がった様子です。
<さあ、谷に降りよう!>
先週も「夕まづめの釣り」は馬瀬川にて。
そのポイントの川上(かおれ)は2年半ぶりの訪問、
いつでも来れれる馬瀬川、と好釣果も後ろ髪を引かれての終了で。
今週はここ最近の行きつけのポイント、
大原を楢谷に向け、渓谷に下った釣り場です。
谷に降り立つ準備。
今朝は良く降った雨の後、
ぬれ落ち葉と土斜面は滑りやすく、
毎度の御用達は軽アイゼンをウエーディング靴に装着。
足元は万全でも濡れた若葉は新緑、
熊笹をかき分けての谷入りは、もう全身がビショビショ、
回復傾向のお天気ですが、カッパを上着に着込んで正解でした。
下り始めて直ぐ、川の様子が見えて来て。
濁流はコーヒー牛乳では無いにしろ、笹濁り、よりは濃い目な感じが。
さあ、果たして、如何な案配なのでしょうか?
<好調子は本日の大淵>
いつものように一旦は川を下って、
高巻きの後はせせらぎ街道の橋の下、落ち込み後の大淵から始めます。
いつもより川幅も広がって、流れはかなり激し目。
2つの落ち込みの流れ、その2つの白波の間をまずは狙います。
下から盛り上がる流れが見られ、仕掛けの着水直後はしばし停滞、
その後はゆっくり流下して、白波に誘われた後に高速で目印は移動します。
振り込み・引き上げを繰り返すこと数回、くくっのアタリです。
糸と穂先から伝わる脈動、その加減から塩焼きサイズでしょう、
それでも今日の激しい流れに乗ると、引きの具合は大きく感じられて。
拝顔できたのは7寸もののアマゴさんでした。
その後、この淵で都合4匹を。
「う~ん、イイんじゃないの、本日も・・・」
水の濁り・流れ加減から、心配された今朝の様子でしたが。
<ところが、そうは問屋が卸さなく・・・>
一通り大淵で出し切った感の後、川をさかのぼります。
未だに流れは激し目。
勢いからも、また、広がった幅からも、
7mの竿でも差せそうなポイント、それが極めて限られます。
そんな数少ないポイントでも、立ち止まっては粘ります。
激流直下の激しい流れは挑むだけムダと考え、
段々瀬の落込み前の受け、落ち込みの脇は手まえ側・向こう側と、
比較的に緩めな流れに的を絞っての攻めなのですが・・・
残念、結果無く。
先ほどの大淵が例外的な存在だった??
馬瀬川を登りに登り、とうとう、入渓点に近い棚まで。
このポイントで昨年の5月、8月と結果を出しています。
さあ、力が入ります!勝負所です!
本日は、如何に!
・・・棚中央の平らな流れ、そこから僅かに1匹。
う~ん、シブいっす!
<災い転じて・・・福の後に凶となり>
棚での釣果後に根がかりとなりました。
雨の後は流下物・堆積物が多いのでしょう、本日は根がかりが多いです。
糸を張る前に上流へ移動します。
・・・勝手がわかる通い慣れた本日のポイントです。
これから上流はセリ出た木々の多い、チョウチン戦の区間なのです。
天井糸を外し4.5mは水中糸のみ、穂先に装着して。
しかし、激しかった後とは言え、
雨と川魚は仲の良いお友達のハズです。
お魚たち、一体全体、どこへ行ってしまったのやら?
・・・拙い小生の経験からですが、
雨に関しては、降り終わり・ササ濁りの段階より、
振り始めは雨が川面を叩く、増水し始めの頃が良いような。
思うに・・・
増水でエサとなる川虫が流れ始め、
お魚たちは乱れ食い、その機に乗じての好釣果。
して、雨の上がった後はお魚達も既に満腹、
もう、ご飯はいらないよ、なのか?
じゃあ、先ほどの淵で釣れたお魚は??
食後のデザートは「別腹」な、我が家内の類(たぐい)?
もしくは、増水時には寝過ごして、
運の悪いことに、下手な釣り師が流すエサ、
タイミングと空腹が重なってしまった間の悪いお魚??
はたまた、どの世界にも居る、
前衛的で新進気鋭はアバン・ギャルドなお魚か???
・・・確かに、こんな雨後の激しい流れ、
その流れを横目に深い谷に入り込んで、釣り糸を垂らす変人も居ます。
川面を覆う新緑の下、薄暗い流れの下でのチョウチン釣り、
ここでも僅かに釣果は2匹のみ・・・
ほんと、この歳になっても、世の中、不思議なことが多いです。
チョウチン釣りは天井糸を外しての釣りでした。
濡れた細糸は水中糸が竿にまとわりつき、
シバくが為、何回か糸を引きました。
思うような結果に繋がらない釣果。
糸を引く手にも力が入ってしまい・・・
気付けば、竿の穂先は回転リリアンが。
短期は損気、ですね。
ここで今週末も強制終了でした。
<お久しぶりです、巡回さん>
川から上がり、せせらぎ街道の駐車帯で撤収準備、
その最中に漁協の巡回さんが来られました。
こちらの巡回さん、
以前は河原まで谷を下り、小生の釣り券をご確認、
険しい谷登りで集金袋を落とされ、
その後は運よく小生の退渓の途中、熊笹の間から拾った経緯があります。
「あの時はありがとうございました。
昨年はお見えにならなかったようですが・・・」
「はい、コロナ禍で昨年は年券を買わなかったもので・・・」
ここ最近は落ち着いているコロナです。
斯様な状態が続くだけ続き、
早く本当にフツ~の生活が戻って頂ければ。
丁寧なお礼の言葉を頂いた後、小生も馬瀬川を後にするのでありました。
<データ>
●5月14日 馬瀬川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
仕掛 :針 吉村7号
錘 1B~2B号
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :7.0m 渓峰尖
仕掛 :針 吉村7号
錘 1B~2B号
天井糸 0.7号 1.5m
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :アマゴ 7寸 1匹
釣果 :アマゴ 7寸 1匹
6寸 3匹
5寸 3匹
気温 :12~18℃
天候 :曇り
表層水温 :15℃
天候 :曇り
表層水温 :15℃
月齢 :13.3