皐月五月は新緑の季節。
それまで明るかった谷間の河原は、徐々に木陰に埋もれます。
それは来る夏の容赦ない日差しから、全ての瑞々しさを守るかのように。
概ね3月から始まる渓流釣りシーズン。
お彼岸が過ぎるまでは空っきしダメなのですが、
それでも4月になればボチボチとエンジンが掛かり、
毎年は楽しく、また、忙しいハズのGWのお休みです。
でも、ご存じの通り、今年は・・・
「またぎ」はダメですよ、と言われても、
昨日まではお仕事で、木曽川を越えての通勤でした。
それでも不要不急の外出は控えなきゃ。
毎週末は家で大人しく過ごす昨今、せめて気分だけでもと、
撮り溜めた川の風景を見ながら、あれこれ思い出す、お休み初日です。。。
<南飛騨 小坂川>
林道を30分歩いて至る釣り場。
その道中は木々の合間から、ぽっかり覗ける小坂川の容貌、
5月は背後の山々もようやく色づき始め、とてもカラフルです。
お気に入りの撮影ポイント、毎回で立ち止まってワン・カット。
その後、河原に降りてから、これ以上は下れない、という所まで。
目の前に落ち込みと大淵があるのですが、ここからの釣果は未だになく。
それでも、遠くに小坂の集落を望むこの景色が見たくって、
毎回わざわざ、ここまで川をさか下ります。
もう一つ、5月の小坂川で見逃せないのがハナモモかな。
道の駅の裏、小坂川の堤防沿いに咲く景観は誠に見事!
ここでの車中泊は、渓流釣りでのもう一つのお楽しみです。
<南飛騨 馬瀬川>
南北に長い馬瀬川、その上流は必ず5月に訪れる釣り場。
道の駅 パスカル清見、ここも小生の車中泊の「定宿」です。
標高が1,000m近くて、いつも朝霧におはようのご挨拶を頂きます。
少しヒンヤリ、でも、乾いた空気の中、いざ、釣り場へ向けて出立!
毎度、おいしい川上(かおれ)のポイントは川の向こう側。
申し訳なさを感じつつ、水面が鏡のようなトロ場を割って渡河します。
深い山の陰は涼しく、でも、陽が昇り差し込みだすと汗ばむ5月。
その明暗がはっきりです。
他に馬瀬川でよく伺うポイントは、もっと下流の名丸。
この辺りは川上と違って民家も多く、里川的な雰囲気です。
そのため、安心感からなのか午後もしばらく粘ってしまい、
いつも西日が映える時刻まで。
5月は陽も長くなり、十二分に楽しめますね。
<奥矢作 上村川>
3年ほどご無沙汰している奥矢作、上村川は達原渓谷。
ここも5月にはよく訪問しました。
恵那山の南側、岐阜県も南の端なんですが、意外と山深くて。
いつも明治用水ログハウス脇からの入渓ですが、
川沿いを走る酷道?418号との落差が大きく、
退渓口が限られて一苦労なポイントです。
それでも・・・
ご同輩とのバッティングもなく、こんな素敵な渓相に触れられるので。
お土地の方々から「一本松」と呼ばれる岩の上の松。
最後の訪問時はいささか枯れ気味、
脇から二代目「新・一本松」が生えてきていましたが・・・
今頃は如何な案配なんでしょうかねえ?
大きなお隣の県は岐阜県。
分水嶺のこちら側、太平洋側の5月は概ね安定・快適なお天気です。
・・・まま、強い南風が長竿には厄介。
でもこれが日本海側になると、まま冷え込む・釣果の難しい日もあって。
はるばる野を越え・山を越え訪れるのですが、そんな時は泣けてきます。
<奥飛騨 高原川>
平湯峠から富山県境に向けて流れる名川 高原川、
いつもは浅井田ダムより上流、もしくは支流 双六川で竿を出します。
小生的には運が試される5月の高原川・双六川。
良ければ大物・数釣り、悪けりゃお外道様、はたまたボ~ズの憂き目に。
それでも、この素敵な景色さえ眺められれば・・・
もう少しで高原川と合流する双六川の最下流。
高原川はいつも二泊三日の長旅です。
その釣行を終えた後、いつも立ち寄る撮影ポイント。
赤い橋とひなびた(ごめんなさい、お住いの方々・・・)家屋に旅情を感じます。
この後、駒止橋の横を通り、見座の坂から見下ろす高原川。
ここも毎回での撮影ポイント。
それから蔵柱川に沿って大坂峠越で飛騨国府に抜けるのです。
<飛騨 庄川>
ここも、5月は、運試し。
朝方は冷え込んで、日中は暑いくらいに。
着込んだカッパが邪魔になり、やたら荷物がかさむ釣行です。
夕方はまたまた冷え込んできます。
夕日が木々の緑、野花の紅白、川面の藍を薄く染めます。
そんな厳しい5月の天候ですが、釣れるお魚は元気ですね。
なんとなく前回のブログは「ID渓流釣り」、
それに引っ張られたような「第三の期待」は今回の内容です。
でも・・・いけませんね。
釣りにイケない昨今、グラビア画像じゃないけれど、
今のおじさんには「目の毒」であったような・・・