2024年7月14日日曜日

庄川支流一色川渓流釣行

 

前日の金曜日はお昼過ぎまで、尾張北部は結構な雨でした。

それでも夕方には薄日が差し込み始め、
到着した車中泊サイトは治郎兵衛のイチイ前駐車場、
夜空には西に半月が灯り、見上げれば満天の星空が広がって。

丘の下からは庄川のせせらぎが、
周囲の田んぼからはカエルの合唱が。

梅雨時の飛騨荘川、
雨上がりで涼しくも賑やかな夜は、
渓流釣り師が味わえる特権、明日の釣行にも期待が膨らみます。


良く眠る事の出来た翌早朝、今朝も爽やかに朝霧がお迎えです。

と、よく見ると・・・

田んぼのあぜ道の先端は庄川の土手縁、
一台の白いワゴンがドアを開けて何やら作業中、
こんな早朝に川の直ぐ縁で、あれはきっと釣り師です。

「しかし・・・エゲつない!」

こんな立派な駐車場があるのに、
あんな川の近くに停めずとも、
ご近所の都合も考えて、少しくらい歩いてもイイのでは?

身支度を行いながら、
些細なことで朝から立腹は小生、
我ながら、ほんと、器が小さいのです。


そんな小生の「心の叫び」が届いてしまったのか?
ワゴンからおじさんがこちらに歩いてこられます。

「おはようございます。」
とご挨拶を頂き。

器が小さく、隠し事が出来ない小生です、
つい心が顔に出てしまい、いつも以上のしかめっ面に。

それでも、
これが生まれ付いた星の性(さが)でしょう、
同性の歳上からはナゼか気軽に話しかけられるのです。

「お宅もアユ釣りですか?」

お話を伺うと、本日は何と、庄川のアユ釣り解禁日とのこと!

昨晩は暗闇で気が付きませんでしたが、
彼は昨日の夕方よりあの場所で待機、いわゆる「場所取り」のようです。

「そうですか、渓流釣りですか・・・
 今日は難しいですよ、庄川での竿出しは。」

そう言い残し、駐車場のトイレへと向かわれました。

確かに・・・
周囲を良く見渡せば、遠く惣則橋の袂にも、既に何台かの駐車車両が。


これは困りました。

本日は雨上がりの庄川本流、
五連水車の裏手で久しぶりはオオモノ狙い、
長尺本流竿を振り回そうと画策していたのですが・・・

こりゃ、河岸を変えた方が、良さそうです。


<支流の一色川へ宗旨替え>

毎度の粗忽者は事前調査が成ってなく、
今日が庄川のアユ釣り解禁日とはつゆ知らず、なのでした。


恐らくそんな粗忽者は少数派で、
きっと、抜かりの無い、他渓流釣り師のご諸兄各位は、
ここ荘川近辺へのご出陣自体を見合わせられ、他河川に行かれるのでは?

そんな楽観的な憶測の元、
治郎兵衛のイチイからほど近い一色川、
その上流を目指してハスラーでさかのぼるのでした。


ここも久しぶりです、一色キャンプ場の少し下流。

きっと本日はご同輩も少なく、
このもう少し下流の橋からここまで、
対岸からの「釣り歩き」は可能なのですが、
本日のこの増水した流れ、まず渡河は不可能でしょう。

さすれば、ここを起点に、こちら側を釣り上がるとします。

開始早々・・・

お魚にピントが合ってなくてお粗末ですが、小物はヤマメの新子です。

本日、素直な瀬の流れからは、斯様な小物・新子が数知れず・・・
忙しい釣行になりそうです。


<それでも、お作法次第では>


お空は曇り空ですが、まま、薄日が差し込むタイミングも。

・・・夏の朝の渓流。

湿った風でも頬を撫でるは心地よく、
せせらぎの音と深い緑と空の青、
水の冷たさが足から伝わり、とても癒されます。

これだから毎週末での渓流釣り、止められません・・・


まともに仕掛けを流すと小物ばかりの釣果ですが、
岩裏や落込み横など緩めの流れを利用して、
仕掛けを十分に沈めれば・・・

何とか、塩焼きサイズが上がってきます。

・・・しかし、
小物を含めても本日のお魚達、
雨上がりの為か、引き具合が抜群!メチャ高活性!!


こんな大場所、もう、ウハウハなのです。


<あれに見えるは・・・ご同輩>

重なる釣果でいつも以上に歩みの遅い小生、
果たしてキャンプ場の橋までに何匹の釣果になるのか?
そもそも、こんなノロいペースで時間的に橋まで至れるのか??

まあ考えても詮無き事。
素敵な水景色の元、釣れるンだから、イイじゃん。

そんな状況の中、ふと、下流に目を移すと、
釣りを開始したポイントの対岸、
下流からご同輩が釣り上がってきています。

どうも、小生と同じく、エサ師のご様子です。


まあしかし・・・

本日の増水した一色川、
ご同輩には申し訳ないですが、
あのポイントを渡ることは出来ないでしょう。

ところうが・・・

かのご同輩、竿を畳まれたかと思うと、何と!
この激しい流れをずいずいと、果敢に横切られています。

げげげ・・・

ここ最近は「追われる立場」が多い小生。

「いや~、まいったな~、今週末もまた”二番煎じ”かよ。
 しかも、ありゃ、きっと、相当な”強者”だぞ・・・」

どうにか無事に渡河されたご同輩、
当方との距離は100mもないくらい、
彼も小生の存在に気が付いているハズです。


そんな彼なのですが、
ここの地理を良くご存知なのでしょう、
小生に気を利かせてなのか、横の分流の枯れ沢に入られます。

・・・この枯れ沢の本筋との合流点、それは数百mほど上流です。

本日の小生のカメさんのような「釣り速度」、
きっとその辺りが当方の退渓ポイントかと。

丁度でお互いに、ご都合が宜しいような。

出来る・勝手知ったる、かのご同輩に感謝して・・・



<渓相が変わったような>

昨年の夏にも訪れたここ一色川ですが、
その際は職場のAさんとご一緒で、
入渓はキャンプ場より上流の林道を分け入った奥でした。

久しぶりの本日のポイントも、
何となくですが、前回より川の様子が変化したような気がします。


流れ着いた流木・倒木が目につき、
頭上を覆っていた木々が減った感じ、開放感があります。

・・・ある意味で、竿の長いエサ釣り向きの変化。


剥き出した地層や、今にも落ちて来そうな木々や土石。
一雨ごとに「崩壊」しているのでは?

・・・ミミズのエサにお魚が好感触なこと、納得です。



でも、あまり対岸には近づかない方が賢明でしょうね。
しっかりと、粗忽者は近づいちゃっていますが・・・


そんな渓相の変化と、
雨上がりの増水、出来るご同輩など、
好条件が重なって、急遽の宗旨替えで赴いた一色川での釣行でしたが・・・


尺上は流石に無いモノの、
正直、本日は正確なサイズと匹数、
そのカウントが不可能なくらい好釣果なのでした。



<帰路はのんびり>

釣りを終えての帰り道、スマホで地図を確認すると、
この一色川横の県道はひるがの高原の東側を抜け、
郡上 鷲見川の最上流部に続いている様子です。

・・・山深い道なのでは?
午後からは雨の予報ですが、まだ雨は降っていません。

高速代の節約に、また、見分を広げる意味からも??
無理をしない程度で、この県道を郡上へ抜けてみることに。


キャンプ場から真直ぐ南下する一本道、
勾配は結構な急でしたが道は舗装され、意外にもまま地元ナンバーの対向車も。

着きました、どうもここが、名もなき峠、標高は1,100mくらい。
車外に出ると一層に涼しい風が吹き抜けています。

ここから急坂・曲道を駆け下るのですが、
程なくして、小さくも細い、しかし、とてもきれいな流れが。


長良川支流 鷲見川の源流部の様です。

近くにはキャンプ場があり、意外にも民家・集落もあり。

そして・・・
イワナ狙いでしょうか、ご同輩のお姿もちらほらと。

その後は「やまびこロード」と合流して、
正面は大日岳のスキー場、鷲ヶ岳スキー場を横目に、
更に進むと今シーズンの初渓流釣行の阿多岐川が眼下に。



・・・今週で梅雨も明けるの予報です。
次週はきっと、暑さが戻った、厳しい釣行になるでしょう。

それでも止められない渓流釣り。

さて次回、どちらへ、向かいましょうか・・・


<データ>
7月13日 一色川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :6m 渓秀                 
仕掛    :針 吉村7号
       天井糸 0.7号 0.7m 
       水中糸 0.3号 4.5m
       錘 1号
釣果    :アマゴ or ヤマメ  8寸    1匹
                7寸    3匹
       小ヤマメ           ツ抜け、間違いなく
      ※朱点がビミョ~で判断付かず
      ※7寸以下はキリが無くテキト~です
気温    :16~22℃  
天候    :曇りまま晴れ
表層水温  :16℃
月齢    :7.2