小生にとって遠い釣り場ですが、年に1回は訪れる石徹白川。
日本海へ注ぐ九頭竜川の最上流部の支流です。
・・・行くたび神秘的な雰囲気を感じる流れ。
その昔は福井県に属していた石徹白ですが、
標高1,000mの桧峠は分水嶺の向こう側です、
道の駅 あゆパークの早朝は15℃も、石徹白のそれは11℃でした。
毎年のように望む石徹白橋から上流の風景。
恐らく晴れてはいるのでしょうが、
残念、今年はより神秘的に、濃い霧がお迎えです。
いつものように川の西側の林道をゆっくり北上して。
ポイントに到着、その段で少しだけ霧が晴れてきました。
やっぱり、薄っすらと青空が覗いています。
冷え込んだ初夏の朝ですが、今日は暑くなるでしょう。
・・・さて、着るものに迷います。
ウエットにしようかドライにしようか悩んだ挙句、
先に予想される暑さより、今の寒さに耐えられなくて。
透湿ウエーダーを甲冑に見立て、
軟弱な尾張のお武家様は、いざ、出陣です!
<シビアな本日・・・>
ここ数日のお天気から、若干の増水を期待していたのですが、
意外にも本日の石徹白川は平水もしくは僅かな減水。
木陰・山陰のこの辺り、
霧が晴れて朝日に照らされる遠くの山々、それがとても目に沁みます。
本流竿に少し重めはB2で始めるも、
仕掛けは遠方に飛ばしやすいのですがアタリが得られず。
水面を観察すると、お魚のライズ&水面の「もじり」は見られます。
・・・居るには居るンですね。
水中糸はいつもの0.3号、
「もじり」からエサはブドウ虫を中心に、
錘のサイズをB1、もしくは1号と落としてみます。
・・・僅かですが、アタリは出てきました。
しかし残念、針掛かりまでには至らず・・・
こりゃ本日、粗忽者が苦手とする「繊細な釣技」が要求されそうです。
<初夏の石徹白川は千客万来>
瀬での展開がさっぱりなことから、
葦に囲われた上流の落込みまで移動します。
暫くすると・・・
先ほどの瀬のポイントにご同輩が。
小生と同じく、枯れ沢を伝って入渓されたのでしょう。
遠間からですが、ご老体の様子です。
竿は7mでしょうか?至って軽装な出で立ちです。
・・・あちらも当方に気が付かれたご様子。
ごめんなさいね、
小生が上流は、先行するカタチで。
でも本日、こちらのご老体に、
都度、お付き合いを頂くハメに・・・
瀬ではさっぱりでしたが、落込みの流れ際、
皆さまが当然の如く竿を出すであろう、
そんなポイントからアマゴさんが。
・・・あっけない釣果から、本日のお魚の居場所、
落込みや深場・淵と言った「ド定番」ポイントのご様子です。
同所でもう一匹を追加して。
お魚の針を外してもう一匹、っと顔を上げたら、
背も高く生い茂る葦原の向こう側、
そこに竿だけが見えます。
・・・先ほどのご老体です。
テンカラも為されるのでしょうか?
竿の「上げ・下げ」の回数がメチャ多く、
十分に仕掛けをお流しに成られていないのでは?
小生同様、瀬で釣果が得られなかったのでしょう、
川をさかのぼること、この上なくお早くて、葦の向こうは直ぐ横に。
・・・一人、小生は心の中、例の如くお下品な名古屋弁で、
「て~い、なんちゅう気の早いご老体じゃ!
わ~った、この落ち込み、くれてヤルわい!」
後ろ髪を引かれながらも、小生、石徹白川をさかのぼることに。
<ご老体、彼は強者??>
分流からの落込み、
渇水気味の本日ですがその流れ・勢いが厳しく、
奥の落込みを攻めるには、一旦、分流を上流へ迂回する必要が。
えいこら・えいこら・・・
分流を登り切り、浅瀬になったポイントを渡河します。
渡り切ったら、さて、再度、下流の落込みへ向けて・・・
っと!!
葦を抜けたら既にその落込みに、先のご老体が竿を出しています。
「キツツキの戦法」宜しく、忙しく竿を上げ・下げ為され・・・
・・・しかしながら、
あの分流の激しい流れ、そこをサラリと渡られた?
このご老体、タダモノでは無く、きっと、かなりの強者かと・・・
小生、踵を返しまた分流を登り、上流の瀬に向かいます。
<ルアーマンも加わり、もう大乱戦の石徹白川>
その上流の平瀬でも、
本日の釣果の経緯&ご老体からのプレッシャーから、
「瀬流し」は封印して、その瀬の上端は落ち込みに急行します。
・・・忙しい、本日です、ハイ。
ノロノロしていると、また、ご老体に追いつかれます。
一服&撮影はほどほどに、さっさと竿を出すことに。
よっしゃ!一匹追加!
っと、
今来た後ろ、人生を振り返れば・・・
げっ、早くも・・・も~う、勘弁して!!!
でも、このご老体・・・
遅くもトロい小生、それを追い抜くことは無く、
川でのお作法・エチケットはきっちりと守られています。
お歳を召され、流石は熟練・ベテランさんです。
・・・でも、若者には斯様なルールは存在せず?
いつの間にか、ご老体と小生の間、そこに赤いルアーマンさんが。
ここのポイントも後ろ髪をグイグイ、引かれながらも後とすることに。
向かう上流、その対岸からは他のご同輩が竿出しを。
・・・本日は乱戦、石徹白川の合戦!?
対岸から一礼だけして、残念、ここも素通りします。。。(涙)
<遅い鈍行列車は待避線、特急の通過を待ちます!?>
兎にも角にも、間を稼がなくては。
幸いにも、ここから暫くは竿の出しにくいガレ場が続き、
中州で流れが二つに分かれます。
・・・ご老体、ルアーマンさんには、
ここでトロくてノロい小生を、追い抜いて頂くことに。
さてさて、ルアーマンさんは先行されました。
・・・気付けば、いつの間にか、お空は真っ青、
夏の太陽がさんさんと陽射しを降り注いでいます。
ここまで急ぎ足は本日の釣行でした。
山影で涼しいこのポイントで、
ゆっくり一服&お茶をチビチビ、暫くの間、粘ります。
中州から日陰の分流への竿出し、
ほとんど流れの無い、落込み前の止水域からイワナさんが。
これまでの釣果ですが、このイワナ以外はアマゴでした。
ここは日本海側、本来はヤマメの領域なのですが、
ナゼなのか、今年の釣果にそれは皆無・・・
<いつもの退渓場所、意外にも・・・>
忙しく急かされた本日の釣行でしたが、
それでも、まあまあ、小生的には釣果が重なりました。
時刻は11:00少し前、まだ若干、お時間にも余裕が。
いつもはこのテトラ川底の横、
石垣をよじ登っての退渓なのですが、
毎度で見過ごすテトラ横の落込み&深場、気になります。
・・・退渓口は、それすなわち、入渓口でもあります。
その直ぐ前の大場所です、毎回、期待が持てずでのヤリ過ごしでした。
時間に余裕のある本日、試しに糸を垂らしてみることに。
石垣を登ったところには別荘があり、
今日は草刈り機のエンジン音が響いています。
その音を切るかの如く、
白波とテトラの際を目掛け本流竿を振り被り、仕掛けを投入します・・・
その3投目にビンゴ!
メチャ良い引き具合!
手応えは本日一番!!
テトラから流れ下る水流は結構な勢い、
その流れとお魚の勢いが重なりピ~ンと張る0.3号糸、
ここに至って無理は禁物のご法度、慎重に慎重に川底から浮かせて・・・
たも網を水面に浸し、お魚を滑らせ収容します
どうだろう、尺、あるかな??
毎年で訪問するここ石徹白川。
ここ数年は盛夏、秋口での釣行したが、久しぶりは初夏でのそれ。
時期的にアユ釣りが始まり、
行き場の無い小生のような「渓流釣り師」が集まっちゃった、
そんな感じの今年の石徹白川での釣行でした。
<データ>
6月17日 石徹白川
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :8.5m 渓峰本流
仕掛 :針 吉村7号
錘 1~B1~B2号
竿 :8.5m 渓峰本流
仕掛 :針 吉村7号
錘 1~B1~B2号
天井糸 0.7号 3.0m
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :アマゴ 29cm 1匹
釣果 :アマゴ 29cm 1匹
25cm 1匹
7寸 2匹
6寸 1匹
イワナ 6寸 1匹
※毎度、寸表記はリリース
気温 :11~25℃
天候 :晴れ まま微風
表層水温 :16℃
表層水温 :16℃
月齢 :28.5