日の出の時刻を30分ほど経過した朝の渓流。
山に囲まれた狭い谷底には、まだ陽は差し込んで来ていません。
気温20℃。
連日の茹だる様な暑さ、尾張北部では朝方も30℃を少し下回る程度。
それに比べると馬瀬川上流の朝は極楽です。
とは言っても、
日中はここ馬瀬川上流も暑くなることでしょう。
今週は天気予報も、屋外での活動は控えるように、と厳重注意。
そこで・・・
勝手知ったる川上(かおれ)はこの近辺、
川幅はそこそこあって、河原が日影・木陰・山影で続くこのポイント、
涼しい午前中での勝負とします。
<夏の馬瀬川上流渓流釣り、その主役は・・・>
昨年も8月の中旬に訪れたここ。
いつも大きめのアマゴさん、イワナさんが楽しませてくれます。
それと一緒に、もう一つの主役は・・・
写真はよどみが掛かった落ち込み後の淵、早くもアタリです!
すかさず、アワせると強烈な引き!
お魚は川底を上へ下へと走ります。
竿を立てて寄せようとするのですが、なかなか浮いてきません。
この手応え、川底の銀影からは20cm台の後半??
暫しのやりとりの後、たも網に収まったのは・・・
お外道の頂点!
そうなんです、もう一つの主役はウグイさんなンです。
相も変わらず、トボけた顔つき・・・
ただ、ここ、今の時期の馬瀬川上流で主役を張るウグイさん、
他様とはチョイと趣(おもむき)が違うのです。
アベレージのサイズは尺には届きませんが20数cm。
もち、運が良ければ尺越えも・・・
ヒレが見事にピンシャンで引きの馬力は同寸のアマゴ級(手前勝手な感想)、
体をクネらせ尾ひれを使い、走るンです、これが!
また掛かりました・・・
「いや~、そりゃ、あんたの振り込みポイントが悪いんじゃないの??」
左様な、ご指摘・ご反論を頂戴しそうですが、
こと、本日に至りましては・・・
斯様な急流は白泡のド真ん中、ガン玉はB2で沈み込ませても、
流心はその中央から、お出ましに成られるのは、ウグイさんオンリー。
もう、処置ナシ・・・
・・・ただ、繰り返しますが、引きは同寸アマゴ級(手前勝手な感想)。
振り込みや仕掛けの流し、アタリとアワセはもちろんですが、
やりとりなどたも網に収めるまで、投了に至るプロセス、
それはアマゴさんと差は無く・・・楽しめるンです、ハイ!
<豪雨の影響>
二週間前の大雨。
ここ馬瀬川もかなり水位が上がった様子です。
朝一番の落ち込み後の淵。
ここの落ち込みも以前は大岩が点在して、ダイナミックな流れでしたが、
今はその大岩は無く小岩・こぶし大の石から成る、
迫力の欠けた落ち込みに。
こちらのアユ師さんと挨拶を交わしたのですが、
彼もまた、この辺りの渓相、その変化に戸惑われていました。
勝手が分かり通い慣れたポイントでも、
変化があって新鮮みが。
・・・ただ正直、
先回のような大き過ぎる自然のイベント、無いに越したことはありませんね。
<夏の渓流つりは”山影踏みごっこ”>
夏の太陽は昇る早さが急ぎ足。
・・・日向と日影。
同じ緑と青ですが、光りの織りなす対比がきれいです。
山懐は木陰・山影を通り抜ける夏の風。
その肌さわりは、どこまでも爽やかで涼やか。
しかしながら、
竿を立てても上空に干渉物が無い大きな日影、
それを上手く探し出しての釣り・・・
難しくなってきました。
<かおれトンネルの向こう側>
結構なサイズはウグイ様、それオンリーの釣果。
日影も少なくなったことから、場所を少し移動しましょう。
R257は長いトンネルを抜けて3kmほど上流。
老谷橋の袂から馬瀬川に降り立ちます。
・・・ここも通い慣れた、でも、完全な日向の世界。
ウルトラマンは一時間ほどでカラータイマー点滅でしょうか?
ムリは禁物、本日の最終は短期決戦です。
やはりここも様子が変わりました。
以前は急流だった場所にチョットした淵、よどみが。
そこから揚がった一匹目、ようやくの小アマゴさんです。
その後は・・・
ご多分に漏れず、すばらしい引き具合のウグイ様!
もう、実弾演習。
小さな水たまりに釣れたウグイさんを溜めるのですが、
どんどん溜まること、そして、逃げ出すこと・・・
流石は栄養豊富な馬瀬川?
お外道様も、お育ちがよろしく。。。
時刻は10:30。
陽は完全に頭上真上に差し掛かり、厳しい日光が体を刺します。
ご近所の皆さまは、まだがんばられる様子ですが、
当方は大事をとって、これにて御免。
・・・夏の渓流、アマゴさんはいずこへ??
<データ>
7月21日 5:30~10:30
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :8.5m 渓峰本流
仕掛 :針 吉村7号
天井糸 0.6号 3.0m
水中糸 0.3号 4.5m
錘 1~B2号
釣果 :小アマゴ 2匹
ウグイ ツ抜け間違いなし・・・
ブドウ虫は30匹を全弾発射
気温 :20~29℃
天候 :晴
表層水温 :16℃