2024年6月2日日曜日

水無月六月 飛騨庄川釣行



釣りを終えてから立ち寄った魚帰滝です。
初夏の日差しの中、ここだけは涼し気でした。



日中の爽やかな風と違い、
飛騨荘川は治郎兵衛のイチイ前、車中泊の早朝は濃い霧が。

今シーズン初めての庄川釣行です。

本当はもっと早い時期に訪れたかったのですが、
暦の上では夏も、今年はいつまでも冷え込みが厳しく、
本日も冷え込んで外気温は8℃!

寝袋の上に毛布を掛けての就寝、
これ、小生車中泊の下限値なのです・・・


<本日は歩きます>

昨年の庄川での釣行はもっぱら、
この治郎兵衛のイチイ前の本筋で竿を出すパターンでした。

・・・先週のAさんとの釣行では、
痛々しくも沈み岩に足を取られてスっ転び。。。

歳のせいでもあるのでしょうが、
イケません、体がナマっています!

そんなことから今週末は「体力つくり」を兼ね?
ムリの無い範囲で釣り歩くことにしました。


早い物ですね、時の流れは。
この黒谷から魚帰滝まで釣り歩くルート、3年ぶりの訪問になります。

(↑クリック)

あぜ道を農家さんの納屋の横まで入り込み、
途中、朝早くから農作業をされる主にご挨拶、
今回も快く、ハスラーの駐車をご了解頂けました。


河原に降りて歩き始めると、
少しずつ離れて行く田畑と集落、
庄川沿いは鬱蒼と生い茂る木立の中に。


それを抜けると頭上が開けた広い川幅の区間に。


今日の庄川は週初めと昨日に降った雨の影響でしょう、
いつもより水位は高めで流れに勢いがあります。

それでも選択さえすれば渡河は可能な水量です。

川の左右に必ず存在する河原、
それを伝って右へ左へ、奥へ奥へと庄川を登ります。


<雨上がりは釣れますね>

水量の多い本日です、
川の随所にそれらしき小場所は幾つも。

ただ、そこから揚がるお魚は、残念、おチビさんばかり。
寒い朝ですが、季節は既に新子が釣れるシーズンです。


友舟を片手に竿を畳むことなく庄川の遡行を続けると、
こんな淵とも淀みともとれる流れに差し掛かります。

・・・3年前の記憶では、
ここでオオモノを取り逃がしています。

慎重に、慎重に、場を荒らす事無く・・・

まずはミミズのエサで対岸の大岩近くを流せば。

小気味よい走り具合に無理なく竿を同期させて。

お目文字が叶ったお相手は、僅かに朱点があります、
7寸弱程度のアマゴさんでした。

ここは日本海側はヤマメの領域、
胸鰭も大きくて、きっと放流ものが育っちゃったんでしょうね。

幾度か仕掛けを流しますが、上がるお魚は同程度か小物ばかり、
残念ですがオオモノは本日、お留守のご様子です。


<意外な所から、意外なお魚が>

淵を後にして、庄川を更に上流へ進みます。

春に芽生えた新緑は5月に広がりを見せ、
水無月六月はその緑に深みを増していきます。

もう間もなくで梅雨入り。

それが明けると厳しい暑さの夏本番。

5月の下旬から6月の上旬。
今の季節が渓流釣りには一番いい時期なのかも知れませんね。


南北に走るこの区間の庄川です。

まだ川全体は日陰の中、
落ち込みに続く、淵とは言えない浅くも長い淀みに差し掛かります。

どうでしょう、水深は数十cmくらい?
でも、何となくですが、
それらしいお魚の雰囲気は漂っています。

遠間からブドウ虫にて、
落込みの白波の脇、弛めの流れを刺してみます。

目印が白波から離れ、表面は緩やかな流れ、
そこに至ったところでアタリです。

それにアワセると・・・
日陰の川底で急に翻るは黒く大きな影!
それが素早く流れから反れて、川底を走り始めます。

・・・正直、少し油断していました。
こんなに控えめな流れから、あんなに大きな影が躍り出るとは。

仕掛は普段通りの細糸0.3号も、
先の淵での根がかり、その後で張り直した一投目でした。

・・・よし、この勝負、我に勝機あり!


まずは竿の長さが許す範囲で「好き勝手」して頂きます。
しかしデカい、黒影の様子から、40cmあるのでは?
走り具合からヤマメかアマゴ、多分イワナじゃないな。

いかん、竿の範囲を外れそう・・・
糸のテンションに留意しながら当方も小走りに。

久しぶりに長い「やりとり」です。
幸いにも0.3号フロロは耐えています。

先方にようやく、お疲れのご様子が。
無理の無い程度に竿を立て、お魚のお顔を水面から出して。

・・・あれ?

近眼に老眼、
加えて緑内障のポンコツな目ですが、
それでもお魚のお顔に赤い頬紅が見て取れます。

たも網に納まったお魚は、
ヤマメでもアマゴでも無く、間違いない虹子さん!?

胸鰭や尾鰭も大きなニジマスです、
これもきっと、放流ものが育っちゃったんでしょうね。

しかしまあ、我ながら、よくも0.3号糸を切らせずに・・・



<庄川の小旅、旅は道連れ、世は情け?>

その後もこの淀みで、お魚が揚がるのですが・・・


余りにもニジマスさんが大き過ぎます。

先に友舟にご乗船頂いた、
7~8寸の皆さまには下船を頂き、
その後で釣れた各位にも乗船をお断り頂く始末に・・・


シーズンに1~2回、
こんなヘボい腕前の小生ですが、こんなに釣れる日があるのです。

・・・もう少し、万遍無く、こんな日が分散してくれたなら。

お時間から陽も高くなり、木陰に覆われた区間も終焉に。

偏光グラス越しで見る風景は、どうしても光量が控えめです。
帰宅してから写真で見る川の風景なのですが、
ほんと、眩しいくらい。

朝方は冷え込んで防寒として着込んだカッパも、
この頃には暑くてリュックの中へ。


さして深くもない瀬なのですが、
記憶では前回、ここで尺イワナを揚げています。

本日はピ~カンの明るい水の風景、
あの時はもう少し、お空は曇りだったかな?

条件は前より厳しい側・・・


それでも20cm台の中頃は、今期で初モノのイワナです。
・・・やっぱり、お魚は居着くンですね。


今日はよく歩きました。

イワナ・ポイントを抜ければ、
R158のマトバ橋までは指呼の間、
庄川の小旅は本ルートも終焉を迎えます。



「どうです?釣れましたか?」
ハスラーを停めさせて頂いた農家さんからお声がけです。

「ありがとうございます、今回もバッチリでした。」

・・・可能ならいつも、斯様な返答がしたい、小生なのであります。


<データ>
●6月1日 庄川 
エサ   :ブドウ虫、ミミズ
竿    :7.0m  渓峰尖 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 1~B号 
               天井糸   0.7号 1.5m
               水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :ニジマス    39cm    1匹
     ※何度も測ったのですが・・・惜しい!
                 イワナ        25cm    1匹
                 ヤマメ・アマゴ        8寸    2匹
                                                7寸    4匹
                 小ヤマメ             数匹
     ※尺表記はリリースなのでエエ加減です。
気温   :8~20℃ 
天候   :晴れ
表層水温 :14℃ 
月齢   :24