「お、来られましたか・・・」
年末に様子見で訪れた遠州浜松の気田川。
早速にも年明けの2日、釣り道具を携えての再来です。
お目当ては大きなニジマスさん。
余り早朝から竿を出しても、寒くてお魚のやる気が出ないのでは?
いえ、正直に申しまして、それは当方の勝手な言い訳。
お魚だけでなく釣り人だって寒いのです・・・
そんなこともあり、朝10時少し前に春野の種鮎屋さんに到着です。
<種鮎屋さんの店先で>
主は先週末に訪れた小生を覚えておられました。
「で~、今日はどこでされますか?」
「はい、教えて頂いた杉川の合流点を考えてます。」
「ほ~ですか。
まず杉川に行く前に、そこの橋の向こう側でのう、
流れが岩壁にぶつかってマスが溜まるところで・・・
今朝も放流したんで、きっと良いですに。
今日はお客も少のうて。」
先週の現場確認でもその場所、記憶があります。
それに管釣りでも経験がるのですが、放流直後はネライ時。
お勧め通り、まずはそこで竿を出してみましょうか・・・
「昨日もお客さんが、釣れた魚を持ってきてのう。」
主は店先の大きな水槽に小生を案内します。
暗い水槽の中、水面に青空が映り込み、最初はどこに魚がいるのか分からず。
「ほれ、ここ、ここ。」
と主が指差した先に、どうでしょう、
優に50cmを超える黒い巨体が底に!
「まあ、糸を切られないよう、がんばって下され。」
・・・ありがとうございます。
<先行者に入れさせて頂き>
種鮎屋さんから直ぐの橋、その袂から広大な河原に降りて、
ハスラーで橋の向こう岸近くまで。
湾曲して流れる気田川ですが、意外と流れは単調で瀬が主体です。
その瀬も川底は岩ではなく、拳くらいの石や小石・砂が多く。
しかも水量の少ない今の時期、ポイントは限られます。
唯一といって良いくらい、この流れが岩壁にぶつかるポイント、
小生の拙い経験からも、確かにマスの類が溜まりそうです。
そして・・・
ご同輩の皆様も見立ては同じ、既に2名の先行者が。
どうもお二人はお仲間・お知り合いの様子です。
ご挨拶並びに、この下流に入るご了解を賜ります。
暫くすると・・・
お二人の若い方の方が掛けられました。
「来た、来た~!」と大声で。
もう一人のご年配の方が、彼にやり取りを指示されます。
「魚の行く方向へ走れ!」とお声がけを。
と!
お魚は下流の方、すなわち小生の方向に向かってきます。
水中に見える大きな魚体、掛けたご本人は大立ち回り!
小生も急いで仕掛けを上げて、一旦は河原に上がって全速回避です。
お魚も疲れてきたのでしょう、釣り人も足を止め「寄せ」の段階です。
ご年配のお連れも支援体制を。
・・・小生の目の前での出来事、こりゃ、勉強になります。
足元に横たわるニジマスさん・・・
どうかな?50~60cmくらい??
もうこうなると、たも網の出番は無くて、ズルズルと直に陸揚げです。
「いや、どうも、お邪魔をしました。彼もまだ若くって・・・」
とお連れのご年配者がお声を小生に。
「いや~、良いものを見せて頂きました。」は小生。
が・ぜ・ん、やる気が出てきます、ハイ!
<しかし、世の中は甘くなく>
この後もこのポイントで粘るのですが、
残念、小生にはウンともスンとも無く・・・
お二方とは若干でポイントが違い、
岩壁に当たった流れが流速を増して駆け下る場所は小生。
・・・仕掛けを一か所に留め置くことが叶わず。
お二人のポイントは岩壁直下、うまく反転流を捕まえているのか、
仕掛けが移動することが無い様子です。
水流の割には大き目な錘、竿先のメタル・トップと太糸が相まって、
錘がコツコツと川底を転がる感触が伝わり、まま仕掛けが止まります。
”仕掛けをポイントに「置く」は無理だけど、
極力、流れないよう、耐えてはいるンだがな・・・”
粘ること・耐えること、それから小一時間・・・
山影で日陰はこのポイント、ホント、寒いンです。
お歳もお歳な小生、ここ最近はそのインターバルも短くて、
「生理現象」がガマンできず、広大な河原はハスラーの陰に隠れて。
好ポイントなのですが、如何せん、場所替えです。
<杉川出会いは誰も居らず>
種鮎屋さんに教えられた次のポイントは、杉川と気田川の合流点。
でも・・・
ご同輩はどなたもお見えになりません。
めたら・やったら竿を出しても、釣れるモノではなく。
ただ、このポイント、砂地には無数の足跡が。
放流をされた漁協の関係者のもの?
はたまた、ご同輩各位のモノ??
いずれにしても、可能性はあります。
しばらく、ここで、がんばることに。
風はありますが、本日も晴天。
背中に受ける日差しに温もりを感じます。
少しエグれた川底の懐。
合流点で形成される、流れのユルい止水域。
落ち込み後の反転流・・・
それらしいポイントを、これまた重めの錘で川底をコリコリ。
しかしここも小一時間、粘るも残念、アタリは無くて。
無念無念で再度のポイント替えは、
日差しで暖まった体、再度で日陰は岩壁のポイントへ。
<入れ替わりの立ち替わり、厳し~>
ポイントの手前には軽ワゴンが停まっています。
仕方なく、その100mほど上流のポイントで。
と、軽ワゴンが立ち去りました!
すわ、チャンス到来!
10m竿を担いでエイコラ、岩壁に駆け寄るのですが・・・
人の足より車の速さ。
それすなわち、文明の利器。
あと20mほど、ってところで、
河原で砂塵を巻き上げ、全速にて車で乗り付ける、
誠に目ざといご同輩、彼に先を越されました。
渋々、また上流のザラ瀬へ引き返し・・・
暫くすると、岩壁のポイントから大きな歓声が。
また、釣れたンでしょうね~。
冬の遠州 気田川はニジマス釣り。
掛ければオオモノ、間違いなし!
して、その極意とは・・・
「ポイントとガマンが命」なご様子です。
<データ>
1月02日 気田川
エサ :イクラ、マグロの切り身
竿 :10m SG ロング
仕掛 :針 吉村8.5号
錘 4B、3B+2B
水中糸 0.7号 9m トオシ
釣果 :ピクリもないボ~ズ
気温 :10~14℃
遠州は暖かく
天候 :晴 風あり
表層水温 :7℃