人里から遠く離れた初夏の高原、
そこには乾いた風だけが吹いていました。
前日は猪谷行の最終が出発する夜9時半少し前、
宮川釣行の定宿?は、高山本線打保駅に到着しました。
夜半はハスラーの屋根を叩く雨音が。
翌朝、朝一番の下呂行と共に、小生も雨上がりの駅前を出立です。
<初めての万波川>
打保駅前から始まる林道は、一路、白山神社に向かいます。
神社の脇を抜けてから早くも始まる湾曲路に上り坂、
自然吸気の我がハスラー号、
狭い道をゆっくり登坂、いつの間にか打保の集落全体が眼下に。
谷川沿いの濡れた細い林道を慎重に登ります。
それから30分程で峠の頂き、標高は1,000m、
そこから若干、下った先が万波川でした。
・・・初めての川は万波川。
職場の「強者」さんのご紹介ですが、その第一印象は・・・
川幅もさして広くない、チャラい浅瀬の流れ。
先の白川郷の庄川は彼の言う通り、大きなブラウンで好釣果でしたが、
さては、今回は冗談好きの彼に、こりゃ、一杯食わされたか??
でも、彼の釣技はフライとのこと。
エサの脈釣りには合わないだけなのかも。
いずれ彼のオススメに従って、万波川沿いの未舗装路を下ります。
<身支度をして林道を>
取水口の堰堤、その下流の橋を渡り、
細い林道は通行の邪魔にならない取水施設前、そこにハスラーを停めます。
さあ、ここから更に下流へ向けて、寂しい山中の林道行軍です。
毎度、クマ避けに防水スピーカーから行進曲を鳴らして、いざ!
昨夜の雨は上がっていますが、お空は何となくの心配顔。
それでもまま、朝日が木漏れ日として差し込みます。
大音量は行進曲「旧友」が山々にこだまして。
歩くこと30分くらい。
ムリなく河原に降りられる高さ、それくらいに林道が下がりました。
この距離から釣り上がれば、お昼前にには堰堤に戻れるのでは?
深いヤブをかき分けて、河原に降り立ちます。
<渓相が変わりました>
万波高原は入り口で見た万波川と、今ここで目の前に広がる万波川。
・・・違いの分かる男、彼には判るンです、その違いが。
川幅は広がり、いや、全般に渡河は可能な深さですが、
所々に深場も存在して良い案配。
頭上を塞ぐ枝木も、あまり気にはならない程度。
選択は6m竿、天井糸ナシ・・・これならイケるでしょう!
人里に近い渓流では安全・防災のため、
川の流れを阻害する物体は除去されるのでしょうが、
ここは人家も無ければ、川の流れが変わろうが、誰に危害があるでもなし。
その結果、大きな倒木が川の流れを、行く手を遮っています。
でも・・・
こう言う場所って、好ポイントなんですよね。
拡大写真ですが、お解り頂けるでしょうか、魚影が?
もう、サイト・フィッシングです。
人の手が加わっていない、荒れたら荒れっぱなしの川。
地質の加減でしょう、礫も尖った小岩が多く、川底には枝木も堆積して。
・・・そのお陰で根がかりが頻発です。
糸を回収しようと川に立ち入れば、
ポイントと思しき場所には必ず、サッと動く黒い魚影が幾つも。
ほんと、濃いです、万波川。
でもご諸兄、釣れるからと夢中になる事、ご注意ください。
行き過ぎてから、ハタと気が付く粗忽者は小生です。
ここは人の手が付いていない山の中、
あんな危険なガレ場の直下で、結構な時間を楽しんでいました(怖)。
<のんびり、お昼には堰堤まで>
ワン・ポイントで一匹、の自己規制を掛けて、
・・・と言いましょうか、小生、
騒がしい下手作法が故、同所で2匹目が続かず、
もう、♬諦めの夏、ならぬ、諦めの境地でして・・・
釣り上がってきた万波川、終点の堰堤が見えてきました。
先週の大雨に昨夜の小降りと、高水であったであろう万波川です。
その甲斐があってか、小生でも好釣果でした。
ただ・・・
水の少ない時期・季節は、きっと、とても難しいでしょうね。
はるばると険しい道のりを越えての釣行でした。
そう考えると、今回は運が良かったのでは?
<無人の万波高原>
釣りを終えてから、その昔、万波の集落があった場所に立ち寄りました。
「高原」と呼ばれていますが、四方を山々に囲まれ「盆地」の様子です。
・・・あの山の向こう側は、はるばる来ました越中富山。
Wikiによると戦前での離村とのこと。
それ以降はあまり人の手が加わらず本日まで。
平らな土地は雰囲気から、自然に出来た感じではなく、
人為的に馴らして年月が経過したのでは?
生い茂る草の背丈加減、区画された道の様子からも。
人の気配を感じない大きな野菜の集荷場。
何もない真っ平な草原、そこでひと際に目立つ存在です。
朝方とは打って変わり、吹き始めた初夏の乾いた風。
万波川のせせらぎと、この風の音だけが、いつまでも聞こえていました。
<データ>
5月29日 万波川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :竿 6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
錘 1号
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :イワナ 26cm 一匹
8寸 一匹
7寸 二匹
小イワナ 数匹
5月29日 万波川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :竿 6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
錘 1号
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :イワナ 26cm 一匹
8寸 一匹
7寸 二匹
小イワナ 数匹
※寸表記はリリース
気温 :12~20℃
天候 :曇りまま晴れ
表層水温 :12℃
気温 :12~20℃
天候 :曇りまま晴れ
表層水温 :12℃
月齢 :17.4
4 件のコメント:
こんにちは!
万波川は、やったことがありませんが、そこから近い利賀川は若い頃にフライで行ったことがあります。
釣果に恵まれて良かったですね。
知らない川は、期待半分、恐怖半分ですね。
私は、新規開拓よりも年券河川の攻略がやっとです……。
アサシンさん、こんにちは。
昔は人が住んでいて、今は無人の釣り場は良く聞きますね。郡上なら内ヶ谷、馬瀬では小原川(ここは訪れたことが無く)などですが、今回の万波川も冒険心満載、かつ、気を引き締めてでの釣行でした。
手取川、秋神川の最上流など、行ってみたいポイントが多くて・・・
小生も郡上と庄川の年券を購入しましたが、今年は元が回収できるのか、難しそうです。。。
こんばんは
万波川、聞いた事ありますが.,,
なかなかの遠征でしたね
ちなみにスマホの電波は、入りますか?
庄川でも、入らなかったですから
ちょっと怖いような渓相ですが
無事に堰堤まで来れたから良かったですね
イイ魚ばかりですし~
これから鮎師が減るので、渓流はパラダイス♪
暴れはっちゃく気分で、闊歩してくださいな
もっさんさん、こんばんは。
今の季節なら、もっと手前の渓流でも自分なりに楽しめるのですが、今年は故あって回数は半分ほど、勢い遠征になっちゃいます。携帯はダメでしたね。でもその方が気合いが入ってかえって無事故、水没、横転、転落は通いなれた吉田川、馬瀬川での粗相です。今週末から郡上もアユ釣りが始まり、賑やかになりますね。
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