暑い日々が続きます。
これだけ暑いと、体力的に厳しく、釣果も伸びない渓流釣り、なのですが、
霊峰 御嶽山の岐阜県側の麓は日和田川での釣行、
意外にもいい意味で裏切られました。
<この季節、場所は高所に限ります>
いつものように業務後は釣行現場近くでの車中泊も、
流石に馬瀬川や庄川のように早くは着けません。
R41をひたすら北上、R361は長くも寂しい夜道、
道の駅 飛騨たかね工房 への到着は22:30ころでした。
深い山の中のこの道の駅、
何年か前にもお世話になったのですが、夜間の照明は一切なし。
それはそれで寝るには邪魔な光源が無く、
ハスラーの運転席側の全開窓へ蚊帳を設置して、
決して涼しいとは言えない夜でしたが、入る夜風で良く眠れました。
して、翌早朝。
昨夜は闇夜の中、
ぼんやりとしか確認でなかった一夜の友は数台の自家用車が。
反対側のご同輩は何と、横浜ナンバー・・・ほんと、おつかれさまです。
さあ、各位に遅れを取らぬよう、
簡単な朝食&身支度のあとは5:30、
朝もやに響き渡るは法螺の音と共に?当方も出陣です。
<渇水・・・いいえ、ナゼか平水以上>
道の駅から日和田川への途中、高根第二・第一ダムの横を通過します。
いずれのダムも干上がってはいませんが、
緑の木々から湖面までの落差もあり、茶色い地肌が剥き出しに。
「・・・こりゃ、日和田川は減水かな?」
ダム湖から最初に日和田川に掛かる橋、
その袂の路側帯に駐車して入渓準備を進めれば、
木々の間は橋の下から聞こえる大き目なせせらぎの音?
手を休めて橋から下の流れを確認すると、意外にも渇水ではない状況が。
それは河原に降り立ってから確実なものになりました。
「あれ~、結構、流れがあるな・・・」
狭い渓谷を流れる日和田川ですが、その流れは川幅一杯に。
そここに美味しそうな落込み&小淵が存在します。
「いや~、それでも以前は小物ばかり、だったからな~」
早いモノで、もう真夏の日和田川訪問は6年も前になります。
その際は数は出れども、サイズ的には・・・でした。
・・・正直、本日も、
当初の思いは兎にも角にも、
涼しい木陰下の渓、それへの憧れです。
前回の失敗を教訓に、
今回は最初から5.4mの短竿に、
太い目は0.7号で2.5mのチョウチン釣り。
しかしながら、開始早々・・・
早朝の山影・木陰は薄暗い中での撮影、ピンボケですが6寸のイワナさんが。
こりゃ、幸先がイイです、本日は。
<アマゴは重くて、イワナは長くて・・・お外道はカラフル>
増水とは行きませんが、川の流れが広がる本日の日和田川。
左右のどちらかに残る僅かな河原を伝って遡行するも、
水勢から渡河のポイントは慎重に選ぶ必要が。
そして、ここぞと思うポイントからは、まずは結果が出てきます。
時間的に陽はかなり登っているハズなのですが、
木陰下の渓流はそれも届かずとても涼しく。
激し目な落込みにて強めなアタリが。
掛かりが甘かったのか、
竿を畳む段階で長くも茶色い魚体、
きっと、あれはイワナ君?が落水します。
「〇っソ~!!」
とハデに地団太を踏んで、
例の如くは一人釣り、そこでの大きな独り言。
・・・こんな気味の悪い、とてもうるさい輩、
たとえ近くにクマさんがいても、避けますね、きっと。
ところうが・・・
同所で再度でのエサ打ちに、珍しくも同じお魚が。
「き、君か~、茶色くもカラフル、長めな魚体は!」
しかしここ、山奥も山奥、飛騨川も最上流部だよ?
きっとダムが出来る前に、ご先祖が封印されちゃったンだろうね。
河口は汽水域でも見かけるウグイさん、
適応能力が高いのでしょう、不思議なお外道様です。
やさしく針を外して、リリ~スです。
このお外道様が運を連れて来てくれたのでしょう、
その後は、この季節では珍しい、とても忙しい展開に。
流は冷たく、涼しくも心地い渓なのですが、
如何せん、陽の光が乏しくシャッター速度も遅め。
結果、ピンボケ写真ばかり、不手際をご容赦願います。。。
釣れるお魚はアマゴとイワナ。
数的にはイワナに軍配が、いずれ尺未満も塩焼きサイズ以上、
イワナは細くも長く、アマゴはでっぷりの重量感。
・・・チョウチン釣りは太めの糸です。
ライン・ブレイクは大丈夫なものの、
竿を縮める作業中は水面上に吊るされた重い魚体に、
もう、竿の穂先が折れちゃうんじゃ、ってくらい・・・
川の規模から、また、小生の腕前からも、とても意外なサイズと釣果数でした。
横のコンクリ護岸はR361が上を走っています。
この奥に、どこから入渓されたのか、一名のご同輩の姿が。
実はこの少し前にも、ダム湖から2つ目の橋の下にて、
入渓直後の他のご同輩から、小生の追従、そのお願いがありました。
前には先行者、後ろには追従者、
ご同輩の皆さま、この季節の釣り場をご存知ですね。
時刻は少し早めな10:30。
人も増え、日も上がり、遠い釣り場、
涼しい渓の雰囲気も楽しめ、ここが当方の引き際かな?
<帰路は濁河温泉、御嶽パノラマ・ライン経由で>
退渓してからハスラーにて着替え・荷物の整理をしていると、
一台のカローラが横付けされました。
降りてこられたのはご同輩、結構なご年配です。
「どうです、釣れましたか?」
珍しい本日の小生の好釣果と、
人の多い本日もダム湖のBWからこの橋までなら、
恐らくは、まだ誰も入渓されていないのでは?
を伝えると、ご老体は喜んで釣りの準備に取り掛かられます。
そのご老体との会話中、また珍しくもパトカーが。
・・・路側帯への駐車、これがマズかったか?
いえいえ、そうでは無くて、
降りてこられた巡査さん、彼が言われるには、クマにご用心と。
「今年はクマの目撃が多くて・・・
クマ鈴は是非、付けてくださいね。」
これから暑くなる時間帯、
ご老体も巡査さんも、ご無理なく、おつかれさまです。
荷造りを終えてから、R361を「飛騨しらかば街道」まで登り、
濁河温泉に向けて折れます。
途中、スキー場を横目に、見晴らしのいいポイントで。
御嶽山は頂上が雲に隠れていますが、この方向から見るのは初めてです。
いつも見慣れた横幅のあるドッシり型と違い、
シュンとした富士山のような姿です。
遥か北方には、
これまた雲に隠れていますが乗鞍岳が。
登りに登りました、標高は約1,800m。
この直ぐ下を本日の日和田川と双璧を為す、秘境 布川が流れています。
いずれはチャレンジしてみたい布川での釣行。
・・・なのですが、
その思い、この直後に、見事に砕かれました。
濁河温泉に向かって飛騨しらかば街道を進んで直ぐ、
路肩に蠢く「黒い生命体」が・・・
最初は少し大き目なワンコかな?と思ったのですが。
間違いなく、あれはクマさんです。
大事を取って、車内は後方の窓からの撮影。
ハザードを焚いたハデなオレンジのハスラーです。
気付かない訳もないのに、クマさんはゆっくり近づいてきます。
この間、街道を走る自動車も何台か。
その中の一台も駐車して「クマさん見物」なのですが、
当のクマさんは落ち着いたもので、逃げる様子はサッパリなし!?
・・・目撃情報や人身事故が多い今年のクマさん。
聞き及ぶ限りではツキノワグマは臆病で大人しい性格も、
見た限り、あれは、すでに「人慣れ・車慣れ」してますね。
川でバッタリと出くわしたならば・・・叶うことなら避けたいです。
御嶽パノラマ・ラインは大平展望台からの御嶽山。
この姿が見慣れた「おんたけさん」なのです。
<データ>
8月3日 日和田川
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :5.4m 天平
仕掛 :針 吉村7.5号
錘 1~B1号
仕掛 :針 吉村7.5号
錘 1~B1号
水中糸 0.7号 2.5m
釣果 :アマゴ 9寸 1匹
釣果 :アマゴ 9寸 1匹
8寸 1匹
6寸 1匹
イワナ 9寸 1匹
8寸 1匹
6寸 4匹
ウグイ 8寸 1匹
気温 :20~26℃
天候 :朝方曇り のち晴れ
表層水温 :17℃
天候 :朝方曇り のち晴れ
表層水温 :17℃
月齢 :28.2