金曜日は宵の口の退社、銭湯へ向かう道は土砂降りでした。
岐阜県内には大雨警報が発令中。
露天風呂で我が寂しい頭皮に当たる雨、それに何となくの不安感を覚え。
「この雨、こりゃ、予定していた庄川は厳しいかな?
行き先を変えるか・・・」
お湯から上がり銭湯の畳の間、汗が引くまでの間、
フルーツ牛乳を飲みながら、スマホは雨雲レーダとにらめっ子です。
・・・真剣な眼差しで「一人作戦会議」。
レーダでは岐阜県下、東濃の一部を除いてほぼ真っ赤。
そんな中、東にそびえ立つ木曽の御嶽山、その東側は平穏そうです。
「少し遠いけど、行ってみるか、新規開拓は木曽の渓流へ」
・・・「一人作戦会議」は即決が命です!
<我ながら、相変わらずの粗忽さ加減>
御嶽山の麓、道の駅は 三岳 で車中泊。
その夜中も、雨は降ったり止んだり、でしたが・・・
翌朝、開田高原の入口は西野川。
銭湯上がりじゃないけれど、コーヒー牛乳は地獄絵図な様相!?
「な、ナンじゃ、これは??・・・雨雲レーダの結果と違う!?」
気になって西野川の累積雨量を確認すると・・・150mm!?
御嶽山に至っては200mm超!!
・・・どうも、昨夜はさほどでも無い雨でしたが、
一昨日以前から断続的に、雨は降り続いていたご様子。
ハッキリと申し上げて、状況判断がうかつでした。
「いや、それでも上流に行けば、支流ならナンとかナルのでは?」
そんな淡い期待を携えて、
オレンジ色の軽巡ハスラー号は、開田高原を登るのでありました。
しかし、150mmを越える雨、ンなワケが無く・・・
西野川の上流は末川。
どうでしょう?初めての川なので、いつもの様子を存知かねます。
見ようによっては、ちょっと濃い目のササ濁り??
いや・・・
こりゃ、釣りたい一心の欲望が、目を曇らせているだけ。
渓流釣小学校6年の第六感、それは斯様に告げるのです。
”アカン、アブない、入渓は。”
<退路はR361→R19>
「木曽川本流の様子を見て、どうするか、決めるか・・・」
小雨で曇り空は初夏の緑が目にしみる、開田高原を渋々で後にします。
帰路のR361沿い、音に聞こえし名川 黒川も濁流。
普段ならきっと、落差があって素敵な渓相なのでしょう・・・
残念無念。
木曽福島はR361とR19が交わる交差点、
その手前で大河 木曽川を渡ります。
橋の上から覗き込む木曽川、その様子は・・・
コーヒー牛乳と言うより、まんまコーヒー入りミルク、
それでゴーゴーと洗濯機を回しているような。
あ・き・ま・へん。
R19をすごすごと、名古屋方面に舵を切り・・・撤退です。
<反転攻勢>
木曽の桟、寝覚ノ床・・・名所旧跡の横を通過して。
若かりし頃、単車はツーリングで良く来ました。
この頃には雨も上がり雲間から強烈な日差しが・・・
名刹 定勝寺を過ぎた辺り、木曽川に東から流れ込む一本の川が。
意外にも、これまでの川と違い、流れは穏やか、色も澄んでいます。
「ひょっとして、木曽川の東側はさほどの雨量では無かった??」
何はともあれ、お寺の名前にあやかって、勝機と見たら突撃!
地図で確認するとこの川、伊奈川とのことです。
大岩小岩が河原を覆い、水の色は限りなく透明に近い緑。
雰囲気・渓相は・・・奥矢作は達原渓谷のような。
早速にも支度を調え釣り開始です。
一つ一つを丁寧に探るのですが・・・意外にも無反応。。。
川虫を捕ってみるのですが、網に収まるのは小物ばかり。
川が、綺麗すぎる、ような・・・結婚しちゃったけど、佐々木 希さん。
人工護岸の際は落ち込みの後、少し深めで早い流れ。
もし、ここで来なかったら・・・ウソでしょうに。
目印を深めに、ガン玉も大きめに、下流側から攻城戦の如く。
三の丸、二の丸・・・落ち込み直下の本丸へと。
と!
次の落ち込み手前はこの渕尻、流れの緩やかな着手当初の三の丸、
目印下の川底、大きくは無いけれど、サっと動く黒い影が!
居るには居るんだ、お魚ちゃん・・・
しかし・・・粘りに粘ったこのポイント、結果はアタリは無し。
残念。
右側の赤い岩は支流の浦川。
左の白い岩が伊奈川の本筋。
浦川の赤いこと、赤いこと。
・・・流れ込む養分の違い、鉄分でしょうか?その対比が面白く。
この浦川の合流点で時刻は終了予定の11:00。
日差しも強く、気温も上昇・・・
これ以上、ネバったところで・・・
R19へ向けて伊奈川添いの細道、ハスラー号をゆっくり走らせていると、
下流は同じ方向に歩まれるご同輩のお姿が。
どうも、ルアーさんのご様子です。
より速度を落として、失礼ながら車中は背後からお声掛けを。
「こんにちは、どうです?釣れましたか?」
「はい、そこそこ釣れましたよ・・・」
・・・帰路、愛知県は我が自宅までの距離、
それが、異常に長く感じられたこと、この上なく。。。
捲土重来は木曽の渓!!
<データ>
6月30日
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
天井糸 0.6号 1.0m
水中糸 0.3号 4.5m
錘 1号
釣果 :この時期では痛恨のボ~ズ
気温 :20~28℃
岩からの照り返しがメチャ
天候 :曇りまま晴れ
表層水温 :17℃