緑が眩しい季節。
よく言われます、寒くも無く、また、暑くも無く。
・・・それは一日を終えての平均値でしょう。
朝方は冷えますが、日中は日差しが強く、寒暖の差が激しい今の時季。
だからこそ、自然相手の「遊び」は厳しく、また、変化が面白いのかも知れません。
・・・皆様、お体にご自愛下さい。
<明宝 口長尾>
昨日土曜日の雨を避けて、午前中のみでも、と繰り出した日曜日の渓流釣り。
雨上がりの翌日。
これならどこへ行っても大漁なのでは?と期待もあり、
短期決戦と相まって勝手の分かる吉田川、その新規開拓に出かけました。
新緑のせせらぎ街道。
郡上明宝は畑佐を少し北に入った口長尾は初めてのポイント。
昨日の雨の影響でしょう、道中は霧が濃く、朝日が昇った山肌にも霞が掛かり。
この辺りの吉田川、せせらぎ街道より幾分の高低差があります。
きっとこんな所には竿抜けが・・・さあ、如何に河原に降り立つか?
そこは蛇の道は蛇・・・
上手い具合に対岸の細道から入渓口を見つけ出し、
砂防堤が作り出す大きな砂岩堆積の淵から釣り始めます。
昨日の積算雨量は二間手で30mm程度。
吉田川の様子は・・・思ったほど流量はなく、どうでしょう中の上?
若干の期待外れです。
<朝一番は深場から>
まだ山影、木陰に隠れ暗い渓流。
小継ぎ・短竿で短めの糸で。
こんな芹出た樹木下、
落ち込み後の緩めな流れ、
そこを丹念に探ります。
が、アタリも何も無く。
でもそれは想定内。
GW明けです。
こんな入渓口近くでは・・・
薄らと濡れた砂地にご同輩の足跡が・・・恐らく昨日は雨上がりの後のもの?
しかしながら・・・
ひとつ目の落ち込み、ふたつ目の落ち込み・・・
入渓口から数百mほどさかのぼりますが、未だにその甲斐、結果が無く。
ようやく陽が差し込み始めた河原。
その明るくなり始めた落ち込みの終端、そこから、6寸程度のアマゴさんです。
・・・ここ最近の展開を考えると、本日は誠にもってスロ~なペース。
明るくなった瀬。
その受け、岩陰、澱みにも、
仕掛けを振り込むのですが・・・
残念ながらアタリ無く。
水量はそこそこOK。
水温10℃、OKでしょう。
錘もこまめに調整・・・
加えて、エサも川虫を試しますが、さしたる展開も望めず、打つ手なし。
このカエルじゃないけれど、お魚も川の中、今週末はGW明けでお疲れ休み??
<流れ下ってきたモノは>
この大イワナ、どうでしょう?40cmオーバーでしょうか?
いえ、決して小生が釣り上げたものでもなく・・・
期待外れ、余りにもの「釣れ無さ」に手をこまねいて、
一服かねがね川面を見つめ思案していたら、
白く長細い物体が上の方からどんぶらこ、流れ下ってきました。
それが、この大イワナさん・・・お腹をお空に向けて。
でも、まだ生きているようで、尾ひれ、胸びれをままヒクつかせ流れていました。
絶命した小魚が流されることならまま見かけますが・・・
一瞬、脳裏をかすめた言葉は「たなぼた」。
浅瀬で追いかけて、たも網ですくい上げ・・・
小生のたも網に入りきらないサイズ!
こんな経験は初めてです。
見たところ、外傷らしきモノは無さそうですが、余命幾ばくかの状態。
サイズがサイズなだけに年代物?大往生でしょう・・・
今の季節の寒暖差、それが身に堪えたのかな~??
それとも、小生のような下手くそな釣り師にいじめられ??
いずれその原因は解りかねますが、
パクパクさせた口元に、ナゼか「もののあわれ」を感じてしまった小生。
先ほどまでの「たなぼた」気分は失せてしまい。
”このまま自然に帰すか・・・”
ミョ~に神妙になって、大イワナさんを流れに戻し、柄にも無く暫し黙祷。
考えてみれば・・・
毎週毎週でのこの渓流釣行、見方を変えれば「殺生物語」かもしれません。
今少し、山、川、お魚・・・
改めて、自然の恵み、万物に感謝の気持ちを持っても良いのかも?
<とは言え、お腹は空きます・・・>
明宝は道の駅。
時刻はお昼チョイ過ぎ。
おじさんが水槽の中のアマゴさん、イワナさんをたも網ですくい上げ、
横の流し台でお料理の下ごしらえ。
横の流し台でお料理の下ごしらえ。
お嬢ちゃん達は興味津々・・・お魚には受難な時刻です。
・・・ちょっと、おセンチな週末渓流釣行でした。
<データ>
5月14日
エサ :ミミズ、川虫
竿 :4.5m
仕掛 :針 吉村7.5号、 水中糸 0.3号 4.5m
錘 2~1号
釣果 :アマゴ 6寸 1匹のみ もちリリース
気温 :15~23℃
天候 :晴
表層水温 :10℃