2024年4月14日日曜日

郡上 吉田川上流釣行



この春の人事異動で新しい部署に配属となった小生です。

以前の職場は歳も近い、釣り好きな同僚の多い部署でした。

その中の一人である「強者さん」、
彼からは多くの渓流釣りポイントをご指南頂けました。

万波川でのイワナ釣り、
白川郷横の庄川での巨大ブラウン・・・などなど。

「強者さん」の釣行話はとても興味深く、
一度は行って見たい釣り場・渓流ばかりなのですが、
流石に人力以外で車止めを分け入る尾上郷川はコンプライアンス上で?
また、黒部川源流でのイワナ釣りは、少々、小生の歳では無理があるような?

そんな彼からの、過日でのご紹介はここ、
意外にも近場は郡上 吉田川の最上流部なのでした。

「ありゃね、季節と言うか、
 タイミングかな~、デカいイワナが掛かりますよ・・・」

普段の仕事の会話では冗談好きの「強者さん」なのですが、
こと、渓流釣りのポイントについてはハズレがなく、
いや、それを実証してきたのは小生の腕前!?

・・・白いワゴンの男さんから、今年は厳しいと伺っている吉田川です。

当たるも八卦・当たらぬも八卦、
暖かくなった今週末に彼の話の「実証」へ、
まあ、ハズれても、それはそれ、くらいの気概にて、行って参りました。


<先行者は孤独がお好き?>

馬瀬川の上流へ続くせせらぎ街道は坂本トンネルの手前、
今シーズンは既に営業終了のスキー場、そこへの脇道に折れ、
ペンション脇の林道をゆっくり、吉田川の上流に向け林に入ります。

時刻は7:30と今の時期なら決して遅くもない時効なのですが、
残念、木立に囲まれた駐車スペースには既に先行者のお車が。

着替えを済ませ装備をしょって、
さて、堰堤の上から吉田川を眺めてみると・・・

魚道に沿って行けば、深い谷底の河原ですが行けそうです。
「落込み」と「受け」のレンゾク、良いですね~!

反対は堰堤からの上流側、そのご様子は・・・

暫くはザラ瀬が続く堰堤上での「あるある風景」。
う~ん、軍配は下流側、かな?

しかし、先行者の行方が気になります。
ここはバッティングしない為にも、
渓相はイマイチですが堰堤の上流側へ入ることに。

暫く歩みを進めると・・・

ありゃ!?
何のこっちゃ、先行者らしき人影が。
しかも掟破りは「釣り下り」されています・・・
と言うことは、ここが終われば次は堰堤の下流側でしょうか?

やれやれ。
ともあれ、ご挨拶だけでもして「二番煎じ」のご了解を頂きましょう。

堤防上から彼にお声を掛けますが、
耳を指差し手を振る、聞こえないのリアクションが。

一旦、堤防の切れる遥か上流から河原に降り立ち、
改めて彼に近づくのですが、
どういう訳なのか、
彼はスタスタ、バシャバシャと下流に向かって歩みを止めません。

突然に表れ、遠間から大声を掛けた「ご同輩」に気分を害されたのか?

・・・一人世界の渓流釣り、
そこではまま、声掛けのタイミングが難しい場合があります。
いずれ、悪いことをしてしまいました。
堰堤に登られ、こちらの様子を見られる彼に深々と会釈だけして。


<二番煎じの釣行>

さて、「釣り下り」の後での釣行です。


・・・決して小生、
警察・公安はたまた探偵がお仕事では無くて、
至ってフツ~の「工場で働くおじさん」なのですが、
改善業務の仕事柄、ミョ~に観察眼だけは富んじゃって・・・


釣り下りのご同輩、
彼の装備は5.4mもしくは6m竿でした。

エサは首掛式のエサ箱からではなく、小箱から何やら取り出して、でした。
恐らくは、ブドウ虫かイクラ。

お作法は非常に手際の早い・見切りの早い、
言い換えれば、大場所のみへの探り・短時間での仕掛け流し、でした。

・・・どこから今朝の釣りを始められたのか、定かでは無いですが、
そうでなければ、この時間で駐車スペース近くの堰堤まで戻れません。


「若干、川幅に対してオーバースペックだけど、
 頭上は開けた渓相から、竿は7mにて竿抜けネライ。
 時間稼ぎに川虫でも捕まえて、ミミズと交互で攻めるか・・・」


一人軍議、手の内は決まりました。


<それでも、やっぱり、厳しいですね>

川中の小岩を胴長の長靴で引っかき回し、
下流に沈めたたも網で川底の川虫を採取します。

ここ吉田川の上流は堰堤区間、大きな川虫がたくさん採れます。


これをエサに、手前側のポイントは望み薄です、
どうにか手の届く対岸の小場所を中心に、
ピンポイントはスナイパー、足と小技で稼ぐ作戦を。

手応えの無いポイントは見切りを早めに。
微かなアタリ、これがあるポイントでは粘ります。

・・・意外にも、川虫ではアタリが遠く。
同じ微かなアタリのポイントで、エサをミミズに替えると。

・・・そして意外にも、大イワナさんではなくて小アマゴさんが。。。

川虫での探り、反応ありで、ミミズに替えて・・・普通は、逆だよね。


小岩の多い堰堤上のポイントです。
粗忽者のあるあるは、根がかりが頻発。。。

運の悪いことに、
ご同輩の放置された切れたルアー糸、それに仕掛けが絡んじゃって。。。
・・・今週末もまた、針仕事・糸結わえに、時間を費やします。

「結構、このポイント、人が来ているな・・・」



登らなければならない大岩などもなく、比較的に歩きやすいポイント、
地図上では朝一番の堰堤から次の堰堤まで僅か数百mなのですが、
3時間くらいを掛けて、ゆっくり・じっくり、
丹念に探りながら、さかのぼります。



開始時は肌寒かった本日、
ピ~カンなお空に今現在は暑い暑い。

防寒で着込んでいたカッパを脱いでシャツ2枚も、
ナイロンウエーダーの中は汗まみれ、お茶の減りが早くなります。


一匹目から確たる手応えも無く、
いや、僅かなアタリは感じられたのですが、結果に結びつかずでして。

至りに至り、チョットした大場所です。

先行者の通過から、既にかなりの時間が経っています。
ここでは手前・奥側を含め、今以上に粘ってみることに。

手前側の浅瀬からの駆け下り・・・手応えなし。

次いで対岸の石積みブロック、
その際は深場で早流れ、仕掛けを流すこと数回・・・

来ました!
アタリにそっと、優しくアワせると。

ここでも、やっぱり、う~ん、小アマゴさん。。。


<終点は次なる堰堤>

ポイントを絞って、粘りを効かせた釣行も、とうとう終焉です。

堰堤直下にはテトラが置かれ、
ここから見る限り、期待の持てるプールは無さそうです。

堰堤右側には梯子があり、登って次なる区間へ、もありなのですが、
時間的に、また、体力的に、今回はここまでとしましょう。


・・・異動前の部署はデスク・ワーク中心でしたが、
新しい部署は立ち仕事・座り仕事・歩き仕事が半々くらい。

健康には絶対に今の部署の方が良いのでしょうが、
環境の変化から?はたまた、新しいストレスから?

今年の4月は疲れが溜まる傾向、ムリは禁物なのです・・・


そんなお疲れ気味の体に対して、
堰堤から降り注ぐマイナス・イオンを浴びながら、
美味しい、美味しい??昼食を河原に腰かけて頂くことに。

少々、騒がし目のせせらぎの音ですが、
それを聴きながらの昼食は、お空も青くて春爛漫、何でも美味しく頂けます。

・・・ただ、暖かいカップ麺、これは本日、外しましたね。
岩からの照り返しが強くて、座って食べているだけで一層の汗だくに。。。


昼食後は少し早くも竿を仕舞い、装備を背負って退渓としました。


<たまには、のんびり>

林の中の駐車スペースで着替えをしていると、
恐らくはペンションの関係者でしょう、
散歩中と思われる御仁から、お声がけを頂きました。

「どうです?釣れましたか?」

「いや~、がんばったンですが、
 こ~んな(片手で親指と小指を伸ばして)小さなのが2匹だけで。」

「ここは入れ替わり・立替わり、釣り人が多いから、
 釣れただけでも、たいしたモノですよ・・・」

「・・・」

今回ばかりは流石に、冗談好きな「強者さん」に、一杯、喰わされたのかな?


釣れないときは美味しいものを食べる!は、アサシンさんからのアドバイス。

・・・でも先ほど、堰堤前でお昼を頂いたばかり。


お疲れ気味の体と心、そして、汗もたくさんかきました。

大漁大物釣果は次週のお楽しみに、
グルメの代わりは、ここでのんびり、汗を流して、お昼寝をして・・・


 <データ>
4月13日 吉田川 
エサ   :ミミズ、川虫
竿    :7.0m  天平 
仕掛   :針 吉村7号 
      錘 2~1号
                天井糸 0.7号 1.5m 
                水中糸   0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ    5寸 2匹
気温   :8~20℃ 
天候   :晴れ 
表層水温 :14℃
月齢   :4.4