「今年はもう終わっちゃったのか?
毎年はこの季節にイワナが群れを作って、川をさかのぼるんだよ。
その光景は壮観でね、川いっぱいのイワナの大群は・・・」
昨年の釣り納めもここ、秋神川でした。
その時は前夜からの車中泊は秋神から濁河と日和田へ抜ける県道、
分岐点前は「山の中のポツンとおトイレ」ででした。
早朝、秋神温泉の方でしょうか、
気温9℃と冷え込んだ寂しい山中で、
酔狂にも一人で車中泊する変質者(=小生)、
恐らく大事を取ってでの、彼へのお声がけだったのでしょう。
その際に上述のお話を頂きました。
アサシンさんからもその昔、
庄川支流の六厩川でイワナの大群遡上、そのお話を聞き及んでいます。
そのイワナが釣れる・釣れないの下世話なことは別として、
一度でいいから、そんな神秘的な光景、自然現象を見てみたいものです。
<道の駅 ひだ朝日 での車中泊>
金曜日の朝は朝日町の中心部、道の駅で迎えました。
今期最終の渓流釣行です、
お休みを頂いての道楽三昧は少し遅め、5:30の起床でした。
身支度を整えて出立の時、一台の青いジムニーさんからお声がけを。
・・・オレンジと白のかわいいツートンは小生のハスラーです。
女の子が乗るような色彩なのに、
強面(こわもて)のおじさんが握るハンドルは、
目立つンでしょうねえ、ブログを見ていますよ、のご挨拶でした。
今シーズンも吉田川、馬瀬川、庄川・・・と、
いろいろな場所にてお声がけ・ご挨拶を頂きました。
低い作文能力?の都合上で、その全てには触れられませんでしたが、
この場をお借りして、ご好意・お励ましの暖かい言葉に、お礼を申し上げます。
<午前の部は本流釣り>
まずは道の駅の近場、
午前中の涼しいうちに益田川本流で秋のオオモノ狙いを。
お彼岸を過ぎて日の登りも遅くなりました。
先週の馬瀬川以上に明らかな紅葉が目に留まる飛騨朝日。
それでも本日の午後には気温が25℃となる予報が。
・・・ここ最近は毎年で斯様なつぶやきが漏れます。
今年は猛暑&渇水と、おかしな天気に気候です・・・
その為でしょうか?
揚がるアマゴさんも小さく(そりゃ、小生の腕前が為)、
心なしか今の季節にしては小生のように細身・スリム??です。
この子も先ほどの子と同様、全く秋色感が感じられ無くて・・・
しっかりと食べなきゃ、厳しい冬が乗り越えられないよ。
とは言うものの、
まだ10時前ですが、日の当たる河原はとても暑く感じられて。
酷暑と渇水でお魚の食糧事情、今年は宜しくないのかも知れませんね。
お空は青空、でも、まだ夏の空、
秋のオオモノ、その気配は全く無いままに、
透湿ドライのウエーダーの中は汗だくになりながら、
午前の部、益田川での今年最後の本流釣りはあえなく終了です。
<午後の部は秋神川上流へ>
暑くなる午後は標高の高い秋神川へ上ることに。
秋神の中心部にあったランド・マークの堰堤は、
3年前の豪雨で流されてしまいました。
流される前の姿がこちら。
そして今日本日の様子が・・・
都合3年間、工事もほぼ完了に近いのでしょう、
無理に流れをせき止めることの無い、段々方式の堰堤のようです。
それでも今年も「秋のアマゴ釣り大会」は中止とのこと。
・・・来年こそは開催できると良いですね。
今回は更に秋神川を上流へ登ります。
冒頭の秋神温泉に近い三叉路、
昨年までは日和田方面は通行止めでしたが、
今年はそれも解除され、その奥に駒を進めてみます。
三叉路から1kmほどの上流、地図上では堰堤があるハズですが・・・
その秋神川に沿う道路わきに、これはきっとご同輩でしょう、
乗用車が一台だけポツンと駐車されています。
・・・ここは山深い秋神川、その最上流部です。
全く一人での入渓は「粗忽&酔狂」の小生ではありますが、
とてもその勇気が持てません。
ここは釣果は度外視での安全策、
人の気配があるポイントで、ご挨拶&ご了解を頂いての釣行とします。
土斜面を下って堰堤にたどり着くと、お二人のルアー・マンさんが。
ありがとうございます、
ここから下流に下って釣り上がる事、そのご了解を快く頂きます。
一旦、ここから枯れ分流の岩河原を数百mほど下り、
分流が秋神川の本筋に合流した地点、
そこから流れに沿って、堰堤まで釣り上がる算段を。
枯れ分流を下り終えた時刻が12:30。
暑かった今年の夏から秋でした。
ここ最近の釣行は涼しい午前中のみ、
よって昼食は川から上がってからでしたが、
今日は久しぶり、深い渓谷の底、河原で昼食を頂きます。
午前中でも暑かった朝日の益田川本流でした。
それに比べるとここ秋神川は別天地、
昼過ぎなのに山影・日陰も多く、川面を抜ける秋風が涼しいです。
・・・まったく、おかしな天候の今シーズンでした。
さて、昼食を終えて釣行再開です!
竿を小継ぎの5.4mに持ち替え、仕掛けは2.5mのチョウチンで。
ルアー・マンさん後の二番煎じ。
時刻もお昼過ぎ、加えて渇水気味の流れ。
・・・釣果度外視の安全策ですが、
この厳しい条件下、如何なモノなのか??
日陰での撮影が故、ピン・ボケはご容赦。
しかしながら、不思議なことに、釣れます・・・
ポイントと思しき場所からは、
ほぼ、イワナさんなのですが、間違いなく。
いずれも、振り込んで、即のアタリ。
・・・何なんじゃ?この好釣果は??
まま、アマゴさんも掛かりますが、
その色柄は午前中の益田川本流とは別物、
見事に秋色、黒ずんだサビが出かかっています。
・・・相も変わらず、日陰での撮影の為、ピン・ボケはご容赦を。
数百mを二時間ほど掛けてのゆっくり釣行でしたが、
小物は無しで、この釣果密度、それは今シーズンで一番だったのでは?
そして、終点の堰堤が見えて来ました。
昨年の三叉路近辺での釣行、
冷え込んだ早朝もボ~ズの憂き目を。
それに比較しても、宜しくない条件の元、一体、何が違うのか?
・・・ある意味、
これだから・判らないことだらけだから、渓流釣りは面白いのかも。
深い渓谷での釣行なので、
友舟は持ち込まず釣れたら即リリ~スは、
最後の「集合写真」が撮れなかったことが悔やまれます。。。
時刻は15:30、
深い渓谷は日暮れも早く、ここも安全策、本日はここまでとして。
軽アイゼンを装着して、土斜面を退渓します。
お宿に向かう途中は、くるみのキャンプ場横の秋神川。
夕暮れが近い秋の済んだ青空、山を鮮やかに浮かび上がらせています。
・・・きっと今夜の名月は、とても綺麗なのでは?
<中秋の名月は・・・撮影が難しく>
その十五夜なのですが、本当にきれいでした。
真っ暗闇の中、澄んだ空気に余計な光源もなくて、
ヒンヤリする夜風の中、山裾からぼんやりと浮かぶ白い満月。
ただ残念なのは・・・
手持ちのデジカメではこの写真が限界。。。
中秋の名月が解っていたここは、一眼レフと三脚を持ち込むべきでした。
翌朝、女将さんとワンくんにご挨拶して、今朝も秋神川へ出立です。
<最終日です、秋を感じる秋神川>
泣いても笑っても今シーズンの最終日、
もうここまで来れば、あまりスケベ心を出すことも無く、
のんびりと川をさかのぼり、のんびりと釣り糸を垂れるのみ!
昨年同様、くるみのキャンプ場は、その上流からの入渓でした。
南北に流れる秋神川、その右岸の早朝はとっぷりと日陰、
でも西側の山々は朝日で既に眩しいくらいです。
少し寒いくらいの川べり、そこをゆっくり、釣り歩きます。
昨年はアマゴさんばかりの釣果であったこのルート、
もちろんアマゴさんも釣れるのですが、
今年はナゼなのか、数・サイズはここまで、イワナさんがメインです。
日陰での釣りは秋空の青が水面に映り込み、撮れる写真も青が主体。
それも陽が登るにつれて、少しずつ終わりを告げます。
歩きにくい岩河原、
そんな岩も昨年とは若干、移動をしているような?
川の流れは時として強力で、全体的な渓相の変化に繋がっています。
それにしても、本当にイワナさんが多いです、今年のこのルートの釣果は。
一通りルートを歩き終え、
さあ、この河原が退渓ポイント、
渓流での今シーズン最後の一服を頂きます。
タバコに火を付け、見納めに渓全体を、周囲を見渡すと・・・
げっ!?
数m上流の大きな岩の下、大きな毛むくじゃらの物体が!
・・・ほんと、焦りました。
当初はクマさんが蹲っているのかと思いましたが、
よく見ると、まだ時が経っていないカモシカの死骸でした。
これも、ある意味で、命の終わり、秋だから、なのかも知れません。
臭いはここまで届きませんが、既にハエが集っています。
これに寄せられ、本当にクマさんが・・・とも限らず。
一服も早々に、退渓準備に掛かります。
<名月の下でのイワナの遡上>
無事に車に戻り、着替えに帰路の準備をしていると、
あれあれ・・・
昨日の早朝、ご挨拶を頂いた青いジムニーさんが立ち寄られ。
「どうでしたか?釣果は?」
早速にも調子を伺う小生です。
「いや~、昨晩なんですかが、
日暮れ直前までそこの上流でやっていたのですが、
もう、全然、前に進めなくて・・・」
「それって、どういうことですか?」
「いや~、もう、イワナが釣れて、釣れて・・・」
ご提示を頂いたスマホの写真、
そこにはランディング・ネットを優に超えるサイズ、そんなイワナが何匹か。
・・・ああ、そうなんだ。
きっと昨夜の満月の下、今年のイワナの集団遡上があったんだ。
それだから今日と昨日と、下手な小生にもイワナがたくさん釣れたんだ。
見ることは叶わず残念ですが、
秋のお魚の一大イベント、無事に終了したようです。
<データ>
●9月29日
益田川(7:00~11:00)
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :10m SG ロング
仕掛 :針 吉村8.5号
糸 0.7号トオシ9.5m
錘 3B号
釣果 :アマゴ 7寸 1匹
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :10m SG ロング
仕掛 :針 吉村8.5号
糸 0.7号トオシ9.5m
錘 3B号
釣果 :アマゴ 7寸 1匹
6寸 1匹
小アマゴ 数匹
気温 :17~25℃
秋神川(13:00~15:30)
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :5.4m 天平
仕掛 :針 吉村7号
水中糸 0.7号 2.5m
錘 B2号
釣果 :アマゴ 6寸 2匹
竿 :5.4m 天平
仕掛 :針 吉村7号
水中糸 0.7号 2.5m
錘 B2号
釣果 :アマゴ 6寸 2匹
イワナ 7寸 2匹
6寸 4匹
気温 :20~22℃
天候 :晴れ
表層水温 :未計測
天候 :晴れ
表層水温 :未計測
月齢 :14.4
●9月30日
秋神川(7:00~10:30)
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
天井糸 0.7号 0.7m
水中糸 0.3号 4.5m
錘 1号
釣果 :アマゴ 6寸 2匹
竿 :6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
天井糸 0.7号 0.7m
水中糸 0.3号 4.5m
錘 1号
釣果 :アマゴ 6寸 2匹
イワナ 7寸 2匹
6寸 3匹
小アマゴ 数匹
気温 :12~22℃
天候 :晴れ まま曇り
表層水温 :16
天候 :晴れ まま曇り
表層水温 :16
月齢 :15.1
今年の帰路は鈴蘭峠超え、小坂川経由にて。
今シーズンはご無沙汰でした、飛騨 小坂川。
来年は、また必ず、やって来ます・・・