飛騨荘川の天然記念物は「治郎兵衛のイチイ」。
今シーズンは2回目、先々週に続きその駐車場での車中泊でした。
庄川が作ったのであろう河岸段丘、その中腹にある駐車場。
その位置から庄川は伺えませんが、せせらぎの音は良く聞こえます。
涼しい曇り空の早朝です。
昨夜は到着の前まで雨のご様子でした。
眠りに着く前は車外での一服、
見下ろす雨上がりの暗い田んぼ、その中に小さく白く光る点が幾つか。
ホタルでしょうかね?
今週末の車中泊はとても良く眠れました。
<ご同輩の居ない庄川本流>
雨上がりで曇り空、とても涼しい朝です。
今日は好条件が重なって、きっと釣り人で混み合うのでは?
そんな覚悟をしていましたが、
意外にも庄川のこの辺り、ご同輩の影は全く無くて。
しからば・・・
河原が広くてアユ釣り向きの本流、
釣り下ってもお魚に悟られる心配はないでしょう。
まずは本日一番の本命、暫く上流に登った大淵を目指します。
川は笹濁り・増水していますが、これくらいは渓流釣りなら許容範囲内。
ポイントを選べば渡河もできる程度です。
♬このカーブ曲がれば、別々の明日が見える・・・♬
見えて来ました、朝霧に陽が差し込む大淵が。
この上流の落込みは激流音、岩と木立に囲まれた大淵に響きます。
そんな中、朝霧を切り裂く本流竿での振り込み。
落ち込み後のうねった水面、その上を静かに目印が移動します。
・・・毎週末での小さな旅は、小生の渓流釣り。
もちろん、
お魚が釣れないよりは釣れた方が楽しいのですが、
非日常は前夜からの車中泊、そして早朝の山の中の流れ。
川面を伝う風はとてもやさしく、
釣りに集中すると、せせらぎの音は限りなく静寂、
その中に身を置くだけでも、十分に楽しくワクワクするのです。
・・・何を今さら、改まって、そんなことを?
いえ・・・
実は、本日一番は本命として訪れた大淵なのですが、
先ほどから、朝霧を切れども切れども、音沙汰が無いのです、お魚の。。。
全くの無反応かと言えば、そうでも無くて。
でも、お出まし頂けるのは小ヤマメさんばかり・・・
お!これは!
たまの場合でも、残念、6寸どまり・・・
諦めの悪い小生、
え~い、落ち込みの白波まで仕掛けを入れるんじゃ!
とばかりに、腰のあたりまで立ち込んで。
・・・ウエットの下は下着のおパンツ、水が染みてぐっしょり。
でも、夏の渓流釣りです、濡れてなんぼの商い!
帰路の着替えはイチイの駐車場、そこでストリップを演じるだけ!
それでも、
一時間ほど粘りましたが、
雨上がりの朝の大淵は、清涼感のみ、得られただけで退却です。
ここから上流は大岩が通せんぼ、
一旦、R158に出るか、釣り下がるかのみ。
ご同輩の気配が無い本日、
流れの太い本流でもあります、
予定通り、治郎兵衛のイチイに向け、中小場所ネライで下ります。
<出ない大場所、出る小場所>
曇りがちな本日ですが、陽はかなり登ってきました。
まま雲間から覗く、夏の青空。
この近辺はアユ釣りのポイントなのでしょうが、
この時間でもナゼなのか、本日、アユ師さんの姿もなくて。
夏のこの季節、
そのアユ師さんとのバッティングを嫌い、
渓流釣り師は庄川の本筋、そこを避ける傾向にあります。
その加減なのでしょうか?
育ちに育った釣り残り??
こんな岩際は流れの弛み、油断をしていました。
結構な引き・走り具合は重量級、
良い面構えをした泣き尺ヤマメさんでした。
好条件のハズな本日。
早朝からがんばって、ようやくの納得はその一匹。
でも、小場所なだけに、ここ、お後は続かないでしょう。
お魚を撮影して友舟に納め、
お茶と一服を所望の後は、引き続きで川を下ります。
<で、中場所は桃源郷!?>
もう暫く下ればイチイの駐車場。
ここからは平瀬が一色川の出会いまで続きます。
その平瀬の上端は落込み。
昨年はここで、岐南からの古老より、マジックを見せられました。
開けた場所に何の変哲も無い、中場所は小淵です。
そんなことから、昨年は竿を出しませんでしたが、
本日は最後のポイント、ここにトライしてみます。
川にせり出すボサをかき分け、屈曲した流れの中心に鎮座します。
お空は曇り空、いい案配です、自分の影が川面には薄く反映して。
8.5m竿を大きく振りかぶり、白波に仕掛けを投入、
高速で移動する目印、
白波が収まる対岸はボサのギリの手前、落ち着きます。
ゆっくりと流れる目印。
水面がウネリに変わった水域で目論見通り、アタリです。
アワセに返す手応えは先ほどの小場所同様、
イイ感じの良型か、尺は無いかな?
仕掛けは0.3号、
ムリせず適度に泳がせたら、お魚のお顔だけを水面に。
・・・お魚の全身が水中で無理をすれば、
そこは彼らの住む世界、全力で泳がれては糸切れです。
とは言え、このサイズです、
「抜き」は全体重が細糸に掛かります。
この場合、上半身だけ出した「お嬢様の半身浴」が宜しいようで。
お目文字が叶ったお魚、
それは薄く朱点が残るアマゴさんでした。
この子もイイ面構え。
本日の中場所は、このポイント・・・出ます。
ウロコの剥げかけた猛者ヤマメ。
パーマークが薄く残る半銀チャン。
ここ子は完全な銀チャンです。
ウネリの川底を凝視すると、まま幾つかの黒い影が動きます。
レーダー?には、何がしかの「水中艦隊」の存在が。
針掛かりすると、その中の一隻が大きく転舵、
ギラリと光る川底の銀影、黒い水中艦隊に乱れが生じて。
でも、この一隻は今までと違いました。
引き具合が超ド級、銀影・黒影のサイズも段違い。
いつもの持久戦、そして最後はバラシ。
しかし、仕掛けの先の針は健在、
掛かりのみ浅かったか・・・痛恨です。
<イチイの駐車場で>
釣りを終えて川から上がり、駐車場で昼食を頂きます。
いつもなら暑くてとても長居は出来ないのですが、
本日は少し湿った心地いい風、それが河岸段丘を抜けていきます。
腹七分目の軽い昼食。
食後はそれでも眠気が誘い・・・
ドアを全開にして、抜ける夏の風の中、暫しのお昼寝です。
<データ>
8月6日 庄川
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :8.5m 渓峰本流
仕掛 :針 吉村7号
錘 B2号
竿 :8.5m 渓峰本流
仕掛 :針 吉村7号
錘 B2号
天井糸 0.7号 3.0m
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :ヤマメ 29cm 1匹
釣果 :ヤマメ 29cm 1匹
27cm 1匹
7寸 1匹
6寸 3匹
小ヤマメ 数匹
アマゴ 27cm 1匹
6寸 1匹
気温 :18~24℃
天候 :曇り
表層水温 :18℃
天候 :曇り
表層水温 :18℃
月齢 :8.4