その川は高速の郡上八幡ICを越えて、トンネルを2つ過ぎた辺り、
3つ目のトンネルに入る手前は、日の当たる谷間を流れています。
目出度くも、8回目のシーズンを迎える小生の渓流釣り。
何事も人生の貴重な時間を8年も費やせば、
おおよそは、ある程度の力量が身に着くハズなのですが、
未だにその釣果はギャンブルの域、それを抜けきれない我が渓流釣り。
・・・いやいや、プロの漁師さんだって、
年の初めの縁起物は大漁旗を掲げるじゃないか。
好釣果と安全を祈願して、小生も何かゲンを担がなければ。
そんな思いから、今シーズンの初釣りはこの川としました。
神(かみ)の路(みち)として、「かんじ」と読むそうです。
ここで一発、良い釣果を得られたならば。
う~ん、こりゃ、良いカンジ?ご利益がありそうな・・・
<神さま、仏さまの思し召し?>
しかしながら・・・
こんなに暖かい初釣りは、8年間を通しても初めてです。
昨日の雨は夜半に上がり、ここに至る路面はまだ濡れていました。
春の穏やかな日光に照らされて、掘り返された水田から上がる水蒸気。
初めての川は神路川。
当初、長良川から分かれて直ぐの辺り、
護岸整備が成され平たい流れであった川底でしたが、
大きなお宮の鳥居を過ぎたころから、見慣れた自然渓流の姿に。
一旦、ナビで幹線道路の表示、それが消える上流まで向かったのですが、
途中、目ぼしいポイントには既にご同輩のお姿が。
・・・流石はシーズン開幕当初。
しかも、雨上がり、そして、この暖かさです。
致し方なく取って返して、
下流部にはそのご同輩たちの気配もなく、
自然渓流になる手前、霊験あらたかな、お寺の少し下流から入渓します。
区間によってはブッシュが生い茂り、竿が出せないポイントも。
竿は手持ちの最短、天平5.3を4.5mに縮めて。
入渓点の直ぐ、斯様な堰堤下を護岸の上から、まずはミミズさんで。
して、その3投目・・・
ツツツっと目印が下がる綺麗なアタリでした。
しかしながら・・・
こんなに開始早々は直ぐの釣果、8年間を通しても初めてです。
う~ん、こりゃ、改めて良いカンジのシーズン滑り出し!
<♬ 春の小川は さらさら行くよ・・・>
この近辺、川幅の半分ほどが踏み固められた葦で覆われる神路川。
護岸は思いのほか高く、降りられる・登れる箇所は限られています。
そのことも相まって、極力、水辺からは距離を取る作戦を。
若干、横着な作法にも思えましたが、
4.5mなら土手からの振り込みで十分な川幅です。
対岸は未だ日陰、落ち込みの白波が落ち着く辺り、
軽めの錘は流されて、もう間もなくは、せり出す枝が。
そろそろ仕掛けを上げるか・・・の、その時!
急な勢いのある引きに、川底には大きな黒い魚影が!
お魚は下流に向け、糸を引き引き、疾走します。
アカン、糸が枝に絡む!
と思った瞬間、
幸か不幸か、痛恨のバラシ・・・
まあしかし、結果、オーライか。
神様仏様のご加護、それは未だ我が方に?
気を取り直し、改めて、同じスジを流せば・・・
明らかに、引きの小さい、この子が。
・・・いや、
普段はバチ当たりな素行の小生、ありがたくも天のお沙汰です、
ここは、シーズン初日の早々、早二匹の釣果を喜ぶべきでしょう!
<里川は神路川>
母屋づくりのお屋敷。
庭裏の階段を降りれば、そこには水の流れが。
今でこそ、水道も通っている住環境でしょうが、
その昔はきっと、川が生活の便利、
炊事に洗濯、そのお役目を果たしていたのでしょう。
苔むした川への階段、それを眺めながら、一人、物思いで昼食の小生。
カップ麺とコンビニのおにぎり。
・・・今シーズンも、相変わらず、質素です、ケチです。
昼食の腹ごなしは、川中の石を転がし川虫取り。
キンパクにオニチョロ、ヒラタハは小さめ、主役はクロカワ。
意外だったのはサワガニです。(ピンボケをご容赦)
居ても不思議ではないのでしょうが、
川虫取りで御目文字が叶うこと、神様のお沙汰?これも初めてです。
<秘技スナイパー、竿抜けネライ!?>
お腹を満たして、川虫も調達して、
イザ、残り少ないお時間は、午後の部へ。
ますます暖かくなってきました。
午前中は残念、バラしてしまいましたが、
ここらでお魚のサイズUP、それは出来ないか?
・・・やっぱり、竿抜けポイント、かな?狙うは。
登りに至ったこのポイント。
頭上は開けていますが、対岸の護岸壁の側面、
草木で覆われ振り込みが難しそうです。
そんな護岸壁にはマス目状、区画が区切られた箇所が。
エサ師ならともかく、
ルアーは絶対、通せないな、ありゃ・・・
ピン・ポイント、つる草を避けて、その、風呂桶に振り込みます。
すわ!
狙い通り、クククっの反応が!
手応えは・・・若干のサイズUPか!?
・・・いえ、残念。
誠に器用なる針の背掛かり、しかも、小さな小さな脂鰭への、
それが斯様に感じさせるのでありました(涙・笑)。
<移り行く、時の流れ>
時刻は13:30。
登るにつれて、川幅も狭く、川面もますます、枝木に覆われてきました。
初日の本日はこれまでとしましょう。
川から上がり、車に戻る途中、朝方、入渓した近くのお寺、
その写真を撮っていると、おじいさんからお声がけを。
「どうです、釣れましたか?」
お話から、お寺の方でした。
幼少のころはここで過ごされ、一時はこの土地を離れて町へ。
今はお寺の世話と、道端に花を植えるボランティアを。
その昔の神路川は全くの自然渓流だったようで、
護岸工事から流れが良くなり、
良くも悪くも、結果、平時の水量は半分ほどに。
この方も釣りを為されるのでしょう、今の状況が残念なお話しぶりでした。
確かに、川半分が葦に覆われる流れ、昔より細くなったのでしょう。
・・・でも、普段の生活の直ぐ横を流れる里川です。
休日に釣りだけで訪れるよそ者、そんな小生には触れられない、
その土地の方の複雑な想い・懐古が、おじいさんから感じられました。
<データ>
3月6日 神路川
エサ :川虫、ミミズ
竿 :竿 5.3m 天平
仕掛 :針 吉村7号
錘 2号
水中糸 0.3号 4.5mのみ
釣果 :小アマゴ 3匹
3月6日 神路川
エサ :川虫、ミミズ
竿 :竿 5.3m 天平
仕掛 :針 吉村7号
錘 2号
水中糸 0.3号 4.5mのみ
釣果 :小アマゴ 3匹
アブラハヤ 3匹
全リリース
気温 :9~15℃
天候 :晴れ、午後から風
表層水温 :9℃
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気温 :9~15℃
天候 :晴れ、午後から風
表層水温 :9℃
月齢 :22.3