どの川にもその川の持つ独特の「趣=おもむき」があります。
渓相なんて言葉もありますが、川が醸し出す景色、雰囲気、表情。
似ている・似ていない、はあるものの、2つとして同じ川はありません。
そして、その表情は同じ川でも季節によっても変化します。
・・・見ていて飽きませんね。
今週末は岐阜県奥飛騨の清流 高原川へやってきました。
一昨年のお盆休みの釣行は、大雨水害で地獄の形相・・・宿キャンセルの即撤退。
昨年のお盆休みも雨でしたが、さしたる降り方でもなくかえって好都合。
その甲斐あってか支流の双六川で小生にしては出来過ぎな釣果。
で、今回は・・・今の時期、梅雨入り前のさわやかな季節。
渓流の中の渓流、高原川は一体どのような表情を見せてくれるのか?
楽しみにしていました。
飛騨古川から入った高原川。
・・・ん?何だか河原がやけに大きく流れが細い?
その現実は浅井田ダムを超えて、双六川出合いより上流で顕著に。
そんな大それた事、都合訪問3回目の新参者は許されず。
でもこれ、どのように見ても渇水では?
このところ、名古屋でも雨が降っていなかったからな~。
何とか釣れる雰囲気が漂う区間は、双六出合いから浅井田のBWまでくらい?
笠谷出合まで上がったのですが、一目散にきびすを返します。
・・ある時は週末の冒険者、またある時は冴えない勤め人。
例のごとく、今朝も出立は遅く時刻はすでに11:00。
ご同輩の皆様も同じ感覚なのか、その短い区間にルアーさんが見る限り数名ほど。
めぼしいポイントは既に抑えられています。
国道脇から広大な河原を眺め、空いていそうな場所は??
もうひと落ちで浅井田のBWというポイントが。
激し目の流れが淵に落ち込むここには、今はどなたもご同輩が居られません。
この少し上流でガンバるルアーさんにご挨拶・ご了解を得て。
・・・例のごとく、散々っぱな、皆様がまさぐり終えたポイントなのでしょう。
落ち込み直下は何度流しても無反応。
流れが落ち着く淵中央では・・・お盆の時期は完全なるウグイさんの領域。
B3をダブルで目印下は3m、徹底した底ネライ!
数投目・・・で、来ました!アタリです!
皆様の残り物!粘ってみるモノですね。
揚がってきました、キャッホ~!目測20cm台中頃!?
と!
キャッホ~の矢先に痛恨のバラシ・・・掛かりが浅かった??
今日の仕掛けは0.6号トオシにカエシをペンチで潰したスーパー山女魚。
先回のサツキさん仕様・・・これが裏目に??
気を取り直して同じスジを数回流すも、既に後の祭り・・・河岸を変えます。
時刻は14:30、中途半端なお時間です。
朝から頑張られたご同輩は、お疲れ休憩、はたまた既に家路に。
さりとて、夕まずめには早すぎる。
ある意味で釣れない時間帯、そして好ポイントに空きが出る時間帯。
・・・午前中には2人組と3人組、2組のルアーさんが陣取っていた双六出合下流。
広大な河原を数百メートルほど歩き、早瀬の激流が落ち着くポイントへ。
幸い今はどなたもご不在です。
も~、見るからに「ここで釣って下さいませ」と言うようなポイント。
ここも皆様、懇切丁寧にまさぐりにまさぐった後でしょうが、先ほどの事もあり。
お約束通り、落ち込みの直下は無反応。
して、先ほどと同様、淵中央の流れがユルユルな場所に視線を移し、底ネライ。
そしてまた、先ほどと同様、数投目に来ました!
・・・でも、ここから先が先程と大違い・・・
まず確実なフッキングを期待して一呼吸置いてからアワセ。
OK!テンションが掛かり良い感じ・・・さあ、揚がってきてチョ~だい!
・・・しかし先ほどと違い、お魚はいつまでも川底を元気よく走ります。
流れの底に見え隠れする銀影、これはデカいっす!
中腰になり竿尻を太ももに乗せ、お空に向けて垂直に・・・竿がしなります。
徐々に徐々に揚がってきて、ついにはお疲れのご様子、大口を開けて。
・・・でも、重たくて水面を引きずります。
エサのミミズがお魚の勢いでガン玉までズリ上がり。。。
必死のやりとりの終盤、おもむろにカメラを取り出し・・・
「ふっ、ここでバレたら、お魚くん、君の勝ちだ!」
ネットに入ったのはイワナさん・・・だから食いが遅かったのか!
先入観で早食いのヤマメさんを想定、結果、先ほどはアワセが早過ぎた・・・
後で計測したら、尺ジャストのイワナさんでした。
お昼少し前からの開始とは言え、今日の釣果はこのイワナさん一匹のみ。
渇水とは言え、厳しい高原川の初日でした。
<データ>
エサ :ミミズ、ブドウ虫
釣果 :イワナ 1匹
気温 :18℃~24℃
天候 :曇
表層水温 :12℃