遅れている今年の梅雨入り。
きっと今週末が梅雨入り前の最後の「爽やかな一日」でしょう。
そんな貴重な一日を費やして、訪れてみたかったのが飛騨 六厩川です。
標高1,000m近い六厩の集落から、
庄川の御母衣湖へ流れ下る六厩川ですが、
竿が存分に振れる川幅となる車止めから奥、
そこへの釣行は重装備となり夏本番は暑くてキツいのです。
2年ぶりとなる車止めから奥への釣行。
粗忽者ながら今回も慎重に、装備・食料・飲料水は十分で望んできました。
<初夏の六厩の朝>
R158は六厩の集落入り口にある駐車帯は「くるまーと六厩」、
今週末も迎える朝は深い霧でした。
そこから林道を分け入り、
釣行のベースとなる車止めまで約30分ほど。
未舗装の林道はお土地柄なのでしょう、
敷かれている玉砂利は「玉」ではなくて「尖った礫」、
一応は4WDですが足回りはフツ~の軽自動車は我がハスラー、
無理は禁物で段差や泥濘はゆっくり運転なのです。
6:00到着の山深い車止めですが、
今回は既に先行者・ご同輩がお見えの様子です。
・・・さて、こちらのご同輩、
車止めから奥へ向かわれたのか?
はたまた、反対側はここから上流へ?
バッティングは避けたいところなのですが、
既に周囲には全く気配が感じられず。
考えても解決しません、まずは、初期の計画通りに。
今回も「ひとりこっきり」の冒険です、
新規開拓は奥の奥へと行って見たい気もするのですが・・・
慎重に今年も前回と同様、
車止めから六厩川を下流に歩き、
第三入渓口から釣り上がって第一入渓口から退渓とします。
・・・上の画像地図で示す第一から第四の入渓口は、
手前勝手な小生が、勝手気ままに付けた個人的な呼称です。
公的な地図は、そのもうチョイしたのリンクをクリック・・・
さあ、車止めを越えて!
いつもながら、気が引き締まります。
<水がきれいな六厩川>
まだ朝も早いからでしょう、
山腹を走る林道から見下ろす六厩川には霧が掛かっています。
・・・昨日の尾張北部は、
いえ、全国的にでしょうが、とても暑い一日でした。
それでも夕方、
R156を関、美濃、美並、八幡と登れば、
少しずつ気温もさがり、ひるがの高原でのそれは20℃でした。
更に進んだ六厩の到着時は18℃と涼しく、
朝方に至っては12℃と寒いくらいで・・・
持ち込むか悩んだ厚手のスエット、
それを着込んで寝袋にくるまって正解でした。
地域並びに朝晩の激しい気温の変化、梅雨前は体に堪えますね。
30分ほどの歩行で入渓点に到着です。
川に漬かっての最初のショット。
ドライのウエーダー越しに伝わる水温、
とても冷たくて徒歩で暖まった体には気持ちが良いです。
大きな集落を通ることなく、御母衣湖まで下る六厩川。
水は澄んでどこまでもクリヤーです。
ミミズにて釣りの開始早々、
この小淵でのアタリは、今週末もオオモノでした。
竿は6mとエサ釣りでは短い部類、
ある意味でお魚との距離は近く接近戦です。
水の澄んだ淵の中層は、
足元を走るお魚が見ることができ、
針のかかった口を下側に向け、懸命に潜ろうとする姿が。
頃合いを見測り浅瀬に移動、
竿を立てて寄せに入ったのですが、
あれあれ、急に糸から伝わるテンションが皆無に。
・・・掛かりが浅かったか?
そう毎週毎週で上手く事は運べませんね、
今週末は見事にオオモノをバラシてしまいました。
<二人連れのルアー・マンさん達>
概ねいつもは「ひとりこっきり」の釣行は小生。
先のオオモノのバラシなぞ、
このブログ上ではサラりとカッコ良く記していますが、
そんな出来た器な訳もなく、
ご推察の通りで、
直後は大声で「クッ〇~!!」と地団太を踏んで汚い後悔の念を。。。
・・・一人であることをイイことに、
深い深い山の中の澄み切った流れはその袂、
はたから見れば、ひょっとして「心の病」?
街の雑踏で見かけたら絶対に近寄りたくないタイプ?
普段の生活で溜まったうっ憤、それも大いに重なってなのか?
そう、大声での「独り言」が多いのです・・・
尖った礫の多い六厩川です、
根がかりも半端なく、
またぞろ「クッ〇~!!」と唸った直後!
・・・突如として数m下流に、あろうことか人影が!
カッコ悪いですね、「独り言」は、反省です。。。
下流から釣り上がってこられたご同輩はルアー・マンさんでした。
不意を突かれてしまいましたが、
しかし、ここ六厩川では人との出会いは珍しく。
お話を伺うと、車止めあった先行者の軽ワゴンは彼らのモノ。
小生が勝手に決めた第四入渓口、
そこから遥々と釣り上がりされたご様子です。
「手返しの早いルアー釣り」 VS 「のろくもネチっ濃い小生のエサ釣り」。
折角の今期最終であろう、梅雨入り前の「爽やかな一日」です。
「お気を付けて」をお互いの合言葉として、
お二人には先行して頂くことに。
<お得意?二番煎じの釣行>
・・・さて、後攻となった小生です。
根がかりの補修は針仕事、
それを終えたらお茶に菓子パン、
更には一服と先行者との間を置きます。
その後、おもむろに、釣りを再開して。
もしあれが・・・
同じエサ釣りのご同輩だったら、小生に望みは無いでしょう。
菓子パンをかじりながら、先行くお二人を暫く見ていましたが、
水辺からは距離を置いての遡行から恐らくは上級者、
それに釣技が違えば何とかなるのでは?
その答えは直ぐに出ました。
まずは小粒ですが6寸モノのアマゴさん。
開始早々のオオモノから、
今日のポイントは淵底のご様子です。
エサはブドウ虫の場合、
つつく様なアタリばかりで、掛かったとしても新子君です。
ミミズのエサで、淵底のみ狙って。
水そのものが緑色なのか、新緑が反射して緑なのか、
いずれ、きれいな、静かな緑の淵です。
その淵底から揚がった8寸モノ。
朝一番のオオモノのように、
掛かった後の川の中のお魚の挙動、それが手に取るように見えました。
これも日本海側のヤマメではなくて、
放流モノの末裔でしょうか?太平洋側のアマゴです。
<今週末も、良く歩きました>
陽が高くなってから、朝方とは一変して気温が上昇。
吹く風は乾いていますが、日向での釣り、額に汗がにじみます。
六厩川をぐんぐんと遡って・・・
判ってはいたのですが、
これから先は第一入渓(退渓)口まで、
川幅が広く、水深の浅い、ザラ瀬が続きます。
ドライのウエーダーの中、重装備も重なって、もう汗まみれ。。。
それでも無事に車止めまで帰還です。
車止めには先ほどのルアー・マンさん達、
既に着替えを終えて「モグモグ・タイム」でした。
「どうです、釣れましたか?」
ルアー・マンさんの問いかけですが、
どうもお二人も小生と似たような釣果だったようです。
返す小生から、
「ひょっとして、譲った手前、手加減をして頂けましたか?」
この問いかけに、それは無かったよ、のご回答を頂けて(喜)。
・・・爽やかな風の元、
釣り師冥利に尽きますね(笑)。
<データ>
6月15日 六厩川
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :前谷川 6m 渓秀
仕掛 :針 吉村7号
天井糸 0.7号 0.7m
水中糸 0.3号 4.5m
錘 1号
釣果 :アマゴ 8寸 1匹
6寸 3匹
小アマゴ 3匹
気温 :12~24℃
天候 :晴れ
表層水温 :17℃
月齢 :8.6