2024年10月20日日曜日

釣り餌ミミズの飼育環境を考える

 

10月もこれから下旬は秋本番です。

昨日は暑かったのですが、雨が上がった後、風が出て冷え込んできました。


渓流釣りの釣りエサとして、
今シーズンもがんばって頂けた飼育太ミミズです。

今年の越冬は選択した飼育土を誤り、
太さは及第点ながらも、
残念ながら匹数と長さは納得できない育成状況でした。

その後の挽回策として・・・

「男の料理」は米糠から糠味噌を作成、
アミラーゼの酵素作用を期待して、
ミキサーで砕いた野菜を糠味噌に混ぜ与えてみました。

・・・衣食住で言うところの「食」、
まずはエサの見直し・改善なのです。


もう一つの挽回策としては・・・

これまでは夏の暑い季節、
飼育箱を水の張ったパン箱に納め、
内部の温度上昇を抑えてきたのですが、

厳しい尾張北部の夏の暑さです、
それに負けないよう一層の冷却効果を期待して、
パン箱内の水、それを装置を使用して強制冷却しました。

・・・衣食住なら「住」でしょうかね?

使った機器は鑑賞魚を飼育する際に使用するチラーです。

仕様上は屋内設置の機器であり、
また家庭用電源を使用して冷却することから、
当然のことですが、機器の外部に熱を放出します。

ミミズさんの飼育は屋外、さて、何らかの手立てが必要に。

そこで、
キテレツなおじさんは・・・

大きなプラ製の収納ケース内にチラーを納め、
内部に籠る熱気を放出するため天井蓋部に換気ファンを設置。

プラ箱側面に見えるたくさんの丸穴は吸気口で、
それを換気扇用の紙フィルターで防塵目的、外側から覆いました。

・・・もう一丁!
雨水がプラ箱内部に入り込まないよう、塩ビのエルボで排気煙突を。

これでチラー自体の運転は恐らくは問題が無いモノの、
チラー自身には水を循環させるポンプ機能は無く、
ここは同じく観賞魚飼育用の「投げ込み式ポンプ」を使用です。
(写真は撮って無いですが。)

・・・ただ、この電動ポンプ、
自身の冷却を循環させる水で行っていることから、
いわゆる「空運転」はオーバーヒートの破損に繋がります。

・・・また、水回りでの電気装置類から、
ミミズのお世話やお手入れ時に漏電や感電が心配です。

・・・え~い、もう一丁!
工場で働くおじさんは小生です、
そこで培った経験・手法・知識を惜しみなく使用して対策を。


例の如く、
いつもの部品図面に留まらず、今回は電気配線図を。
回路記号等はJIS規格に倣わない、エエころ加減なものですが・・・

それに沿って、
ドライバーとペンチを片手に電気回路を組んで。

ポイントはリレーR1で構成する自己保持回路なのです。

押しボタン・スイッチのPB1を押せば、
チラー(図面中はクーラー・・・エエ加減です)、
換気扇(図面中は送風ファン・・・ほんと、エエ加減)、
ポンプ2台が稼働を開始、リレーの自己保持で運転継続します。

パン箱内の水面に浮かんだフロート・スイッチFLS1とFLS2の、
どちらか一方のb接点が切れれば自己保持回路は解除、
でもって各機器の運転が停止する算段です。

・・・漏電対策は写真左上の黒い電気部品、漏電遮断器も設置して。
またパン箱内の水にはアース線を、これまた投げ込み式にて・・・

釣行前のミミズの取り出し、はたまた、
ミミズへのエサやりで水に浮いた飼育箱を持ち上げると、
設計通りです、水面レベルが下がって、機器全体が運転を停止しました。


さて、チラーの温度設定なのですが・・・
これはネットを探れば情報を得られました。

「ミミズは一般的に適温が25℃であり、
 29℃以上でストレスがかかり、
 35℃以上では死んでしまいます。」

なるほど、30℃を越える飼育環境ははなはだ宜しくない。
これまでの飼育経緯から、何となくピンと来ます。
このことから、25℃に設定して。

して、チラーの運転状況ですが、
水温が25.5℃に上がると冷却開始、
25℃まで温度が下がると冷却が停止します。

・・・常時での運転では無く、至って省エネですね。


以上の仕儀でこの夏は、
釣り餌のミミズを確保できたのですが、
匹数の回復が遅れて小生が使用する分は確保も、
残念ながらネット販売を再開するには至りませんでした。

加えて、正直なところ・・・

サイズ的に太さは良くても、
長さは「ミミズ通し」の針長さ、それを僅かに越えない程度。


「いや、それだけあれば十分でしょ。」

そんなご諸兄からのお声が聞こえてきそうですが、
そこは凝り性な小生の性(さが)なのです。


この写真のサイズ!

流石にこれはヤリ過ぎなのですが、
飼育実績としてはここまで行った経緯があるのです。

・・・気が付いていない何かの条件、
それが、まだ足りない、揃っていない、でしょうね。

どうすれば、ここまで太くて長いミミズ、それが育成できるのか?

そんなことが書かれた教科書があるハズもなく、
また、ネット検索しても解が得られる訳もなく。

こればかりは今少し、引き続きでの研究課題です。



<渓流風景は晩秋の犀川釣行から>