2026年6月14日日曜日

初夏の乾いた風の中~石徹白川釣行

 

石徹白川の流れている郡上市石徹白は、
長良川鉄道の終点の北濃駅近くは前谷から、
分水嶺でもある桧峠を越えた深い山の中にあります。


九頭竜川の支流でもある石徹白川。

その昔は福井県の所属であった石徹白の集落ですが、
今は岐阜県の郡上市です。

雪深い奥越地方の気候は、
人の流れ・交通の便から斯様な経歴に。

その証明にもなるでしょう、
今年も福井県大野市へと続く川沿いの県道は、
石徹白の集落の外れにて、災害復旧の為に通行止めです。


<冷え込んだ初夏の早朝>

美濃加茂の吉野家を出たときは気温27℃。

「今夜の車中泊は、暑くて寝苦しいかな・・・」

そんな心配が立ったのですが、
ラッキーにも関市に入ると気温が急落の20℃に。

夕方は小雨が降ったのでしょう、
所々で路面が濡れている長良川沿いのR156、
車中泊サイトでもある道の駅 白山文化の里 長滝では15℃でした。


そのお陰で・・・

ぐっすりと眠ることの出来た車中泊は、
長良川の調べの中、肌寒い朝を迎えることとなりました。

さあ、これから桧峠越え、
時刻は5:00、
冷え込んだ早朝は石徹白川へ向けて出発です。


<名物 朝霧も無ければ、あの御仁も無し・・・>

登る峠の途中、
標高は約1,000m、眼下に前谷の集落が。

毎年の石徹白川釣行は初夏、
濃い朝霧がお出迎えが常なのですが、
峠からの見晴らしから、今年はそれはなさそうです。

そしてここ何年かの石徹白川釣行では小生、
いつも「追われる身」なのでありました。

渓流釣りでは人気河川の石徹白川。

加えて初夏6月は麓の長良川は鮎釣りが始まり、
渓流釣り師は行き場がなくなってしまい、
必然的にご同輩各位が桧峠越えに。

(↑ クリック)

結果として、早朝から釣り始める先行者の身の上は、
後から参じるは腕の立つ、かつ、老獪な諸先輩、
彼らに翻弄される有様なのです。(笑)


今年は道中で駐車車両も無ければ別荘地もひっそり・・・

林道脇にハスラーを停めて、
枯れ沢伝いに石徹白川の本流へ下ります。


先週の小坂川もそうでしたが、
梅雨の入り際は未だ降雨も少なく、
ここ石徹白川も岩が頭を出す渇水状態。


初夏なのに小寒い早朝は、
遠くの山々には日が当たり眩しい遠景、
近景の川風景は未だに日陰で撮影の露出が難しく。

冷え込んだからなのか、
福井県から入れないからか、
渇水であることを知ってなのか、
はたまた、最近のクマ事情からなのか。

日の出から間の無い朝の山河では、
先行する渓流釣り師だけが味わえる情景、
いずれ、今週末も山深い川の畔で、ひとり釣行の始まりです。



<渇水は難しい釣り展開>

毎年の訪問で気が付くのは、来るたびに変化している渓相なのです。

対岸の石積み護岸は、
その直下の水深が年々浅くなっています。

特に今日は渇水も手伝って、一層のこと浅く感じます。

こんな浅場にお魚は・・・

と、油断をしていたら、
僅かなアタリにアワせた後の手応え、
これが結構な引き具合いに急成長します。


ピ~ンと張った水中糸0.3号の先、
慎重にたも網まで水面を滑らせ引き寄せて、
朝一番に御目文字が叶うは、細身ながらも長さのあるイワナでした。

その今少し上流、落ち込み近くで今度は。


朱点がクッキリ、
日本海側の石徹白川なのですがアマゴです。


この落ち込みを過ぎると石徹白川の分流はこのポイント、
川幅がとても狭くなり、釣りのお作法に慎重さが要求されます。

・・・正直、粗忽者には苦手なポイント、なのです。(笑)


以前はもう一方の分流は、
生い茂る葦の中を幾つかに別れ細々と流れでしたが・・・

今では浅くも広く、
とても釣り辛い一本の流れになり、
いよいよ今年はそちらが本筋となってしまいました。

その分流と分流が判れる手前は、
これまた広くて浅くて明るくて、とても静かで鏡面のような流れに。

・・・ここも、粗忽者には苦手なポイント、なのです。(笑)


長竿を駆使して距離を取り、
音を立てずに静かに釣りを続けますが・・・

お魚は居るのか?居ないのか?
残念ながら、結果が付いて来ないですね、本日は。


<それでも、ポツポツと・・・>

後攻の居ないひとり釣行の本日です、
昨年の元を取ろうと歩みの速度はいと遅く、
老獪な老釣り師とのやり取りが思い出されます。

いつもは必ず手応えのある石積み護岸の直下、
濃い緑色は水深が深いことを示しています。

・・・今年はじっくりと、取り掛かりましょう。


このポイントでの粗忽者にとっての幸いは、
直ぐ上の白波は水の流れる音、
ありがたくも、それが当方の存在を搔き消してくれます。

一段と水深が深い懐を狙って、
こちら側から長竿で仕掛けを打ち込み・・・


ぼちぼちと釣果を重ねます。

しかしながら渇水の本日、
昨年の老獪な釣り師に代わり、
粗忽者にとっての今年の厄介は・・・

川底に藻なのか苔なのか、
それと石の隙間に釣り針や錘が引っ掛かり、
釣果以上に繰り返されるは「根掛かり」なのです。


仕掛けが川底から外れない場合、
出来る限りは手で糸を引いて回収するのですが・・・

どうにも回避できないのが、大いなる気分のヘコみ具合!

穂先に張り直した仕掛け、
その直後の振り込みでの、再度の「根掛かり」ですね。(涙)


もう、そんな時は気分転換。

朝方と比べて暖かく、
いえ、
初夏のピ~カンなお天気です、
暖かいよりも、むしろ暑くなってきました。


河原の岩に腰掛けて、
川や山をのんびりと眺めながら、
お茶&菓子パンで水分とエネルギー補給です。


<お昼近くになり、風が吹き始め・・・>

吹き出した風を嫌って、
山裾を流れるポイントへ急ぎましたが、
いけませんね、今回はのんびり、し過ぎました。


いつもは日陰でイワナが遊んでくれるこのポイント、
今の時間は既に陽が差し込んでいます。

遊んでくれるイワナを求め、暫くここで粘るのですが・・・

退渓ポイントに近いテトラ底のエリア。


山の向こうを流れる雲、
その歩みは誰かさんの釣行と違って急ぎ足です。

それでも、
最終はオオモノ期待のポイント、
落ち込みの激しさと水深の深さから、
錘を2B号にサイズUP、同時に気合も入れ直し!


錘を重くしたことで振り込み加減も、
吹き始めた風に負けないくらい、びし~っと決まります。

さあ、いざ、勝負!


・・・まあ、世の中、得てして斯様な案配なのです。。。(笑)


川から上がり別荘地から林道をとぼとぼと、
チリンチリンは鈴の音と、勇ましい行進曲の調べで下ります。


勝敗の付け難い本日の釣果ですが、
プレッシャーのあった昨年と比べても、
まあまあ、似たり寄ったり・・・

これが、小生の実力、でしょうね。


釣りには厄介な風でしたが、
着替えで汗だくのウエーダーを脱いだら、
とても心地良く感じる初夏の乾いた風でした。



<データ>
6月13日 石徹白川
エサ   :ミミズ、ブドウ虫
竿    :8.5m  渓峰本流
仕掛   :針 吉村7.5号 
      錘  1、2B号
                    天井糸 0.7号 3.0m 
                    水中糸 0.3号 4.5m
釣果   :アマゴ    8    
                                 7    1匹
                      ヤマメ   6    2匹
                      イワナ   9寸    1匹
      カワムツ   2匹
気温    :9~24℃
     温度差が堪えます  
天候    :晴れ、昼前から風
表層水温  :15℃
月齢    :27.3



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2026年6月7日日曜日

梅雨入り前の小冒険~南飛騨 小坂川渓流釣行

 

天気予報では明日か明後日には、東海地方も梅雨入りとのことです。


狭い島国、と言うものの、案外と広い日本。

その地方にも依るのでしょうが、
今年は晩春から雨の少ない日々が続きました。


昨夜の道中は小寒い中、それでも下呂に入ると小雨が。

水無月6月の南飛騨 小坂川・・・


いつもの年ならウハウハな釣果なのですが、
道の駅「はなもも」で迎えた車中泊の翌早朝は、
その裏手を流れる小坂川の細々とした表情からすると・・・

大きく顔を出した石河原、とても不安を覚えます。


<クマ避けのパンツアー・リート>

それでも、
既に日釣り券を買っちゃった手前、
引き返すや他の河川にする、は選択肢になくて。

・・・みみっちいお話、
小坂川の釣り券代なのですが、
ここら近辺では一番に高額なのです(笑)。


いつものように、赤沼田の田んぼの脇に駐車させて頂き、
ここから30分の道程は林道へ分け入ります。


早朝の林間は山道・・・

ここで怖いのはクマさんなのですが、
そこは小生、抜かりなくも準備は万端!

釣りベルトの腰には一個目の熊鈴、
これは前方向けに。

後方向けには背負うリュックの側面にもう一個を。

そしてトドメは、
外部スピーカーから携帯発信で行進曲!


この行進曲の中に「パンツアー・リート」と言う曲があります。

(↑クリック)

とても勇ましい曲調は、
目の前に戦車の行進が浮かぶ様で、
それを聞いている本人も勇気づけられます。

確かにこれならクマさんも逃げ出すでしょう。(笑)

協力して網を引くテンポが戦車の行軍に似ているのでしょう、
元は漁師の民謡から行進曲になったそうです。

ひとり早朝の山道に分け入る「川漁師」にも、
寒さ厳しい北海に繰り出す漁師の心情、
何となく分かる気がします。



<渇水の小坂川、それでも・・・>

そんな行軍?の末で到着するは、
林道の奥に広がる、いつものポイントです。


渇水の本日はここも石河原が広がっています。

それでも、
これ以上はさか下れない、
の大淵には累々と水を湛えています。

いつも手応えの無いこの大淵。


そんな大淵なのですが、
様相から期待だけは十分なため、
無駄を承知でいつもここで粘ってしまうのです。

でも今日は、いつもと違って・・・

残念ながら、針にノルことは無いのですが、
アタリだけは感じられます。

「いや、渇水は渇水だけど、
 意外と今日、イケるのでは?」



対岸の倒れた?流れ着いた?木が邪魔者も、
その手前は白波の無い水域へ、
静かに仕掛けを流します。

と!
確かな手応え、アワせます。

川底を走るお魚なのですが、これの引き具合は・・・


毎度のお外道様、ご愛敬ですね。

しかしこれが、今日はイケる、の証なのでした。


その上流に控える毎度の早深瀬。

川幅が10数mにも広がり、
程良い流速と言い、深さ加減と言い、
いかにも、って感じの流れのスジが何本も。

それからが大変なのでした。。。



特に核心部分は、
落ち込み直下に存在する白波の間なんか・・・


釣りの専門用語として、
「入れ食い」という言葉があります。



もう今日は、全くのそれ、ウハウハなのです。(笑)


厚い曇り空の本日、
暑くは無く、
どちらかと言えば、
ジっとしていると涼しすぎるくらい。

そんな下でひとしきり暴れた後は、
河原の岩に腰掛けて、
菓子パンとお茶を頂きながら、
初夏の小坂川の風景をゆっくり堪能します。



<アドベンチャーは下流への移動>

それでも時刻は未だ10:00前、
さて、これからどうするか・・・

渇水の本日ですが、
渡河して対岸から上流へはムリがあります。

朝一番で粘った大淵は運動場前対岸のポイント、
そこでのご同輩のお姿は、いつまで経っても無しでした。

「一旦、水路まで登って、
 下流にコマを進めてみるか・・・」

下流の大淵の横にそびえる小高い岩山、
釣りの専門用語としては、その「高巻き」を行います。

・・・でもこれ、
この先に何があるのか、分からない、
釣り人の血を騒がせる賭け事は冒険なのかも?

身軽になるため、
友舟のお魚たちには川にお帰りを頂きます。


いつもの退渓のように水路まで登り詰め、
そこから先は逆方向、水路を下流に向けて小道を進みます。

その途中には斯様な難所も・・・


砂防堤の中段は結構な高さです、
足元に注意を払いながら慎重にこれを超えて・・・


着きました。

移動距離は恐らく200mくらいですが、
紆余曲折を重ねての「高巻き」は都合30分ほど、
いつものポイントの下流は、晴れて新天地への到着です。


視界が開けた瞬間、
胸の奥でほっと何かがほどけ、
やっぱりここは小坂川、いい渓相、してますね!


<もう、ウハウハ・・・第二幕>

そんな素敵な渓相を、
水路出口の高所から見晴らし、
ここぞ、のポイントを品定めします。


あそこかな~、
ブロック護岸の手前は、
落ち込みの白波が落ち着いた早深瀬!

近づけば一層、
その秘めたポテンシャルが判るような。


スルスルと本流竿を伸ばし、
ピ~ンと仕掛けを張って・・・

さあ、いざ!



・・・釣れない川釣り師は小生。

そんな彼にも年に一回か二回、
こんな「当たり日」があるのです。

それは大体が、梅雨入り前の初夏に・・・

忙しかった本日の釣行(笑)。


荒れ狂う危険な北海の漁師も、
パンツアー・リートを歌いながらの漁です。


大漁後の帰路はまた、
水路&林道までエイコラと登り、
川漁師も行進曲を聞きながら、都合40分の行軍なのでした。



<データ>
6月6日 小坂川
エサ   :ミミズ、ぶどう虫
竿    :10m  SGロング(影武者)
仕掛   :針 吉村7.5号
                天井糸 0.7号 4.5m 
                水中糸 0.3号 4.5m
      錘 B~2B号
釣果   :アマゴ     8寸    2匹
                                     7寸    4匹
                                     6寸    5匹
                                     5寸以下    5匹           
                  ウグイ         4匹
  (今日は不正確な匹数です・・・忙しくて)
気温    :14~22℃  
天候    :曇り
表層水温  :13℃
月齢    :20.3