ご諸兄各位殿
渓流釣りの決まり事で、先行者優先、それと、釣り下らない、があります。
どんなに朝早く釣り場についても、既に先行者が居られたら、その方が優先。
基本、他の釣り場に足を向けるか、お断りをしてその方の下流側に入ります。
釣り下らない、は道理があって、川のお魚は概ね上流に頭を向けて定位。
結果、お魚に存在を気づかれないよう、下流側からアプローチがセオリー。
・・・他様から上より迫られた日にゃ、泣けてきます。
<前谷川出合>
先々週は長良川の本流、前谷川の出合へ向かったのですが、本降りの雨と増水。
で、あえなく諦めました。
昨年の大イワナを期待して、今週末も懲りずに出合へ馳せ参じたのですが・・・
この時季では早めな時刻は6:00。
なのに、既にご同輩が・・・恐れ入りました。
お声掛けして下流に入ろうと、タイミングかねがね暫し様子を見ていると・・・
ご同輩は小生と同じくエサ師さん、ご年配の方です。
ところが・・・
出合に広がる奇岩の上を、長竿片手に臆すること無くヒョイヒョイ。
小生なら躊躇するであろう厳しめの流れ、分け入ることズイズイ。
竿は8mでしょうか?それでもビシッと鋭い振り込み!
・・・こりゃ、熟練の猛者!
斯様な熟達者の後に続いても、ペンペン草さえ残っていないでしょう。
で、あえなく諦めました。
”さあ、どうしよう?
下り戻って白鳥の町に近づくと、ご同輩が多いような気がするな~。
ここはもう少し上流へ行ってみるか。。。”
大イワナが頭から離れず・・・プチ新規開拓です。
前谷川出合よりR156を少しだけ上流、二つ目の橋、白鳥と高鷲との境、
そこを渡って対岸から入川です。
上流には何名かご同輩方々のお姿が。
<デンデン・アマゴならぬ・・・>
今日の長良川は若干の増水、良い頃合いです。
朝方は曇っていましたが、陽が昇るにつれ青空が広がり。
気温は少し肌寒い6℃、水温はそれより高い8℃。
まずまずのコンディションでしょうか?
竿は本流竿で8.5m、淵や落ち込みを中心に。
・・・小さなアタリはあるのですが、針には掛かりません。
陽もかなり高くなり暖かくなってきました。
遠くの雪山を背景に、瀬でこんな少し早めの流れに仕掛けを馴染ませ。
・・・と、ハッキリとしたアタリです!
一呼吸、アワせると・・・掛かりました!
手応えから「重量」はありそうですが・・・
いや、これは、もしかして?
や、や、やっぱり君か!
尺はさすがに無いにしても、
立派なサイズ・・・
でも、
時期として少し早すぎやしませんか?
それにしても、
このスジは君じゃないでしょう?
流れ、早いですよ、ここ。
しかしまあ、お外道さんのウグイさんでもボ~ズよりマシ、と考えましょうか。
優しく針外しの後にリリース。
気を取り直して続行です!
ポイントを少し上流に移し同じく早めの流れ。
お!またアタリが!・・・でも。
幸か不幸か?さっきよりもサイズ・ダウン。
そして、こんな釣果を繰り返すこと計5回!
中には既に婚姻色、真っ赤に染まった早熟モノも。
いや、ボ~ズよりはマシ、とは言うものの、程度の問題が・・・
<なぜ、釣り下される??>
そのうちに風が出てきて・・・時間の経過と共にそれは強くなり。
山に挟まれ、谷底で開けた河原はその通り道。
釣りづらくなってきました。
暫くすると、上流からご同輩が二名、釣り下ってきました。
・・・彫りの深いほうれい線、そこに偏向サングラスを掛けた小生。
家内によると、その風貌には迫力があり、まるで「ザ・ヤ ○ ザ」だそうです。
失礼な!
でも実際、管釣りは隣の釣り座の小学生。
お魚が釣れたので「良かったの~、坊主」とニッコりと微笑みかけたら、
ボクちん、引きつった顔をされ・・・
即、お父さんと釣り座を交代されました。。。
「偏光」サングラスは小生にとって仮面舞踏会はそのマスク。
乱反射の入光を防ぐ代わり、その醸し出す雰囲気は、
小生の優しい?オチャメな?キャラを180度「変更」させるようです・・・
そのスゴみの効いたヤ ○ ザ・キャラで、釣り下ってきたお二方を睨み付け。
・・・いや、決して怒っている訳では無く、冗談半分。
しかし・・・
これが少々効き過ぎた?
ご同輩のお二方はスゴスゴと土手を登って退渓。
チョットやり過ぎチャッたかな??
いやいや、理由は小生の極道キャラばかりでは無さそうです。
釣れない・釣れてもお外道ばかり、加えてメチャ強風・・・
やむにやまれて釣り下る。
そして気が付けば、見渡す限り河原に居るのは小生のみ。
強風で繰り返すライン・トラブル・・・
”今日は本流での長竿はムリだな・・・オレッちも河岸を変えるか。”
<午後から前谷川>
短竿なら、分け入った支流なら、風の影響も少ないのでは?
頭をよぎったのは前谷川、先々週の北濃駅、お掃除オジサンのオススメ。
長良川への出合を少しだけ登り、前谷集会場の横にハスラー号を駐車。
”ここから釣り上がるか・・・”
人工の段々棚が延々と続く前谷川。
登りのキツい前谷川ですが、
この辺りは人家も多く里川的。
長良川と同じく水量も多く。
・・・綺麗な流れです。
狙い所はやっぱり、
落ち込み直下。
午前中は線の釣り。
午後から点の釣り。
本流竿を短竿に持ち替えて。
頭上は開け、留意すべきは足下のネコヤナギくらい。
エサはブドウ虫。
画面の中央、川底が明るくのぞけるポイントへ振り込んで。
・・・来ました!アタリです!
結構な引き加減!
一気に引き抜きます!
出てきたのは・・・
ウグイ様!? んな訳は無く、今期最大のサイズです、イワナさん!
この岩に囲まれた止水域からも!
午後からの短い時間での釣り。
人家も近く、果たして釣れるのか・否か、若干の不安がありましたが。
・・・前谷川、イワナ天国。
逆に人家から離れるにつれ、アタリが少なくなる傾向?
釣り人は恥ずかしがり屋、集落近辺は意外と竿抜け?
ズイズイと徒歩で登ったのですが、それに比例して貧果に。
良く歩きました、そして、登りました。
時刻は午後3:00、竿納めとします。
<ようやくの満開>
名古屋はもちろん、長良川中流の美並も桜の季節は終焉。
でもここ、長良川上流部は今が丁度の見頃。
大河 長良川のスケールの大きさを感じます。
さあ、来週はGW!!
忙しくなりそうです・・・
<データ>
エサ :ブドウ虫、ミミズ
竿 :長良川 8.5m
前谷川 5.3m(4.5m)
仕掛 :~長良川~
針 吉村7.5号、 水中糸 0.3号 4.5m、
天井糸 0.6号 3m、 錘 1~B1号
~前谷川~
針 吉村7号、 水中糸 0.3号 3.5m
錘 B1号
釣果 :~長良川~
ウグイ 5匹
~前谷川~
イワナ 8寸 一匹、7寸 二匹
気温 :6~15℃
天候 :晴、10時くらいから風、午後は強風
表層水温 :~長良川~
8℃
~前谷川~
10℃