2017年7月30日日曜日

お礼参りの庄川釣行

ご諸兄各位殿


庄川とその支流の六厩(むまい)川。

春はGWに師匠ノンタンさんと訪れたのですが、今年は以外と冷え込み、
お世辞にも良い釣果とは言えませんでした。

季節が変われば、川もまた表情を変える・・・

10年近く前、初めて渓流釣りらしきことを経験させてもらった六厩川。
その時も季節は夏でした。

今回はどんな表情で迎え入れてくれるのか?
今春と同様、ノンタンさんのお世話になって、GWの雪辱戦へ?
行って参りました。


<午前中は六厩川>

女滝を越えて六厩川沿いの林道。
師匠と小生を乗せて、ハスラー号は朝の山道を深くまで分け入っていきます。
行き着いた林道の車止め。


時刻は5:30の早朝ですが、既に車止めの前には一台の駐車が。

今日午前の作戦は、この車止めから徒歩で30分ほど、
六厩川は誰もご同輩が居られないポイントで40cm級の大イワナを・・・
こんな目論見でした。

・・・世の中、上には上の方が居られます。

とは言え、ここまで来て作戦変更するのは考え物。
おまけに駐車は一台のみ、まだまだポイントは空いているのでは?
師匠と小生、装備をまとめて、イザ、歩き出します!


少し朝靄の掛かった渓谷、とても綺麗、そして静かです。
熊鈴の音が腰元でチリン・チリン!

林道は川面より高い位置を通っています。
どこかに河原へ降りられる糸口は無いものか・・・
秘密兵器、スマホのGPSアプリ地図が、今暫く歩いた地点に沢を表示して。

「沢伝いに河原へ降りてみるか・・・」

沢に掛かる林道の橋の袂、急斜面ですが何とか降りられそう。
土斜面を慎重に降りきって沢に入ります。

ここまでおよそ30分、リュックに友舟の完全重装備。
流石に中年の二人とも、お顔に若干の疲れの表情が。

師匠は慣れない沢下りの途中、中継竿を落としたり、たも網を無くしたり・・・
小生も岩に靴を挟まれて・・・

でも木陰の沢は心地よく涼しくて・・・そして、何となくですがワクワク感が。
そうです!お父さんは週末、童心に帰りたいのです!


ようやく降り立った六厩川の河原。
せせらぎだけがこだまする標高1,000mの別天地。


さっそくにも釣り開始です!
師匠、ノンタンさんも。


六厩川はその奥地、釣れます!
淵でも瀬でも。


ホント、釣れます・・・

ホントにホント、釣れます・・・

ミミズでもブドウ虫でも・・・小ヤマメさんばかり。
小イワナさんはおろか、お外道様も無く、全て小ヤマメさんばかりです。



ノンタンさんも同様な釣果。
河原を徘徊遡行するのですが・・・釣れども釣れども小ヤマメさん。
折角にも車止めから30分、楽しくも過酷な沢下りの末でしたが・・・


時の流れは川の如く、早くも時刻は11:30。
六厩川では一矢報いること叶わず!
残念、40cm級の大イワナ、それは夢また夢の物語と成りまして候。


<午後夕方は庄川へ>

昼食後にのんびりお昼寝。
涼しい風が木の葉を揺らす音、いつまでも聞いていたい気分です。

して、15:00からは次なる雪辱の場所、庄川へ舞台を移します。
道の駅から2kmくらい下流の地点。
川にはアユ師さん達が大勢で・・・その合間、急流カ所を狙います。


河原へ降りる石垣を這いつくばってそろりそろり・・・もう、スリル満点!
下手な遊園地のアトラクションなぞ、「大人の男」には似合いません!?

そうなんです!お父さんは週末、童心に帰りたいのです!




<本日のハイライト>

17:00を回るとポツポツ、
昼中からがんばられていたアユ師さん達が引き上げ始めます。

・・・夏の夕まずめは雑魚釣り、これから日没前までが美味しい時間帯!
アユ師さんが占拠していた、ここぞ!と思うポイントに入ります。

何の変哲も無い人工護岸はその際の流れ。
されどマス科のお魚が好きそうな、秒速0.3m程度の流速に適度な深み。
・・・拙い経験ですが、こんな流れで過去にも美味しい思いを。


エサはブドウ虫。
上流の白泡に振り込んでエサを十分に沈み込ませ。
目の前を無印が何事も無く通過。
もう間もなくで仕掛けを揚げるポイント、そこでアタリです!

刹那を置いてアワせると本日は一番の引き具合!そこそこサイズ?
たも網を構えて慎重に寄せると・・・20cm強のニジマスさんでした。
しっかりと針を飲まれて。

久しぶりのお持ち帰りサイズ、ベンチで針外しは河原で歯科手術です。
針は取れたのですが、チモトの糸に若干のスレ跡が。
気にはなったのですが、時間も時間。
手返し良くエサを付け、仕掛けを再投入の続行です。

また目の前を無印は何事も無く通過。
用水路の水が滝のように流入するその手前、来ました、アタリです!


今度は間髪にアワせると、手元に「重量感」を感じた直後、それが空に消えて。
・・・針がチモトで切れました。。。

「ちっきしょ~、ありゃ、大きかったに違いない・・・」は後の祭り。

針に触れたお魚はその日、マズ再びで口は使わない、と言われますが。
・・・やってみますか久しぶり、孫子の兵法は「迂直の計」。

一旦、水から上がり、河原でタバコに火を付け。
この作戦の意図、時間を置くことが目的なんですが、
堪え性の無い小生、こんな時はスパスパ、ホントに意味が無い!


針をしっかり付け直し、糸の状態を確認、再び水に入り仕掛けを投入します。
して、目の前を無印は何事も無く通過。
もう間もなくで滝の落ち込み・・・で、アタリです!
小物特有のひったくるようなアタリでは無く・・・

瞬時、糸を気持ち送り出し・・・アワせます!

!!キタ~!!!

オオモノ独特の手応え、生命感を感じさせる「根掛かり」のような。
・・・動かざること山の如し。

僅かな間を置いて、お魚は烈火の如く川底を走り出します!
・・・侵掠すること火の如く。

当方は竿尻を太ももに乗せて、川の流れの中で中腰、
先方は下流側、水の勢いが加勢します。
本流竿が弓なり、先半分がヒクヒク。

まま動きが止まり対峙。
・・・徐かなること林の如く。

当方、本日の仕掛けは細糸0.3号、慎重に制御します。
も~、ひやひや・・・Mな性分には、こりゃ、溜まりません!?

スレは吉村、テンションだけには気を配り、
走らせるときは走らせ、耐えるときには耐えて。
先方の疲れを待つのですが・・・

川底で見え隠れする銀影、その速度ときたら。
・・・疾きこと風の如く。

ようやく、浮いてきたお魚。
顔を水面から出して、慎重に慎重に引き寄せ、たも網へ・・・投了。


帰宅後の後測で32cmのスリムなヤマメ。
次の季節に備え、口先が少しだけ曲がり始めています。

どうでしょう、長く感じられるのですが、この間およそ1~2分。
この僅かな駆け引きの時間。
そうなんです!
毎回での釣行、これを小生は待っているのです!

・・・も~、クセになりそう。。。



午前中の六厩川は、釣果は残念でしたが、素敵な渓谷美に冒険の旅。
午後夕方の庄川は、久しぶりのお持ち帰り&尺上ヤマメ!

曇りがちの空が疲労感和らげ、上首尾な雪辱戦、「お礼参り」でした。
師匠ノンタンさん、アテンドをありがとうございます!


<データ>
7月29日 
●六厩川 6~12時
エサ    :ブドウ虫、ミミズ  
竿      :6m  
仕掛    :針 吉村7.5号、 水中糸 0.3号 4.5m 
         錘 2号
釣果    :小ヤマメ 数匹 全リリース
気温    :20~24℃
天候    :曇   
表層水温 :14℃ 

●庄川  町屋近辺 15~18時
エサ    :ブドウ虫、ミミズ  
竿      :8.5m  
仕掛    :針 吉村7.5号、 水中糸 0.3号 4.5m
        天井糸 0.6号 3m 
         錘 B1号
釣果    :ヤマメ 32cm 1匹
        ニジマス 22cm 1匹
        小ヤマメ ウグイ 数匹 これはリリース
気温    :28℃
天候    :曇
表層水温 :18℃


2017年7月23日日曜日

夏の郡上 長良川釣行

ご諸兄各位殿



さ~て・・・

本日のブログ、題名に「サツキマス」を入れようか・入れまいか。
迷った挙げ句は変哲の無いお題となりまして候。


当の本人。
小生はサツキマスを狙いに、長良川へ朝早くに出かけたつもりなんですが、
終わってみるとその釣果、余りにもかけ離れており・・・


いえ、数は釣れたんですよ。
軽くツ抜け、どうでしょう十数匹。

しかしながら・・・
そのお魚は、長良川に生息するコイ科の全種目を満遍なく・・・



<八幡は自然園前>

早朝5:30、郡上八幡の長良川河畔。
うら若き女性がひとり、川の畔で流れを見つめています。
お年の頃は20台後半?ジャージ姿。


♫ 京都~ 大原三千院~♫  古いですが、斯様な歌詞が頭をよぎり。

・・・いけません。
何があろうと、無かろうと、「間違い」の前に、お声を掛けなければ!

小生   「おはようございます。」
おねえさん 「あ、おはようございます。」
小生   「どうされました?こんなに朝早く。」
おねえさん 「いえ、午前中は子供達が川で水遊びするので、その様子を・・・」

・・・何のことは無く、聞けば、おねえさんは小学校の先生でした。
そうか、もう夏休みなんだな。

先生のお話では、9:00ころからちびっ子達がここで川遊びされると。
・・・とすると、ここは余り長居が出来ません。

早速、釣りを始めます。



<背後からの視線>

川の中に友舟が浮かべてあります。
しかし周囲にはまだ、何方もお見えにならず。

・・・気にはなりましたが、友舟で場所取り??そりゃ、ナイっしょ。



この自然園前の淵。
以前からR156を通る都度、良さげなポイント!と思っていました。
本日は初挑戦!

しかしながら、揚がるお魚は大小かねがね、ウグイ、ハヤはお外道ばかり・・・

それでも負けじと、10m竿を何度も何度も振り込みます。
ミミズ、ブドウ虫・・・どちらでもホント良く釣れます、お外道が。
で、ト~ゼン、エサばかりが消耗します。


しゃかりきになっていると、背後に何者かの気配が・・・
振り向くと、釣り姿のおじいさんと大きなワンちゃんが一匹、
小生をジ~っと見ています。

小生 「あの~、ひょっとして、ここのポイントを待っていられるんですか?」
おじいさん 「いえいえ、気にせず続けて下さい・・・川は早い者勝ちですから。」

アユ師さんと思わしきおじいさん。
川の掟を心得て居られます。

いや、しかし、そうは言われても・・・

背後から恨めしそうに見られていては、こちらも集中が効かず。
おまけに、お連れのレトリバー君の目、こう、何かを訴えているような・・・
イヤだな~、もう。


小生 「場所を代わりますよ。アマゴだから釣り上がりますんで。」

しばし、釣りの手を休めて、おじいさんとお話しします。

アユ釣りのおじいさん、お住まいは長良川の下流域。
キャンピングカーで泊まり込みのアユ釣りは昨日から。
川に浮かんでいる友舟はおじいさんの所有。

渇水気味の長良川、瀬・浅場ではアユも思うように掛からず。
そんなときは斯様な淵・深場でオトリを回遊させ、掛けるそうです。

・・・こりゃ、アマゴ釣りとバッティングするワケですな。

この辺りは「我が家のお庭」と称するおじいさんから、
200m程上流にもっと大きな淵があると聞き及び。
・・・ちびっ子達の水遊びも控え、やはり、おじいさんに場所を譲ることへ。


<まあ、こんな日もあります・・・>

装備をまとめ歩いて10分ほどの上流、おじいさんの言われるとおり大淵が。


その流入口は落ち込みで。
流心、その際、スジを変えタナを変え・・・がんばるのですが。


ここもお決まり、オイカワ、カワムツ・・・お外道様のオンパレード。
今日に至っては小アマゴさんさえ掛かること無く。
ど~も、歯車が噛み合いません。


再々度での移動、おじいさんに譲ったポイント、そこを遙かに越え下り、
自然園前駅のその前の落ち込みまで。


長良川鉄道、その気動車の汽笛、虚しく郡上の山々にこだまします・・・


う~ん、雰囲気はバッチリなんですがね。

ここもウグイ、ハヤ、オイカワ、カワムツ・・・本日は一番で種類が豊富な大淵!
さすが、自然豊かな清流 長良川!


大きく美並へ場所替え、先月は大アマゴさんを釣り上げたポイントへ。

・・・ところが、ここはアユ師さんで釣り座が塞がり、全てが徒労、打つ手なし。

たまたま来られた漁協の巡回さんのお話では、本日は大和でアユ釣り大会。
で、ポイントと覚しきポイントは、余波から満員御礼。

残念、時刻は11:00、竿納です。


時期的に本日が最終でしょうね、サツキマス釣り。
また来年、がんばりますか!

夏の郡上 長良川。
サツキ、アユ釣り、川遊び・・・おまけに「おどり」も始まって。

山々に響き渡る夏の音色・・・良いですね、賑やかです。




<データ>
7月23日 午前中のみ
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿      :10m  
仕掛    :針 吉村8.5号、 0.7号トオシ 9m
         錘 B2~B3号
釣果    :お外道様 ご一行
気温    :23~26℃  
天候    :曇 日差しが無く、雨も降らず
        ここだけはラッキー!
表層水温 :21℃


2017年7月22日土曜日

夏の準備~日除けのタープ張り

ご諸兄各位殿


暑い日が続きます。
お体、ご自愛下さい。


しがらみの日々。
昨夜金曜日は帰りが遅くなり、残念ながら本日の釣行は諦めです。

蒸して寝苦しい早朝、早々と目が覚めてしまい。
さて、今日は如何様に過ごそうか・・・

「暑くなってきたから、今年もスダレを軒先に吊してよ。」と家内。


これまで、梅雨が明けて暑さが本番を迎えるこの季節、
縁側の軒下にヨシズで出来たスダレを垂らし、
写真のような日除け&喫煙所を箱庭に。

渓流釣りで鍛え培った体幹の良さ?を活かして、
脚立に載って二階のベランダから吊すのですが、このスダレが結構な重量。
炎天下では過酷な作業でした。

そのスダレも数年ほど使用して、色あせて一部がボロボロに。
・・・よく使いました、そろそろお役御免の時期。


そこで作業性、見た目の良さを考えて、今年はタープを張ることにしました。

渓流では全く蚊に食われないのですが、箱庭はそうも行かず。
外側並びに中心から、Wで火を付けて2個、蚊取り線香を「お炊きあげ」。


近所のホーム・センターで仕入れたタープはベージュ色。
広げて、骨組みを通して・・・二階のベランダから吊り下げます。


「柱にUVバンドでフックを付けて、下からもヒモで引っ張ろうか?」
「いやいや、テンションを張り過ぎると破れるのでは?」
「それに粗忽者はヒモで足を引っ掛けて・・・」

・・・DIYをしていると、アイデア、考えが尽きませんね。

まずはタープの底辺は未固定で様子見です。


ジャングルのように生い茂った箱庭の雑草たち。
鮮やかだったアジサイも、夏本番にお疲れ色。


こっちのお手入れは涼しくなってから・・・


さあ、明朝は朝一番の午前中のみ出陣です!

天候の推移、夕立の有無、累積降水量、ご諸兄のブログ・・・
諸データを正確に分析して行き先、戦略を決断です!


・・・その割には、
釣果に繋がっていないこと、何とも小生らしく。






2017年7月16日日曜日

西濃揖斐川支流~根尾西谷川釣行

ご諸兄各位殿


東谷川沿い、R418から入った西濃根尾川。
樽見鉄道の終着駅、樽見駅近辺から西谷川と東谷川に根尾川は別れます。

揖斐川水系は二回目の小生。
先々週は雨上がりの曇空の下、こちら東谷川で竿を出しました。
本日はその時の様子見から、流れも太く期待が持てる西谷川へ挑戦です。


樽見より先、西谷川はR157に沿って北西方向、福井県境まで。
途中、能郷から川は大きく蛇行、R157もそれに従い細道曲道山道に。

この辺りの根尾西谷川は「暴れ川」?
大事を取って?
その細いR157は川面より高い位置、絶壁の中段を走ります。

軽巡ハスラー号がどうにかスリ抜けられる細道。
遙か眼下の西谷川は雄大な流れ。

・・・停車して写真でも。

と思ったのですが、とにかく細く狭い道、落石跡もあちらこちら。
ご容赦下さい、ゆっくりと急いで?走り抜けました。


黒津の堰堤、これから先は若干ですが道幅も広くなり曲道も減り。
堰堤から流れ下る水飛沫が涼し気です!

この上流の開けた河原でご同輩がお一人。
遠間のため、アユ師さんなのか?アマゴ師さんなのか?
いずれ、本日で目にする唯一のご同輩でした。


堰堤から少し先は黒津の集落。
家屋は何軒か存在しますが、生活の気配が感じられるものは僅か。
そこから脇道に入り橋を渡って川を越え、そのすぐ上流に駐車可能な場所。

・・・今日はここから、さかのぼりましょうか・・・



<川幅のある根尾西谷川>

夏の朝の渓流、まだ朝日は山の向こう側。
昨日はここも雨だったのでしょう、しっとりと河原の砂地が濡れて。
湿気を帯びた、ひんやりとした空気が心地良いです。



しかし、悲しいかな・・・
それはつかの間の出来事。

東の山際から陽が差し込んで、
みるみるうちに暑くなり。

広い川幅と岩畳。
頭上も開けている。
自分の影を川面に写したくない。

・・・8.5m竿を選択です。


まず、この淵の入り口、落ち込みの白泡に仕掛けを振り込みます。

雨上がり、エサはミミズ。
僅かですがアタリはあるのですが・・・掛かりません。

エサをブドウ虫に交換、その一投目。
大きく吸い込まれる、ひったくるようなアタリ、それに素早くアワせると・・・



・・・夏本番ですね。

ブドウ虫のエサにハッキリとしたアタリ、
それに小アマゴさんが掛かっていると。

またひとつ、季節の移り変わりを感じます。



夏のブドウ虫で釣れる小アマゴさん。
次の来たるべく季節に備えて食欲旺盛。

アタリ!と感じたら、直ぐにアワせないと
お気の毒にも針飲まれ・・・

Mな小生でなくとも、河原での下手な歯科・外科手術は翌朝の寝覚めが悪く。
幸い、この子は幸運でした。



日光を遮るものが何も無い広い河原。
まま、雲が広がり強い日差しは遮られ、その時ばかりは涼しくて幸運。
お魚が掛かるのも、そのようなタイミングで。


落ち込み・淵ばかりではなく、瀬の弛み・流心の際からも。
本日は数は上がります。


瀬で上がったアマゴさん。

先ほどの「淵モノ」よりサイズUP、それでも6寸以下でしょうか?
数は出るのですが・・・
なかなかお持ち帰りを納得できる、良いサイズが上がりません。

・・・夏の渓流釣り、ここに至れり。



<雲と時間が、ゆっくりと流れ>

変化に富んだ根尾西谷川・・・瀬あり、淵あり、急流あり。
渓谷美は言うこと無し!

こんな鏡面のようなトロ場は、
小生が横切って波を立てることが憚れるくらい、脆くも静かで綺麗です。





河原の岩に腰掛けて小休憩。
汗が留まることを知らず、ポカリを飲んで水分補給。

・・・流れ下る急流を見ていると、視覚的だけでも涼しい気分に。

毎週末での渓流釣行。
もちろん、一心に目印を追うこと、お魚との対峙も楽しいのですが、
こんな小休憩、タバコのひととき、
普段の生活では目にすることの無い、緑豊かな深山辺境の風景。

そんなものをポ~と見ながら、時間だけが川の水のように流れていく。

・・・そんなひとときが、しごく楽しいンです、ハイ!




<久々の山場>

来ました!
この淵底から良い引き具合。
ここ2~3週間、斯様な「手応えある輩」との出会いは遠のいていました。


8.5m竿が絞られます。
川底から引き出して慎重に寄せ、たも網に収まったお魚は・・・


どうでしょう、小生の広げた手のひら、それを僅かに越える8寸弱、
この時季、小生にとっては良いサイズのアマゴさんです。

久しぶりに使用する友舟。
河原を移動する都度に、その友舟の中、アマゴさんが踊ります。


<運の良い奴>

西谷川に流れ込む支流、その合流点までさかのぼりました。
時刻は間もなくお昼丁度、この時季、そろそろ体力的に限界です。


「本日のお持ち帰りは一匹か・・・こりゃ、家庭不和の元凶だな。」

気の弱い亭主は趣味の釣果の出来・不出来、それにも気を使います。

「う~ん、この川の合流点、何とも釣れそうな雰囲気・・・
 よっしゃ、もう一匹、お持ち帰りサイズが釣れれば2匹を持参、
 で、釣れなかったら・・・友舟のアマゴは無罪放免!そうしよう!」

最後に残ったブドウ虫を一匹。
丁寧に針に掛けて、慎重に西谷川側からの落ち込み流心際へ振り込み。

白泡の流れに沿って、目印がゆっくりと川面を移動します・・・

と、アタリ!スワ、アワせ!
が、若干の重みを感じた直後、その手応えは刹那に空に消え。

針と錘が勢いよく水中から飛び出して、目印を加えて糸はモジャモジャに。
案の定、エサのブドウ虫は半チギレ状態。

それは、あとの、お祭り騒ぎ・・・


「・・・ふっ、友舟のアマゴくん、運の良い奴め。お仲間に助けられたな。」

最後にアマゴくんの釈放・放流シーンをカメラに納めようとしたのですが、
友舟からたも網に移す際に渾身のジャンプ!

”オサラバえ~”とばかりにアマゴくん、川へお帰りに成られました。。。


厳しい今の季節でこの釣果。
根尾川は西谷川、秋口に捲土重来と致しましょう。



<データ>
7月15日  
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿      :8.5m  
仕掛    :針 吉村7.5号 
         水中糸 0.3号 4.5m 
         天井糸 0.6号 3.0m
         錘 1号
釣果    :アマゴ 8寸弱 1匹
        小アマゴ 数匹
        ウグイ 1匹 
        全リリース
気温    :23~32℃
天候    :晴まま曇  
表層水温 :16℃






2017年7月9日日曜日

夏色の小坂川釣行

ご諸兄各位殿


<はじめに>

九州豪雨で被災された方に、お見舞い申し上げます。



「お!当たりましたね、ビールです。おめでとうございます!」


朝とも夜とも言えない、午前4時前の近所のコンビニ。
渓流釣りの昼食を購入したら、くじ引きを引くハメに。
その結果が500mlのビール。

店員さんのバイト君は顔見知り・・・それもそうです。
毎週毎週、まだ薄暗い時間に釣りジャケットを着込んで、
おにぎり数個とドデカい900mlのポカリを買いあさるオジサン。

イヤでも目立ちます、記憶に残ります。

折角にも笑顔で彼から頂いた景品なのですが、
飲んべえの家内なら喜ぶでしょう、でも、小生はゲコ・・・さして嬉しくも無く。

いや、それよりも・・・
イカン!こんなところで、今日本日の運気を使っちゃって!



<夏の渓流は朝がお似合い>

まだ梅雨は明けていませんが、その合間は全くの夏です。

小坂川の赤沼田、そこから徒歩で20分ほど川を下ったポイント。
5月の連休にも訪れましたが、川の様子は季節毎、
極端に言えば、日々刻々と変化します。

果たして、本日は・・・


入渓時に既設のロープで斜面を下りる際、顔に張り付く蜘蛛の巣。
降り立った河原の砂地にも、シカさん以外はご同輩の足跡も無く。

こりゃ期待できそう!


相変わらず押しの強い流れ。
週半ばの雨の影響もあるのでしょう、若干の増水気味。

空気は未だヒンヤリしています。
色調は青、または緑、すがすがしい朝の渓流。

しかし・・・
雲ひとつ無い澄み切った空、陽が登ればきっと暑くなるでしょう。


荒々しい段々瀬の棚、大岩の前後左右・・・

いつもなら小継ぎ7m竿に替えるポイントですが、
本日は川幅も広く、10m竿で手の届く範囲を広げます。
岩登りの移動の都度、収納&展開を繰り返して。

我ながら器用!
頭上の木々を除けながら、狭いポイント、長竿を慎重に操作、丁寧に攻めます。


しかし・・・

押しの強い流れの速いポイント、
小刻みにアタリはあるのですが、
オオモノ仕様の吉村8.5号、
それには乗らないお相手。

ようやく掛かったと思ったら・・・
やっぱり、それは小アマゴさん。

「結構、流れが早いよ、大丈夫?」

こんな状況が暫く続きます・・・





<千客万来の小坂川>

そう、数少ない小生が知る範囲では急流に属する小坂川。

いつも思っていたのですが、カヌーで下れば、さぞ、面白いであろうに・・・
と、思っていたら、やっぱり考えつくことは、皆様も同じのご様子。

今回、初めてカヌーで下るグループと出会いました。



小生はカヌーの経験は無いのですが、このグループのお手前を拝見していると、
なかなかの技量の持ち主とお見受け。

気持ちよさそうに、上手く岩と岩の間をすり抜けていきます。


カヌーさん達が過ぎ去った後、
まさかと思ったのですが、
いつもは緩めの流れの主、
お外道様までお出まし。

「本当に流れが速いよ、大丈夫?君?」

・・・本日の赤沼田、賑やかです。










陽が高くなってきました。
容赦なく河原に降り注がれる夏の太陽光、岩からの照り返しも半端なく。

そんなときは木陰が別天地・・・山下達郎の歌のように。




<アミ師ならぬカゴ師さん>

強い日差しの中、一心に目印を追っていたら、背後に人の気配が。
振り向けば、おじいさんが岩の上、「竹籠」にロープを括り付けています。

・・・いつもは「一人世界」なこのポイント、最初はカッパ?かと。
  ビックリしました。
  今日はホントに賑やかです。


小生    「こんにちは。何をされているんですか?」
おじいさん 「籠を川に仕掛けるんよ。」

釣りの手を休めて、暫くおじいさんの作業を見学します。


小生    「何が取れるんですか?」
おじいさん 「川を上ってくるザコ(と聞こえました。)が、よ~さん取れるに。」

聞けば夏になると川下から川上へ小魚が遡上。
それを川に沈めて仕掛けたカゴで取るそうです・・・
売り物では無く、ご家庭でご賞味。

特に頭の大きいドジョウ(お話しから、この土地で言うドジョウのようで・・・ニョロニョロのドジョウとは違うお魚のご様子です。)が絶品とか。

おじいさん、炎天下の中、真っ黒なお顔でそつなく重労働をこなされ・・・
お若い!ドジョウ効果?


作業を終えたおじいさんと暫く釣り談義。

最近の小坂川、尺アマゴさんはほとんどお目もじが叶わず。
でも尺上イワナさんは今でもご健在。
このイワナさん、毎日はエサを追わないようで、最初に釣れた一匹目、
その側面に赤い模様が浮き出ている日はバカ釣れする。
時刻は日の出少し前、川虫はヒラタで狙うべし。

・・・おじいさんのご講義は続きます。


今日は対岸にもご同輩のお姿が。


夏の小坂川はこのポイント、今日はいつもと違い、賑やかです。


「夏アマゴは一里おき・・・」

本日、釣果は散々たる有様。
でも、川での出会い、炎天下の厳しさと木陰の心地よさ。
夏の渓流、その雰囲気は十二分に。

家内は「喉ごし生500ml」に大喜びでした・・・


<データ>
7月8日
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿      :10m  
仕掛    :針 吉村8.5号、 水中糸 0.7号 9m 
         錘 B2~B3号
釣果    :小アマゴ お外道様 数匹 
気温    :20~30℃
天候    :気持ちの良い青空  
表層水温 :14℃