今週の月火は一泊二日の高原川釣行でした。
雄大な高原川と緑濃い奥飛騨の山々、そして透き通る清流の双六川。
旅情、温泉、食事は存分に楽しめましたが、その分だけ釣果は今ひとつでした。
・・・このお盆休みの間、もう一回くらい渓流へ行きたいな。
高原川からの帰路、せせらぎ街道は清流 馬瀬川沿いを走ります。
道の駅「パスカル清見」で見る川の様子は明らかに減水でした。
でもここ、標高が1,000m近くあり吹く風は心地良かったです。
・・・やっぱりこの時期、行くんだったら馬瀬川の上流かな?
7月の末、夏真っ盛りに訪れた馬瀬川上流は老谷近辺。
あの時は夏の雰囲気は存分に味わえましたが、釣果はさっぱり。
・・・久しぶりに、もう少し上流の楢谷辺りへ行ってみるか。
場所的には「塩焼き」サイズが中心のポイントですが、2年前の水害、
それ以前は暑い夏の盛り、小生でもそこそこ数が出ました。
それ以来、久々の訪問です。。。
楢谷集落の手前は河原が広がり、長竿を使うエサ釣りには最適です。
でも今日は新規開拓も兼ねて、もう少し手前のポイントへ。
この辺りの馬瀬川は深い谷底を走り、両岸が木々に覆われて薄暗い感じ。
そしてヒンヤリ感が漂います。
普段の車窓から、ここらで入渓するご同輩は、ルアーさんかフライさん。
皆様の装備は短竿です。
エサ釣りには不向きなポイントかもしれません・・・6m竿の渓秀を選択。
釣り始めて直ぐに雨が降ってきました。
先の高原川と同様、小生はこのところ雨に祟られています。
・・・もう少し小生が繰り出す前に降って止んで頂ければ・・・
でもこの雨、川に住む生き物にとっては「恵みの雨」でしょう。
小生の雨具は白いスケルトンのホームセンターで購入したカッパ。
お値段は数百円と安かったです。
でもこの白という色、アルビノでは無いですが自然界では珍しい色。
この色が動き回ると、恐らくですが目立ちます。。。
その甲斐が有ってか・無くてか、本日もまたまたアタリが遠く。
馬瀬川上流のそのまた上流。
久々の雨が降っていますが、
夏の減水した渓流。
その流れは浅く細く静か、
そして優しく。
遙か遠くでゴロゴロ、
雷様の音も聞こえます。
瀬の小さな落ち込みでアタリ。
竿を上げますがお魚は針からポチャリ・・・食いが浅かったか?
居るには居るんですね。
両岸を岩に挟まれた狭間。
水が豊富な普段なら、
ここはきっと通せんぼ。
今日はらくらく渡河に遡行。
どんどんと川をさかのぼり。
・・・でも、
相も変わらずアタリは途絶え。
瀬の緩み、小淵に中淵、落ち込み・・・
ポイント毎に竿をマメに出して来ましたが寂しい魚信。
そして、ますます雨の降りが激しくなってきます。
こんな感じの淵は今日、これまでも何個か在ったのですが、
ここは少し様相が違います・・・透み渡る川の水の中、サッと走る物体が。
雨に打たれて見づらい淵の川底、でも確かに揺らめき動く黒い魚影。
いや、これ、一つ、二つ・・・じゃございませぬ!10は下らない数!
どうでしょう、平谷湖か醒ヶ井、その管釣りニジマスを思い起こさせるこの光景!
定位した魚影の群れ、大小入り交じり、まるで雲間から覗く連合艦隊!!
何だかチャンス到来の予感が・・・
早速にもその上流に仕掛けを振り込み・・・すわ、アタリです!
と言うか、ス~と目印が水中に大きく引き込まれ。
・・・この段階ではどの艦艇に魚雷がヒットしたのか解らず。
そして、アワセると・・・
次の瞬間、その中のほぼ中央、一隻が艦隊を外れ川底を鋭く走り出します。
でもこれ・・・メチャクチャな引き具合!
ひょっとして、一番大きいのを引いちゃった??
淵底を縦横無尽に走り回る大型艦。
きっとこの光景は、急降下爆撃機ドーントレスから見た逃げる空母は赤城!
つられて他の艦艇、その隊列も乱れます。
樹木に覆われた狭い渓谷での釣り、そこでの選択は小継ぎで先調子の竿。
厳しい渇水の中、まず「掛ける」ことを念頭に、0.3号は細糸での仕掛け。
「塩焼き」サイズがここでのアベレージ・・・こんな事態を想定していません。
しかし、流れも緩くさして広くも無い淵での駆け引き・・・これを機転に勝機へ!
兎にも角にも糸が切れることを嫌い、テンションだけには気をつけて。
緩め過ぎず張り過ぎず、先方が泳ぎ疲れるのを粘って待ちます。
・・・ほんと、ヒヤヒヤなお時間!!
竿を垂直に立てて、ようやく、ようやく揚がってきたのは大きなお魚。
水面より高い位置からの振り込み、お魚の重量で手のたも網が届かず。
意を決して、僅かに残る竿の弾力を活かし、強引に引き抜き・・・南無三!!
幸いにも結果オーライ!
で、石の河原に打ち上げられたお魚は・・・立派な大アマゴです。。。
後ほど、自宅での正確な計測では31cm・・・尺越え。
このサイズ、小生、アマゴさんでは初めての記録です。。。
先の尖った大口、少し曲がり気味の鼻先。
端正な容姿です。
ご諸兄方のブログから写真では拝見してきましたが、流石に実物は始めて。
・・・いつかは、どこかで、きっと対峙するであろうと思っていた尺アマゴ。
そのときは川幅の開けた本流、その河原で本流竿を使っているとき・・・
そう予想していました。
しかし、まさか馬瀬川の上流も上流、渇水のこんな細い流れの中で・・・
この意外性!
これだから釣りは面白い!!
・・・きっとこの淵はお魚たちの桃源郷・・・
いや、渇水にたまりかね、やっと降ってきた久々の雨。
お腹を空かした彼らが、こぞって隠れ家から出てきた。
たまたまそこに小生が出くわした・・・そう考えるのが妥当でしょうか?
その後、ここで3匹のアマゴさんにイワナさんを追加。
まだ数鑑、雨で歪む水面越しの淵底に艦影が確認できますが・・・
ここは「根こそぎ」は控えた方が・・・もう、存分に楽しめました。
自分に家内、と、年老いた両親の分、それだけ釣れれば十分でしょう。
何より、お魚がスレてきたのか、アタリがとんと遠のき。
時刻は11:00。
幸いにも雨も小止みになり、桃源郷のほとり、おにぎりを食べてお茶を飲み。
こんな時きゃ、タバコがうまいのなんの!
少し早いですが撤退準備です。
退渓ポイントが解らず、入渓ポイントまで30分ほどかけ渓谷を戻ります。
・・・渓流釣り初級者の小生、年に一回か二回ですが、またもバカの付く日が。
晩夏、涼しい雨の中、全身ずぶ濡れでの渓流釣り。
晩夏、涼しい雨の中、全身ずぶ濡れでの渓流釣り。
今回の釣行はラッキーの一言に尽きます!
山の神様に感謝。
山の神様に感謝。
<データ>
エサ :ミミズ、ブドウ虫
釣果 :31cm アマゴ1匹
25cm アマゴ1匹
目測20cm以下 アマゴ1匹 この子はリリース
27cm イワナ1匹 この子も結構な引き具合でした
20cm イワナ1匹 針を飲まれて・・・
気温 :18~23℃ 雨もありますが、やっぱり標高1,000m
天候 :雨
表層水温 :17℃
お魚を捌いた後、川でお魚を洗います。
そのとき、お魚の口に人差し指を入れるのですが・・・
大きなアマゴ、イワナは歯が鋭く指は傷だらけ。
お魚の野性味を感じさせます。
6 件のコメント:
魚の口は意外とは歯が出ているので気を付けないと指を怪我しますね。このくそ熱い中川にしたりながら釣り三昧したいです。
西巻様、こんにちは。
申し訳ありません、毎度の釣り三昧・・・
実はウチの家内も呆れています。
いや・・・正直、自分自身も半分ほど。
今週末はおとなし~く、家で過ごしています。。。
尺アマゴ、おめでとうございます!
私は、アマゴの尺オーバーを釣った事がないので羨ましく拝見させていただきました。
桃源郷・・・・私にもこないかな~。
アサシンさん、こんばんは。
賛辞をありがとうございます!
実は今回も粗忽者の小生、「オチ」があり・・・
お魚を河原で捌いているときに取り外した腕時計、無くしちゃいました。
家内には叱られ。。。
尺アマゴさん・・・高く付きました。
やりましたねー!おめでとうございまぁす!!あの場所にそんな大物がーーいるんですねぇ。僕も大物を釣り上げて興奮のあまり、竿を忘れてきたことがあります。家に着くまで気づかずーーー。あの辺りは渇水と多量の砂の印象があり、最近は入ったことがありません。だいぶ回復していますか?
こんばんは、Morikyuさん。
また、ありがとうございます!
竿を忘れた・・・また正直に申しますと、小生も・・・板取川の川浦谷川出合で。
買ったばかりの渓峰本流でした。
トンネル手前で気づき、取りに戻り、幸いにもまだ有りました。(笑)
今回のポイントは初めての場所で、以前の状態が解りませんが・・・
流れは細いですが、砂が極端に多いという印象はありませんでした。
入退渓のポイントが限られ、竿抜けの淵だったのかも知れません。
ほんとうにラッキーでした!
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