2024年11月3日日曜日

OWNER マス針


・・・毎日をのほほ~んと生きる小生です。

恥ずかしながら、
釣り針の「針」って、この字じゃないンですね。


先週の信州 犀川での釣行、今年は無念にもボ~ズで幕を閉じました。

掛けたお魚が大き過ぎ、
曲がってしまった釣り針は吉村渓流の8.5号。

リリ~スが多い釣行から、
これまで小生はカエシの無いスレ針、吉村渓流を使用してきました。

・・・その理由は何も、
お魚を思ってだけのお点前ではなくて。

粗忽者の釣り師は小生、
彼はお魚も確かに釣るのですが、
自分自身を釣ってしまうこと、しばしばでして・・・

カエシの存在は危ないのです。


竿を畳まずに河原を移動する際、
釣り針をエサ箱の首掛けに刺すと都合が良く、
そんなことからもスレ針にミョ~な拘りを持っていました。


しかしながら、思い返せば・・・

本流釣りでのオオモノとの駆け引きはその最後、
糸は切れずも、お魚をバラしてしまった、がままありました。

先週はたまたま、針が曲がった事に気が付きましたが、
ひょっとすると、
のほほ~んと生きる小生、
彼は気付かないだけで、同様の不手際を幾度もしていたのかも(汗)。


そんなことから今週末、
「新たな強靭な釣り針」を入手してきました。

・・・いつも暖かいご支援・ご助言を弊ブログに頂けるアサシンさん、
オススメに従って手に入れたのは、上記の写真「OWNER マス針」、
アドバイスをありがとうございました・・・

早速にも、吉村渓流とマス針を並べてみます。

一番左が普段の渓流釣りで常用する吉村7号、
中央が本流釣りで使用する同じく吉村の8.5号です。

7号でも十分に尺モノに対応は可能なのですが、
それよりゴツい8.5号、これが先週はイカれました。

一番右が真打ち、マス針の9号、
う~ん、何かを連想させる鈍い黒光!?
若干のヒネリも加わって、その差、ゴツさ加減の違い、一目瞭然です。

スペック的には吉村7号の軸径は0.435mm、
吉村8.5号のそれは0.485mmとなり、
マス針に至っては0.57mmです。

単純な強度計算は軸径の3乗の比から、
吉村8.5号を「1」とすればマス針は「1.6」に、
吉村7号との比較なら倍以上の「2.26」と言う値にも。

先週のお魚の1.6倍って・・・
恐らくですが、そんなお魚を掛けた日にゃ、
先に糸が切れるか、竿が折れちゃうでしょう、きっと。


残る問題は針のカエシなのですが・・・

これはネットの情報から、電工ペンチ、それで潰せば簡単とありました。
早速にも小生、試しに「カエシ潰し」をヤってみました。


ミミズ飼育の冷却装置工作でも使用した、配線の圧着端子を潰すペンチです。

この先端に針先のカエシ部分を挟み軽く握ったら、
いとも簡単にカエシは元の鞘に収まって・・・

支点がひとつのラジオ・ペンチでは斯様に行かないでしょうね。
複数の支点で構成されるトグル機構が為せる技かと。


・・・さて、今回、新たに加わった「強靭スレ針」、
その直近の出番は、お正月の気田川釣行になるかな?

小生勝手な願望は、寒さはほどほどの新年です・・・




<渓流風景は今年の正月 遠州 気田川から>

















2024年10月27日日曜日

秋の信州 犀川殖産釣行

 

数年前から晩秋の季節に通っている信州 犀川です。

昨年の秋は諸事都合で訪問できず2年ぶりとなります。


思い起こせば・・・

初回は渡世の厳しさ?為す術も無く全くのボ~ズ、
2回目はイヤになります、取り込みの粗相でこれまたボ~ズ。

そんな粗忽者も場数さえ踏めば何とかなるモノでして、
3回目と4回目は幸運にもそれぞれ2匹づつの釣果を頂けました。

正直な印象として・・・
釣れても僅かな匹数、さも、難しいは犀川釣行、なのです。

では、なぜ、彼は毎秋も懲りずに、
250kmも彼方へ引き寄せられるのか?

僅かな釣果も掛かればオオモノ。
晩秋の北信は犀川と紅葉の素敵な風景。
熱くもなく、ヌルくもない、心地いい不動温泉・・・

はて?これだけか?
挙げた自分も考え込んでしまう、
数寄者や傾奇者にしか理解できない、
いずれ特殊な嗜好が作用している犀川釣行なのかも知れません。


<東電 平発電所はダダ漏れ>

R19を松本から北上します。
犀川殖産のポイントに至るには、必ず通る発電所のダム。


初回と先回は今回同様、激しい放水のご挨拶でした。

個人的な判断なのですが・・・
このダムの放水、無い時の方が好釣果なのです。
さすれば今回、チョット厳し目かな?


せめてもの救いは緑色の濁りが濃い流れ、
背景の色づき始めた紅葉と絶妙なバランス、とても綺麗です。

大岡の道の駅にはお昼前には到着。

これも犀川釣行のお楽しみの一つです、
道の駅の食堂で天ザルを早めの昼食として頂きます。

昼食後に様子を見るは、道の駅裏手の流れ。

やはり、先ほどの平ダムと同じ、濁りが濃そうです。
これまでの経験と比較すれば水位も高め。

さて、如何したものか・・・

この時、プランは2つありました。
一つ目は、先回、先々回と実績のある川口橋の上流でがんばる。
・・・でも、あまり面白味が無いような(それは、上級者のセリフ!?)

二つ目は、全くの深耕開拓。
毎度、とても平和な国は日本です、
エエ歳をしたおじさんが地図とにらめっこ。

川の屈曲と狭窄、等高線の入り具合から、
更級橋の上流は和田の集落近辺。
恐らくは川幅が絞られ、複雑怪奇な流れ、なのでは??

・・・ネットからオススメなポイント、
それを探すことも可能なのですが、数寄者は小生のみに非ず!?
ここに至る途中もご同輩で満員御礼の犀川でした。

それに、いずれのオススメも、
釣技のメインは遠投の利くルアーかフライのご様子、
如何に本流竿と言えど高々10m程度、「探り」の範囲は知れています。

濁りが入り水位の高い状況、
ここはもう、己の読み・技量を信用して「プラン2」を採択です!


<確かに、複雑怪奇・・・>

集落の細道を安全運転で分け入り、着いたポイントが斯様な案配。

押しの強そうな本筋の勢い、
それが対岸の波消しブロックを直撃、
跳ね返った流れで反転流を形成しています。

その上流は、これまた押しの強い早流れは直線流。

まずはこの、複雑な流れの反転流にて様子見します。

いつもの本流釣りは0.7号糸を使う小生も、
ここ犀川だけはご用心、
1.5号の太糸を「半ひねりぶしょう付け」で穂先に結わえます。

成育が思わしくなかった今シーズンの飼育太ミミズ、
それを吉村渓流8.5号に付けて、いざ!

・・・反転流なのですが、勢いのある流れ、
錘5B一個のみでは安定せず、5B+5Bの重量編成に。

繰り返される仕掛けの振り込みと引き上げ。
竿に伝わるは錘が川底の岩に当たるコツコツ感のみ。

ままこれが、
小魚のアタリに思えてしまうのが、
規模の大きな犀川、そこでの本流釣りなのでしょう。

残念ながら、複雑怪奇の反転流からは手応えナシ。
上流に向け、早流れは押しの強い直線流、それに視線を移します。

ここも本命からのアタリは皆無、
それが織り込み済みは心の準備も万端、
背中に陽の温かみを感じながらのシーケンス。

・・・これが小生の思う「犀川釣行」なのです。
少しずつ石河原を移動しながら結果の伴わない釣り。
数寄者や傾奇者にしか理解できないでしょう・・・

その上流はもう一つの犀川の屈曲点に至ります。

ここは対岸が自然の岩盤、
跳ね返りの流れも先ほどより一層、勢いがあります。

その反転流でも粘るのですが・・・残念ながら。


<実績ポイントの川口橋上流は・・・>


フライさんでしょうか?対岸ではご同輩のお姿が。


時刻も15:30を過ぎ、秋の陽は大きく傾いています。

日没まで時間がありません。
このポイントを諦めて、本日最後のワンチャン、実績のある川口橋へ。

ところうが・・・

2年前はここにも、いい案配の反転流が在ったのですが。

本日は水位が高い為なのか、はたまた、渓相が変わってしまったのか、
その流れは見ることは叶わず、至極単調も直線的な流れに。

・・・のっぺりとした、変化の無い流れ。
一体全体、どこを刺せばいいのか?
小生が苦手とする流れの一つです・・・

それでも、暫くトライしてみたのですが、やっぱり残念。。。


<さて、明日はどうしたものか・・・>

日暮れ前には竿を納め、本日のお宿に入ります。

いい湯加減はここの不動温泉、
それに浸かりながら、明日の策をひとり、考えます。


曇り空ながら雨の無い一日だったことから、
若干、明朝になれば濁りと勢いは納まるやも。

それに、引き続き明日にかけては曇天、
厄介な急な冷え込み、それは無いだろう。

少なくとも、
流れの変化が乏しい川口橋の様子より、
和田集落の狭窄ポイント、
本日夕方のポイントの方がベターなのでは?

何より、過去の犀川釣行を振り返ると、
初日はダメでも翌朝はグ~、なんてこともあったな・・・

よし!
今一度、自身の「読み・技量」を信用して。

・・・ひとりブツブツとお風呂の中、
ご同宿の方々には、その気味の悪さ加減、
この場をお借りしてお詫びを申し上げます。


<明朝、更級橋の上流にて・・・>

思った通りの明朝は曇天の下、
幸いなことに昨日のポイント、そこにはご同輩のお姿は無く。


暖かい朝です。

毎年はナイロン製のウエーダーを着込んでの犀川釣行なのですが、
今年は時期も少し早く、また、暖かい秋でもあり、
透湿ウエーダーでの出で立ちです。

・・・来年からは、いっそ、車中泊にしようか?


思惑通り、少しだけ水位は下がっています。
濁り加減は・・・難しいな~、判断が。
それでも悪くはなっていません。

昨日の午後と同じように、
2つの反転流を下流側から、犀川の狭窄ポイントを重点的に攻めます。

一つ目の対岸が波消しブロックの流れ。
・・・粘りますが、ウンもスンも無く。

二つ目は対岸が自然岩壁、一層に流れの強い反転流に。

水量と水勢、
共に強烈な流れから、
太い1.5号の糸なのですが、
油断をすると重錘でもあり糸が絡まります。

その糸絡み、一旦錘を外し、
チモトのほつれ、それを除くため針を付け直します。

エサのミミズも新たに付け替え、仕切り直しの一投目でした。

コツコツとした岩のアタリの後、
スっと吸われるようなアタリ加減が。

川底の岩と岩の間、
そこに錘が吸われると、同じような感覚なのですが、
今回のそれ、僅かに微振動が加わり・・・間髪を入れずアワせます。

返す反動はまんま根掛かり、
しかし、直ぐに移動が入り・・・来た、掛かりました!

ド~ンとした重い手応え、
それでもハッキリとした生命反応、
本流竿が見る見るうちに撓み始めます。

犀川の強い流れも重なり、未だ見えないお相手、メチャ重いです。
竿を懸命に立てるのですが、これがなかなか・・・浮いてきません。

少しずつ、少しずつ、当方も後退して水から上がり、
これで小走り・咄嗟の対応が可能となります。

浮きかけたお魚ですが、
またまた竿が大きくお辞儀を、川底へお魚は戻ります。

・・・これ、今までにない、手応え、かと。

長いです、対峙すること2分くらい?
ようやく、水面近くに浮いたお魚、
雷魚を思わす絵柄がくっきり、ブラウンです、目測50オーバー??

水上に顔さえ出させれば・・・もう少し。
その段で大きくお魚は顔を振り、再度で川底へ向かうご様子。

「させるか~!!」

恥ずかし気もなく、ひとり、河原で大声を。
一層に竿を立てたその瞬間、この期に及んで、何とバラシ!?

お魚はゆっくり、川に潜っていきます。。。

それと同時に脱力タイムズ!?
アドレナリンがス~っと、引いて行くのが判ります(笑)。


改めて、バラシ・敗因は何だったのか?
錘、糸、それに針、いずれも所定の位置にあります。

でも、バラシのあの瞬間、
糸が切れる「プツン」な感覚では無く、僅かに刹那「抜ける」ような感覚が。

よくよく、針を見てみると・・・

何と、針の懐、それが開いているじゃないですか!?
新品と並べると、それが良く判ります・・・

お魚が大き過ぎて、釣り針が耐えられなかった。
スレ針は吉村渓流、その最大は8.5号の限界だった!?

・・・世の中、逃がした魚は大きく見える、とは申しますが。



二日続けての犀川釣行なのでしたが、
己の「読み」は当たれど、終わってみればバラシのボ~ズ。

それでも、
最期はジェット・コースターの如く、アドレナリンが乱高下!?

・・・やっぱり、こればかりは、
そんなところにロマンを感じる数寄者か傾奇者は、
彼にしか理解できない、特殊な世界、なのかも知れませんね。



<データ>
 ●10月25/26日 犀川 
エサ    :ミミズ
竿     :9.5m SG パワースペックZR H+
仕掛    :針 吉村8.5号
       1.5号 9.5m トオシ 
                    5B+5B号
                    5B号のみ
釣果    :ボ~ズ
気温    :25日  ~19℃
       26日 13~18℃  
天候    :曇りまま風あり 
表層水温  :16℃
月齢    :22.3















2024年10月20日日曜日

釣り餌ミミズの飼育環境を考える

 

10月もこれから下旬は秋本番です。

昨日は暑かったのですが、雨が上がった後、風が出て冷え込んできました。


渓流釣りの釣りエサとして、
今シーズンもがんばって頂けた飼育太ミミズです。

今年の越冬は選択した飼育土を誤り、
太さは及第点ながらも、
残念ながら匹数と長さは納得できない育成状況でした。

その後の挽回策として・・・

「男の料理」は米糠から糠味噌を作成、
アミラーゼの酵素作用を期待して、
ミキサーで砕いた野菜を糠味噌に混ぜ与えてみました。

・・・衣食住で言うところの「食」、
まずはエサの見直し・改善なのです。


もう一つの挽回策としては・・・

これまでは夏の暑い季節、
飼育箱を水の張ったパン箱に納め、
内部の温度上昇を抑えてきたのですが、

厳しい尾張北部の夏の暑さです、
それに負けないよう一層の冷却効果を期待して、
パン箱内の水、それを装置を使用して強制冷却しました。

・・・衣食住なら「住」でしょうかね?

使った機器は鑑賞魚を飼育する際に使用するチラーです。

仕様上は屋内設置の機器であり、
また家庭用電源を使用して冷却することから、
当然のことですが、機器の外部に熱を放出します。

ミミズさんの飼育は屋外、さて、何らかの手立てが必要に。

そこで、
キテレツなおじさんは・・・

大きなプラ製の収納ケース内にチラーを納め、
内部に籠る熱気を放出するため天井蓋部に換気ファンを設置。

プラ箱側面に見えるたくさんの丸穴は吸気口で、
それを換気扇用の紙フィルターで防塵目的、外側から覆いました。

・・・もう一丁!
雨水がプラ箱内部に入り込まないよう、塩ビのエルボで排気煙突を。

これでチラー自体の運転は恐らくは問題が無いモノの、
チラー自身には水を循環させるポンプ機能は無く、
ここは同じく観賞魚飼育用の「投げ込み式ポンプ」を使用です。
(写真は撮って無いですが。)

・・・ただ、この電動ポンプ、
自身の冷却を循環させる水で行っていることから、
いわゆる「空運転」はオーバーヒートの破損に繋がります。

・・・また、水回りでの電気装置類から、
ミミズのお世話やお手入れ時に漏電や感電が心配です。

・・・え~い、もう一丁!
工場で働くおじさんは小生です、
そこで培った経験・手法・知識を惜しみなく使用して対策を。


例の如く、
いつもの部品図面に留まらず、今回は電気配線図を。
回路記号等はJIS規格に倣わない、エエころ加減なものですが・・・

それに沿って、
ドライバーとペンチを片手に電気回路を組んで。

ポイントはリレーR1で構成する自己保持回路なのです。

押しボタン・スイッチのPB1を押せば、
チラー(図面中はクーラー・・・エエ加減です)、
換気扇(図面中は送風ファン・・・ほんと、エエ加減)、
ポンプ2台が稼働を開始、リレーの自己保持で運転継続します。

パン箱内の水面に浮かんだフロート・スイッチFLS1とFLS2の、
どちらか一方のb接点が切れれば自己保持回路は解除、
でもって各機器の運転が停止する算段です。

・・・漏電対策は写真左上の黒い電気部品、漏電遮断器も設置して。
またパン箱内の水にはアース線を、これまた投げ込み式にて・・・

釣行前のミミズの取り出し、はたまた、
ミミズへのエサやりで水に浮いた飼育箱を持ち上げると、
設計通りです、水面レベルが下がって、機器全体が運転を停止しました。


さて、チラーの温度設定なのですが・・・
これはネットを探れば情報を得られました。

「ミミズは一般的に適温が25℃であり、
 29℃以上でストレスがかかり、
 35℃以上では死んでしまいます。」

なるほど、30℃を越える飼育環境ははなはだ宜しくない。
これまでの飼育経緯から、何となくピンと来ます。
このことから、25℃に設定して。

して、チラーの運転状況ですが、
水温が25.5℃に上がると冷却開始、
25℃まで温度が下がると冷却が停止します。

・・・常時での運転では無く、至って省エネですね。


以上の仕儀でこの夏は、
釣り餌のミミズを確保できたのですが、
匹数の回復が遅れて小生が使用する分は確保も、
残念ながらネット販売を再開するには至りませんでした。

加えて、正直なところ・・・

サイズ的に太さは良くても、
長さは「ミミズ通し」の針長さ、それを僅かに越えない程度。


「いや、それだけあれば十分でしょ。」

そんなご諸兄からのお声が聞こえてきそうですが、
そこは凝り性な小生の性(さが)なのです。


この写真のサイズ!

流石にこれはヤリ過ぎなのですが、
飼育実績としてはここまで行った経緯があるのです。

・・・気が付いていない何かの条件、
それが、まだ足りない、揃っていない、でしょうね。

どうすれば、ここまで太くて長いミミズ、それが育成できるのか?

そんなことが書かれた教科書があるハズもなく、
また、ネット検索しても解が得られる訳もなく。

こればかりは今少し、引き続きでの研究課題です。



<渓流風景は晩秋の犀川釣行から>















2024年10月13日日曜日

秋は贖罪の季節です~上高地散策



毎年のことながら、渓流釣りシーズン中は「ほったらかし」な家内でした。 

でも、それはそれで、イン・ドア派なウチの家内です。

ウインドウ・ショッピングならぬ「買わない」ネット・ショッピングや、
You Tubeでネコ動画(散歩する武将ネコ?がお気に入り)を観たり、
彼女なりに楽しんで、亭主元気で留守がいい、のご様子でした。

そんな家内も久しぶり、秋の上高地へ行きたい、のご要望が。

・・・それはそれでも、
若干の後ろめたさを感じる心優しい小生?です、
三連休でメチャ混みは覚悟の上!早朝から行って参りました。


<二人とも、最近は・・・>

つい先ほどは松の木峠PAで休憩をしたのですが、
今週もご多分に漏れず、弊ブログはお下劣路線です、
初老夫婦は二人揃って朴木平の手前で「キジ打ち気分」に。

既にこの近辺はR158も山岳路、コンビニはありそうにもなく。
それでも幸運なことにガソリン・スタンドが見えて来ました。

きっとお高目な値段でしょうが、
背に腹は替えられず、給油がてら用を足すことに。

家内の用足しの間、小生へスタンドのおやじさんからお声掛けが。

「よかったら、この辺の観光案内図でも・・・」

「いえ、これから上高地に向かうので・・・
 あ、でも、
 そこの小八賀川の渓流釣り案内って、ありますか?」

・・・以前から新規開拓を思う丹生川近辺なのですが、
漁協資料のネット入手が叶わず困っていました。
もう、ダメ元でのお尋ねだったのですが・・・

「ああ、ありますよ。これですか?」

尋ねてみるモンですね、これが欲しかったのです。

リッター186円のガソリン代でしたが、
急を要する二人揃っての用足しに渓流釣り情報の入手、
まあ、こんなモンでしょうか?


<あかんだな駐車場は満車!?>

旅にはアクシデントが付き物の、
スタンドでの用足しは、まあまあの及第点でした。

次なるアクシデントは・・・

平湯温泉は上高地行きバスへの乗り換え、
自家用車を駐車場に停める必要があるのです。

その駐車場は「あかんだな駐車場」、とても広大な駐車場ですが、
なんと、そこが、あろうことか満車!?

駐車場ゲート入口でバス会社の方がご対応です。

「すみませんね・・・
 今朝は朝4:00からこんな感じなンですよ。
 お盆の記録を塗り替えて、今年最高の人出でして・・・」

やっぱり三連休です、
混み合う予想はしていましたが、
まさか、これほどの込み具合だったとは。

代わりの駐車場として、平湯大滝の駐車場を案内頂きました。

でも、そこ・・・

無料なことはイイのですが、
平湯温泉のバス・ターミナルまで結構な距離が。

幸いにも、まだ平湯大滝の駐車場には空きがあり、
致し方なくもトボトボと、バス・ターミナルまで歩くことに。

平湯への到着は10:00前でしたが、
この一件でバスへの乗車は11:00へと・・・

しかしまあ、
本日は上高地へ散策に来たのです、
風光明媚な平湯温泉近辺、その秋の風景も一緒に味わった、と思えば。

・・・ここまでのアクシデント勝敗、
それは一分け・一敗でしょうか?


<お約束のケーキ・セット>

円安の影響なのでしょう、
乗り込んだ満席のシャトル・バス、その乗客は約半分が外人さんです。


運悪く乗客の区切りが我が夫婦で、結果、小生と家内は別々の座席へと。
それを見越してなのか家内から、乗車前に小生へ一言のご指示が。

「帝国ホテルで降りるからね!」

・・・毎度の如く、困ったことに、
家内の頭の中は「上高地=帝国ホテルのケーキ・セット」なのです。

安房トンネルを抜けたバスは、
中の湯から再び県道の釜トンネルに入ります。
それを抜けしばらく走ると、そこは大正池、多くの乗客はここで降ります。

散策ルート的には・・・
この大正池から河童橋まで釣り上がる、いえ、さかのぼるのが定石も、
今回は朝からのアクシデント続きで到着時刻も遅く、
「ケーキ・セット命」は家内のお下知です、帝国ホテルで下車します。


おいしいケーキとコーヒーを堪能した家内、そのお顔はご満悦の様子、
さあこれで、本日は家内への接待任務!?その半分は完了かと。


<大正池に向けて>

時刻は正午の少し前、これから「定石の逆」は大正池に向かいます。

お天気は概ね予報通り、雲はありますが青空も広がっています。

異常気象は大雨が多かった今年の夏です、
梓川沿いの散策路は一部が流されたようで通行止め、
林間コースを今回はさか下ります。

少し頂上に雲が掛かっていますが、秋の穂高連峰が綺麗です。

厳しい暑さであった今年の夏、
その間ほとんど運動をしてこなかった家内です。

心地いい秋の上高地散策なのですが、
彼女の息遣いはハーヒー・ハーヒーと、既に顎が出てしまっています。

・・・ムリせず、ゆっくり目の散策で。

対向からは定石に沿ったハイカー達とすれ違います。
その方々も半数以上は外人さんで、
風景や雰囲気から、ここはスイスかカナダなのでは?と思えるくらい。


都合一時間くらいの散策で着きました、久しぶりの大正池です。

・・・移り変わる自然の姿。

以前はもっと枯れた立木が多かったのですが、
今はほんの数えるくらいの本数です。

そんな静寂の中、
突如として大正池の対岸から大きな「叫び声」が!

何事かと目を凝らすと、湖面には3つの赤い何かが浮いています。
それが少しずつ移動して、その一つはこちら岸に。

もう一度、大正池の対岸をよく見てみると・・・
黒く蠢く大き目な生命体、あれはクマさんです。

で、湖面を移動する赤い物体は・・・何と、おサルさんです。

察するに・・・
クマに出くわしたおサルの集団、
それが大正池に泳いで逃げ出した様子です。

あれよ、あれよと言う間に、
一匹のおサルさんは大正池を泳ぎ切り、
上陸したかと思えば一目散、観光客を横目に背後の林に逃げ込みます。

・・・厳しい自然界、
人間社会もそうですが、生きるって、大変ですね。


<逆ルート、良かったのか・悪かったのか?>

その後は大正池の袂にあるホテル、そこで昼食を取ります。

・・・定石としては大正池が散策の出発点、
そしてお昼前後は皆さまは河童橋へ到着され、
結果、河童橋周辺の飲食店は激コミ・・・

毎度の策士はその裏を計っての逆ルートでした。

案の定、
大正池での昼食は若干の待ち時間で済みましたが、
到着時間の遅かった今回、
これから河童橋に向かえば、その到着時刻は既に帰りのバスの時間。

小生的には「上高地の真骨頂」と見る、
河童橋から明神池への梓川右岸の散策、それは残念、お預けです。


今回、あかんだな駐車場で時間を消費、すなわち、満員御礼が敗因ですね。


<河童橋に向けて>

遅めの昼食後は今来た道を戻る様相、
田代橋を経由して河童橋まで散策します。

・・・梓川沿いの散策路が通行止め、これもイタいな~。

午前中は雲があるものの、概ねは良いお天気でしたが、
午後は雲が低く垂れ込めてきました。

・・・穂高連峰の遠望、これもお預けか。


山の景色がダメならば、釣り師には川の景色があります。

・・・こう、どうしても、目が行っちゃうンですよね。

しかし、見るからにエメラルドの良い流れ!
絶対に居るよ、ここ、間違いなく、オオモノが!


もう少しで河童橋という散策路の途中、
本日はおサルさんにナゼかご縁があります。


木の上で気持ち良さげに毛づくろいされお昼寝中。
路上にも何匹か、お互いで毛づくろいを。

大正池で逃げ泳いでいたおサルさん、
そりゃ、クマさんが良いか、人間さんが良いか、
当然、害の無い人間ですよね。

・・・行き過ぎた「人慣れ」も問題ですが。
いや、これは人間側の問題かな・・・


大正池から都合2時間、
家内が先導のゆっくり目な散策も、着きました河童橋です。

橋の上から望む穂高の山々・・・
残念、先ほどよりお空の雲は分厚く、また、下の方まで降りています。

となると、視線は自然と梓川へ。

く~、この湾曲したイイ流れ込み!
こりゃ、絶対に居ます!

・・・もうこれは川漁師、その心は病の領域かと。。。


時刻も夕方に迫り、観光客の数も減ってきました。
加えて、頬には僅かながらに、お空から冷たいものが。

・・・今回はここまでかな?


午前中はケーキ・セットを頂いた後、
ホテルのおみやげ売り場で購入したクマ鈴です。

遠くにも届きそうな、とても澄んだ良い音色に加えて・・・

ベル部がネジ式で、
回せば振り子までベル部が下がり、これにて消音です。

・・・ホテルが考える、上手いアイデアですね。