2025年8月31日日曜日

鼻曲がり~飛騨 庄川渓流釣行

 

季節の移ろいは早く、8月ももう最終週です。

ニュースにも取り上げられていましたが、
飛騨荘川は今、そばの花が見頃です。


山裾から差込む朝日が織りなす光と影。

ポイントへ向かうそば畑はあぜ道の中、
早朝にほっつき歩く渓流釣り師の特権でしょう、
何とも言えない味わいのある、幻想的なカットが撮れました。


毎度の車中泊サイトは治郎兵衛のイチイ前の駐車場、
昨夜は到着時の気温が20℃。


運転席に網戸を張って、
窓を三分の二ほど開けての車中泊は、
就寝時は少し蒸しましたが、朝方は少し寒いくらい。
寝床でもあるハスラーは車体全体が朝露で濡れていました。

改めて、季節は着実に進んでいます。

それでも・・・
雲一つない青空が今日日中の暑さを予感させます。


<減水の庄川本流>

分かってはいましたが本日の庄川、
渇水と行かぬまでも、水がとても少ないです。

日照り続きだった今年の夏です。

お盆以降も際立った雨が無く、
期待の夕立もさほどではなかったのでしょう。

暑さ厳しい晩夏のこんな日、厳しい釣行が予想されます。

・・・それでも、
淵に0.3号細仕掛けを流せば、
少なからずもそれなりの手応えが得られます。


6寸ヤマメさん、
小生の気のせいでしょうか、
少しだけサビが浮き始めているような。


7寸イワナさん、
こちらは産卵期が今少し先から、
身体的に特にお変わりは無い感じです。


5寸ヤマメさん、
この子は色気より食い気?ひったくる様なアタリでした。

いずれ生きることに懸命な彼ら、
足元の澄んだ流れの中、
針が掛かり糸で自由が利かないお魚は、
口を下に向けて流れの底へ潜ろう、潜ろうと。

それが、まるで、手に取るように見える減水の本日。

・・・厳しい釣果を予想していた手前、
お付き合いを頂くお魚達にはお気の毒も、
当てが外れての拍子抜け?嬉しい限りです。


<夏から秋への境界線>

淵で時間を過ごしている内に、朝日が高く登ってきました。
涼しかった早朝ですが、陽が当たりだすと暑いです。

暦の上ではまう秋。
でも、現実にはまだまだ夏。


そんな季節での淵の上段に構える瀬、
そこで仕掛けを流すも、本日は全くの音沙汰なし。

水が少ない本日です、
ここ最近の厳しい残暑から、
流石の飛騨荘川も日中は暑かったのでは?

厳しい暑さをやり過ごすが為、
お魚も避暑地に逃げ込みでしょうか?
今日のポイントは水の冷たい淵・深場のご様子です。



<ヤマメを見ると季節は秋>

岩の間を白泡が走る激しい落込み。
しかしその後に続く淵は減水の本日、
水面は表層を流れるウネリは穏やかです。

そんな淵に仕掛けを打ち込めばアタリです。
アワセの後のお魚の走りは俊敏、良いサイズが掛かりました。


たも網に納まったお魚は、開けてびっくりの玉手箱。
ここ庄川も荘川地区では珍しいニジマスです。

改めて、今日のポイントは淵・深場を確信して、
引き続きエサはミミズで仕掛けの振込を続けます。

2~3回振り込んだ後にまたアタリが。
素直なアタリにアワセを入れると、
その反動はズッシリ系!?見えない淵底でモゾモゾ。

手応えから間違いなくのオオモノです。

ピ~ンと張るは0.3号糸、7m先調子は深くお辞儀を。
それでも、減水の本日です、
流れの勢いがお魚に加勢しても知れています。

定石通り、ここは長丁場で。

自分の立ち位置をお魚より下流側とし、
竿のコントロールが利く範疇で、お魚には好き勝手を頂きます。

川底での定位と、高速での移動を繰り返すお魚。
無理の無い程度にテンションを効かせ、
お魚のお疲れを誘います。

その間、おおよそ2~3分。
久しぶりです、長いです。

ようやくにも、お魚が水面に浮いてきました。

後はツツツ~っと、
水面を滑らせ、たも網に納め、投了。


恐らくは尺ちょうど、鼻の曲がりかけた雄のヤマメです。



今少し季節が進めば一層にお鼻が曲がり、
お魚の個体によっては顔が真っ黒に。

そんな鼻曲がりヤマメを見ていると、
ここでも季節の確実な移り変りが見て取れます。


<今日も暑くなりそうな>

鼻曲がりを揚げた淵の上段、
そこも瀬が続くのですが、案の定、本日は開店休業。


それでも、
この上流に鎮座する、
ラス・ボスの大淵まで歩みを進めます。


減水の本日から、
7m竿でもイイ線まで届くのでは?
の淡い期待がありましたが、
やはりラス・ボスの大淵、
上段からの落込みの白波は振り込み着水点の数m向こうです。

手応えも無く、日の当たる大淵から撤収です。

と、その前に・・・

全体写真の撮影も、尺ヤマメさんだけは別格です。

日影でイイ写真を撮ろうと思ったのですが、
イケませんね、
この季節、午前中の木陰はホントに暗いのです。


何となく、
大口・鼻曲がりの迫力が、
撮れているような、そうで無いような・・・


目出度く、皆さまには、庄川へお帰りを頂きます。

それにしても、
水に漬かっているのに、日なたは暑いな・・・

治郎兵衛のイチイ前の駐車場まで、
朝に来た河原とあぜ道を、汗をかきながら帰ります。


奥飛騨の渓流釣りは終わるのが早く9月9日まで。
もう来週末が最終の週末です。


朝方も見たそば畑。
この白い小さな花を見ると、
長かった渓流釣りシーズンの終わりが近いことを感じます。


<データ>
8月30日 庄川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿    :7.0m   翡翠 冴 硬調
仕掛   :針 吉村7.5号 
      錘 1号
                    天井糸 0.7号 1.5m 
                    水中糸    0.3号 4.5m
釣果    :ヤマメ      尺    1匹
               6寸    1匹
            5寸 1匹
       イワナ     7寸 1匹
       ニジマス 7寸 1匹
            6寸 1匹             
気温    :19~26℃  
天候    :晴れ 
表層水温  :18℃
月齢    :6.9



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2025年8月24日日曜日

夏・風邪・フィッシャー



40年程も昔のことです、
「夏・風・ライダー」なる小説を読んだことが。

オートバイのレースに情熱を傾ける若者の物語だったかと。

小生もその当時、
レースへの参加は無かったものの、
バイクで夏の鈴鹿まで耐久レースを見に行ったことが。

ただし、そこは軟弱者、
薄暮時の夕刻はゴール直前、
そこが一番で盛り上がることから、
暑い日中はそれまで、目の保養を兼ねプールで過ごすのでありました。



それはさておき、
本日のお題なのですが、
始まりは木曜日の午後でした。

喉に僅かな違和感を覚えながらも、
通常通り業務を終えてから帰宅して。

その夜中は睡眠中、ゾクっとした感覚が。
起き出して体温を計れば38℃の発熱です。

翌朝も熱が下がらず、
喉の状態はイガイガ程度も、
仕事はお休みを頂き、近所のかかりつけ医へ。

「このところ、新型コロナがまた流行っているから、
 検査をしますね。」

その結果は「陰性」で安堵なのでした。

・・・とは言うものの、
大事を取って帰宅後は自室に引き籠り、
家族との接触は控えて薬を飲み、ゆっくり休養することに。

後悔はただ一つ、
「う~ん、今週末の渓流釣行はお預けか・・・」


あくる土曜日の朝、
熱は38~37℃を行ったり来たり、
喉に違和感はあるものの、この程度で斯様な発熱になるものか??

念には念を。
検査キットを自宅でも実施・・・結果は「陰性」。

それでも慎重に事を構えて、この日も自室引籠り&静養としました。


そして今朝・・・
めっちゃ痛いンです、喉が。。。

でも、熱は36℃台と小生にしては微熱程度で。

かかりつけ医からもらった薬は抗生物質は無く、
消炎剤と頓服は熱下げのみ。

そんなことから、休日診療を受けることに。

最近は待合所での待機は人数を限定、
基本は各位が乗って来た自家用車内での待機です。

朝一番での訪問でしたが、既に何台かのお車が。

そしてお約束の如く、
運転手もしくは助手席の方、
皆さまマスクを着用されています。

流行っているのですね、また、コロナが。

小生も「陰性」の判定を二日前に頂いていますが、
改めて検査をしてみることに。

ドライブスルーが如く、検査も車窓越しは駐車場で。
この検査、鼻から綿棒を深く差し込むのですが、涙が出ますね。

して、結果は・・・「陽性」。


いや、この喉の痛みなら納得です。
それでも、今現在の体温は36.8℃と微熱程度。

しんどさは先月の胃腸炎の方が上でしょうか?
斯様に起き出してブログを書いているくらいから。

ご諸兄各位、
残暑が厳しい昨今、気付かぬうちに疲れが溜まっています。
くれぐれもご注意ください。

にしても・・・
来週末、行けるのかな、渓流釣りへ??




<渓流風景は初秋の南飛騨 小坂川から>


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2025年8月16日土曜日

晩夏の木曽 末川・西野川渓流釣行



2年前のお盆の季節に訪れたのは木曽川本流。

雨の少ない渇水期の訪問でしたが、
意外にも良い釣果でした。



今年のお盆休みは前半が大雨で出陣不可でした。
・・・被災された方にはお見舞いを申し上げます。

また私事でも残念なことに諸事が重なり、
今年のお盆休みの渓流釣行、それは一回こっきり!
・・・いえ、お休みを楽しめるだけ、幸せなのかも知れません。

そんなことから、
自然と足は木曽方面に向かうのでありました。


<増水の木曽川と旗揚げ祭り>

お盆休み前半の大雨から3日が経ち、
もうその影響は無いだろうと、訪れた木曽川上流なのですが。


・・・世の中には「思い込み」と言う言葉があります。

まあ、ここは、こうだろう!と、
簡単に捕れる裏付けを得ることなく、
想像や経験だけで手前勝手に判断してしまう。

それが激しい輩(=小生)は、
私生活でもきっと失敗が多いことでしょう・・・


木曽川本筋と菅川の合流点、そこは佇む河原も無い増水。。。


いや、上流は流れも細くなるのでは?
そんな思いで足を延ばした笹川、そこも怒涛の流れ。。。

え~い、かくなる上は、勘の働く実績ポイントで・・・


濃い濁りが入り、名勝 巴淵もこの有様。。。


・・・さて、困りました。

今宵の車中泊サイトは旗挙八幡宮のトイレ前。

夏の夕刻は蝉時雨、
明朝の釣行の思案に暮れていたら、
地元の方々が松明(たいまつ)の準備をされています。

お話を伺うと、今宵は木曽義仲公の旗揚げ祭りとのことで、
ここから子供たちが松明を山吹山の中腹まで掲げ、
京都のお盆の風物詩は大文字焼のように、
「木」の字を描かれるとのこと。

・・・左様な歴史ある村のお祭りの中、
よそ者が大きな顔をして車中泊は無粋ですね。

きっと、これも、何かの思し召し、
明朝の釣行は河岸を変えましょう・・・


木曽福島で夕食と温泉を済ませた後、
再度で幾分か涼しくなった宮ノ越の宿まで。


山吹山の中腹に浮かぶ木曽の「木」の字、
宿場町はお祭りもたけなわ、浴衣と夜店で大賑わいです。

その雰囲気だけを頂きながら、
御嶽山の麓は毎度の開田高原へ向かいます。


<まず最初は末川から>

残暑がまだまだ厳しいこの季節、
渓流釣りは標高の高い場所でのそれに限ります。


いつもの開田高原は大見沢駐車場での車中泊、
外気温は15℃、車内のそれは20℃と、
とてもぐっすり眠れる車中泊でした。

今年は6月にも訪れている開田高原、
その時に訪れていない末川のポイントから始めます。


昨日の木曽川本流や笹川に比べれば、
増水はしていますが、その加減はむしろ良い状態かと。


過去実績の「思い込み」からも、
今朝の末川の頃合いなら、きっと爆釣りなのでは?

しかしながら・・・
始める前の印象とはナゼか裏腹、
いつもの鉄板ポイントから音沙汰は全くナシ?


実はこのポイント、
農道から入り田んぼの脇に駐車、
釣り場の河原はその直ぐ横、至極便利なんです。

・・・毎度で同じポイントは開田高原での釣り。
こりゃ、ここらでもう少し、新規開拓・深耕開拓しなきゃ・・・


ようやくにも、
入渓ポイントから少しだけ上流にて。

その後もポツポツと釣れますが、
如何せん、サイズUPが見込めません。

既に末川は目ぼしいポイント、ご同輩の駐車が各所に。
ここは西野川へ向かうことにします。


<柳又の展望台から>

木曽川本流がダメなら、近くの支流は正沢川や黒川があります。

・・・昨日の夕方に入った温泉、
眼下の黒川は良さげな水案配でした。

それでも、何とかの一つ覚え?
黒川を遥かに通り越してエイコラと、
R361を開田高原まで登ってしまう小生。

実績のある・ハズレの少ない末川に西野川。

それも理由のひとつなのですが、
今一つの大きな理由が実はこれなンです、
柳又の展望台から臨む御嶽山、これが見たくって。


今回もいつになく、きれいな御嶽山。

今朝は末川の見切りが早かった為、
雲一つない青空を背景に荒々しくも朝日に映え、
眼下の西野川だけは残念、未だ山影の中を流れています。

・・・木曽川水系での新規開拓や深耕開拓、
開田高原以外でのそれは相当な決意が必要ですね(笑)。

さあ、その眼下を流れる西野川に向けて。


<西野川は柳又の林道深く>

柳又の集落はその外れ、
西野川沿いは橋の横にハスラーを駐車します。

・・・幸いにも、まだご同輩の駐車は無く。

向かうポイントは数年ぶり、
集落から林道を下った発電所は、
尺モノの実績のある吊り橋下の淵まで。

クマさんの心配は何のその、
足取りも軽く鳴り物の熊鈴が歩行の都度、
チリン・チリンと朝の涼しい林間を響き渡ります。

・・・しかしながら、
ここも「思い込み」だけが先行してしまい。


久々の渓流訪問では良くあるパターン、
ガラリと大きく渓相が変わっちゃっています。。。

もっとも、こればかりは、
行って見なけりゃ判らずですが。

当時はこんなに開けた場所では無く、
この方向から橋を臨む場所は激流の対岸で、
渡ることは無論、立つことさえ叶いませんでした。

それでも、往時をしのばせる岩壁が上流対岸に。


その岩壁の直下は流れの弛み、以前はウハウハでした。

・・・注意すべきは足元の石河原。

大小が入り混じったこれ、きっと、人工的に積み上げたもの。
経験からなのですが、崩れやすいのです。

その崩れやすい河原を慎重に進み・・・


距離は概ね数mくらい、7m竿で探るにはバッチリ!

エサはブドウ虫にて、開始から程なくして。



サイズは6寸程度、
それでも、お尻に針が刺さったアマゴさんはお気の毒。
本筋の白波が勢いを増し、すわ、尺モノかと勘違い(笑)。

その後に正真正銘、ちょいオオモノは8寸超えが。

次いでエサをミミズに替えた直後、
素直なアタリは当初は小物かと思われましたが・・・

これも「経験則の罠」の仕業です、
いきなりの強烈な引き具合に転じ、川底の銀影は間違いなくの尺上。

流れの勢いがこれも重なり、0.3号糸は残念、秒殺なのでした。。。


<その上流も渓相が変化して>

岩壁を後にして上流は柳又の集落へ釣り上がります。

若干、西野川の川面に樹木がせり出し、
長竿はエサ釣りには不向きですが、
ポイントを絞っては釣果が。



さて・・・

記憶通りに、
一旦は開けた河原となるも、
上流を臨む先にはまたまたにもって、
川通しが出来ないくらいに樹木が大きくせり出しています。


スマホのGPSで場所を確認しますが、
横を走る林道へ出るには数十mのヤブ漕ぎが必要と(涙)。

やむを得ず竿を畳み、
お魚には川へお帰りを頂きます・・・

活きの良い木曽 西野川のアマゴにイワナです、
とてもじっとして居られないンでしょうね、
マトモな集合写真は撮れず終い(笑)。


さあ、意を決しての、ヤブ漕ぎです。。。

途中、
指に棘が刺さり出血、
これがもう、痛いの何の・・・

それでも無事に林道へ出られました。


いつも見る大堰堤なのですが、
残念、この下へ降りる術を知らなくて。

・・・こういう、細かな所を、深耕開拓するか・・・


先の末川と同様、
こちらも良い案配に増水の西野川です。

果たして、ムリを押して、
木曽川本流で竿を出していたならば?

ここだけは、結果オーライとしておきましょう。

釣行の後は再度で柳又の展望台へ。


早朝の雰囲気とは違う御嶽山、
その雄姿を臨みながら、少し早めの昼食を頂きました。




<データ>
8月15日 末川・西野川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿    :7.0m   翡翠 冴 硬調
仕掛   :針 吉村7.5号 
      錘 1号
                    天井糸 0.7号 1.5m 
                    水中糸    0.3号 4.5m
釣果    :アマゴ     8寸    1匹
               6寸    2匹
       小アマゴ                数匹
       イワナ     7寸 1匹
            6寸 1匹
気温    :17~24℃  
天候    :晴れ 
表層水温  :15℃
月齢    :21.3



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