2025年9月28日日曜日

シーズン最終は南飛騨 小坂川&秋神川渓流釣行

 

益田川(飛騨川)の支流は小坂川と秋神川、
共に御嶽山の西側を流れる渓流です。

鈴蘭高原を挟んで流れる2つの川。

距離にしたら峠を挟んで15km程度、
移動に要する時間も小一時間程度なのですが、
本筋の益田川はここで大きくUの字を描き、
流れに沿えば数十kmも離れています。


ここ何年かの最終釣行は決まって秋神川。

小生にとっては難しい秋の渓流釣り、
そんな個人的な事情でも秋神川は答えてくれます。


ただ昨日と今日とでさえ、
全く結果が異なる渓流釣りです。

果たして昨年のように、上手く行くものなのか・・・


<南飛騨 道の駅 はなもも での車中泊>

昨年は御嶽山の向こう側での釣行でしたが、
今年は二日続けて西側です。

今シーズンもこの車中泊スタイルで、
幾度もせせらぎを枕に夜を過ごしました。

そう言えば、初めての車中泊も小坂川、
ここ、道の駅 はなもも でした。

ただ、正直なところ・・・
秋の小坂川で良い結果を出したことが無くて。

ある意味でそれへのチャレンジ。

それに今一つ・・・
初めてのここ小坂川での釣行、
それは10年前の初夏、グランド前の大淵でした。

その際に若いルアー・マンさんとご挨拶、
彼によると小坂の中学校から、はるばるさかのぼってきた、と。


(↑ クリック)

後年にその途中にある「東屋」からグランドまで、
通しで小坂川を遡行したのですが、
今回は若いルアー・マンさん、彼と同じルートを還暦の小生が。

ある意味で、これもチャレンジですね(笑)。

まあしかし、
釣れても、そして、釣れなくても、
雄大な小坂川の流れ・風景が堪能できれば。

ムリだけは禁物、気分はそれくらいで・・・


<中学校横の橋から入渓>

家屋の多いこの近辺、
駐車スペースに困っていたら、
散歩中のご婦人からご親切にもお声がけを。

ゴミ回収Box横の路肩なら大丈夫ですよ、
その前の橋の脇にある住宅は空き家ですし、とのことでした。

空き家の脇には入渓口が。


入って直ぐの小坂川の様子。
朝方は曇りでしたが、今はその合間から青空が。

山と森が迫る壮大な勢いのある流れ、
とても心が洗われます。

ここから左岸を慎重にさかのぼります。

大淵あり、急流あり。
小坂川も中流域にあたる近辺、変化に富んだ流れです。

こんな流れを見ていると、
否が応でも期待される釣果なのですが、
こればかりはいつもの秋の小坂川、残念なことに・・・

川の様相に反して、おチビさんの釣果。

晩春から初夏にかけて釣れた良いサイズのお魚たち、
秋の今時分は一体全体、どこに雲隠れ、されているのやら。

それでも、一匹だけ、
大きく本流竿を曲げてくれた御仁が・・・

一体全体、本命はどこへ??


<東屋が見えてきました>

ここまでサラりと記してきましたが、
実のところは岩盤に阻まれ一旦退渓や、
大岩をよじ登ってでのキツい高巻きなど、
還暦の身の上には堪える小坂川遡行なのです。


もっとも・・・
小継竿では歯が立たない小坂川、
本流竿に友船を従えての遡行はちょっと無茶かな?


それでも、どうにか、目的地の東屋が見えてきました。

最後の難関、問題は・・・

行く手を塞ぐ大岩に岩壁です。

登ることは叶いそうですが、一縷の不安はあの裏側です。
急な崖では降りられません・・・
ってことは、目的地の直前で今来た道を後戻り(涙)。

でもその前に・・・
目の前には良さげな大淵が広がっています。

悲しい釣り師の性(さが)です、
苦難・決断を前にして、まずは、ここで、竿出しを(笑)。

・・・で、結果は、小アマゴさん(涙)。

その後、意を決して岩壁をよじ登ります。
そして、大岩を越えた向こう側の風景は!


良かった・・・
岩肌が続きますが、ユルい下りが東屋の麓まで。


釣りなのか、沢登り・河澄り?なのか、
よくわかりませんが、
東屋からの秋の小坂川の眺めはサイコーでした。


<西日を浴びる御嶽山と西洞川>

その後、道の駅でラーメンを昼食にいただき、
大洞川の上流で少しだけ竿出しするも、
やっぱり大した釣果もなく。

夕刻が迫る中は鈴蘭峠を登っての向こう側、
民宿のある秋神川に向かいます。

途中、寄り道は鈴蘭峠から、
御岳パノラマラインを大平の展望台まで。


青空を背景に夕日に映える御嶽山。

思った通り、
雄大な姿は見ごたえがバッチリ、
暫く吹き抜ける風の音を聞きながら時間を過ごします。

ここから岳見峠を越えて、
秋神温泉に下り毎年でお世話になる民宿へ。


陽はすでに山の向こう側に、
民宿の庭から見る西洞川の風景、
山や野原の色彩からも季節は秋です。

ここに来て急に秋が深まりました。
女将さんのお話では、明朝は冷え込むそうです。

今日の小坂川はウエット・パンツでしたが、
明朝に向けて車内からドライのウエーダーを用意します。



<秋の早朝は秋神川、遅い季節の歩み>

翌早朝の秋神川はキャンプ場の河原から。


昨年はここで好釣果だったのですが、
今年は・・・
釣れます、しかし、型が今一つ。

落ち込み直下からの魚信は遠く、
その白波が糸を引いた、波穏やかな領域からのアタリばかり。

何となくですが、産卵を意識した居つき場所?


しかしながら、
唯一、この子だけが秋模様、
サイズは5~6寸も深い婚姻色を身に纏っていました。


他の子は、そんな素振り・色気は全く感じさせず。


その後、
ご同輩が来られぬうちに、
早めにキャンプ場を後にして、
オート・キャンプ場の裏手に向かいます。

ここも毎年で好釣果がお約束も・・・

残念ながら、
上がるは婚姻色も薄いアマゴさんばかり。

これは何の加減なのでしょう、釣れるには釣れるのですが、
今年はどのポイントでも本当に型が小さく、
黒顔や鼻曲がりはおろか、
婚姻色の浮き出たお魚も少ないです。

長くも暑かった夏のせい?
川の水の中は昨年より、季節の歩みが遅め、
今年の秋は、魚も季節も、少しゆっくりと歩いているようでした。


今年は大きなサイズに恵まれることなく、
今シーズンの最終釣行、竿をたたんで仕掛けを外します。


時刻はお昼の少し前。
以前の大雨で大破した堰堤は、見違えるように生まれ変わりました。


秋の青空の下、白い水しぶきが眩しいです。

気づけば赤く染まった木々もちらほら。

西洞川に沿って鈴蘭高原を登り帰路はまた飛騨小坂に。

来年はまた、どんな顔を見せてくれるのか、小坂川に秋神川。


<データ>
●9月26日 小坂川 
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿     :10m SG ロング
仕掛    :針 吉村8.5号
       糸 0.7号トオシ9.5m
       錘    3B号
釣果    :    小アマゴ  数匹 
                            ウグイ   一匹
気温    :17~24℃  
天候    :晴れ
表層水温  :17℃
月齢    :4.3

●9月28日 秋神川
エサ   :ミミズ、ブドウ虫
竿    :7.0m  翡翠 冴 硬調
仕掛   :針 吉村7.5号 
      錘 1~B号
                天井糸 0.7号 1.5m 
                水中糸     0.3号 4.5m
釣果   :    アマゴ   7寸 1匹
                                                5匹
                          小アマゴ      数匹
気温   :11~20℃ 
天候   :晴れ
表層水温 :15℃
月齢   :5.3






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2025年9月21日日曜日

長月 彼岸の入り~小雨の根尾西谷川釣行



<眠れなかった車中泊>

道の駅 うすずみの桜の里 ねお での車中泊は、
少し蒸し暑いそれでした。

締め切った窓の理由は天気予報から。
夜中の雨降りも考えられ、
車窓に蚊帳を張ったいつもの秘技はご法度です。

加えて・・・
小生含め3台居る車両の一台から、
時刻は11時過ぎですが大きな声での会話が。

声色から、きっと、
一杯、引っかけられているような。

あまり熟睡できなかった翌早朝、
トドメはサーっと激しく降り出した雨と、
同時に響いたハスラーの車体をドンと叩く激しい衝撃!?

眠気眼の小生、
すわ、こりゃ、クマか!

恐る恐る、
遮光シールドを外し窓から車外を覗けば・・・


まあ世の中、そんなモンですわ(笑)。

・・・本日の釣行、その波乱が予想されます。。。


<今日は最果ての地 根尾黒津>

酷道?157号の細道・曲道を根尾能郷から黒津へ。

小雨・曇天の本日は対向車は全く無く、
先行・追従の車両もまた無し。

「よし!今日の釣り場は小生の独断場!」

黒津の堰堤はいつもの通り、
表層を流下する流れは全く無しも、
その下の導水管を下る水の音は確かに聞こえます。

今少し駒を進めれば、人の気配の無い黒津の集落。

アサシンさんのお話では夏の短い期間だけ、
元住人の方が「お里帰り」をされるそうですが、
今はもう暦の上では秋です。

・・・山の景色もよく見れば、
緑に交じって黄色、茶色、赤色の暖色系がちらほら。

それに、今朝は加えて・・・

能郷白山の手前は温見峠に至る国道157号線、
それはここで通行止めです。

もう一丁、それに加えて・・・

帰路に考えていた上大須へ抜ける林道、
それも通行止めのご様子です。

・・・と言うことは、
今日の根尾黒津は袋小路の奥の奥。

「よし!今日のポイントは絶対、一人天下じゃ!」

・・・早朝は深い山の中、
通行止めの2枚の看板を前に、
ひとりニコニコとほくそ笑むおじさん。

・・・何となく、気味の悪い、絵ですよね(笑)。


<波乱その1~世の中、上には上が居られます>

ところうが・・・
越波・上大須へと続く林道は黒津の橋の上。

そのすぐ上流には何と、
早朝の薄暗い河原で目立ちます、
白い鮎釣りスーツをバシっと着たご同輩が!?

「え、え、え??」

駒を進めいつもの駐車スペース、
そこには茶色のダイハツのウエイクが・・・



絶対に一人天下、
と決め込んでいた手前、
これは、とても、心が沈みます。

そうこうしていると、
あれあれ、後続車が通行止めの林道の更に上流へ。

「皆さま、知っているんだ。今日の状況を。」

・・・やむを得ず、
いつもの退渓ポイントから入渓することに。


<波乱その2~小生も歳ですね>

平水もしくは若干の減水は今日の根尾西谷川、
対岸のポイントを目指して、
頭を出した川石の合間を抜け横切ります。


ここ最近は目立った増水が無かったのでしょう、
岩と岩の間にはヌルヌルの茶色いコケが。

「結構、靴底が滑るなあ・・・」

と思った次の瞬間、
目に見えるスローな映像がスタート、
そのショート・ムービーの哀れな結末は小生、
水の張った根尾西谷川の川底でモノの見事に尻餅です。。。

本日も暑くなると思え、
ウエット・パンツでの出で立ちは、
朝一番から我が下半身は下着のパンツを含み水浸し。

ポイントへの執着は必要のない焦る気持ち、
ここ最近は例年に比べ少ない釣行回数は運動不足。

そして・・・もう、歳ですね、これは(笑)。


<波乱その3~浅い流れは渋い釣果>

いつもと違い久しぶりは、
西谷川と河内谷の合流点に向かう釣行です。

焦って向かった深場の淵では空振り。

・・・釣果も去ることながら、
下着のパンツが張り付いて、気持ちが悪く。

合流点に向かう途中は斯様な人工ブロック底の流れ。

僅かに一匹、小アマゴさんが。

・・・まだ、水の中の雰囲気は夏なのか?


晴れていれば見通しのいい、
気分サイコーな根尾西谷川の風景なのですが・・・


小雨に曇り空の本日。

いや、でも、これはこれで、
黒い山にまとわるは、低く棚引く白い雲、
秋の雰囲気も重なって、ワビ・サビは意外に味があるような?


<本筋と谷筋の合流点にて>

さみしい釣果の元、
本日の少ないメインと思われる、
西谷川と河内谷の合流点に到着です。


奥からの流れ込みは本筋 西谷川、能郷白山からの流れです。
右からの合流は河内谷からの流れ。

本日は通行止めで川沿いの林道は、
根尾東谷川の上大須へ抜けられませんが、
途中にある根尾越波では、いつか竿を出してみたいです。

そんな小雨が降る合流点の深場から。


6寸を僅かに残念は切れるかな、
背は茶色くサビの浮き出したアマゴさんです。

・・・やっぱり、川の中も季節は秋です。



<小淵でのチョウチン釣り>

さて、合流点での釣果も一匹のみと、さみしい限り。
雨は降っていますが小雨に霧雨、
まだムリなく釣行は続けられそうです。

・・・濡れたパンツが冷えて、下半身が冷たくも。

まずは一旦、西谷川をさかのぼることに。

暫く進んだ木陰下の小淵・・・
本日の展開から、プンプンとニオイます。

とは言え、通常の細糸・長仕掛けでは窮屈です。

太目の0.7号は2.5mのチョウチン仕掛け、
これを7m竿に結わえて落ち込みにタラしてみます。

その効果のほど、結果は直ぐさまに。

赤い斑点がハデ目なアマゴさんです。

次いでこちらも同じく、少しサビの深いアマゴさんが。

サイズは今一つですが、
お魚が集まっています、この小淵。

そのサイズに関わらず、概ねはサビが浮き出した魚体。

・・・今日のポイントは淵深場。

そう思うと、
いつもの釣行ルートで出来なかった竿出し、悔やまれますね。


この後、
川を下流に合流点まで戻り、
初めては河内谷へ入ってみたのですが・・・

この辺りから雨の降り方が激しくなり、
探検調査は断念、釣りもこれまで、
ハスラーに戻りました。

ほんと、晴れていれば、スカっと爽やか、根尾西谷川。

・・・林道からワンボックスが戻ってこられました。


本日は白と黒が主体な「水墨画の世界」なのです。



遥かに奥に臨むは能郷白山、
夏の季節のお里帰りも終えられ、
もう間もなくで人が来る渓流釣りも終焉。

山は暖かい暖色系に包まれるも、一層にさみしい季節を迎えます。


<データ>
9月20日 根尾西谷川
エサ    :ミミズ、ブドウ虫
竿    :7.0m   翡翠 冴 硬調
仕掛   :・通常仕掛け
                           針 吉村7.5号 
                           錘 1号
                    天井糸 0.7号 1.5m 
                    水中糸    0.3号 4.5m
                            ・チョウチン仕掛
                           針 吉村7.5号 
                           錘 2B号
                    水中糸 0.7号 2.5m 
釣果    :アマゴ     7寸    1匹
               6寸    3匹
       小アマゴ                数匹
気温    :19~21℃  
天候    :小雨
表層水温  :未計測
月齢    :27.9


 

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