「う~ん、今週末は久しぶり、こりゃ、ボ~ズかも・・・」
先週の石徹白川と同じく、年に1~2回しか来られない、ここ小坂川です。
昨夜は道の駅 はなもも にて車中泊、星空がとてもきれいな一夜でした。
せせらぎを枕にしての一泊・・・渓流釣師には乙なものです。
翌早朝、曇り空ですが雨の気配は感じられません。
いつものように赤沼田から林道を分け入り、藪を漕いで降り立った小坂川。
今年はその林道もぬれ落ち葉が重なり、道中の小道も蜘蛛の巣がたくさん。
様子からして、ここ最近は誰も訪れていない感じでした。
期待して釣り糸を垂れ始めたのですが・・・
<さわやかな初夏の小坂川>
降り立った正面はいつもの岩盤壁の直下、振り込みを繰り返せどもアタリ無し。
それから下流に向かい、少しずつ移動しながら、仕掛けを流します。
・・・落ち込み、岩裏の流れ、対岸は樹木下。
いつもなら結果に繋がるポイントを、丹念に、丹念に。
しかし、不思議なことにもアタリすらなし。
とうとう、これ以上は下れない、小坂の街並みを望む絶景ポイントに。
激流は落ち込みの向こう側、下り続ける小坂の激しい流れ。
遠方に白雲と青い山々、手前に鮮やかな色調は民家の屋根。
このポイントでは、これまで以上に粘ったのですが・・・
タバコを所望しながら、さて、一人作戦会議です。
「さあ、困ったな。
小坂川は諦めて新規開拓、支流は大洞川、濁河川に逃げ込もうか?
いずれにしても、まずは取って返して、降り口まで戻るか・・・」
後ろ髪を引かれながらも、今来た河原を引き返します。
・・・往生際の悪い小生です。
これから装備を収め、長い林道を退渓、車を運転して・・・を考えると、
どうしても、つい一時間ほど前に探りを入れたポイントへ、
ダメ元を承知で仕掛けを振り込んじゃいます。
<一体全体、何が、先ほどと違うのか・・・??>
エサはブドウ虫。
浅瀬に立ち込んで10m竿をブ~ン。
投入ポイントの狙いは、落ち込みの流れが直撃する岩盤壁の直下です。
・・・小生のお好みは短手尻。
10m竿に9mの糸、ポイントは外しませんよ。
直下の直撃流は複雑な流れ、それに揉まれて仕掛けはオロオロ。
時間稼ぎ、見えはしませんが、仕掛けは沈下。
良い頃合いで流れ始めます。
細糸0.3号ですが重めの錘、川底を撫でる手応えが微かに。
流れ下る目印が真横を通過、立ち位置より下流は川中央の岩、
その手前を通り過ぎるころ・・・
!!アタリです、待ちに待った!!
アタリと同時に伝わる手応えは良いサイズ!
いや、こりゃ、大きいわ!
中央の岩の手前を下流へ、そして上流へ。
川底のえぐれ、その一番深いポイントにピタリ、定位します。
川の流れも相まって、ずっしりと重たい手応え。
マズいな、こりゃ、糸が切れちゃう・・・
少し強引ですが、竿をより立てて、走らせ浮かせます。
浮いたところを水面をコロがし速攻!
たも網は間に合いません、もう岸に打ち上げます。
河原で砂にまみれたアマゴさん、たも網ですくって川で洗います。
小生のチンケなたも網は27cm枠、それから頭が少しだけ出ちゃう9寸超え。
・・・う~ん、良い面構えをしています。
しかし、このポイント、朝一番で流しに流した場所です。
ナゼに今になって釣果が?
朝一番と今で違うこと・・・何だろう??
・朝は薄暗く曇り空、今は日が差す日光
・お仕事でお疲れ気味、梅雨アマゴは朝寝坊??
・いや、単に家内と一緒、ツンデレの内弁慶なだけ!?
その後も先の川中央の岩、その向こう側の緩めな流れから・・・
この子も良いサイズ、「抜き」は叶わず、コロがしの打ち上げで。
もちろん、朝二番くらいで、この岩裏も探りを入れていました。
不思議です、何が一体、違うのか??
<これが梅雨の小坂川>
これなら本日、期待が持てます、小坂川。
何が起因かよくわかりませんが、一人作戦会議の案は却下です。
ここで、小坂川で、本日は粘ることに。
小坂川を赤沼田の集落に向けて、えんやこら、さかのぼります。
この川いっぱいに広がる深場。
押しの強い小坂川、淵にしては流れがあり、表層にはゆらぎが。
仕掛けを通すと判ります、川底にも良い速度でしっかりと。
長竿の長所を活かして、対岸の上流へ遠投、下流はギリ一杯での引き上げ。
その長~い流しの区間、喰いのポイントは2つ3つと。
・・・そこで、良いサイズが連チャンでした。
小生の広げた手の平は20cm、それに満たないサイズは即リリース。
それでも、これまたチンケな容量の小生の友舟は満員御礼です。
アマゴさんの三密状態、これはイケませんね。
新コロナ対策から、小さいものから順に、強制下車を頂く始末でした。
5年前の6月に初めて訪れた、ここ小坂川です。
それから毎年、今の時期か秋口での訪問を。
今回はその中でも、良いサイズの揃い具合は一番の釣果でした。
・・・そういえば最初の訪問時、あの時も前半の朝一番はサッパリ。
きっと中年の小生と同じく、2~3年物の良いサイズはアマゴさん、
老眼の近眼で朝の暗い間はエサが良く見えなかったのでしょう!?
川から上がり時間は正午。
お昼ご飯を頂いて、都合3時間の下道運転、帰路につきました。
<データ>
6月27日 小坂川
エサ :ミミズ、ブドウ虫
竿 :10m SG ロング
仕掛 :針 吉村7号
錘 3B号
天井糸 0.6号 4.5m
水中糸 0.3号 4.5m
釣果 :アマゴ 29cm、28cm 各一匹
8寸 2匹
6~7寸 3匹
小アマゴ 数匹
気温 :16~25℃
天候 :曇りまま晴れ
表層水温 :16℃